プリキュアオールスターズVSビーファイターカブト 作:千歳涼介
第37話 神聖獣の試練 のぞみVSゴッドフェニックス
ナッツハウス
?
「翔二!!」
翔二
「みんな、どうしたんだ!?」
現れたのは、プリキュア5の面々だった。
りん
「ごめん、私たちがプリキュアに変身できなくなって、翔二1人に背負わせてしまって。」
翔二
「だが元はと言えば、俺がレインボージュエルの破壊を阻止できなかったから、俺にも非はある。お互いに自分を責めるな。」
りんが抱きつくと、翔二はそれを優しく受け止めた。
のぞみ・うらら・こまち・かれん・くるみ
「りん(ちゃん)(さん)・・・。」
夏
「シュガー、りんに好かれたな・・・・」
翔二
「別にいいだろ」
シロー
「それはそうと、どうするんだ!? 事態はかなり最悪だぞ。」
小々田
「分かっているが、のぞみたちが変身できないんじゃ、どうしようも・・・。」
『随分と弱気になったな、みんな!』
夏
「この声は、アクガル様!?」
突然声がしたと思うと、光が現れて、アクガルが現れた。
小々田
「アクガル様!!」
アクガル
「事情は知っておる。レインボージュエルを破壊されて、プリキュアへの変身能力を失ったんだろう。」
夏
「ご存じでしたか。」
翔二
「アクガル様、りんたちがプリキュアとして復活する方法はないのですか!?」
夏
「おい、シュガー!!」
翔二
「このままでは俺に負担をかけてばかりだと、ますます自分を責めかねません。方法があれば、教えていただけませんか、お願いします。」
翔二がアクガルに必死に頭を下げた。
小々田
「僕からもお願いします。のぞみたちをもう一度プリキュアとして復活させてあげたいんです。」
くるみ
「ココ様・・・。」
夏
「俺からもお願いします。」
小々田と夏もアクガルに頭を下げた。
アクガル
「う~む、方法はないわけではない。」
翔二
「あるんですか!?」
アクガル
「ただし、これから教える方法は皆に相当の覚悟が必要だ。心して聞け。」
小々田
「それはいったい・・・。」
アクガル
「パルミエ王国に伝わる5体の神聖獣を探し、その者たちの試練を乗り越えることだ。」
夏
「パルミエ王国に伝わる5体の神聖獣!?」
アクガル
「「友情」を司る風の神聖獣「ゴッドフェニックス」、「勇気」を司る炎の神聖獣「ゴッドドラゴン」、「愛情」を司る雷の神聖獣「ゴッドペガサス」、「純真」を司る大地の神聖獣「ゴッドグリフォン」、「誠実」を司る水・氷の神聖獣「ゴッドマーメイド」の5体だ。皆でその5体を探しだすのだ。」
くるみ
「どうやって探せって言うのよ。」
アクガル
「安心しろ、5体とも普段はこの人間界で人間として暮らしている。」
シロー
「この世界に!?」
アクガル
「そうだ。皆それぞれ、名前を持っていてな、ゴッドフェニックスは疾風翼という茶髪の青年でハンググライダーの選手、ゴッドドラゴンは火野竜という赤髪の青年でモトクロスのレーサー、ゴッドペガサスは雷坂勇馬という金髪の青年で油絵画家、ゴッドグリフォンは大原凱という黒髪の男で洋食店のオーナーシェフ、ゴッドマーメイドは水木さやかという青髪の女性で水族館のインストラクターをしている。」
こまち
「誰がどの神聖獣を探したほうがいいのかしら!?」
アクガル
「それを決めるため、今更だと思うが、君たちの属性に反応する特殊な紙を持ってきた。受け取るがいい」
アクガルが出したのは10枚の特殊な紙だった。のぞみたちは半信半疑でそれを受け取る。
アクガル
「全員受け取ったな」
小々田
「あの、僕達もやるんですか?」
アクガル
「当然だ、自分の属性を知りたくないのか?」
小々田
「いえ」
アクガル
「よし、では始めろ」
のぞみたちは左手に取ったその紙に右手を置く。すると、
のぞみ
「紙が切れちゃったよ」
小々田
「僕も同じく、紙が切れた」
りん
「あたしは燃えたよ」
翔二
「同じく」
うらら
「私は紙にシワが入ってます」
シロー
「俺もだ」
こまち
「私はボロボロに崩れたわ」
夏
「俺もこまちと同じだ」
かれん
「私は紙が濡れてるわ」
くるみ
「私もかれんと同じよ」
アクガル
