東方戦華   作:十六夜龍華

8 / 8
今回は少し早足になってしまっていますが
龍華の謎が少しだけ、解明されていきます!!


人間と妖怪の終わりなき悲しき戦争 第8話

レミリアにより、レミリアの部屋に呼ばれた紅魔館のメンバー達。

パチュリー以外はなぜ呼ばれたのか、詳しくはわかっていないが龍華が呼ばれていないことを考えると龍華のことについてというのには容易に想像がついた。

 

「レミィ、みんな集まったことだしそろそろみんなを集めた理由を話しましょう?」

 

「そうね、パチェ.....

みんな想像がついているとは思うけれど龍華のことについてよ」

 

「レミリアお嬢様、龍華さんがどうかなされたんですか?

私と武術の練習をしていた時はなんともありませんでしたよ?」

 

「武術の訓練をしているだけならね...

美鈴、あなたは龍華に武術の訓練を教えていて変だと思わなかったのかしら?」

 

「いえ、大して変な所はなかったですよレミリアお嬢様

かなり武術上達が早く武術家がかなり向いているなとは思いましたが....」

 

「はぁ...美鈴は教えることで夢中になっていたのかしら?

龍華の気を感じていたかしら?」

 

「いえ、レミリアお嬢様

龍華さんに武術を教えるのが楽しくて全く気の操作を放置していました....」

 

「そう?武術を教えている間、少し龍華の気を感じながらやっていたら違和感に気づくかもしれないわね」

 

少し、苦笑いをしながら呆れた様子でレミリアが美鈴の方を見る。

 

「レミィ、そろそろ本題に入りましょ?

それと美鈴はこれからは龍華に気の操作を教えてあげてほしいの

理由はこれから話すことを聞けばわかると思うから」

 

「そうね、パチェ」

 

そう言うとレミリアは静かに話を始めた。

その話を皆、聞き漏らさないようにしっかりと聞く。

 

「私が龍華に違和感を感じたのは咲夜といた時よ

龍華の魔力からとても強力な魔力の匂いがしたのよ

最初は、きのせいかと思っていたけれどパチェから話を聞いて気のせいじゃないと気づいたわ」

 

「パチェが龍華に魔力の操作を教える際に、まず魔力の量を測る魔術書を使った際、赤い光を発したのよ

赤色に光るということはパチェ曰く、最上級悪魔と同等かそれ以上の魔力を持ち合わせているのと同じそうなのよ」

 

「つまり、龍華さんは私と同じ様に悪魔だということなのでしょうか?.....レミリアお嬢様」

 

小悪魔はレミリアに対し、すこし不安そうな表情をしながら聞いた。

小悪魔は自分が悪魔ということもあり、最上級悪魔がどのような存在か知っているため不安で仕方なかった。

 

「いえ、それはまだわからないわ

しかし、龍華がただの人間ではないことは確かよ」

 

「レミリアお嬢様、私も龍華さんの教育係になってもよろしいでしょうか?

私がいたら、何かあった際に時間を止めて被害を最小限に抑えることも可能だと思いますので.....」

 

「そうかもしれないけれど、それをすると紅魔館の警備が少し手薄になってしまうのよ

だから、監視だけしてほしいのよ咲夜

そうすれば何かあった際は助太刀に入ることも可能でしょ?」

 

「はい、助太刀に入るのは全然可能です、レミリアお嬢様」

 

「もし、昨夜1人では手がつけられないほど龍華が暴走したらすぐに私たちに言いなさいよ咲夜」

 

「わかりました、レミリアお嬢様」

 

「私からも一つ言いたいことがあるの

レミィ、フラン、咲夜、美鈴、小悪魔....

龍華の記憶を無理に聞き出すのはやめて

龍華の暴走のスイッチになっている可能性があるから」

 

パチュリーは真剣な表情でレミリア達に伝えた。

それに対してフランが

 

「なんで過去を聞いちゃダメなの?」

 

「私も今日聞いてみたのよ

龍華は家から落ちたと聞いていたけれどなぜ落ちたか覚えていなかったから

だから、聞いてみたのよ

そうしたら頭を抑えて苦しみ出したの、だからこそ何があるかわからないから無理に過去を聞いちゃダメなのよ」

 

「そ、そうなのか?

なら聞かないようにするよ」

 

フランはパチュリーの話を聞くと大人しく頷きながら答えた。

 

「さてと一応、これからも龍華の教育をしていくけれどこれからは細心の注意を払って行くようにみんな心がけなさい」

 

「わかりました!レミリアお嬢様」

 

レミリアとパチュリーの話が終わると紅魔館メンバーは自分の部屋と戻って行った。

その頃、龍華は自分がなぜここに来たのかをかんがえていた

 

「なんで俺は幻想郷に来たんだろう

いや、なんでかなんて考えるとすぐ頭が痛くなってわからなくなる」

 

独り言を自分の部屋でブツブツと呟きながら自分の過去がどんなだったのかとかんがえていた。

その時だった!

