今月は2話分投稿させていただきます。
では、どうぞ!
スカートが見えた。俺の中の期待が高まる。あの子か?あの公園の時の美少女か?
そして入ってきた転校生の女の子。 俺はドキドキして まだ顔を見ていない。 彼女は止まった。 あぁ、教卓の横あたりに着いたのか。
俺は意を決して彼女の顔を見た。
金色のサラサラストレートな髪を惜しげもなくおろして振り歩いている。おそらく日光や電気を反射して輝いているのだろうが、彼女の髪はまるでそれ自身が輝いている様に見えるのだ。
だが綺麗なのはそれだけではない。
顔。それは、彼女の魅力を最大限に磨いている。美少女なのだ。それも、ちょっと探すだけじゃ絶対に見つからない位の希少価値が。
俺が見惚れている間に、先生に何か言われたのだろう。転校生の美少女は口を開いた。
「初めまして。 菜季杍 衣愛です。(ナキリ イア) これから、よろしくお願いします。」
これは驚いた。おもいきり外人な彼女は日本語ペラペラなのだ。片言日本語をほんの少しだけ期待してた俺はほんの少しだけのショックを受けた。
『よろしくお願いしま〜〜す!!』
クラスに美少女が来たことで盛り上がっているのか、皆息を揃えて挨拶を返した。 もちろん、俺もその中の1人だ。
そして俺はある期待をしていたことを思い出した。ここでもまた少量のダメージ。
あの公園の女の子じゃなかった…
「席はぁ、田切君の後ろが空いてるわね。」
「あの、田切君というのは…?」
おっとお困りかな?普段はただの男子高校生な俺が、紳士な男子高校生になる瞬間だな!
「俺が田切だ。よろしく」
「あ、ありがとう!よろしくね、田切君♪」
ぃよっしゃー!これで、俺が菜季杍さんと始めて会話をしたクラスメートになれた!! 前からはケンがいろいろ小声で言っている様な気もするが、俺は気にしないさ!
その後HRは終わり、俺は菜季杍さんに話しかけようと振り向いた。しかし…
「ねぇねぇ!イアちゃんって、何の化粧水使ってる?」
「肌もちもちー‼︎」
「今度 一緒に服買いに行こーよー!」
などという女子ならではのはなしをされると、話しかけづらい。 もともと女子と話すことはよくあるが、こういう話をしているのではいくら何でも無理というやつだ。
はぁ、せっかくHRにずっと考えてたのに。
(たきりとなきりって、名字似てるよねー!)とか‼︎(泣)
仕方がないので話すのは今度の機会にした。
キーンコーンカーンコーン
1限目が始まる。
数学だ。
俺は得意な方なので、菜季杍さんに見てもらいたくもあり、積極的に手を挙げた。見てくれているだろうか。
その時、菜季杍さんがあたった。
あー、これめちゃむずいやん。菜季杍さん大丈夫かな??
だがその心配は杞憂だった様だ。
「すげー」
「才女!」
そう。菜季杍さんも数学が得意な様だ。これではさっきまでの見せつけが効いていたかわからない。
俺は気づいた。
菜季杍さんをだしぬこうなど、到底無理なことを。彼女は天才だった…
学校が終わり、家に帰った俺は、あの公園へ行った。もちろん、前に会ったあの子を探して。しかし、彼女はいなかった。漫画の様な“転校生はあの子”的なイベントは起こらなかったため、探しに来たのだが居るのはいつもの子どもたちだった。
そういえば、あの子供たちはよくここにいるし、彼女のことを知っているかもしれない。というか、一緒にお話ししてた。俺は子供たちに話しかけた。
「こんにちは。突然だけど、髪の毛がサラッサラッで、とっても可愛い黒髪の女の子を知ってる?」
さすがにこの情報では伝わらないと思ったが、帰ってきた言葉は、
「ゆちゃのこと?」
「ゆちゃじゃなくて、ゆいちゃん!」
「ゆいちゃんならしってるよ!」
「くろーいかみのけで、とぉってもかわいぃおねぇちゃんでしょ?」
なんと、伝わった様だ。“ゆいちゃん”というらしい。それに、この子供達が言っていることは俺の記憶の全てに当てはまる。ゆいちゃんか。
「そっか。ありがとな。そのゆいちゃんは、どんな時に来るんだ?」
と、問いかける。それが分かれば、会うことも少し楽になると思ったからだ。だが帰ってきた言葉は、
「わかんなーい」
「あれから来ないのぉ」
「いっかいしかあったことないのぉ」
という。そうなのか…
「そうか。ありがとな。じゃ、またな。」
「バイバイ!」
「おにいちゃんばいばーい!」
結局なんのヒントもつかめないまま今日という日が終わるのだった…
はい。今回もまた短いと不満を持たれた方もきっといらっしゃいますね。ですがこれには理由があります!
こうしなければ、次回とんでも無いことになるんです!言い訳してすみません!