こんにちはのみこです!!!
みなさんお久しぶりです!!特に何かあったわけではないのですが更新をサボってしまいました………
少なくとも三日に一回はあげていきたいな……汗
それではごゆっくり~~
唯斗の一日 前編
――――博霊神社、境内
深夜――辺りは静寂に包み込まれる
耳を済ませば木と木が擦れ合う音、虫のさざめく声が静かに聞こえてくる。 人、妖怪が住まうこの幻想郷でも夜はみな寝静まっているのだろう。 夜の雰囲気はどの世界も変わらない、今まで行ったどんな世界でも夜というものは平等かつ静かに訪れたものだ。 それはいつも活気で溢れかえっている、ここ――――博霊神社も例外ではない
「―――すっかり暗くなったな~。
おお! 見ろレプリカ! 星空が綺麗だ!」
『唯斗 あまり大きな声を出してはいけないぞ
中で寝ている霊夢が起きてしまう』
「おっと、わるいわるい。
だけどほんとにすごいな~~」
俺達はお賽銭箱の隣に腰をかけ空を見上げる。
それはもう満開の星空で見たもの全てを魅了させてしまうだろう。幾多の場所で星空を見てきた博霊神社から見える景色に勝るものはない。 思い出補正っという奴もあるけどやっぱりここが一番だ。
「にしても暇だな~…。 霊夢も魔理沙も寝てるしすることがないぞ……」
『仕方がないだろう 生き物というものはいずれも睡眠による休養が必要だ 二人が人間の域を越えてるとはいえそれは変わらない』
「……いやそれだと俺、生き物じゃ無くなっちゃうんだけど」
『気にするな私もだ』
「レプリカは機械じゃん……、まぁいいや。
やっぱり――夜が暇なのは|幻想郷≪こっち≫に来ても同じだな~」
俺の体は眠らなくてもいいからどうしても夜が暇になってしまう。まぁ向こうの世界にいたときもずっとそうだったし、今さらどうこうしようとは思わんけどね。
『ならば唯斗 空を飛ぶ練習でもするか?』
「………人間ってのは空を飛べない生き物なんだぞ」
『ということは幻想郷には人外の人間が二人いる事になってしまうな』
「…………ちぇ、どうせ俺は飛べないよ! 悪かったな飛べなくて!」
『大きな声を出さないようにーー』
「…………………」
俺にはどうも才能がないらしく、空を飛ぶことはできない。色々な努力をしてみたがどれも効果は無かった。度々霊夢達が空を飛べないことを馬鹿にしてくるがそんなの全然………悔しくなんかない。
俺はレプリカの声に反応するかのように力強く立ち上がり、神社の脇の物置へと歩き始める。
『唯斗 どこへ行くんだ』
「箒を取りに行くんだよ」
『箒を使っても唯斗は空を飛べないぞ 実証済みだ』
「別に空を飛ぶために箒を使うんじゃない! 掃除をするんだよ! 掃除を! 」
『それはそれは悪かった』
「お前……絶対わざとでしょ」
ったくもう………、今度レプリカを漬け物石の代わりにしてやる………。
そう心に決めた俺であった
それから数時間後―――――
「掃除しすぎて境内の砂が無くなりそうだ………」
この境内を何周しただろうか
10周を越えた辺りから俺は考えるのをやめていた。最初は何だか楽しく掃除をしていたけど途中から死んだ魚ような顔をしていたに違いない。
ようやく朝日がでたのでそろそろ終わりにしようかなと思っていた所で縁側からひょこっと霊夢が顔を出してきた。
「――あら、朝から境内の掃除だなんて関心関心」
「居候の身ですから……これは当然の行いです」
「ふふ、何よそれ……。おはよ、唯斗」
「ああ、おはよ霊夢」
「それはそうとあんた、こんなに早起き出来たのね~」
「まぁ寝てないからね」
「え?」
「ん?」
一瞬だが会話が止まる、
「寝てないって……。それ、大丈夫なの!?」
「平気平気、俺の体は特別製だから」
「いや……平気ってあんた―――……!」
「どうしたんだ? 急に“ハッ!“みたいな顔して」
「……何でもないわ。それより私は朝食作ってくるから、それまで中でゆっくりしてたら?」
「ゆっくりしていってね?」
「何よそれ。……でも何だか凄く言いたくなる言葉ね、それ」
「よし、それじーお言葉に甘えるって事で。 また後でな」
「はいはい、また後でね」
別れの挨拶を交わし俺は物置に箒を置きに、霊夢は台所へ朝食を作りにそれぞれ向かっていった
―――博霊神社、居間
「ふいぃ~仕事をし終わった後のお茶は旨いですな~」
『唯斗 飲みすぎてはいけないぞ 食事に支障が出る』
「大丈夫大丈夫ー。太っ腹だからね、俺」
『そういったことは太っ腹とは言わない』
掃除を終え、今は仕事終わりの一杯を楽しんでいる最中だ。 ぷはーーー!これがたまらん!
