※本当にお巫山戯です。
※本当に走り抜けるお巫山戯です。
-追記-
Badネキが、まだ居るだとぉっ!?
「うぅ…あぁ…」
「ねえキャスター、起きて」
王の宴が終わった翌日の朝、私は異界の中で唸り毛布に籠っているキャスターを揺すっていた。
「オォォォ……オォォォォォォ…」
「キャスター、せめて料理したいから食べ物がある場所教えてよ」
キャスターが何故か動かない以上自分で料理をするしかないのだが、ここは広すぎて何がどこにあるのか全く分からない。だから是が非でも起きてもらうか、教えて貰いたい。
というかそんなバルバトスみたいな声出してると、素材貯まるまで延々と殴るよ?
「無意味なり……無意味なり……」
「……」
仮装宝具を展開、両手にできる限界の強化魔術をかけキャスターをシェイクする。食料のある場所を吐け、吐くんだ。もっとだ、もっと(素材を)吐き出すがいい。
「何故、ここまでの力をぉぉ…」
「…ソイヤッ!」
なんだかエセ魔神柱ごっこが楽しくなってきた頃、毛布を剥ぎ取る事に成功した。そうして出てきたキャスターは、顔を真っ青にして何かに必死に耐えてる様だった。
それは非常に見覚えある表情で、もう無理限界という考えがとても良く見てとれた。
「光が、光が途絶えるぅ…」
そう言い残して霊体化したキャスターは、どこからどう見ても二日酔いしているのであった。
その後の事は、色々と乙女の尊厳に関わるので忘れる事にする。
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「マスターの鬼、悪魔、ちひろ!」
涙目のキャスターが、サーヴァントとしての力を全開でポカポカと殴ってくる。勿論そんなのを受けたら、私なんかは骨折は免れない。つまり今こそ練習した残影拳を披露する時!
「イイゾ!イイゾ! 後それはちひろさんによる風評被害!」
「…よし、そんなマスターにはここにあるコンテンダーをプレゼントしよう」
そういうキャスターの手に、どこからか見覚えのある銃が飛んできて収まった。トンプソン・コンテンダー、ここはzero世界だしキャスターなら似た様な魔術を作っててもおかしくない。それなら私が出来ることなんて一切ない。
「はい降参! いました降参しました! 白旗、白旗振るから! ほら『
宝具のお陰で何故か使える様になって、日々扱かれてる事もあって何とか使える炎を出す魔術(色はある程度自由)。それで旗の様な物を作り出して左右にバタバタ振る。
他に使える魔術は、自分にだけ使える強化と治癒魔術。練習中なのは宝石魔術というか、金属というか…とりあえず転換?だったかな。とりあえずそれだけだ。でも詰め込みなのにこれだけ使えるっていうのは、流石キャスターのサーヴァントといったところか。
「よろしい、ならば徹底抗戦だ。」
「何でイデオン!?」
そんな私の疑問を無視して、笑みを浮かべたキャスターが銃の引き金を引くのが見える。なるほど、これがキャスターのマスター殺し…そう思って目を瞑った私の耳に聞こえたのは、10万ドルが置かれそうなポンッという軽い音だった。
「どう?マスター驚いた? ばんばーん!」
目を開けると、そこに広がっていたのは花束。いつの間にかキャスターもう片方の手にもコンテンダーが握られており、私の視界一面を花束が埋め尽くしている。二丁拳銃、ばんばーん…
「ジー…」
ちょっと思い出した事があったので、キャスターの身体の一部を凝視する。うん、かなりまな板だねコレ。
「?」
「フッ」
「おいちょっと待てマスター今何を笑った」
全く違う事が分かって鼻で笑った瞬間、真顔のキャスターに肩を掴まれた。痛い痛い痛い、サーヴァントの筋力で握らないで下さい。私壊れちゃいます。でも言いたくなる人間の不思議。
「胸だね!」
「なんだ、それならマスターだって同じじゃん」
なんだか安心した様なキャスターの言う通り、私も絶壁で寸胴腹のロリロリしてる体型だ。だけど、キャスターとは決定的に違う点が1つだけある。
「でもねキャスター。英霊の貴女と違って、私には成長期があるんだ…」
「呪いました」
「野郎オブクラッシャァァァァッ!」
高校生とかの思春期になってから『胸ロリ』とか『ちっパイprpr』とか言われるのは御免なのだ。
そんなこんなで、わーわーぎゃーぎゃーキャスターと揉みくちゃになるまで喧嘩している中、ゴホンと咳払いの音が聞こえた。
「繁栄はそこまでだ」
そう言うティアさんの手には、
「ティアさんも乗るんかい!?」
「冗談。頼まれてた事、全て終わらせた。ギルガメッシュはいないし、もういてもいいよね?」
剣とベールを適当に投げ捨てつつ、ティアさんはそう言った。そういえば、神様らしいからね……しかもヨグ様。なんで私ダイス振ってないんだろう。
「うん、ありがとうティア。ギル様の前にティアといると、神は死ねになるからね…もうおっけーだよ!」
そうキャスターは、戻ってきたティアさんにサムズアップする。確かに神様はいない方がギル様の場合は良いよねって、頼まれてた事?
