落第騎士の英雄譚~世界最強の剣士の弟子~   作:火神零次

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最近、題名を考えるのに苦労するw
本文書いてからの方がいいかなぁ……
あ、あと、久しぶりだなぁ!
爛「遅いんだよ!」
えぇ……趣味でやってんだからいいじゃんかよぉ……


第65話~悪魔を取り込んだ人~

「話が変わるんだがなぁ」

 

颯真が話を切り出してくる。

 

「何だい?颯真」

 

颯真の方を向いて尋ねる。

とても言いにくそうな顔をしている。

 

「……そういうことか」

 

爛は察した顔をすると、颯真を見て言った。

 

「悪魔の力だろ?」

「……あぁ」

 

颯真は暗い顔になり頷いた。

 

「悪魔の力……?」

 

繰り返す様にそう呟く。

どういう様な力なのだろうか。

あいにく、今のところではそのような力はない。

 

「爛と同じだよ。人じゃない力のことだ。俺と爛、それに六花や明からしたら、伐刀者(ブレイザー)の力なんて弱い部類に入ってしまうんだ。

だからこそ、それらが相手だと何だかなぁ。本気で戦えないというかなんというか」

 

颯真は苦笑いをしながらそう言った。

だがここで分かるのは、彼らが本当に全力で戦えば、伐刀者(ブレイザー)など相手にならないということだ。

 

「どうして、そこまでするんですか?」

 

珠雫はそう尋ねた。

どうしてそこまでする動機があるのかと。

人を捨てることが出来るのかと。

 

「そこまでする、か……」

 

颯真はそう呟く。

何故、ここまですることが出来るのかと尋ねてきたことは、余り聞かれることは無かった。

 

「誰かを救いたい。誰かを助けたい。大切な人を守りたい。

自分の思いを駆り立てる人が居るから、俺は例え人じゃなくても戦えるんだよ」

 

爛はそう答えた。

守りたい人が居るからこそ、助けたい人がいるからこそ、自分を強くさせてくれる思いだと。

 

「ま、それに関しては人それぞれだから、俺の言ったことが全てだとは言えない。

けど、俺の場合はそれだってことだけだ」

 

爛は自らの右手を見つめる。

力を求めるからこそ、人としての体を失う。

手に入れられるのは甚大なものであったとしても、それを持つものが耐えられなければ意味がない。

 

「あぁそれと、俺は颯真の逆で神の力がある。一輝、お前の剣を拳で弾いた時がその力だ」

 

爛が一輝の《(まどか)》を拳で弾いた時に爛の体に起きていたのは神の力を使っていたからだ。

 

「納得。だから強い力で持っていかれたんだね」

 

一輝は分かったように頷きながらそう言う。

爛はそれを聞くと同じように頷く。

 

「自分の命を力に変えてるからな。常に火事場の馬鹿力さ」

 

まぁ、その分負担も半端ないがな。と苦笑いをしながらそう言った。

一輝の《一刀修羅(いっとうしゅら)》を強化したものだと思える。

 

「じゃあ、やろうと思えば誰でも出来るの?」

 

雪蓮が爛に尋ねてくる。

同じように生存本能(リミッター)を壊すようなことをしているため、やろうと思えば出来るのではないのかと聞いてきたのだ。

 

「死ぬ気か阿呆。

一輝の《一刀修羅(いっとうしゅら)》より負担が大きいんだ。それよりも自分の命を使ってるんだから、人の寿命じゃ足りないぞ」

 

爛からジト目を向けながらそう言う。爛が神の力を解放できるのは、常人離れした生命力がある体だからだ。

 

「阿呆は酷くない?」

「自分の命を力に変えていると言ったはずだ。それをやろうとするのは阿呆としか言えないだろうに」

 

頬をプクーと膨らませている雪蓮を受け流し、爛は毒舌とも言っていいほどに言う。

その後、爛は苦笑いをしながら、

 

「まぁ、流石に言い過ぎたな。悪い雪蓮」

 

そう言って、雪蓮の頭を撫でる。

雪蓮は撫でられたからか、嬉しそうに笑みを浮かべる。

 

「ああ!雪蓮ズルい!爛、僕にもしてよね!」

「マスター、私にも……」

「余にもするのだぞ!奏者よ!」

 

雪蓮の頭を撫でたことでやいのやいのと騒がしくなっていく爛の周り。

それを見て微笑ましく見ている颯真たちは、慌てている爛を見るのであった。

 

「颯真〜。何とかしてくれ〜」

 

困り果ててしまった爛が助けを呼ぶ。

だが、颯真は何もしない。結局、爛一人でどうにでもなってしまうのだ。

 

「ま、頑張れ。爛」

「嘘ぉぉぉぉ!」

 

颯真は爛の求めてきた助けを拒否し、笑みを浮かべて爛を見る。

爛は驚いた顔をして、六花たちに揉みくちゃにされていく。

 