それから居間でだらだらする事はや10分。ようやく霊夢が朝御飯を運んできた。
「お待たせーー」
「待ってました――って、おお! 今日なんか豪華じゃない!?」
「まぁね、昨日たくさん仕入れてきたし今日一日位は奮発しなきゃ! 夕飯はお鍋にしようかしら? 」
「それはそれは楽しみだ、霊夢の作るご飯旨いし」
「ほ、褒めても何も出やしないわよ」
「何もいらないってば、ほら冷める前に食べよう食べよう。いただきまーす」
「もう………///いただきます……」
――――――――――――――
「ごちそうさまでした」
「お粗末様でした」
「ふぅ~食べた食べた。洗い物、俺がやるよ」
「そう? それじゃ~私は少しのんびりしてようかしら」
「……食べた後にすぐ寝ると牛になるってレプリカが言ってたぞ?」
「そうなったらあんたが責任持って世話しなさいよ~…?」
「育ちきったらすき焼きにでもしよっと、よっこらしょ」
俺は食べ終えた食器を片手に台所へと向かう
洗い物何かするのは久しぶりだ、最後にした日を思い出せない程やってないと思う。小さい時からこなしていたこの腕――――とくと見せてやるぞ!
そんな時境内の方から大きな声が聞こえてきた
「唯斗ーーーーー!!いるかーーー!?」
この声………魔理沙だな
「ったくこんな朝早くから騒がしいわね」
「おっす霊夢!! 唯斗いるか?」
「中にいるけど………」
「そうか! じゃ、あがらせてもらうんだぜ~」
「ちょっと勝手に―――――」
霊夢と魔理沙の話し声がここまで聞こえてくる、どうやら俺に何か用があるみたいだ。
「あれ、居間にいないぜ? おーーい唯斗ーー! どこにいるんだぜーー?」
「台所ーーーーー」
「そっちだったか! ってなんで台所………?」
タッタッタッ
「おはようだぜ! 唯斗!!」
「ほいほい、おはよ魔理沙」
「――――何やってるんだ?」
「食器洗い」
「へ~さては霊夢にやれって言われたんだな?」
「チッチッチッ、これは俺がやるって言ったんだぞ」
「ほんとにか~?」
「本当だよ」
「ふ~ん………。なぁ私も手伝ってやろうか?」
「え?いいよ? 大した量じゃないし」
「遠慮するなって! 魔理沙さんにかかればこんなもん朝飯前だ!」
「あ、ああ……。じゃ一緒にやるか」
そういって魔理沙は俺の横に並び食器を洗い始める。この台所、そんなに広くないから二人だと若干せまいんだよね。
バシャバシャ キュキュ
「そういえば何か用があって来たんじゃないの?」
「ん? 別に無いぜ?」
「あれ? そうなの?」
「強いて言うなら゛遊びに来た゛だと思うのぜ」
「それ用って言うの………?」
まぁ逆を言えば魔理沙が用事があって神社に来る事の方が珍しいか、いっつも遊びに来てるだけだし。
「な、なぁ……。もう少し寄っていいか……?」
「へ?」
「ほら! そっちにある食器取り辛いしさ!」
「なるほど、でもそんな一々聞かなくてもいいぞ? 今更気使う仲でもないじゃん」
「そ、そうだよな! じゃ……ちょっとだけ……」ズイッ
「魔理沙ぁ~!」
「げっ霊夢!!」
慌てて後ろを振り向くと、ゴロゴロしていたはずの霊夢が立っていた。……心なしか表情が強張って見える。
「あんた何してんのよ!」
「み、見てのとおり唯斗の洗い物を手伝ってるんだ」
「それにしては近寄りすぎに見えるんだけど………?」
「それは気のせいだと思うのぜ……!///」
「あらそう? それじゃ唯斗、ここは魔理沙に任せてあっちに行きましょ」
「は!?っていうかお前、いつから居たんだよ!」
「最初っから居たわ」
「い、居たなら声かけろよな!!」
「二人共……朝から元気だな……」
『唯斗も見習うべきだ』
――――――――――場所は移り、居間
俺達は今、することもなく居間でゴロゴロしている。若者がこうダラダラとするのはどうかと思うけど、やっぱり午前中ってダラダラしちゃうんだよな~。
「――――結局、余計に時間がかかったなー……」
「霊夢が来たのがいけないんだぜ……」
「あんたのせいでしょ!」
あの後霊夢も混ざって三人台所に並び洗い物をした。洗っている間も霊夢と魔理沙が言い争っていたのは言うまでもないだろう。ほんとの所、一人でやっていた方が捗ったに違いない。
「これからなにする?」
「そうねーー境内の掃除は終わってるしー……」
「暇なんだぜ~……」