「決まったな、キュアドリームとココはゴッドフェニックス、キュアルージュとシュガーはゴッドドラゴン、キュアレモネードとシロップはゴッドペガサス、キュアミントとナッツはゴッドグリフォン、キュアアクアとミルクはゴッドマーメイドをそれぞれ探してもらう」
かれん
「2人1組のペアで探すのね。」
アクガル
「各ペア、それぞれの神聖獣の試練を乗り越えて見せよ。」
のぞみ
「よ~し、その神聖獣たちに認めてもらうぞー。けってーい!!」
のぞみはいつもの決め台詞とポーズを決めた。
アクガル
「では、早速探すがいい。」
りん
「ちょっと待った。」
翔二
「どうした、りん!?」
りん
「ほたる、どうすんの!?」
アクガル
「ほたるというと、お前たちが拾ってきた少女か?」
翔二
「そこまで分かっていたのですか。その通りです。俺たちが拾って保護しています。」
アクガル
「このナッツハウスを隠すとしよう。それならいかなる敵も察知されまい。」
小々田
「このナッツハウスを隠すんですか!?」
アクガル
「いつ敵が攻めて来るか分からん今、それが最善だ。そのほたるとやらの少女は、私に任せなさい。それと、ローズパクトも預かっておこう。」
翔二
「ありがとうございます。アクガル様!!」
アクガル
「皆、外に出よ。」
アクガルに言われた通り、外に出ると、ナッツハウスは消えた。
夏
「これでひとまずは大丈夫だろう。」
のぞみ
「よ~し、みんなで分かれて探そう。」
りん・うらら・こまち・かれん・くるみ
「うん。」
こうして、プリキュア5はそれぞれのペアに分かれ、散開した。今回は、のぞみ・ココペアを見ていこう。
のぞみ・ココペア
のぞみはココを連れて自宅に戻ると、母・めぐみがいた。
めぐみ
「のぞみ、あんたに手紙が来てるわよ。疾風翼って人から。」
のぞみ
「疾風翼!?」
ココ
「(小声で)ゴッドフェニックスココ!!」
のぞみ
「お母さん、ありがとう。」
のぞみは手紙を自室に持っていき、封を開けた。そこにはこう記されていた。
親愛なるキュアドリーム様、パルミエ王国国王ココ様
あなた方を俺が主催するハンググライダー教室にご招待いたします。
当日は俺のマネージャーが迎えに来ますので、それにご同行ください。
疾風翼
ココ
「ココ!? のぞみがプリキュアであることもココが国王であることも知ってるココ!!」
のぞみ
「ハンググライダーって何だろ!?」
ドテッ!!←ココがずっこける。
ココ
「のぞみらしいココ!!」
日曜日
のぞみ・ココペアがゴッドフェニックスのハンググライダー教室に行く日が来た。彼女たちが家を出ると、その前に1台の車が現れた。すると、運転席から1人の男が降りてきた。
男
「夢原のぞみ様ですね。私、疾風翼のマネージャーの沖田と申します。」
沖田と名乗る男はのぞみに名刺を渡す。
沖田
「お2人をお迎えにあがりました。お乗りください。」
沖田がドアを開けると、のぞみとココを後部座席に通した。
のぞみ
「これからどこへ行くの!?」
沖田
「疾風様の主催するハンググライダー教室の会場でございます。シートベルトをお締めください。ご出発いたします。」
のぞみ
「締めたよ。」
沖田
「それでは、ご出発いたします。」
のぞみとココを乗せた車は一路、ハンググライダー教室の会場へ向かった。しばらくして、沖田マネージャーの車で会場に着くと、そこは辺り一面に広がる高原だった。
のぞみ
「風が気持ちいい~。」
ココ
「のぞみ、遊びに来たわけじゃないココ!!」
沖田
「疾風選手、夢原のぞみ様をお連れしました。」
翼
「へぇ~、君が夢原のぞみ、いや、キュアドリームというべきかな。」
のぞみ
「えっ!?」
翼
「沖田、下がっていいぞ。」
沖田
「分かりました。」
沖田は疾風の命により、立ち去って行った。
翼
「そして、パルミエ王国の現国王、ココ。いや、この世界では小々田コージかな。」
ココ
「ま、まさか、あなたがゴッドフェニックスココ!?」
翼
「その通り。初めまして、俺は疾風翼、またの名を「友情」を司る風の神聖獣、ゴッドフェニックスだ。」
のぞみ
「それで、ハンググライダーってどういうものなの!?」
翼
「その前に、ココは人間態になってもらおう!」
パチン!!
ポン!!
