ポケモンの力を貰った人が異世界から来るそうですよ?   作:ゴロゴロ鼠

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皆さんお久しぶりです、今回はいつもより長めです


第18話

 

『・三体の悪魔は〝サラマンドラ〟とジン=ラッセル率いる〝ノーネーム〟が戦う

 

・その他の者は、各所に配置された一三〇枚のステンドグラスの捜索

 

・発見したも者は指揮者に指示を仰ぎ、ルールに従って破壊、もしくは保護すること』

 

宮殿の大広間に集まった約500名は参加者側の行動方針を聞かされクリアに向けて明確な方針が出来たことで士気が上がっていた。

 

「リーダー」

 

「ダーテング、気を付けて行くぞ」

 

「リーダーも気を付けてくださいよ、最初に出会った魔王に負けた何て笑えませんよ」

 

「そうだな」

 

「よう」

 

大河達が話をしていると十六夜が近ずいてきてダーテングはポケモン達の所に戻って行った

 

「邪魔したか?」

 

「いや、ただ気を付けろと言ってただけ、十六夜は俺に何か用か?」

 

「いや、本当にステンドグラスの捜索でいいのかと思ってよ」

 

「ああ、何が起こるか分からないからな、それに」

 

「?」

 

「悪魔達は十六夜達が居れば心配ないだろ?」

 

十六夜はそれを聞きヤハハと笑う

 

「三桁のコミュニティのリーダーにそんなに期待されたなら絶対勝たなきゃな」

 

「負けるかもって思ってたのか?」

 

「全然」

 

 

 

二人がそんな会話をしていると、突然激しい地鳴りと共にゲームが再開された。

 

 

~~~~

 

ゲーム再開とともに境界壁の麓は全く別の街へと変貌していった。

 

「こ、ここは一体!?」

 

「それに今の地鳴りは!?」

 

「リーダー」

 

「まずいな、皆動揺しているしステンドグラスもどこに配置されているか分からないぞ」

 

大河が如何しようかと考えているとジンが捜索隊の前に立ち

 

「まずは教会を探して下さい!ハーメルンの街を舞台にしたゲーム盤なら、縁のある場所にステンドグラスが隠されているはず。〝偽りの伝承〟か〝真実の伝承〟かは、発見した後に指示を仰いでください!」

 

ジンの一声で捜索隊が一斉に動き始める。

 

~~~~

 

「見つけたぞ!ネズミを操る道化が描かれたステンドグラスだ!」

 

「それは〝偽りの伝承〟です!砕いて構いません!」

 

街の建物に入り込んだ一隊から声が上がり、ジンが返答するとすぐにステンドグラスの砕かれる音がした。ジンや大河達が次に行こうとすると

 

「はーい、其処まで♪」

 

皆が街道の脇にある建造物を見上げる。

屋根の上に立つのは、ネズミを操る神隠しの悪魔、ラッテンだった。

 

「お前はあの時の・・・!飛鳥さんをどうした!」

 

ジンが叫ぶがラッテンはくすくすと笑って聞き流す。

 

ラッテンは仰々しくお辞儀した後、魔笛を掲げ

 

「ブンゲローゼン通りへようこそ皆様!神隠しの名所へ訪れた皆様には、素敵な同士討ちをご体験していただきます♪」

 

途端、屋根の上から何十匹もの火蜥蜴が姿を現した。〝サラマンドラ〟の同士達だろう。捜索隊の者たちも臨戦態勢をとるがジンが慌てて止めた。同士討ちをしてしまえば捜索隊の者まで失格になり捜索そのものに支障が出てきてしまうからだ。

 

その様を見ていたラッテンは、ケラケラと笑い飛ばした

 

「そうねぇ。でも殺さなかったらいいんじゃない?殺さないように手加減しながら、自分も殺されないようにすれば、ほら。万々歳ってやつよ」

 

ジン達が歯噛みする中、ラッテンは躊躇なくフルートを振るって火蜥蜴達に命令を下す。屋根から一斉に火球を吐き出す火蜥蜴達。大河とポケモン達は火球を撃ち落そうと構えるが黒い影が火球の雨を打ち砕いた。

 

「何ッ・・・!」

 

ラッテンの顔から余裕が消える。黒い影は瞬く間に頭上に収束して戻っていく。

視線を上空に上げるとレティシアが翼を広げてラッテンを見下していた。

 

「見つけたぞ、ネズミ使い」

 

 

 

 

 

~~~~

 

 

ラッテンをレティシアに任せて大河達はステンドグラスの捜索を続けていると

 

「ジン!大河!」

 

「レティシア!ラッテンは如何した」

 

「すまない、逃げられた」

 

レティシアは悔しそうに大河に言う

 

「気にするな、今はステンドグラスの捜索に集中するぞ」

 

「もう少しで教会に着きます!」

 

大河達が教会に着くとそこにはラッテンの持っていた笛を持った飛鳥がいた

 

「飛鳥さん!無事でしたか!?」

 

「ええ。ちょっと髪が乱れてるけど、それぐらいよ」

 

「そうか、無事で本当によかった。奴らの狙いを考えれば・・・いや、今はそれどころじゃない。詳しい説明は兎も角、早くステンドグラスを」

 

「ええ。此処に真実のステンドグラスがあるわ。貴方達はそれを確保して」

 

「は、はい。飛鳥さんは?」

 

「魔王と戦いに行くわ。この子を連れてね」

 

飛鳥が指を指すとディーンはズシリとした動きを見せた

 

「大河君はどうする?」

 

「一緒に行くよ、皆頼んだぞ」

 

「任せて下さいリーダー!」

 

大河はポケモン達にそう言うと飛鳥と一緒に魔王の下に急ぐのだった。

 

~~~~

 

「飛鳥、あれなんだと思う?」

 

大河が見る先にはペストとペストを中心に黒い風が広がっていた

 

「触ってはいけないと言う事は確かよ」

 

「だよな」

 

(他のステンドグラスを探していた参加者たちは皆無事に建物内に避難しているようだな。参加者を庇おうとした〝サラマンドラ〟のメンバーもポケモンの皆が助けているようだし・・・!)

