それでは今回も見てもらえると幸いです。
指令室を出た基地外探索チームは第一格納庫に集まり、出発の準備をしていた。
「順調か?」
隊長がトレーラーを整備点検していた部下の一人に話しかける。
「はい、燃料も満タンでこれといった損傷も無いので、あと少しで点検も終了します」
「そうか」
「隊長」
「どうした?」
別の部下が駆け寄ってくる。
「物資の積み込みが終了しました」
「そうか・・念の為、再度物資の確認をしておけ」
「はっ!」
隊長の指示に部下は敬礼をすると、物資の確認に向かった。
(基地の外は何があるか分からないからな・・・)
隊長がそんな事を考えていると、トレーラーの点検をしていた部下と物資の再度確認に行った部下かが近づいてくる。
「隊長。トレーラーの整備点検が終了しました」
「物資の再度確認も終わりました」
「分かった・・総員集合!」
隊長の声に部下達が集まってくる。
「我々はこれより基地の外の調査に向かう・・何が起こるか分からん。気を引き締めてかかれ」
『はっ!』
部下達が一斉に返事をする。
「では総員、トレーラーに搭乗しろ」
その指示に部下達はトレーラーに乗り込んでいき、最後に隊長が乗り込む。
全員を乗せたトレーラーはエンジン音を響かせながら動き出し、開放されたゲートから外に出て行った。
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基地を出発してから三日。
兵士達を乗せたトレーラーは森の中を走っていた。
「基地を出てから三日・・・未だに人一人見つけていないな」
「それどころか、人間が暮らしていた痕跡すら見つかっていません」
「確かにな・・」
「それにしても昨日あたりから巨人との遭遇回数が増えている気がします」
「実際に増えているんだよ。基地を出た時は殆ど遭遇しなかったのに、進めば進むほどあいつらとの出会う・・これはこの先に何かあるという事だ。そう思いませんか?隊長」
「確かにその可能性もあるな」
隊長が部下の一人にそう言った時。
「隊長・・レーダーに反応が」
レーダーを見ていた兵士が隊長に言う。
このトレーラーには様々なセンサー類が搭載されており、巨人の体温が異常に高い事に目をつけた隊長が部下に命じてレーダーに巨人の熱源が優先的に表示される様に設定した事により、いち早い巨人の発見が出来る様になっていた。
「また、巨人のお客さんか?」
「はい、それと他にも別の反応があります」
「別の反応?鳥や獣じゃないのか?」
「その可能性もありますが・・それにしては少し変ですね」
「どういう事だ?」
「巨人達がその反応する場所に集まっているんです」
「確かに変だな・・よし、我々もその場所に向かうぞ」
隊長の声にトレーラーを運転していた兵士が「了解」と答え、トレーラーを反応のある場所に向かわせた。
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5分程走りトレーラーは目的地付近に到着する。
「隊長、着きました」
「よし、お前はトレーラーを見張っていろ。残りは俺と一緒に周囲の探索だ」
『了解』
隊長の指示に兵士達は一人を残し、トレーラーを降りていき最後に隊長がトレーラーを降りる。
「行くぞ」
隊長はそう言うと走り出し、部下達もその後を付いて走り出す。
暫く走っていると。
「隠れろ」
隊長の指示に部下達が素早く木の陰や草陰に身を隠す。
「あれを見ろ」
隊長がある方向を見ながら言い、部下達もその方向を見ると巨人と馬に乗りマントを羽織った兵士らしいき姿の人間達が見えた。
「ようやく人間に会えたな・・」
「隊長、どうしますか?」
「暫く様子を見よう」
隊長が言うのと同時に、馬に乗った集団の先頭を走っていた男が腕を勢いよく伸ばすと、集団の一部が腰に取り付けられた装置からワイヤーを射出し次々と飛び上がって行き、巨人を包囲するようにして距離を詰める。
そして背後をとった兵士の一人が剣で巨人のうなじをV字型に削ぎ落としす。
すると巨人は体から煙を噴き、朽ちるようにして消え始めた。
