星守レイ○!担任と化した淫夢厨 作:投稿者:変態糞先生
間に合わなくてすいません許して下さい、何でもしますから!不定期で!
今回は星守側の回想とほんへです。
よって淫夢要素はありません。
※前回以上にナレガバです。
此方も時を戻し。
「彼は我々星守に連なる者…
楠、千導院、水鏡、神峰。これ等と《星の箱舟》が自ら追いやってしまった《英雄》の1人だ」
前方で雄叫びをあげながら敵を撃滅する田所を目に、明日葉は重々しく口を開く。
その意味を正しく理解する者は、誰もいない。
「《英雄》…?」
「私はあの日から…人類が地球を離れる前から八雲先生達と闘っていたから分かる話だがな…」
「そう言えば明日葉は、れんげ達より前から星守だったわよね。」
「それがどう関係するんですか?
明日葉先輩、と言うより楠家だけじゃ無く、千導院や神峰等は確か星守支援の家柄でしたよね?」
明日葉やみきがあげた家柄、楠・千導院等の家は昔から星守を輩出し、他にも様々な面で活動を応援してきた一族だ。
それらが関係しているとなると、事態は大事。そう思い、質問を逸るのも無理はないだろう。
「慌てるな。
先ずはだな…いや、此処からか」
質問を一度遮ると思案顔になり、暫し考えを巡らせる。
そして、整理がついたようで話し出す事には。
「前提だ。『非常識的存在であるイロウスを斃せるのは星守だけ』である。
間違いないな?」
「あの闘いを見る限り、それが崩れそうですけどね…」
「そう、其処なんだ。その前提は先ず間違っている。
イロウスの討伐に関わっていたのは星守以外にも居たのだよ」
「それが、先生…」
「だけではない。知り得る限り、それは複数だ。
然もほぼ全員がある共通点を持っている」
「それって…」
其処まで言うと、1人2人…全員が改めて田所を見る。
「およそ人間とは思えない戦闘力、強靱性、そして精神的強度…
《迫真空手》。極一部の例外を除けば、彼等は皆、その法に通じている」
出てきたキーワードは《迫真空手》。
それは田所が唱えた一節にあった単語だ。
「一体その《迫真空手》って何なんですか?
どう見てもおかしいですよね、普通の人間があそこまで闘えるなんて…」
「…そればかりは私も知らない。
分かっているのは、それが下北沢大学元迫真空手部顧問のAKYS、本名で言えば秋吉亮なる人物から派生した技だという事。
神樹の力程では無くとも、イロウスに対して確かな効き目がある事。
そして…今はもう、その使い手たる彼等をあてにできないという事だけだ」
目を伏せ、悔恨の情を滲ませる。
「あてに出来ないって…?
先輩の話だと、その《英雄》達はイロウスと闘っていた。ならアタシ達と目的は同じじゃないんですか!?」
「共同で闘える方々であれば何故ーーー
…いや、もしかして」
問い詰める昴と遥香。
だが、遥香は何かに気づいた様で。
「やっぱり、それってそういう事でしょ。
所謂大人の事情ね」
「これも、明日葉の家の事なんでしょ?伏せるべきなら…」
「ああ…だけどこれは楠の、ひいては我々の派閥の間違いだ。言わせてくれ」
「ん…は〜い」
あんこと蓮華が、深刻な表情を浮かべる友を心配するが、明日葉はそれでも語る。
「…都合が悪かったんだ。此方側の権力者にとって、
世界を救うのは、古来より闘ってきた星守
「え、っと…それは…」
「ああそゆこと…
分かりやすく言えば、横取りだの割込みだのされる事を嫌ったって事でしょーね。」
「ーーー成る程、察しが付きました。」
その言にいち早く理解を見せたのは、あんこと遥香だった。
「どういう事?」
「大分込み入った…ある意味単調だけど、権力絡みよ。
星守と同じく、イロウスを斃せる人物が急に現れたら…大衆はどう思う?」
「それは…頑張れーって、なりますけど…」
「そうよね。人々の関心はそっちに向くでしょうね。
「ーーーあっ」
此処まで言って、やっと全員が多かれ少なかれ事態を把握する。
「星守は神樹に選ばれた存在。本来神聖である存在。人々を救えて当然。
なら一般人である彼等が闘えれば?神樹に選ばれた星守と同等以上に闘えたなら、星守側の人達と普通の人達ははどう思うかしら?」
「な〜るほど、ね…
そんな人が現れたら、み〜んな《英雄》サマを讃えるでしょうね」
「そういう事だ。
だからこそ、力を怖れた派閥は地球を離れる事を逆に好機として彼等を追い出し、それを月や火星が拾い上げたんだ。彼処は中立か反対派が首脳陣となっているからな…」
「じゃあ今は…」
「…和解も申し込んださ。何人かとは和解がなったが、肝心のAKYSさんが首を縦に振らない故、彼等も表立って動けない。
此方側も不満が爆発だ…今でこそ鎮静化したがコロニーが出来た最初は暴動も起きたんだ。
自らの保身の策が、結果として一部の人々からの信頼を失った。皮肉だろう?」
「明日葉…」
憂いを浮かべて自嘲気味に笑う明日葉を見る蓮華。その表情にも影がかかる。
然し、語り手はここで顔色を一転させる。
「故、最初に聞いた時は本当に驚いた。
まさか、田所浩仁さんが此方側に来るなんて有り得ないと思っていたからな」
思わぬ登場人物に、全員が…特に高1トリオが目を丸くする。
「ここで、先生ですか?」
「ああ。あの方は…
あの方は《英雄》の中でも抜きん出た実力者で、何よりAKYSさん直々の弟子。懐刀とも謳われた方だからな…」
「ん?ちょっと待って下さい!
