プリキュアオールスターズVSビーファイターカブト 作:千歳涼介
かれん・くるみペア
時は遡り、こちらも豪邸である自宅に戻ると、執事・坂本が出迎えていた。
坂本
「お嬢様、お手紙が来ております。水木さやか様という方からです。あっ、美々野様も。」
かれん
「ありがとう。」
くるみ
「お邪魔してます。」
かれんとくるみはかれんの自室に行くと、手紙の封を開けた。そこにはこう記されていた。
親愛なるキュアアクア様、パルミエ王国お世話役ミルキィローズ様
あなた方のご活躍は聞いております。
あなた方2名様に私が勤める水族館の入園券をプレゼントします。
○○水族館インストラクター 水木さやか
くるみ
「何これ、私たちがプリキュアだってこと、知ってるじゃない!?」
かれん
「大方、アクガル様が手を回したのでしょうね。ご丁寧なことに水族館の入園券を2枚同封してるわ。きっと私とくるみの分をね。」
くるみ
「確かに私とかれんのペアで探せってアクガル様は仰ったわ。それで、行くの、かれん!?」
かれん
「ええ。」
日曜日
かれん・くるみペアがゴッドマーメイドこと水木さやかに会いに行く日が訪れた。かれんとくるみは目的の水族館へやってきた。
かれん
「ここね、水木さやかさんが勤める水族館は。」
くるみ
「かれん、早く入りましょう。」
かれん
「そうね。」
2人は送られた入園券を使用し、水族館に入館した。
館内アナウンス
「まもなく、イルカショーが始まります。ご観覧のお客様は観覧席までお越しください。」
くるみ
「イルカショーですって。」
かれん
「いくわよ。」
かれん・くるみもイルカショーの観覧席へ向かった。イルカショーを見てるうちに、その中でも1人の女性インストラクターの存在は一際目立っていた。
くるみ
「あれかしら、アクガル様が言ってたインストラクターの水木さやかって人は!?」
かれん
「さあ、まだ分からないけど、最後まで見てみましょう。」
そうこう言ってるうちに、イルカショーは大盛況に終わった。やがて、観客が出ていく。そして、かれんとくるみが出て行こうとしたら、扉が閉まった。
かれん・くるみ
「えっ!?」
さやか
「待っていたわ、水無月かれん、ミルク!!」
背後に現れたのは、水木さやかだった。
くるみ
「まさか、あなたが!?」
さやか
「そうよ、私が水木さやか、またの名を「誠実」を司る水と氷の神聖獣、ゴッドマーメイド!!」
かれん
「誠実を司る水と氷の神聖獣、ゴッドマーメイド!!」
さやか
「あなたはプリキュア5の中では頭脳明晰の頭脳派だって聞いたわ。」
かれん
「ええ・・・。」
さやか
「これから、あなたたちには私の試練を受けて貰う。それを超えれば、あなたは氷を操る人魚のプリキュアとして、1つになるわ。」
くるみ
「どういうこと!?」
さやか
「ミルク、あなたは「誠実の姫君」として、かれんと心を1つにするのよ。」
かれん
「それで、私たちはプリキュアとして復活するの!?」
さやか
「それは私の試練を超えられるかどうかね。あなたたちの誠実さ、見せてもらうわよ。」
さやかはそういうと、本来のゴッドマーメイドの姿になった。
かれん
「変身できないけど、いくわよ、くるみ。」
くるみ
「ええ。」
マーメイド
「さて、準備もできたし、始めるわよ。」
パチン!!
マーメイドが指を鳴らすと、舞台が流氷の海に変わった。
マーメイド
「人魚流奥義・氷水分身!!」
マーメイドは水・氷の分身を無数に増やした。
かれん
「これは、分身!!」
マーメイド
「さあ、あなたの頭脳で本物の私を見つけてみなさい。」
くるみ
「そんなこと言われても、どうやって探せって言うのよ。」
かれん
「流氷の海は落ちたら確実に命を落とす。下手に動くのは危険だわ。」
マーメイド
「随分と警戒してるようね。ならばこれはどうかしら!? 人魚流奥義・氷水の矢!」
マーメイドは分身たちも含めて、自身の武器「マーメイドアロー」を構えると、かれんとくるみに向けて、一斉に射抜いてきた。
かれん
「くるみ、かわして!!」
かれん・くるみは氷水の矢を必死にかわすが、流氷の海での行動はかなり危険なものである。
くるみ
「わっ!!」
ドボーン!!
くるみが滑って転んでしまい、水温が低く、冷たい海に落ちてしまった。
かれん
「くるみ!!」
ドボーン!!
