この素晴らしい世界を御方に!   作:syun zan

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シャルティア、スキルを選択する。

雲一つない、晴れやかな青空の下。

 

「せい」

 

ぎゅんっ。

べちゃぁ。

 

「そい」

 

しゅぱっ。

ぐちゃぁ。

 

と、カエルの肉片が飛び散る。

わたしのスポイトランスが振るわれるたびに爆散している。

 

「……手応えがないでありんす。こんな雑魚狩りでほんとにレベルが上がりんす?わたしはそうは思えないでありんす」

 

わたしはギルドでクエストを受け、ジャイアントトードという巨大なカエル型モンスターを乱獲していんした。

その理由は簡単。 金がないということでありんす。

けれど、理由はもう一つありんす。

それは、このカードをもらった時にまで遡りんす。

 

 

 

 

「それではシャルティア様。こちらがシャルティア様の冒険者カードです」

「どうも、でありんす」

 

ふむ。カードで見る分にはステータスは特に変動していないでありんすね。

職業もちゃんと《冒険者》。レベルは1と……ん?

 

「す、すこし、質問があるでありんす。転職したら、前の分の職業レベルはの、残るでありんすか?」

「?残るも何も、レベルは職業にではなくその人に対して付きますので、転職してもレベルはそのままですよ?」

 

れ、レベルはそのまま残る!?

これは不味いでありんす……確かにわたしのステータスは褒められていんした。

けれど、それは1レベルとしてでありんす。

だとしたら、この世界にはわたしを遥かに超える実力者が存在する可能性も……ある!!

 

「れ、レベルは一体何レベルまで上がるでありんすか?」

「えっと、レベルの上限に達したという話は聞きませんが、一応記録にはLv300近くまで上げた人のことがありますね」

 

さ……さんびゃく?

それでも上限ではないでありんすか?

 

……このままのわたしでは到底勝ち目はないでありんす。

いや、それどころか、そんな存在がもしナザリックのある世界にやってきたら?

なんでもいい!

力をつけなくてはいけない!

そうでありんす!《冒険者》はありとあらゆるスキルを習得できる職業。

ならば、もしかしたらアインズ様のお使いになられんした魔法やスキルも使えるようになるかもしれんせん。

そう思い、カードの習得可能スキル欄を確認しんす。

そこを指で押してみんすと、いくつものスキルが表示されなんした。

 

……《光輝緑の体《ボディ・オブ・イファルジエントベリル》》 75ポイント、《時間停止(タイムストップ)》 75ポイント、《現断(リアリティ・スラッシュ)》 75ポイント、《嘆きの妖精の絶叫(クライ・オブ・ザ・バンシー)》 75ポイント、《失墜する天空(フォールンダウン)》 375ポイント、《|あらゆる生あるものの目指すところは死である《The goal of all life is death》》 600ポイント……

 

なにこれ、でありんす。

特に後ろ二つ。

やはり、至高なる御方々の言う通り、なんでも覚えられるとは相当に反則でありんすね。

今のわたしの所持スキルポイントは1000ポイントでありんす。

一レベルにつき一ポイントもらえるのであれば、あと50レベル上げれば超位魔法と世界すら殺す力が手に入る……。

 

これは、やるしかないでありんすね。

 

「なんでもいいでありんす!レベルを上げられるような、討伐系のクエストを受注したいでありんす!」

「は、はい。ある程度装備が整っていれば余裕のある相手になりますし、ジャイアントトードの討伐依頼は……」

 

 

「それでいいでありんす!」

「では依頼の説明を……」

 

 

             *

 

 

と、いうことがあったでありんす。

偉大なる御方によってLv100のNPCとして創られたとはいえ、相手はLv3万を超えるかも知れないでありんす。

栄光あるナザリック地下大墳墓が第一・第二・第三階層守護者として、弱者たることは許されない。

でも、慈悲深きアインズ様のあの御力であれば、蘇生アイテムでも所持していない限り殺せる。

それは十分に圧倒的な強者足り得る力でありんす。

だからひたすらにカエルを殺しているでありんすが……手応えがなさすぎて、拍子抜けでありんす。

 

うーん。この世界の存在は、強いのか弱いのか、よくわからないでありんすね。

 

「はぁ…‥」

 

ぶんっ。

ぐしゃぁ。

 

「あ、レベルがまた1つ上がったでありんす」

 

 

             *

 

 

さて、カエルを10匹塵にしてもレベルが上がらなくなったでありんすし……早速スキルを習得するでありんす。

現在のわたしのスキルポイントは1010。

アインズ様の御力を覚えたいところでありんすけど……600ポイントの消費は非常に厳しいでありんす。

これ一つを取ることを諦めるだけで、10階位魔法であれば8つ、超位魔法でさえかなりポイントを残して覚えられんす。

しかし、その効果は十分に見合うほどに強力……ただし、即死魔法があればでありんすけど。

わたしの持つ即死魔法はどれも1体のみを対象にするものか、相当なレベル差がなければ即死しないものでありんす。

だから、あれほどの力を発揮するには、わたしより強い存在がどれだけいるのかわかりんせんこの世界においては、範囲即死魔法も必要でありんす。

これで675。残りは335でありんすから、超位魔法はもう習得できないでありんすね。

代わりに、何か面白いスキルや魔法をアクティベートしておきんしょう。

《完全なる戦士《パーフェクト・ウォーリア》》なんか面白そうでありんすね。

今はわたしのMPが尽きることはないでありんすが、魔法の完全無効化持ち相手への対策としてはいいかもしれないでありんす。

他にも、いろんなスキルがありんすね。

アインズ様の〈絶望のオーラ〉や〈漆黒の後光〉、デミウルゴスの〈悪魔の諸相〉に……

へぇ!ソリュシャンの取り込みまでありんすか!

どれも面白そうで迷うでありんす。

 

……恐怖公の眷属召喚だけは絶対にいりんせんですけど。

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