「話だと人じゃないって言うのは分かったけど……これに関しては人じゃないって思えないわ……」

「そうだろうな。人じゃなくても、俺たちは人として生きようと思ってるから、心のない怪物でもなんでもない。

同じなんだよ。人間でありながら、悪魔やら何やらの力を持っていても、な」

 

ステラは驚いた表情をしながら爛たちを見つめている。

颯真は同じように爛たちを見ながら、笑みを浮かべてそう言った。

 

「他に、爛さんはどんな力を持っているのかしら?」

 

アリスが颯真に尋ねてきた。

颯真は意外なものを見たような顔をする。

 

「意外だな。まさかお前が聞きに来るとは思ってなかったよ」

「あらそう?」

 

颯真はアリスが聞きに来るとは思っておらず、苦笑いをする。

 

「ま、神の力とノヴァの騎士。後は英霊を憑依する力に、後は二つ三つあったかな」

「多くない……?」

 

颯真が言った数に、ステラは驚いた顔をして言った。

 

「いや、爛に関しては規格外だから」

 

颯真は肩を竦めながらそう言う。

悪魔の力を持っていながらも、規格外だと言わせるほどのものだった。

 

「ふ、ふにぁ……」

 

ドサッという音とともに倒れていたのは、六花たちに揉みくちゃにされている爛だった。

 

「だ、大丈夫!?」

 

一輝は爛に駆け寄ろうとするが、それは出来なくなる。

 

「さぁ、爛。こっち来て」

 

そう言われながら、爛は立花たちに引きずられていく。

 

「─────────────」

 

一輝は言葉を失い、引きずられていく爛を見るしかなかった。

 

「ま、爛なら大丈夫だろうな。

あぁ、そう言えば昔、俺と爛と六花で危険なポーカーをしたことがある」

 

颯真は笑みを浮かべてそう言った。

危険なポーカー?その言葉に疑問を持つ。

 

「負ければ、賭けた人間の魂がなくなるという賭けをしたポーカーだ」

「なっ──────」

 

それを聞いた途端、誰もが息を呑む。

そして言葉を失った。

負ければ賭けた人間の魂を失うというポーカー。

それほど危険なものを、三人はすでにやっていた。

 

「それは、どんなものだったんだい?」

 

一輝はその話に食らいつく。

負けていたならば、三人の内、誰かが居ないはずだからだ。

 

「あれは丁度、十二歳の時だったか」

 

颯真はその出来事を思い出す。

 

──────────────────────

 

いつもの通りに遊んでいた三人は、誰も知らぬ男たちに誘拐され、いきなり魂を賭けたポーカーをすることになった。

 

「さて、誰が私の相手をするかな?」

 

目の前のテーブルに座っている男がそう言った。

 

「爛、僕怖いよ……」

 

六花は爛の後ろに隠れて、周りの様子を窺うように見ていた。

 

「颯真、六花を頼む」

 

爛はそう言うと、六花の頭を一回だけ撫でると、男と対面するように椅子に座る。

 

「君か。では、ゲームをするとしよう。何をする?」

 

男が笑みを浮かべて尋ねてくる。

 

「待て」

 

爛が止める。

その目は、疑問の目だった。

 

「賭けるものはどうしたらいい」

 

そう尋ねてきたのだ。

 

「そうだね。君たちの内、どれか一つの魂。と言ったところか。あぁ、そうだ。君の名前をここに書いてもらいたい。

そして、君たちの内、誰か一人でも私に勝ったら、君たちの勝ちだ」

 

男はそう言った。

魂を賭けなければいけないゲーム。

三回の内、どれか一回に勝たなければいけない。

爛は渡された紙に自分の名前を書き込む

 

「分かった。それが聞きたかっただけだ」

 

爛はそう言うと、書かれているゲーム名に一通り目を通す。

 

「なら、ポーカーで勝負だ。そのカードを使ってな」

 

爛は指をさしながらそう言った。

その先にあるのは、男の一番近くにあるトランプ。

 

「ククク、良いだろう。ポーカーは得意な方でね。後で後悔しても知らんぞ」

 

男はそう言い、トランプを取ろうとする。

 

「カードを配ってもらうのは、そうだな。あの少年にしてもらおうか」

 

爛はポーカーのカード配りに、男の側に居た少年を選んだ。

 

「良いだろう。さて、トランプをシャッフルしたまえ」

 

男は手に取ったトランプを少年に渡し、少年はシャッフルを済ませる。

 

「因みに、その白いチップが、君の魂だ。六枚全てが取られれば、君の負けとなる」

「分かってるよ」

 

爛の前にある白い六枚のチップ。それが爛の魂。

それが全て無くなれば、爛は魂が抜かれる。

 

「さて、ゲームを始めよう」

 

ーーー第66話へーーー




やっと終わったぜ!
因みに、このポーカーで爛はある能力を使います!だからこそ、この話がちょうど良かったんですよ。

あ、因みに、元ネタはわかる人がいる!

次回もお楽しみに!
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