今日で幻想郷に帰ってきてから三日目なのだがもう既に暇で暇でしょうがない。特段する事も無くただただ日が暮れるまでダラダラと過ごす、実に退屈だ。
まぁ俺から言わせればみんなが起きてるってだけで全然暇じゃないし、面白いんだけどね
「お!そうだ!」
急に何かひらめいたかのように魔理沙が立ち上がる、掌の上に拳をポンッと乗せていかにもな感じだ。
「唯斗! 茸狩りでもしに行かないか?」
「ふむ、きのこ狩り」
「今の季節に食べる茸は旨いぞ~? 茸スープに茸の蒸し焼き茸の刺身!」
「おお……! きのこ尽くし……! いいね、旨そうだ!」
「だろ! じゃ早速支度をして―――――「ダメよダメ、茸狩りは今度にしなさい」………なんだよ霊夢、お前も行こうぜ?」
魔理沙の提案をバッサリと断ち切る霊夢。言葉こそ何か威厳を感じるが、姿勢がうつ伏せになってダラりと寝ているので迫力に欠ける。
「今日は雨が降りそうな気がするわ」
「雨?そんなんからっきしだぜ?」
霊夢の言葉を聞いて外を見てみると、空には雲一つない程の青空が広がっている。とても雨は降りそうではない。
「気がするだけよ、忠告はしといたから」
「うーん………どうする?唯斗」
「霊夢の勘はよく当たるしやめとくか、今度また誘ってよ」
「そうか!じゃ明日行こう!明日!ついでに私ん家に来いよ!」
「ほいほい、暇が出来次第そっちいくよ」
「ああ!」
この状況、普通の人から見たら変に見えるよな。晴天だから今行けばいいじゃんって話になるし。 何で明日の行く予定たてるんだ~?てさ。
魔理沙は再び寝転がり、また三人畳の上でゴロゴロの姿勢になる。
「しかしまぁこれでまたやる事が無くなったわけだが……」
「やる事が無いなら帰っていつも通り魔法の本でも読んでればいいじゃない……」
「そういえばもしこれから雨が降るとしたら魔理沙どうすんの?」
「雨が止むまでここに居座らしてもらうのぜ」
「迷惑ね………ご飯にはたからないでよ」
「人を小バエみたいに言わないでくれ」
「小バエの魔理沙、小魔理沙だな」
「それはさすがに雑だと思うぞ唯斗………」
――――――
「唯斗ーーー」
「なに?」
「しりとりしようぜーー」
「やだよ負けるし」
「だーーーー! 暇過ぎて干からびるんだぜ」
時刻は丁度正午、あれから何もせずに時間だけが過ぎていった。 俺と魔理沙テーブルで突っ伏して、霊夢は相変わらずずっとうつ伏せのままで寝ている。
「もうそろそろお昼の時間じゃない?」
「……………Zzz」
「霊夢ってば」ユサユサ
「………んー……あと五分……」
「だめだこりゃ」
最初のうちはただ横になっているだけの霊夢だったが、いつの間にか寝てしまったようだ。揺さぶって起こそうと試みてみるが起きる気配は無い。無理矢理起こしてもいいんだけど、その後が怖いからやめておくとしよう……。
「魔理沙、昼ご飯食べてくだろ?」
「もちのろんだぜ!!」
「じゃ~俺が今から作ってきてやる、簡単な奴だけど」
「私も手伝うぜ? お前が行っちゃったら一人で暇だし」
「そうか、じゃ一緒にやるか」
「ああ! ところで何作るんだ?」
「ん~……お粥か雑炊かな~……」
「ほんとに簡単なもんだな……まぁいいか!
それじゃ早速台所に行くのぜ!」
「れっつごーー」
少年少女料理中・・・
「完成だぜ!!」
「あれ?何か一瞬で出来なかったか?」
「は?何言ってんだよ、何十分もかかったぜ?」
「そ、そうだよな……」
ということで一瞬で三人分のお粥が出来上がった。これはあれだな、料理番組でいう完成の品がーーて奴だ。
「早速居間に運ぶとしよう、霊夢の分は俺持ってくよ」
「ああ、私は余ったお粥全部私の皿に入れるから先に行っててくれ!」
「………少しは遠慮するべきだと思うんだけど」
「ん? 私がすると思ったのか?」
「そうだよな……じゃ、お先」
そういって二つのお粥を両手に俺は居間へと歩き出す。
『唯斗 気をつけるんだぞ やけどをしないようにな』
「わかってるよ、子供じゃあるまいし……」
こういうのって何か緊張するんだよな………。熱いもの持ってるからってのもあるだろうけど何故か勝手に爪先歩きになってしまう。
ソロリ ソロリ
「ふぅ任務完了だな」カタッ
『良くやった唯斗 これでまた一つ成長することがてできたぞ』
「お前さっきから何なんだ………?」
「ほらーーー 唯斗どくんだぜ!
