IS 〈インフィニット・ストラトス〉【月光夜桜】   作:(よくエタる)月見乃夜桜

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 やっと上げる事ができました。お待たせしてすみません。

 ちなみに箒は一夏に付ける事にしました。
 鈴はたぶん主人公のほうに行くと思います。まだ決定ではないですが。
 


第三話 「心の闇」

 時間は少し遡り、龍夜と箒が着く少し前の教室。

 

 

 

 私とステラは龍夜が教室を出た後、この後の話についてステラと話していたがそれも終わり、ステラはイヤフォンをして音楽を聞き、私は携帯の画像整理を始めて暫くした頃、銀の短髪に虹彩異色症(こうさいいしょくしょう)、所謂オッドアイの男子生徒が話しかけてきた。

 

「やぁ。僕は佐々木一刀って言うんだ」

 

「だからなに?」

 

 ステラは音楽を聴いていているので、仕方なく私が答える。

 

「いやぁ、HRの自己紹介が途中で終わっちゃったでしょ?だから自己紹介して置こうと思ってね」

 

「そう、ならもういい?」

 

 この終始笑っているこの男が、どこか好きになれないので速く会話を打ち切りにかかる。

 

「そう言わないでさ」

 

「何をして―――っ!」

 

 佐々木は、いきなり頭を撫でて来る。初め何がしたいのか解らなかったが、次第に違和感に気づき、佐々木の手を弾く。

 

「いや、いや!・・・変えられる、私が殺される!!」

 

 アーニャが感じた違和感、それはかつて『神聖ブリタニア帝国第98代皇帝シャルル・ジ・ブリタニア』によって掛けられた『ギアス』に似た感覚。

 自分の中で何かが書き換えられ、今の自分が消される感覚。ギアス程の即効性が無かった為に気づけたのだ。

 

 アーニャの叫びを聞きステラが身構え、教室の生徒がざわつく。

 そして、教室の自動扉が開き龍夜と箒が現れた。

 

 

 ◆◇◆

 

 

 私と山田君は予鈴が鳴り次の授業の準備を終え、クラスに向かっている最中のことだ。

 

「織斑先生。織斑先生は修羅道君と知り合いなんですか?」

 

「なんです?藪から棒に」

 

 山田君が急に龍夜との事を聞いて来たので問い返した。

 

「いえ、最初に修羅道君の事、名前で呼んでたじゃないですか。それに何度も連絡したとか

。だから、その~、こ、恋人とか」

 

 HRの事を言っている様だが、なんだか若干顔を赤くしてモジモジしながら聞いてくる。

どうやら、恋人関係なのではと疑っている様だ。

 

「な、何を言っているんだ!こ、恋人などでは」

 

 若干動揺してしまったのを見て、山田君は顔を赤くして迫ってくる。

 

「お、織斑先生!ダ、ダメですよ!教師と生徒でそういうのは!」

 

「だから違うと言っているだろうが!それに・・・」

 

 

 ◇◇◇

 

『な、何だこれは!?』

 

 ―――血の池に死屍累々と倒れている小学生や中学生、高校生に果ては大学生に見える者や特攻服を着ている者までおり、ほとんどの者の脚が在らぬ方を向いていたり、千切れていたりしている。倒れている者は五十人近いだろう。

 そして中には同じクラスで普段から自分の事を「喧嘩が強い」「一対一(タイマン)なら大学の武道部主将クラスにも負けない」と豪語している不良まで倒れている。

 

『お、お前がやったのか?』

 

 ―――その中にはただ独り背を向けて立っている者がおり、そいつに尋ねる。

 

『・・・・・ああ。これを見れば解るだろ?』

 

 ―――そういうと、男は振り向かずに紅く塗れ、未だ紅い雫を零す拳を掲げる。

 

『なぜだ!―――』

 

『なぜ?そんなのはどうでもいい。お前がこいつ等を殺す邪魔をするってんなら』

 

 ―――私の言葉を遮り、男は言う。

 

『お前から殺すぞ?』

 

 ―――男は振り返る。そしてその顔は、その瞳は――――――

 

◇◇◇

 

 

 千冬の脳裏にあの事件がよぎるが、麻耶の声で意識を現実へと戻る。

 