 

「龍華!大変よ!大量の人間どもにここの館が見つかったわ」

 

急いで部屋に駆け込んできたのはレミリアだった。

レミリアの話だと数は1000以上で四方八方から聞いているため紅魔館のメンバーだけでは足りないというのだ。

 

「わかった!俺も戦う」

 

「えぇ、お願いするわ

それとこれをもっていなさい

持っていればきっと何かの役に立つと思うから」

 

そう言ってレミリアはお札のようなものとリボルバーのようなものを手渡してきた。

リボルバーの中には銃弾が一発も入っていないが脅しには効くだろうと後ろポケットに龍華はしまった。

 

「ありがとうレミリアさん、俺生きて戻ってこれるように頑張るから」

 

「頑張るじゃなくて生きて戻ってきなさい

これは命令よ」

 

「わ、わかりました!努力します」

 

そう言うとレミリアは窓から飛び立ち、そのまま森の方へ向かって行った。

龍華も急いで紅魔館から飛び出し森の方へと向かって行った。

 

「くっ....こんな時に頭痛かよ....」

 

森の中を走っていると龍華の頭を突如電気で痺れたような痛みが走ったと同時に不思議な声が聞こえてきた。

 

..キ....トス....

 

なんて言ってるか聞き取れなかったが

頭の中で繰り返し聞こえてくる声に龍華は

何故か懐かしいと思ってしまっていた。

 

「なんだろう、さっきから頭の中で聞こえる声....

大事なはずなのに全く思い出せない....」

 

龍華の頭の中ではだんだんとその声は大きくなっていく。

 

コキ....トス....

 

「くっ...声が聞こえる度に頭が痛む.....

走るのが辛い.....だけどこの痛みのせいで何か大事なことが思い出せそうな気がする」

 

そんなことを龍華が言いいながら

森を走っている突如前から

 

「いたぞ!敵だ!」

 

「妖怪は見つけしだい殺せ!!」

 

龍華は敵の人間達に出くわした

だが龍華の思っていた以上に少なく10人程度しかいなかった。

 

「なんだ、こんなに少ないなら楽に倒せそうだな」

 

龍華はそんなようなことを軽く思いながら

敵陣に突っ込んでいった

これが罠とも知らずに.....

 

「かかったぞ!いまだ!やれ!!」

 

その声とともに茂みに隠れていた人間達が龍華の背中めがけ矢を放った。

その矢は見事に龍華の背中に刺さり

龍華はその場に血を流し倒れた。

 

「ばかめ、人間様にかなうとでも思ったのか?

この妖怪風情が.....」

 

龍華の背中は血で染まっていた。

そしてかなり深くまで矢が刺さってしまったため背中に手を伸ばし、ぬこうとするが抜くことも出来ない。

 

「こいつ、まだ抵抗しようとしてやがるぜ?」

 

「さっさと死ねよ、このクソ妖怪が!!」

 

そう言うと人間は龍華の心臓めがけ槍を思い切り刺した。

その槍は背中から入っていき、運良く心臓のすぐ横を通り胸から突き出て土にめり込んだ。

 

「ぐぅぁぁぁぁぁ!!」

 

龍華はあまりの激痛に叫び声をあげた。

そしてだんだんと意識が遠くなり始めた。

 

龍華....魔力....解放....

禁呪.....コキュートス....ウロボロス....

 

その声ははっきりと龍華の頭の中に聞こえてきた。

その瞬間、龍華は地面に突き刺さっていた槍をもろともせず立ち上がった。

 

「全てよ、凍れ....禁呪...コキュートス」

 

その言葉を発した途端龍華の真上から真っ白いドラゴンが龍華目掛け落ちていき

そのまま龍華を飲み込むとその瞬間、龍華の周りのものは瞬時に凍り始めた。

 

「な、なんだこれは!!」

 

「こ、こんなバケモノがいるなんて聞いてないぞ!!」

 

「か、体が動かねぇ!!」

 

あちらこちらで人間達の叫び声が聞こえてくるが

龍華の耳には全く届かず、そのまますべてが凍っていった。

その後、あたり1面が凍りきったのちに

 

「魔力...制御....停止...」

 

龍華がそうつぶやいた。

背中の傷と胸の傷は今の魔法の衝撃でかなり開いてしまい

足元は血の海になっていた。

そして、力を使い切った龍華はそのまま眠るように血の海へと倒れ込んでいった。

 

 

 




最後まで読んでいただきありがとうございます
今回は戦闘、龍華の謎をすこし解明される
など少し盛り込みすぎました
少し反省しますww

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。