かかってもしらないぞーー?」
「ああ魔理――――って入れすぎだろ!!」
「へへっ育ち盛りだからな!」
後から来た魔理沙の両手には、それはもう信じられない程の量が入ったお粥を持っていた。 軽く二人分以上は入った皿を持ちながらゆっくりと……慎重に運んでいる。 どうやっていれたんだ?あの量………。っていうか何で溢れてないんだよ……
「んーーー…zzz 」ゴロン
「あぶね! こら霊夢! 急に寝転んでくるなよ! 危うく溢れるところだったぜ………」
「いや逆になんで溢れてないの?」
寝返りをうった霊夢につまずきそうになる魔理沙、間一髪でこれを回避する。 テーブルまでの距離は残り1m位だ、このままなら……いける!
いや?何か妙だな。 俺たち三人以外にもう一つ、この部屋に気配を感じるぞ?
(あれ、この気配………)
「よーし! やっと到着―「気をつけろ魔理沙! 上から来るぞ!」
魔理沙が丁度テーブルに到達し、たんまりと入ったお粥を置こうとしたその瞬間――
「はーい! あなたのゆかりんよ~! 」ニュ~
「うわぁぁ!!」
テーブルに隙間が開き、紫さんの顔が出てくる。こういっちゃ何だけど、めちゃめちゃ怖い。っと! そんな事いってる場合じゃなかった――!
「ちょ!お粥――――」
案の定というべきなのかお約束というべきなのか魔理沙は驚きで手を放してしまった。このままだと折角作ったお粥が仇になってしまうだろう。もったいない………ってこれも違う!! だって下には――――
「んーー………? 」ウトウト
お粥が寝ぼけている霊夢を目掛けて一直線に落ちていく
出来立てホヤホヤのお粥だ、まず熱いではすまないだろう。
「ずあーー! 間に合え!!」
俺は霊夢をお粥から守るために飛び込んだ
全てがスローモーションに見える
後ろに倒れていく魔理沙も―――落ちていく熱々のお粥も―― ……そして霊夢とお粥の間に出来たスキマでさえゆっくりと開いて見える程に。
ん? スキマ?
「あら、危機一髪って所かしら?」
お粥は霊夢に到達する直前にスキマの中へと入っていった。よかったよかっ――ってよくないぞ!
「うわーーー!!」
ドッガッシャーン!!
勢いそのままに霊夢に激突してしまう。お粥が無くなったから俺が霊夢に体当たりしたという結果だけが残ってしまった。
「いてて………霊夢………大丈夫?」
「………………!!!!!」ギンッ
「ひっ……………!!」
どうやら逆鱗という奴に触れてしまったようだ。先程まで寝顔とはまるで正反対の般若のような顔をしてこちらを睨んでくる。
「急に驚かせるなよな! 紫! びっくりたんだぜ!!」
「軽い悪戯じゃな~い、アメリカンジョークよ!アメリカン!」
「あめりかん?なんだそれ?」
二人はそんな事を気にも止めず話続ける。 元はというと紫さんが悪いのに………。
「あ……あの? 霊夢、ほらもうお昼だからさ。食べよう食べよう?」
「……………………」ギロリ
「おっかしいなー…ご飯を食べるのにお払い棒はいらないぞ……………?霊夢………」
おそらく俺の言葉は聞こえていないだろう。一歩、また一歩とこちらに向かって歩いてくる。完全に殺る目だぞあれ…………
「そういえば…! 用を思い出した~!ちょいと出掛けてくる!! それじゃ―――……!!」
「逃がすとでも思っているの……?」ガシッ
「ひぃぃ……!!」
万策尽きた………後は死を待つだけだ。世の中というのはいつも理不尽、それはどこの世界でもどんな時でも変わらない。 だから理不尽に負けないように強くなってきた……。誰よりも、何よりも。 それなのにー…
「すいません、師匠。今そっちに行きますね」
何で俺がこんな目に…………
「ハァァァァァァァ!!!むそーーーーーふういん!!!!!!!」
ドゴオオオオオオ!!!!!
体は宙に浮き俺は外へと放り出される
するとそれと同時に雨がポツリポツリと降り始めた
何故かこの雨は………俺の事を慰めてくれているような気がした―――……
前回、日常パートは一話完結型にすると言っていたのですが今回の話は二つに分けさせてもらいました。
くっつけると文量が凄まじくなってしまうのと、単に話の構成上こうした方が面白いかなと思いまして!
それではよかったら次回も見に来てください! ばいび!!