その、AKYSさん?って人は和解出来てない方ですよね?それなのに先生はそんな人の弟子って…どうなってるんです?」
「分からない…
だが、この事をよく見るのであれば…AKYSさんが此方側に歩み寄ろうとしているのかもしれない、とも取れるんだ」
「おおっ、朗報じゃないですか!」
「…悪い意味で見ればスパイか工作員。此方側の情報を絞れるだけ絞って妨害するってオチかも分からないわよ?」
「それはっ…しかし…」
可能性の思索に、場が滞ってしまう。
彼は救いの一手なのか破滅の一手なのか…疑念が募るばかりだ。
「ーーーそれは違うと思います」
だが不穏な空気を破る者がいた、みきだ。
「先生言ってましたもん。
自分も地球に帰りたい。手を取り合うのは当たり前だって。私にはあれが嘘だとは思えないんです。
それに…ついさっき、約束しましたから」
「美味しいラーメン屋に行こう、って」
ずるっ
そんな擬音が飛び出そうな勢いで、全員がずっこける。
「何だそれは…」
「あはは…でも、私は先生の事を信じたいんです。
この授業中何度も助けてもらった、あの真っ直ぐな目をした人を」
「みき…」
「寧ろ今迄いがみ合っていた人達と、もう一度一緒に闘えるんですよ?それは多分、凄く勇気をもって来てくれたからだと思うんです。
だから今度はーーー私が先生を信じます」
宣言と共に、碧の光が赤い焔となってみきを包む。
星衣の起動だ。制服姿の彼女に、不死鳥の意匠が立ち現れる。
その姿は、護星の将たる星守のものだった。
意志の力で強まる神樹の神秘は、今一層輝いている。
「行こう、皆!今の私達に出来る事、それは先生と一緒に闘う事だよ!」
焔の如き光は剣の形を成して右手に収まる。
その鋒を天から前方へと向ける。それは進撃を意味するサインだった。
晴れやかな闘志を顔に広げた少女は今、誰よりも
「ーーーへへっ。相変わらず、カッコつけちゃって!それとも天然?」
「ラーメン屋のくだりはどうかと思ったのだけれどね…でもみきらしいわ。色々とね、色々と」
「えっ、何か2人して酷くない!?」
茶化す様に言葉をかけたのは昴と遥香。
口元を綻ばせたり肩を組んだりするのは良いのだが、何故2人で煽るのか。
然し言動とは裏腹に、その身には既に星衣を展開している。
つまりはそういう事だろう。
自分も闘う。
みきが伝えたその意志は、確かに伝染した。
「あらあら♡準備万端みたいよ?」
「熱血ねぇ…ま、良いんだけど」
そして蓮華とあんこも武器を携え、明日葉を見る。
顔には当然、行こうとする意思表示。
その様相に。
「…ああ、ありがとう。
行こうか、闘いに!」
リーダーたる明日葉も太刀を展開し、眼前の戦場に対して闘気を昂ぶらせる。
「敵は多い。分かっているとは思うが、油断は禁物だ。
では行くぞ!これで終わらせる!」
『はい!』
号令と共に全員で駆け出す。
1歩、2歩と加速する少女達は光を纏い、混濁の戦場へと突入していったーーー。
◆◆◆◆◆◆◆
「ふぅ〜…」
大きな伸び。両手を真上にあげると、身体を震わせる。
「お疲れね、みき」
「5時間目は一応ホームルームだけど、居眠りなんかしないでよ?」
「し、しないよっ!?」
此処は教室。
中高に散らばる星守達を束ねる為の、専用の教室だ。
現在昼休みと言うだけあって、帰還したばかりの3人はちょっと遅めの昼食を囲んでいた。
「ねぇねぇ、みき先輩!