「ねえキャスター、頼まれてた事って?」
「あ、マスターには言ってなかったね。マスターの家族が、リューノスケに皆殺しにされた事件の後処理だよ。遺灰とか、マスターがいない事をこじつけしたりとか」
その言葉を聞いた瞬間、ドクンと一際大きく心臓が脈打った。落ち着け私、取り乱しちゃいけない。頭痛もこれくらいなら問題ない、震えはない。だからまだセーフセーフ。
「途中、警察がきて焦った」
「それで、結局どうしたの?」
「軽く頭を弄って、増援を要請させた。その隙に工作、無事脱出」
「アッハイ」
さっきまでの不安も何処へやら、私はただの案山子めいたぎこちない返事しかする事が出来なかった。というか頭を弄ったって…
「うーん、それじゃあ暫くマスターは出歩かないか、科学と魔術の両面で変装させるしかないかな?」
「それが良い。じゃないと、すぐに保護される。聖杯戦争が終わるまでは、それはマズイ」
2人が私を見てそんな事を話している。そっか、多少気をつけないとダメなのか。捕まったら警察署ごとケリィに爆破される。あんな脅しをかけたから、ますますケリィはテロリストになる。
「後、ケイネスが多少回復して、廃工場を拠点にしてた」
「あ、退院したんだ」
そしてどうやら、キャスターの再現宝具を喰らって入院していたケイネス先生(意識不明の重体)が退院してたらしい。
「全身包帯で車椅子、炭化か壊死でもしたのか、服の右腕の部分が垂れてた。切断したと思われる。そして、ソラウの腕に令呪を確認。切嗣の餌」
「うわぁ…」
「ケリィが見つけたらセイバーをぶつけるだろうし、黒化まったなしだね!」
私が昨日のセイバーを思い出して呟いた言葉に、とてもいい笑顔でキャスターが返事をした。なにそんな顔で言っちゃってるの元凶さん。セイバーがアホ毛を引き抜くのを幻視したじゃないか。
「でも、どうやってそんな情報を知ったんですか? ティアさん」
「使い魔をばら撒いただけ、新都にも深山町にも。よく話を聞いてくれるいい子、ほら」
そう言うティアさんの手には、玉虫色をしたコールタール状の物体が。そしてそこに、ギョロリとした1つの目が浮かび…あ、これあかん奴や。
「テケリ・リ」
「きゅぅ…」
そんな声の輪唱が聞こえたと思った瞬間、私はアッサリと意識を手放したのだった。神よ、いつから冬木市は劣化アーカムになってしまったのですか? 召喚したときからですかそうですかこんちくしょー。違う来るな黒い人お前じゃない。
◇
「うぅ…あぁ…メギドラオン」
ティアが取り出したショゴスを見た瞬間、マスターが気を失って倒れた。唸ってる上に魔法の名前言ってるけど、まあこうなるよね。普通SANチェック入るし。
「情けない。案外、可愛いのに」
「ちょっと待とうかティア、それはおかしい」
手に持ったミニショゴスをツンツンしてるティアに、私は思い切りツッコミを入れる。そんな玉虫色の球体に目とか口が付いてるやつのどこが可愛いのさ。
「ひどい」
「ひどくない」
「マスターの代わりに、娘の親代わりになった事、忘れた?」
「うぐっ」
そう言われると私は何も言い返せない。確かにティア単体の単独顕現で行ってもらって、お願いして任せてたけど…
ぐぬぬぬ…と唸る私の前で、ティアがポンと手を叩く。
「そういえば、さっきのマスターと大マスターとの喧嘩だけど」
「なにかあるの?」
「マスターって、娘が出来ても胸、無かったはず」
その時、空間が凍りついた。無限大紅蓮地獄とか、私の擬きでも流出したのかと思うくらい、完璧に凍りついた。
「おーけーだティア、ショゴスなんて捨ててかかってこい」
「別に、ロイドが気にしてなかったから、いいんじゃない?」
………
「逝けやヴァルハラぁぁぁっ!」
「残念、私が帰るのは、マスターか本体の下のみ」
そんな嬉しい事を言ってくれたのはいいけど、それはそれ、これはこれ。マスターが起きるまでの小1時間、私たちは殴り合ってたのだった。
結果
冬木市は暗闇に神話生物の蔓延る超劣化アーカムになりました*\(^o^)/*
元はセイバー・オルタにしようと思っていたけど、書きづらいのでオルタ化という逃げ道を潰されたセイバーさんであった。
次回の半分嘘予告
「これぞ我が至宝! 我が王道!
『
「いくよマスター! 憎悪の空より来たりて!」
「正しき怒りを胸に!」
「「我等は魔を断つ剣を執る!!」
「「汝ーー無垢なる刃、デモンベイン!」」
「残念、マスター達。来たのは私」\デェェェン/
「「なん…だと」」