「織斑先生?それになんですか?もしかしてやっぱり、イタッ!」

 

「私は弄られるのも、邪推されるのも嫌いだ」

 

 いい加減五月蝿くなって来たので、山田君の頭に手刀を落として黙らせる。

 

 そんな事をしていた時、前からウチのクラスの女子が息を切らしながら走ってきた。その女子に向かって山田君が注意するが、女子は停まらずこちらに来る。私は嫌な予感がしたので山田君を止め、目の前の女子に尋ねる。

 

「確かお前は鷹月だったな予鈴が鳴ったのに教室へ行かず、こんな所でなにをしている」

 

「お、織、織斑、先生」

 

 鷹月は息も絶え絶えで、何を言っているのか判らないので息を整えさせる。少ししてマシになったのか顔を上げ口を開く。

 

「織斑先生。大変なの!早く教室に来て下さい!佐々木君が修羅道君に殺されちゃう!」

 

 その瞬間、私は嫌な予感が当たったと思うと同時に、あの事件の光景がまた脳裏をよぎり、教室へと走り出す。後ろから鷹月と山田君の声と()ってくる足音が聞こえたが、構わず全力で走る。

 

 

 ◆◇◆

 

 

 教室に着き、自動扉が開くのももどかしく思いながら待ち、開いた瞬間体を滑り込ませる様にして教室へ入った。

 

 教室に入ると大半の生徒が怯え隅に寄っており、龍夜は佐々木に馬乗りになって殴り続け、一夏と篠ノ之は龍夜を止めようとしているが振り払われる。

 

 そこで私はすぐに龍夜を止めに動く。

 

「龍夜、落ち着け!何があった?!」

 

「邪魔するな!こいつは徹底的に痛めつけてから殺す!」

 

 止めようと後ろから羽交い絞めにするが、振りほどかれる。しかし、その時に見えてしまった。あの事件の時と同じ、私と龍夜が始めて出会った時と同じ眼。紅かった瞳は金色のスリット状になり、白目の部分は充血などと言えない程、生き血よりも(なお)紅く、死に血よりも(なお)黒く、元々その色だったのではないかと思うほど真っ赤に染まっていた。

 

「一夏!篠ノ之!佐々木は何をやらかした!?」

 

 千冬はもう一度、龍夜に羽交い絞めをしながら、一夏達に声を荒げて聞く。何故ならあの眼をした龍夜は()ると言ったら()るからだ。

 

「わ、私は龍夜と一緒に戻って来て、そしたら龍夜がいきなりそこの男に殴りかかって」

 

 篠ノ之は知らない様だ。ならばと一夏を見る。

 

「いや、佐々木(そいつ)がアールストレイムの頭を撫でたかと思ったら、アールストレイムが悲鳴を上げて、そしたら箒と一緒に戻ってきた龍夜が殴り掛かったんだよ」

 

「俺の家族に!手を出す奴は!!殺す!!!そいつを邪魔する奴も殺す!!!!」

 

「ガハッ!?」

 

「千冬姉!?龍夜、テメエ!」

 

「や、やめろ!一夏!」

 

 その叫びを聞いた瞬間、今まで争っていた最後列から最前列の壁まで吹き飛ばされる。それを見た一夏が飛び掛ろうとしたので静止する。

 

 龍夜は佐々木の上から下り、私へ向き直る。

 

「千冬。また邪魔をするなら容赦しねぇぞ」

 

「私は教師だ。喧嘩程度なら止めはしない。しかし殺しは見逃せない。だから止める」

 

 一瞬、龍夜の口から黒い炎のような物が出た気がしたが、気のせいだろうと断じ、念の為に用意していた木刀を教卓の下から取り出し、正眼で構える。

 

 

 ◆◇◆

 

 

 龍夜の前で千冬が木刀を正眼で構えている。

 

「龍夜!どうしてしまったのだ?!」

 

「やめろ篠ノ之!今のそいつに近づくな!」

 

 箒が困惑した顔で、龍夜に寄ってこようとするが千冬が制止の声を挙げる。しかし箒は制止の声を聞かず龍夜に縋る。

 

「なんだ箒?お前も邪魔するのか?そうなら―――」

 

 龍夜は箒の首を掴み、片手で頭上高く持ち上げる。

 