新しい先生ってどんな人だったのー?」
「あっ、ミミも気になる〜」
其処に話しかけたのは、ショートヘアで快活な少女とうさみみフードを被った少女。
「なんでも、大変武に精通した方らしいな!
うむ、私も楽しみだ!」
「特訓とかは厳しくなりそうじゃのう…面倒じゃがまあ、精々面白くなれば良いのぅ…」
「早速上から目線ですぅ…」
ポニーテールの少女、年寄り言葉で話す少女、そして気弱そうな少女も会話に参加する。
星守は各学年2、3人しかいないので、学年の垣根を越えて皆仲が良い。
その為、他学年が会話に入り込む事も多々あるのだ。
そんな一幕が、今日もまた盛り上がる。
「どんな人かなぁ〜?イケメン?イケメンだった?」
「お花に詳しい方なら良いですね…」
「この2人は相変わらずというか何というか…アタシも気になるっちゃ気になるけどね」
「何れにせよ、これから教えを請う方。良い人物である事を願うだけですわ」
男性の新任が来るかもしれない。
そうとしか知らされていない少女達が新たな先生の情報を少しでも聞き出そうと集団を大きくした所で、予鈴が鳴り響く。
これは5分前のチャイムだ。
「ん〜、簡単に言えば…凄い人?なのかな?」
「えぇ〜、流石にザックリ過ぎない?」
「事実形容のしようがありませんからね。不思議な方です」
「でも、頼りになる人だったよ。
すっごく、すっごくね」
ヒントを零す3人の顔は、清々しい笑顔。
子供の様に無邪気で、見つめる母の様に優しくて…そして何かを確信した明るいそれが意味するところは、推して知るべし。
「凄くて不思議で、頼りになる…?
これだけでは良く分からなんな…」
「一度会えば直ぐに分かりますよ。
そういう人なんです。多分」
「そうだな。
さて皆、そろそろ5時間目も始まる。席に着いておくんだ」
時計を見れば長針はもう、授業開始1分前を告げていた。
やれ急げと集団は崩れて、少女達は席に戻っていく。
そして教室が1つふっと静かになると、2つの足音が近づいてくる。
来たよ、来たね、足音が2つ…来るぞ皆、などと教室が少しザワつき始めた所でドアが開き、其処から入って来たのは1人。
「それでは皆さん。5時間目ーーーもとい、特別ホームルームを始めます」
八雲だった。
その登場に少女達が困惑するが、登壇した彼女は気にもとめずに話を進める。
「朝の始業式で、貴女達は既に私の事を知っているとは思いますが、改めて自己紹介をさせていただきます。
本年度星守クラス、
副担任。
敢えて其処を強調した理由は言うまでも無い。
「はいはーい!
八雲先生が副担任なら担任の先生はー?」
「ふふっ、そうね。
聞いている人もいるでしょうけど…本年度から新しい先生が担任として指導にあたってくれるわ。
どうぞ、お入りください」
教室の外に声を掛けると、迫真の音と共にドアが開く。因みに引き戸である。
何時の間に服装を整えたのか、上下共に皺の1つも無いピッシリとしたスーツ姿。
その若々しい精良な出で立ちに補正を掛けるかの如くに滲む、クッソ汚くもフレンドリーなドヤ顔。
その人物はチョークをとると、自分の名前をつらつらと綴り出す。
顔の割に綺麗な字だ。寧ろ女の子みてぇな字してるが気にしてはならない(戒め)
男性は様々な目で見られている。
それは好奇だったり、驚愕だったり、観察の程をなしていたり…或いはそれは、素直な歓迎を示している。
そんな少女達を一瞥し、男は遂に口を開く。
「田所浩仁。
24歳、担任です」
今ここに邂逅したのは、《英雄》が1人と《星守》の少女達。
それは快進撃の始まりか、苦難の入り口か…。
桜舞う春の折、盤面に揃った人物達は。
遂に未来へと動き出すーーー。
バトルガールハイスクール × 真夏の夜の淫夢
星守レイ○!担任と化した淫夢厨
1章 最終テスト 〜渋谷奪還編〜
エピルルォ!?ーグへ続く