 

大河の視線の先には黒い風に巻き込まれそうになっている少年が居た。

 

「飛鳥!」

 

「分かっているわ、守りなさい、ディーン!」

 

「DEEEEeeeEEEEN!!」

 

ディーンが死の風を遮断して少年を守るとディーンの背後から、飛鳥が顔を覗かせて少年に逃げるように言う。

 

「飛鳥さん、よくぞご無事で!」

 

「感動の再開は後よ!前見て前!」

 

黒ウサギが振り返るとペストが放った死の風が黒ウサギのすぐそこにまで迫っていた。

 

「余所見してんじゃねえぞこの駄ウサギ!」

 

側面から助勢に現れた十六夜の蹴りが、死の風を霧散させその勢いで懐に飛び込む十六夜。

 

「無駄よ、星を砕けない分際では、魔王は倒せない」

 

ペストが無造作に腕を振る。すると八〇〇〇万の怨嗟が衝撃波となって十六夜を襲う。思わぬ不意打ちを受けた十六夜は上空高く打ち上げられ、そのまま落下した。

 

「星も砕けない分際だと?素敵な挑発してくれるじゃねえか斑ロリ。そういう事ならこっちも・・・」

 

「ちょっとお待ちください十六夜さん!そんなボロボロの右腕で戦うより、ここは作戦を尊重してください!」

 

慌てて黒ウサギが止めるとむっと唇を尖らせて眉を顰める十六夜。

 

「しょうがねえな。どうすればいい?指示を出せ黒ウサギ」

 

「今から魔王を打ち取ります。皆さんは魔王に隙を作って下さい」

 

「それはいいけど、あの風はどうする?このまま他の人たちが死んじゃうけど」

 

黒ウサギは白黒のギフトカードを取り出し

 

「ご安心を!今から魔王と此処にいる主力纏めて、月までご案内します♪」

 

黒ウサギがそう言うと同時に周囲の光は暗転して星が巡る。瞳を開けて天を仰ぐ。天には箱にはの世界が逆様になって浮いていた。周りを見てペストは蒼白になって叫ぶ

 

「〝月界神殿(チャンドラ・マハール)〟!軍神ではなく月神の神格を持つギフト・・・!」

 

「YES!このギフトこそ、我々〝月の兎〟が招かれた神殿!帝釈天様と月神様より譲り受けた〝月界神殿〟でございます!」

 

「ルールではゲーム盤から出る事は禁じられているはず」

 

「ちゃんとゲーム盤の枠内に居りますよ?ただ、高度がものすごく高いだけでございます」

 

黒ウサギはそう言うと

 

「これで参加者側の心配はなくなりました!サンドラ様、十六夜さん、大河さんはしばし魔王を押さえつけて下さい!」

 

黒ウサギが言うや否や、三人はペストに向かって突撃する。ペストは黒い風を放出して迎え撃つが

 

「無駄だ」

 

大河が光に包まれそこから炎が飛び出し炎と衝突した死の風は簡単に霧散してしまった

 

「な・・・!?」

 

光が収まると先ほどまで大河の居た所には一匹の蛾の様な生き物が居た

 

「大河か?」

 

「そうだけど、どうした十六夜?そんな驚いた顔をして」

 

隣に居た人間が急に巨大な蛾の様な姿になったら誰でも驚くと思う

 

「これは、太陽の力!?」

 

ペストは先ほどの炎が自分の弱点である太陽の力を宿している事に気が付いた

 

「気づいたか、俺が今変身しているポケモンの名前はウルガモス。火山灰で地上が真っ暗になった時ウルガモスの炎が太陽の代わりになったとか()()()()()とか言われているポケモンだ」

 

それはペストにとって最悪のポケモンだった。太陽の寒冷期に猛威を振るった黒死病、太陽の力の前ではその猛威は振るえない

 

「今です飛鳥さん!」

 

ペストが声のした方に向くとそこには飛鳥と槍を持った紅い鋼の巨人が居た。

 

「撃ちなさい、ディーン!」

 

「DEEEEEeeeEEEEEN!!」

 

インドラの槍は千の天雷を束ねてペストを襲う。ペストは今一番警戒しなければならない大河を警戒しつつ回避しようとしたがペストを炎の輪が拘束する

 

「!?」

 

周りを見ると近くにサンドラが居た。大河を警戒していてサンドラが近づいてるのに気が付かなかったのだ。

 

インドラの槍はペストを貫き空高く打ち上げる

 

「そんな・・・・私は、まだ・・・・!」

 

「さようなら、〝黒死斑の魔王(ブラック・パーチャ―)〟」

 

飛鳥が別れの言葉を告げると、一際激しい雷光が月面を満たした。

 

轟と響きを上げた軍神の槍は、圧倒的な熱量を撒き散らして魔王と共に爆ぜた。

 

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