かれんはくるみを救出すべく、冷たい海に潜り込んだ。時間勝負のため、長引くたびに生命の危険が大きくなるのだ。
かれん
「(冷たい海では水温が低い。一刻も早く、くるみを助けないと・・・。でも、焦りは禁物だわ。冷静にならなきゃ・・・。)」
かれんは冷静になって、迅速かつ正確な判断を迫られていた。焦っては判断の誤り、さらには事態の悪化を招くからだ。しばらく潜るうちにくるみを発見した。
かれん
「(くるみ!! (ブクブク・・・。) しまった、息が・・・。)」
くるみを見つけたものの、さすがにこれ以上はきついと判断したため、いったん浮上して息継ぎを行い、再度潜行した。だが、冷たい海での長時間の潜行はきつい。素早く行動してくるみを救出して浮上した。
かれん
「くるみ、しっかりして、くるみ!!」
かれんは人工呼吸と心臓マッサージを試みる。懸命な救急措置が功を奏したのか、くるみが息を吹き返した。
くるみ
「か、かれん!!」
かれん
「くるみ、よかった・・・。」
そう言った直後、かれんは倒れてしまった。
くるみ
「かれん、しっかりして、かれん!!」
くるみは自分の手をかれんの額に触れると、ものすごい熱さを感じた。
くるみ
「すごい熱じゃない。今度は私がかれんを助けなきゃ。」
くるみは流氷の海を駆けた。
くるみ
「(考えなさい、くるみ。何か冷やす物を・・・。そういえば、ここは流氷の海だってゴッドマーメイドは言ってたわ。だったら、この氷が使えるわ。でも、どうやったら・・・。)」
くるみは駆けまわってるうちに、比較的小さい氷が浮いてるのを見つけた。
くるみ
「(とにかく、比較的小さい氷を集めて、氷枕を作らないと。)」
くるみは何とか簡易の氷枕を作ると、かれんの元へ届け、安静に寝かせた。
くるみ
「かれん、気分はどう!?」
かれん
「ありがとう、くるみ。大分楽になったわ。」
くるみ
「あの時とは逆になったわね。私が熱出して寝込んだ時、かれん、看病してくれたじゃない。」
かれん
「そうね。ナイトメアが攻めてきたとき、私が必死にくるみを守るために戦ったわね。」
くるみ
「今度は、私がかれんを守るわ!」
かれん
「私も、くるみやみんなを守っていきたいわ!!」
その時、石化して砕けたはずのかれんのキュアモとくるみのミルキィパレットが光りだすと、かれんのキュアモは青色に彩られた人魚型の変身ブレス、くるみのミルキィパレットは紫色に彩られた天女型の変身ブレスに進化した。
かれん
「キュアモが!?」
くるみ
「ミルキィパレットも!?」
マーメイド
「あなたたちの誠実、見せてもらったわ。」
ゴッドマーメイドが現れて、分身を解くと、元の空間に戻された。そして、水木さやかに戻る。
くるみ
「ゴッドマーメイド、どういう意味なの!?」
さやか
「私がこの試練で本当に見極めたかったのは、あなたたちのその誠実さよ。」
さやかはかれんを看病しながら、説明する。
かれん
「誠実!?」
さやか
「そう、自分が一度決めたことは最後までやり抜く覚悟を持つかどうか試したのよ。」
くるみ
「それじゃあ・・・。」
さやか
「試練は合格よ。かれん、ミルク。」
かれん
「ありがとうございます。それから、これらは!?」
かれんは新しくなった人魚型の変身ブレスと天女型の変身ブレスに触れた。
さやか
「あなたたちの新たな変身ブレス、マーメイドブレスとプリンセスブレスよ。」
かれん
「マーメイドブレス!?」
くるみ
「プリンセスブレス!?」
さやか
「使い方はキュアモやミルキィパレットと同じだけど、変身するにはあなたたちが心を1つにしなければならないわ。」
くるみ
「私とかれんが心を1つに!?」
さやか
「それだけの強大な力を秘めてるのよ、このマーメイドブレスとプリンセスブレスは。」
かれん
「責任重大ね。」
さやか
「私の試練を乗り越えたことで、あなたたちは氷を操る能力と私の技や武器が使えるわ。そしてミルク、あなたは『誠実の姫君』として、これからもかれんと共に歩んでいきなさい。」
くるみ
「私が『誠実の姫君』!?」
さやか
「そう、あなたたちが心を1つにすれば、何者にも負けないわ。」
くるみ
「ありがとうございます。ところで、かれんの熱は・・・。」
さやか
「もう下がってるわよ。」
かれん
「えっ・・・!? (かれんが自身の額に触れると、もう熱が下がっていた。)ほんとだ。」
くるみ
「すごいわ、あれほどの熱があったのに・・・。」
さやか
「もう起きても大丈夫よ。」
かれん
「ありがとうございます。」
さやか
「パルミエと人間界はあなたたちの手にかかってるわ。頼んだわよ、かれん、ミルク。」
かれん・くるみ
「はい!!」
さやか
「それとミルク、あなたにもこれを授けるわ。」
さやかの手に現れたのは虹色の弓矢だ。
くるみ
「それは?」
さやか
「あなたの新たな武器、プリンセスアローよ。」
くるみ
「プリンセスアロー!?」
かれん
「それはいったい?」
さやか
「ミルクのは天女の能力が身について、天の属性はもちろん、かれんたち5人の属性を全て使いこなせるわ。ミルク、あなたはこれを使って戦いなさい。」
くるみ
「ありがとうございます。」
さやかはプリンセスアローを光に変えると、プリンセスブレスに入れ込んだ。
ついにプリキュア5全員が神聖獣たちの試練を乗り越え、進化した力を手に入れた。いよいよ、プリキュア5の反攻が始まろうとしていた。
次回予告
のぞみ
「ついに私たち、プリキュア5が進化するよ。」
りん
「のぞみったら、あんなにはしゃいじゃって・・・。」
うらら
「これからはそれぞれのパートナーと心を1つにいけません。」
こまち
「そうね。今までのようにはいかないものね。」
かれん
「でも、のぞみを見てると、こっちまで明るくなるわね。」
くるみ
「騒がしいのは相変わらずだけどね。」
のぞみ
「みんな、試練の成果を見せよう!!」
りん・うらら・こまち・かれん・くるみ
「Yes!!」
のぞみ
「プリキュアオールスターズVSビーファイターカブト、第42話「激突!! 新プリキュア5VSポーカーナイツ」。見て見て見てね。」