虚栄の夕月   作:十六夜龍華

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日常 第1話

夕日が差し込み、空がオレンジに変わり始めた。

いつも同じように繰り返しまた繰り返し。

そんな空を少女はいつも見ていた、つまらなそうに。

しかしその日は違った。

自分がいつも見ていた夕日が真っ赤になっていたのだった。

そしてその少女を見てニタリと笑う赤黒い夕日に照らされたバケモノがいた。

 

―――――――――――――――――――

 

???「時雨〜起きて〜遅刻するよ〜」

今日もまた俺の睡眠を邪魔するやつが来た

俺はまだ冬の寒さから守ってくれる布団から出たくないのだ

???「はぁ...布団から出ないっていうなら仕方ないね〜」

そう言われた直後、自分の頭上には椅子のようなものが浮いていた。

いや、浮いてるのではない落ちてきているというのが正しいだろうか

時雨「うわっ!!あぶねっ!!」

そう言いながら、ベッドから急いで降り、後ろを振り返ると先程までベッドだったものに椅子だったはずのものが突き刺さっていた

???「起きたみたいだね、早くご飯食べて行かないと遅刻するよ?」

呑気に茶髪の女の子が時雨に話しかけてきた

一歩間違えば時雨はベッドと同じ運命をたどっていたであろうはずだというのに

時雨「こよみ、少しは力を加減しろよ

こっちの身が持たないわ!」

こいつはこよみといって俺の幼なじみだ。

華奢な体つきとは裏腹にとてつもない強靭な力を持っている。

そうおもえば、つい最近電柱を投げられたな〜

まぁそのおかげで俺自身の肉体も逃げることには特化してきたんだけどな

こよみ「起きない時雨がいけないんだよ、だから私は悪くないもん!」

時雨「はぁ、またベッド買い直しだ

せっかくアニメの柄の入ったやつだったのにな」

さらば愛の二次元女の子よ

きっとまた探して買ってきてあげるからな

こよみ「何言ってんの時雨、心の声が漏れてるよ...」

こよみは溜息をつきながら呆れた様子で時雨の方を見ていた。

時雨「なに!?まさかお前、俺の心の声が読めるというのか!?」

こよみ「だ・か・ら!声に出てたっての!

くだらないこと言ってないで早く行くよ!」

そう言うとこよみは俺の部屋を出て、一階に降りて行った。

これが日常の普通の会話だった。

時雨「さてと暦のご飯食べにしたに行くか」

時雨が下に降りるとココアを飲みながらニュースを見ている妹の憂姫がいた。

憂姫「あっ、お兄ちゃんおはよう。さっきすごい音したけど大丈夫?」

時雨「いつものことだ、気にすんな」

そう言って憂姫の頭を軽く撫でる。

すると憂姫は満足そうに笑顔でこっちを見てきた

憂姫「お兄ちゃんありがとう!じゃあそろそろ遅刻したくないし学校に行くね?」

時雨「おう!行ってらっしゃい憂姫」

憂姫「お兄ちゃんも遅刻しないようにね!

いってきまーす!」

そう言って憂姫は玄関から出て行った。

俺は憂姫のつけっぱなしにしたテレビを見ながらこよみの料理を食べていた

アナウンサー「次のニュースです。

〇〇市で連続死亡事件が起きています。

警察は他殺の可能性が高いとして事件を調査しています」

〇〇市って俺の家のちかくじゃねぇか

そうおもえば、前もこんな事件あったな

先輩と一緒に解決したっけ

こよみ「あのね、時雨ゆっくり食べるのはいいんだけどさ....」

そう言ってこよみが時計を指さす

時雨がその先を見るとそこには8時20分と表示されていた

確か、家から学校まで20分くらいかかったよな〜.......

時雨「大遅刻じゃねぇか!!」

こよみ「時雨のバカ!私まで遅刻になっちゃうよ!!!」

時雨「わかってたなら先に行けばよかったのに...」

こよみ「えっ!?、そ、それはその....」

そう言うとこよみはもじもじして下を向いた

時雨「こよみ!そんなことしてる場合じゃないって!早く行くぞ!」

そう言うと俺はこよみの手を掴んで口に食パンをくわえたまま玄関から飛び出した

 

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