(巨人の弱点はうなじなのか・・・それにしてもあの集団・・巨人の弱点を知っているという事は此処の事も詳しそうだな)
隊長がそんな事を考えていると。
「うわーー!?!?」
悲鳴を聞き顔を上げると、兵士の一人が巨人に捕まっている光景が目に入る。
すぐさま仲間の兵士が助けようと巨人に向かうが、四つんばいの巨人に右腕を食い千切れてしまう。
「うああああああああ!?!?」
兵士は絶叫を上げながら落ちていくが途中で巨人に捕まってしまう。
「このままでは不味いな・・・総員獣化するぞ」
『了解』
命令を受け兵士達はゾアノイドに変身していく。
隊長はグレゴールに部下達はラモチス、ヴァモア、カスバリウス、ロッシュ、デボルド、ジアットといったゾアノイドに姿を変える。
「あの兵士達を捕まえている巨人のうなじを狙え」
「分かりました」
そう言うとヴァモアの一体の両肩部が開き、そこに構成されたレーザー発振器官が姿を現す。
そして二人の兵士を捕まえている巨人のうなじに狙いをつけレーザーを発射する。
レーザーはそのまま首を貫通しうなじを貫く、巨人は倒れこみ捕まっていた兵士達が地面に落ちる。
それと同時に兵士の一人が隊長らしき男の制止を振り切り兵士達のもとに向かう。
「ヴァモア達はあの兵士達に巨人が近づかないようにしろ」
その指示に控えていた残りのヴァモア達も兵士達に近づく巨人達に向かってレーザーで攻撃をくわえる。
そしてその援護射撃のおかげで倒れていた兵士達は、仲間の兵士に助けられる事が出来た。
「そろそろいいか・・・撃ち方やめ」
撤退する兵士の集団が遠ざかっていくのを確認したグレゴールがヴァモア達に攻撃を止めさせる。
「お前達は撤退した兵士達の後をつけろ、気づかれるなよ?」
「「了解」」
グレゴールの指令にロッシュとデボルドが返事を返すと、兵士達を追いかけていった。
「残りはついて来い」
グレゴールはそう言うと部下を引き連れ、巨人達の前に姿を晒す。
そして。
「総員!奴らを殲滅するぞ!!」
その言葉が合図となりゾアノイド達が巨人達に襲い掛かる。
まずヴァモア達が3体の15メートル級に向けてレーザーを放つ。
レーザーは巨人達の皮膚を容易に貫き、うなじを焼き切り、巨人達は崩れえる様に倒れていった。
「弱点さえ分かれば、幾らでも対処出来る」
グレゴールはそう言いながら10メートル級と2体の8メートル級に向かっていき、その後ろをラモチス達がつづく。
そして走る速度を上げ、グレゴールは10メートル級へラモチス達は8メートル級に体当たりするようにして巨人達を押し倒すと、うなじを踏み潰し止めをさす。
そして残る2体の3メートル級にはカスバリウスとジアットが襲い掛かる。
カスバリウスは足に力を込め、巨人の腹に向かってキックを放つと巨人はまるで砲弾の様に吹き飛び、後ろの木に激突し動かなくなる。
煙が体から噴き出したところを見ると急所を破壊できたようだ。
ジアットは素早く巨人の腕を掴むと背負い投げの要領で巨人を地面に叩きつけると、倒れた巨人の首を手刀で貫き急所を破壊する。
「これで全部か?」
『はい、近くに巨人の反応はありません』
グレゴールは通信機でトレーラーに残った部下に、近くに巨人が居ないか調べてもらい居ない事が分かると。
「近くにはもう巨人は居ないようだ・・あとはあの兵士達を尾行しているロッシュ達の報告を待つだけだ。一旦トレーラーに戻るぞ」
グレゴールはそう言うとトレーラーに向かって歩き出し、他のゾアノイド達も後をついていく。
「ん?」
ふと一体のラモチスが地面に何かが落ちているのを見つける。
「これは・・・あの兵士達が付けていた物だな」
ラモチスが見つけたのは兵士達が腰に付けていた装置だった。
「見たところ損傷も殆ど無いようだ」
ラモチスは装置を軽く調べながらそう言うと。
(何かに使えるかもしれないな)
そう考えラモチスは「立体機動装置」を片手に持つとグレゴール達の後を追いかけていった。
基地外探索チームの部隊構成ゾアノイドは。
グレゴール 1体
ラモチス 4体
ヴァモア 3体
ロッシュ 1体
デボルド 1体
ジアット 1体
カスバリウス 1体
ガルバラン 1体
です。
それでは次回も見て貰えたら幸いです!!