なんとなくFate   作:銀鈴

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あんなに沢山のフレンド申請ありがとうございます。
そして☆5が邪ンヌのみとか…うわ、うちのカルデア、ショボすぎ?


フェイトの針は回る そのさん

 門の中で生み出される無尽蔵の魔力を、キャスタークラス故の精密な魔力操作で全身に回し身体強化。更にそこから青王様のやつを見て覚えた魔力放出(偽)で加速、瞬時に距離を詰めて大鎌を振るったのだが…

 

「ふふっ、そうだよね。筋力Dが筋力Bに勝てるなんてありえないよね」

 

 案外あっさりとライダーの剣に受け止められていた。真名解放して能力を使ってないとはいえ、私の大鎌を受け止めるとは流石英霊って感じかな。

 

「ああもう、薄々分かっとったがお前さんには堪え性というものがないのか!」

「ある訳ないじゃん! まだ子供なのだから!」

 

 そう言いつつも私は後退し、宙返りを決めて着地する。牛さんは怖いけど、やっぱり戦いってのは白兵戦でなくちゃ。魔術ばっかりの殲滅戦なんて戦いって認めない。

 

「どうするんだよライダー! この馬鹿!」

「どうするもこうするも、戦うしかないであろうに」

「あっちの騎士2人は勝手にやってるだろうし、言い忘れてたけど征服王の軍門に下るとか嫌だしね! だって私、誰かの下につくとか嫌だもん!」

 

 聞こえてきた会話に割り込んで私は言う。隣に立ってくれるならいいけど、誰かの下について道具になるのは絶対に嫌だ。だからハートが震えて燃え尽きるようにヒートする戦いをしようじゃないか。

 

「あやつもああ言っておろう。というか坊主よ、あやつのクラスくらいは見えんのか? 呼びにくくて仕方ないわい」

 

 一度英霊と契約してマスターになった人は、他の鯖の能力を読み取る力が与えられる。アイリみたいに代理マスターだったり、バサスロットさんみたいな幻惑能力がない今の私じゃそれを防ぐことは出来なくて…

 

「嘘だろ…あいつのクラス、どこからどう見てもキャスターだ!」

「バレちゃったんなら仕方ない。我が名はいおりん! 生前の世界では随一のまじゅちゅ使いにして、ロマン武器を操る者!」

 

 コートをバサリと翻し、良い感じに左眼を光らせてカッコよく宣言する。噛んだとか言わないで、魔術って言いづらいんだもん! 真名がバレてる?何のことか分かりませんネー。

 ついでにドヤ顔も決めていた私の名乗りを聞いて、嫌な感じのしない大笑いの後ライダーが答えた。

 

「そうも堂々と名乗られちゃ、余も答えねばあるまいて。我が名はイスカンダル!」

「お前はやらなくていいんだよ馬鹿ライダー!!」

 

 そう言ったウェイバーくんがテレフォンパンチを放ち、逆にデコピンを受け撃沈する。でもそのおかげで、変にウェイバーくんを巻き込む事が無くなった。大鎌も魔術も自由自在、加減なしの二戦目だ。

 

「それじゃあライダー。お互いマスターを巻き込む事もないし、ROUND2といきましょか!」

「応とも! 征くぞ神威の車輪(ゴルディアスホイール)

 

 今まで止まっていたライダーの宝具が動き出し、私も全身に雷火を纏って運動性能を更に上げる。馬鹿で結構子供で結構、シリアスなんて壊すに限るんだよ!

 

 

 ウェイバー君がライダーに撃沈させられると同時、私も段々と息苦しくなってきてる異界の中思いっきり叫んでいた。

 

「キャスターのばかぁぁぁっ!!」

 

 なんでわざわざ隠してたらしい情報バラしてるの?物理型キャスターなのは良いけど魔術使おうよ!そもそもなんでライダー組と戦ってるのさ…

 だけど私のそんな声は、映像の中には届かない。念話を着信拒否されてから、感覚同調も切られてしまって私は何も出来なくなっていた。

 

「ほんと、あなたのマスターはずっとこうだったの? フローちゃん」

「きゅう?」

 

 戦闘が始まってから、私の癒しは隣のフローちゃんだけになっていた。うん、確かにzeroのキャラが現実にいて動いてるのに感動はしてるよ? けどうちの子はメチャクチャだし、多少流れが変わるのは良いけどうちの子がメチャクチャだし、あんな名乗りに乗ってくるイスカンダルはやっぱり好きだけどうちの子が結局メチャクチャだし…

 

「縁召喚って言ってたけど、なんであの子が呼び出されたんだろう……私、あんなに酷くないと思うんだけどなぁ」

 

 多少、今生の数年はやんちゃだったけど、あの型破りというか莫迦というか…あそこまでぶっ飛んでるサーヴァントを縁召喚出来るとは思わない。そして色々おかしいサーヴァントに、私はこの聖杯戦争が終わるまで振り回される事になる。

 

「先が思いやられるなぁ…」

 

 あれ? よくよく考えたらこの工房が健在な限り、現界し続けられたりするのかも。それだったら聖杯戦争が終わってからも付き合いは続くだろうし…

 

「あぁ、お腹痛い…」

「きゅっ」

 

 違うフローちゃん。心配してくれるのは嬉しいけど、別に胃薬は今要らないんだ。

 

 

「武具接続、能力起動。破段・顕象!」

 

 何度目かの武具接続。自分が今まで作った装備の能力を憑依させ出力を上げ使用する。選択するのは2つ、某ゲームの破段とそれに似た某漫画の技!