「―――殺すぞ」

 

 龍夜の身長は190cm、箒の身長は160cm、その差30cmだ。チンピラがやる様な、胸倉を引き寄せる行為でも爪先が着くか着かないかギリギリなのに、龍夜が行ったのは首を鷲掴み、持ち上げること。そうなれば龍夜との身長差(30cm)龍夜の前腕部分(約20~30cm)となり、箒は地面から約50~60cm持ち上げられ、首を吊っているのと同じ状態になっている。

 

 箒は苦しげにしながらも龍夜を説得しようとする。

 

「りゅ、龍夜。私は―――」

 

 

 ◆◇◆

 

 

「龍夜。これ以上はダメ」

 

 更に力を入れようとした時、ステラが止めてくる。

 

「これ以上興奮したら決壊する」

 

 ステラに言われてみれば確かに気と魔力が少量漏れており、自身に掛けた【拘束制御術式(クロムウェル)】の一部が決壊しそうになっていた。

 箒の首から手を離し、拘束制御術式(クロムウェル)の解けかけた部分の術式を直して、息を吸い落ち着く。落ち着いていくと眼も元の状態に戻る。

 

「ふっ!」

 

「ぐふぉ!?」

 

 最後に倒れて気絶している佐々木(クズ)の脇腹に蹴りを入れて起こす。

 

 ステラに礼を言い頭を撫でた後、頭を(かか)えてうずくまり、「助けて。龍夜助けて」と呟き続けるアーニャを()き締めて頭を撫でる。

 

「・・・・・龍夜。しばらくこうしてて良い?」

 

「ああ、俺がいつまでも護ってやる」

 

 しばらく撫で続けるとアーニャは安心したのか寝息を立てた。

 眠ったアーニャを抱き上げてステラと共に席に戻りアーニャを抱えたまま座る。

 そして、窓を開けて上着からタバコとジッポライターを出し、火を点けて吸う。

 

「はあ~。お前達も速く席に着け。もうすぐ本鈴がなるぞ!」

 

 クラス中は「え?今までの全部無視なの?!」と云う顔をしていたが、千冬の有無を言わせぬ威圧に負けて皆席に戻りだす。いや、実際に突っ込みを入れた織斑一夏(バカ)と抗議をした佐々木一刀(クズ)の二人は出席簿の餌食になったが。

 

「あれ~。どうしたの?おりむー達」

 

 一時間目はトイレに行っていた一人だけが、のほほんとしていた。

 

 

 




 最後のほうの箒の台詞の部分が思いつかなかったorz

 活動報告でちょっとしたアンケートをしたいのですが重要事項に―

・アンケートを行う場合は本文以外かつ活動報告・メッセージ等感想欄以外への誘導を行うように。

 ―という項目があったのですが活動報告ではいけないのでしょうか?その場合何所で行えばいいのでしょうか?


〈補足〉

【死に血】
 ようは乾いて黒くなった血。呼び方がわからなかったので、生き血が鮮やかな赤なら黒くなったのは死に血かな?っと思ってつけた。

拘束制御術式(クロムウェル)
 主に身体能力、気・魔力、魂の格を抑えている。

《身体能力》
 普段は全開放時の1%も出ないように拘束している。全開放時の3%開放しただけで、一般人なら触れただけで血霧にしてしまう。

《気・魔力》
 身体能力と同じで1%も出ないように拘束している。この状態でも魔力や気は膨大で、ネギまの【千の雷】や【奈落の業火】などの大呪文を連続で休まず一億回唱えても拘束状態の2%も減らない。そもそも消費量よりも生成量が勝り減らない。

《魂の格》
 三つの中で一番厳重に拘束してる。
 この格が世界の許容量を越えればその世界は崩壊する。そのため、許容量を越えないように世界は生き物に寿命を与え(例外もある)バランスを取っている。
 主人公の現在の格に主人公以外の全ての生き物、植物、星を殺しても耐えられる世界は無い。

【佐々木一刀】
 転生の間にいた二人の内の一人。
 主人公が痛めつけるため、神経に直接衝撃を送るように殴っていたので外傷はほとんど無い。

【龍夜の口から黒い炎のような物が出た】
 イメージは“我が家のお稲荷様”の天狐空幻。

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