さっきは取り乱してしまった。
よく考えればこれは理樹君からのメールじゃない。
大方恭介氏の悪戯か何かだろう。
乙女の心を弄ぶなんて許せんやつだ。
なんだ?極刑にでも処して欲しいのかあいつは。
まあただでは済まさんが。
だがあれから一時間ほど経ったが理樹君から訂正のメールが来ないな…
勉強を教えろというのは本当なのか。
休日に好きな人に二人きりで勉強を教えてあげる…
「なかなか良いじゃないか。」
そうと決まれば早速連絡だ。
「「私は別に構わんよ。
では食堂で一緒に昼食をとってから私の部屋で行おう。
12時に食堂に集合しよう。」」
これで良しと。
恭介氏にも送っておくか。
「「棗恭介。
貴様を極刑に処す。
精々覚悟しておくことだな。」」
どんな罰を与えてくれようか。
まぁそれは置いておくとして、明日理樹君が私の部屋に来るんだ。
これはチャンスなんじゃないんだろうか?
なんだか緊張してきたな。
服装はどうしようか?
ここは制服にしておくべきか。
それとも少しラフな部屋着にしていつもと違う感じにしてみるか?
この学校は全寮制だし、いつも制服や体操服姿ばかりだからな…
どうすればいいんだ?
私はこういった経験が無いから全く分からない。
普段はお姉さんキャラだが押しに弱いし、案外自分で思っているより恥ずかしがり屋なんだろうな、私は。
こういう時は文明の利器に頼ろう。
そして私は携帯電話の検索エンジンで情報収集を行った。
「勉強会デートっと。」
ほう。
やはり服装は変えた方がいいのか。
ならば大人の魅力全開のセクシーな格好で理樹君をメロメロにしてやろう。
いや、でもあまりセクシーすぎると変態だと思われないだろうか?
ここは大人しめにしておくか…
服装だけでこれだけ悩んでいては先が思いやられてくるな。
「こんなものか。」
あれから私は何度も見直しをして、なんとかその日の事を決める事が出来た。
これで問題無い!…はずだ。
安心したらなんだか眠くなってきたな。
そろそろ寝るとしようか。
それからも私はベッドの上で様々な妄想を繰り広げ、結局眠りに着いたのは一時間後だった。
起きると時刻は朝の7時。
休みの日だというのにやたらと早く起きてしまった。
だが今日は入念な準備が必要だ。
時間はあるに越した事はない。
今日は理樹君に勉強を教えるんだ。
中途半端にするわけにもいかない。
早速私は今日の準備に取り掛かった。
最初は約束の時間までまだ5時間もあるし大丈夫だろうと思っていたが、気付いた頃にはもう約束まで30分ほどしか残っていなかった。
「もうこんな時間か。」
私は急いで制服に着替えて食堂へと向かって行った。