少ししてシルヴィと共に昼食を買いに来ていた。
「シルヴィ様も気になられましたか」
「はい、学院の食事というものに大変興味があります!」
この時ばかりは口うるさい従者がいなくて良かったと心から思った。
間違いなく注意を貰っていたであろう。
美味しそうに食べる姿に他の生徒たちが黄色い声を上げている。
まあ確かに食べている姿はとても愛くるしいなと自分でも感じていた。
「カズトさん!普段食べているのとはまた違い美味しいですね!」
大満足の笑みを浮かべながら再び食べ始める。
「そうでございますね、それも学院で食べるから余計に美味しいのかもしれません」
自分はパンを買っていたので時間をあまりかけずに食べ終えていた。
食事をしている間に何かが起こってしまったなど笑えない話だ。
とても楽しそうな表情をしているシルヴィを優しく見つめながら、来たるシュバルン国との戦いには絶対に負けられないなとさらに決意を高める。
休憩の時間が終わり、教室へと戻るとディオがやって来る。
「食堂が凄いことになっていたが飯でも食べていたのか?」
確かに人が多かった気がしていましたが、なるほどそういう理由でしたか。
「ええ、シルヴィ様が味わってみたいと仰っていたので食堂で食事をしていましたね」
「なるほどな、いつも以上に混んでいたから何も買えなかったから焦ったわ」
ディオは腹に手を当てながらそんなことを言う。
ふむ、申し訳ないことをしたな。
「それは申し訳ございません。先ほど食堂で多くパンを購入してしまったのでお渡しいたしますよ」
ディオの手に少し強引にパンを置く。
「なんかすまんな」
と貰ったパンを食べながら席へと戻って行った。
授業が終わり、シルヴィの護衛をしながら帰っていると今日の授業の内容をメモした紙をひたすらに見ていた。
基礎の勉強はとても重要らしいので復唱して覚えているようだ。
勉強熱心なのはとても素晴らしいのだが、今は帰っている最中。万が一人にでもぶつかったら大変なので和人は細心の注意を払っていた。
人とすれ違う度にこちらを見てきては驚愕といった表情になっていた。
国の王女が市民がいるところで本を読んで歩いているなど何事かと二度見をするだろう。
王城まで着くとティアーゴ達が待っていた。
「何か問題が発生しましたか……?」
どこか様子がおかしい空気を感じ取り確認をする。
「……そうでございますね、詳しいお話をしたいので玉座の間へ来てくださいませ」
勉強どころでは無さそうな空気にシルヴィもノートを閉じ、真剣な表情で王城へと戻っていく。
土曜だったので連続で更新できましたっ