 

「ファントム・レイザー!」

「蹴散らせぃ!」

 

 私が作った残留する26もの大鎌の斬撃を、

神威の車輪(ゴルディアスホイール)を引く神牛がどういう原理か蹂躙し粉々にする。その迸る紫電は私が纏うものとは文字通り桁が違い、対軍宝具にふさわしい物だ。

 そして場所は既に空中、デリッククレーンくらいの高さで私とライダーは交錯する。

 

「あはは、さっすがゼウスに捧げられた神牛! こんなのじゃ障害になりもしないか!」

「お主こそ、けったいな技を使うでないか。形の見えぬ設置できる斬撃とは、危うく1度目は引っかかりかけたわ!」

「それで倒せればよかったんだけどね!」

 

 そう言いつつ靴の力で空を馳ける。まあキャスターだし空飛んでもおかしくないよね! なんて冗談もあんまり言えないくらい、実は追い詰められている。やっぱり空飛んでるライダーは強かった。

 

「だけど、まだまだぁ!」

 

 そう言って全身に回す魔術の強度を跳ね上げる。けどそれだけじゃ勝ち目ない。だからライダーと再び交錯する少し前、宝具を使って良いかマスターとの念話を開いた瞬間その声は聞こえてきた。

 

『きゃす…たー………や…め、し……ぬ』

「マスター!?」

 

 そんな言葉だけ残して念話はプツンと切れてしまう。それに私は意識を持っていかれてしまいーーー戦闘中にそうしてしまった結果は、致命的に、かつ迅速に訪れた。

 

「AAAaLaLaLaLaLaie!!」

「え、きゃぁっ!」

 

 咄嗟に魔力放出(偽)で下降、それでも間に合わず振り下ろされた神牛の蹄が棺桶の張る結界と衝突する。滾る電気の紫電を纏った四本の前肢が硬く作った筈の結界を一撃で粉砕し、続く後肢が甚大なダメージと共に私を地面に叩きつけた。

 

「ッ、かは」

 

 この聖杯戦争が始まってから初めての直撃。砕けたアスファルトに身体が埋まっている、視界が明滅して魔力を含めて力の操作が安定しない。こんな紙耐久の私には、対軍宝具の直撃は致命傷に値する。

 だけど今へばってたら、マスターが死ぬとかいうサーヴァントとして最悪は事を引き起こしてしまう。そう思って、大鎌を杖代わりに私は立ち上がった。

 

永劫破壊(エイヴィヒカイト)(擬)起動。霊基、急速、復元…」

 

 有り余る魔力と、蟲蔵で回収した怨霊の魂を焚べて急速に霊基を修復する。それは代償はあるけど、代わりにありえないレベルの回復を私に齎す。

 しかし、不幸は連続する。この乱戦状態、弱った者が集中的に狙われる事こそ真理だった。

 

『ランサーよ、令呪を持って命ずる【ライダーと協力し、キャスターを討ち取れ】』

 

 他にも何やら言ってたが、私の耳に届いたのはそれだけ。だけど、それで情報は十分だった。霊基が戦闘に耐えるまで回復するのは、凡そ5分後。無論そんなに待ってくれる訳もなく、ランサーとライダー…あとケリィの事だからセイバーも来るだろう。

 

「お恨みします、我が主よ…! 済まん、キャスター」

 

 そんなに待ってたら、今見たら倒れて苦しそうに顔を歪めてるマスターは力尽きちゃうだろう。なんだかんだでこのマスターは結構好きなのだ、それを殺してしまうなんてありえない。

 だったら、少し手札を明かしてでもこの窮地を脱するのを優先すべきだろう。

 

「煩いよ…こっちは今、それどころじゃないんだからさぁ!!」

 

 私は正直に言うと、もっと隠しておきたかった『もう1つの世界(アナザーワールド)』を衆目に晒す。丁度私くらいの大きさの半透明の門が3対、こちらに向かって来るライダーと、セイバーと、ランサーに向けて開かれる。

 さあ準備は整った。刮目せよ、気絶してるマスター。これが私のキャスターとしての真価だよ!

 

偽造呼出(コール)人類神話・雷電降臨(システム・ケラウノス)】!!」

 

 甚大なダメージが残る身体で、全てを視界に収めて私はそう叫ぶ。その言葉をスイッチとして門が帯電、電撃の円環を形成。

 刹那、ライダーの物とは違う雷鳴が、主神の雷霆が世界を蹂躙した。




マスターの危機(自分の不注意)にちょっとだけキャスターとして真面目になりました。
魔力過多な空間に常人(マスター)が耐えられる訳なかった。

-追記-
誰からもツッコミがないけど、最後のイオリが使ったやつニコラ・テスラの宝具って気づいてる人はどれくらいいるのだろうか…?
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