翼が指を鳴らすと、ココが人間態・小々田の姿になった。
小々田
「どうして!?」
翼
「これから君たちには俺の試練を受けてもらう。これを乗り越えれば、君たちは風や幻影を操るプリキュアとして、不死鳥の如く甦るだろう。」
のぞみ
「風や幻影をも操る不死鳥のプリキュア!?」
翼
「それを掴むのは君だ、夢原のぞみ、いや、キュアドリーム。」
翼がのぞみを指す。
小々田
「だが、のぞみは今、プリキュアに変身できないんだ!!」
翼
「なぜだ!?」
小々田
「レインボージュエルがトランプに破壊された。」
のぞみ
「うそ、私聞いてないよ。」
翼
「なるほど、今まではそのレインボージュエルとやらの力で変身できたというわけか!?」
小々田
「ああ。」
翼
「これからは自身の力で変身しないとな・・・。さてと、そろそろ試練を始めるか。」
のぞみ
「いくよ、ココ。」
小々田
「ああ。」
翼は本来の姿、ゴッドフェニックスになった。
フェニックス
「疾風流奥義・幻影分身!!」
フェニックスが分身の術を使用した。しかもその数は無数に増えている上に幻影を操る能力を駆使しているため、本体と見分けがつかない。
のぞみ
「分身した!?」
フェニックス
「この中から本物の俺を見つけられるかな!?」
小々田
「本物と見分けがつかない。これじゃあ、発見は困難だ。」
フェニックス
「俺は風だけでなく、幻影を操る能力を持っている。見分けるのは至難の業と思え。」
のぞみ
「どれが本物なの!?」
フェニックス
「それをココと一緒に探せ。疾風流奥義・鎌鼬の舞!」
フェニックスが風を鎌鼬のように放ってきた。
のぞみ・小々田
「うわあ!!」
ポン!!
小々田がココに戻ってしまった。
ココ
「ココ~!!」
ココが飛ばされる。
のぞみ
「ココ!!」
風が吹き荒れる中、のぞみはココを追いかける。
のぞみ
「ココ、どこなの!?」
ココ
「ここだココ~!!」
のぞみがやってくると、ココが飛ばされないよう必死にしがみついている。
のぞみ
「ココ、捕まって!!」
のぞみが手を伸ばす。
ココ
「何言ってるココ、のぞみも飛ばされるココ!!」
のぞみ
「でも、ココをほっておけないもん。それに、みんなだって頑張ってるんだよ。だから、私たちも頑張ろう。」
ココ
「のぞみ・・・。」
ココは何とか立つと、のぞみに飛び込み、キャッチされた。
のぞみ
「私は忘れない。仲間を、友達を信じる気持ち、友情を!!」
のぞみの脳裏には、りん、うらら、こまち、かれん、くるみ、シュガー、シロップ、ナッツ、ココの姿が駆け巡った。
ココ
「ココ!?」
その時、石化して砕けたはずののぞみのキュアモが光りだすと、桃色に彩られた不死鳥型の変身ブレスに進化したのだ。
のぞみ
「キュアモが!?」
フェニックス
「どうやら、不死鳥のように、甦る時が来たようだね。」
ココ
「ゴッドフェニックス!!」
フェニックス
「俺がこの試練で見極めたかったのは、君たちのその『友情』だ。その気持ちを忘れなければ、プリキュアは甦る。」
ココ
「それじゃあ・・・。」
フェニックス
「合格だ。」
いつのまにか、分身たちが消え、風も止んでいた。そして、フェニックスは疾風翼に戻る。
のぞみ
「ねえ、ねえ、これは!?」
のぞみはキュアモが進化した不死鳥型の変身ブレスを見せる。
翼
「それは進化した証、フェニックスブレスだ。」
のぞみ
「フェニックスブレス!?」
翼
「使い方はキュアモと同じだ。さらに、俺の試練を乗り越えたことで、俺の技が使えるようになる。ただし、変身するには君たちが心を1つにしなければならないけどね。」
のぞみ
「心を1つに!?」
翼
「そうだ。君は風や幻影を操る能力を身につけたんだ。そしてココ、俺はお前を『友情の勇者』として選んだ。」
ココ
「ココが『友情の勇者』ココ!?」
翼
「そうだ、これからもパルミエとこの人間界は君たちの手にかかっている。頼んだぞ。のぞみ、ココ。」
のぞみ
「うん。」
ココ
「分かったココ。」
こうして、ゴッドフェニックスの試練を乗り越えて、のぞみはプリキュアとして甦った。プリキュア5のトランプへの反撃が始まろうとしていた。残すは4組・・・。
次回予告
のぞみ
「ついに、私は試練を乗り越えて、プリキュアとして復活するんだ。りんちゃん、うらら、こまちさん、かれんさん、くるみと共に、再び戦う。必ず、トランプを倒すために・・・。プリキュアオールスターズVSビーファイターカブト、第38話「神聖獣の試練 りんVSゴッドドラゴン」。見て見て見てね。」