私?……私は写真撮ったり、ご飯食べたり、ドライブしたりしてますよ……FF15の中でね!
世界は一人の人間の行動により平穏を取り戻し、デジタルワールドと世界は正しい距離感を取り戻した。
デジタルモンスターはゲームとして世界に認識され、一つの娯楽物として人々の記憶に刻み直される。
今回の一件に深く関わった一部の人間も緩やかではあるが記憶の修正を受けており、じきにデジモン達の現実世界侵攻という大事件は無かった事になるだろう。
さて此処で一つの都市伝説を語るとしよう。
デジタルモンスターというゲームが唐突に
今のネット社会において隠しキャラなどの情報はすぐに詳細が解明されて拡散する傾向にあるが、未だに詳しい情報が明らかになっておらず制作者へのインタビューでも言及されたが、なんと制作スタッフすらそのモンスターの存在を知らないという。
ならば単なる噂話で根も葉もない法螺話なのではないかと言う人が増えるのは当然のことだ。
しかしインタビュー記事を読んだ一人の少年が制作会社へと持ち込んだ端末によってその存在が確認されたのである。
制作スタッフ達は少年と交渉し、新品の端末と系列会社の商品券等の詰め合わせで譲って貰う事に成功。
誰も作っていないにも関わらず存在するオカルト的なデジモンを研究し始めた。
少年曰く、このデジモンは卵から産まれずに最初からこの姿で居たという。
見た目は人に近く、ご飯をあげなくても空腹にならず、トイレもしないが時折画面から居なくなる。
何よりも特徴的なのはその戦闘方法だ。
他のデジモンが火や雷や拳といった攻撃をするのに対して、このデジモンはどこからとも無く別のデジモンが登場し同系統の攻撃を繰り出して必ず引き分けになるというのだ。
モーション確認用のデバッグ専用キャラなのではないかという意見もあったが、そもそも誰も作った覚えがないのにデバッグも何もあったものではない。
しかし終わりは唐突にやってきた……調べ始めてから1ヶ月以上このキャラを研究史続け、本来であれば寿命で死ぬであろう時期をとっくに過ぎても未だ健在という新たな情報を得られたものの、調べれば調べる程謎が増えていく一方。
出現条件も未だ分からない中で一人の社員が「腹減らないみたいですが、飯やったらどうなるんすかね?」と食事を与えてみたところ、そのデジモンは渡された肉を食べずに何処かに持って行くと、代わりに一つの卵を持ってきた。
そして画面に向かってお辞儀をすると画面外へと出て行きそのまま戻ってこなかったのだ。
その上卵から産まれたのは普通のデジモン……若干寿命が長かったり、勝率が良かったりはしたものの何の変哲もないデジモン。
件の社員は唐突に研究対象を失ったことで青ざめ、急ぎ上司に相談すると相談もなしに行動に移ったことに対して叱咤は受けたが、流石に食事させたら消えるという事は想像できないだろうと言う事でお咎めなしに。
出現条件も分からないと言う事から何度再起動しても例のデジモンは現れず、結局多くの謎を残しながら謎のデジモン騒動は終息していく。
一体あれは何だったのだろうか……まるで狐に摘まれた様な気分になった社員達であった。
一方その頃某電子世界
デジモン達と一緒にデジタルワールドへと移住した俺は毎日を満喫している。
イーターの親玉的存在が電脳探偵達によって倒され、ラボも別の世界へと移るとのことなので俺とデジモン達はこれを機にデジタルワールドへお引っ越し……ミレイ女史とはお別れすることになった。
あくまで店子兼研究対象位の扱いだったので其程別れに涙などを流すこともなく、割りとサラッとした終わりだったが、そもそもミレイ女史も俺も仲間にマスティモンが居る時点で再会も不可能ではないのだから当然かもしれないが。
それに一応念のためマスティモン同士が連絡先的なものを交換していたから普通に会おうと思えば会えるんだと思う。
ともかく引っ越しを終えた俺達はデジタルワールドに拠点を立てることになったのだが、これが思いの外大変だった。
まんま人間の姿の俺が此処に居ることで警察的存在も兼ねるロイヤルナイツが出張ってきたり、拠点の外装に関する意見が割れて危うく森一つ消滅するところだったり、血気盛んな現地のデジモン達に喧嘩を売られて10倍返ししに行ったりと本当に色々あった。
ただそれも今はすっかり落ち着き、此処での生活にも慣れてきている……ちなみに最近のブームは現状外の世界と繋がる唯一の方法であるデジモン端末へと潜り込むことだ。
これが意外と住み心地がいい空間で三体位のお供を連れて遊びに行くのだけど、あまり長居すると入れ替わった卵(留守番組が面倒を見ているので何の問題も無い)にも申し訳ない。
まぁなんなら卵の中にいるうちからバルバモンとリリスモンがちょっとした呪術的なもので生命力が上昇したりしてるから、結果だけ見ると長生きできるようになってるからwin-winの関係とも言えなくもないだろう。
現実世界で偶々俺がお邪魔している端末で遊んでいる人にも、一応不利益にならない様に対戦には負けない様に相手の力量に合わせた子を呼んでるし、食事やトイレの世話をしようとしたら育成がしたいんだなと判断して、入れ替わってた卵が孵ってなかったら持ってきて俺は入れ替わりに其処から去る。
何故か知らないけど娯楽設備とか結構充実してるから楽しいんだよね彼処。
充実しつつある新生活にも最近気になることが一つ……リリスモンやマスティモンが異様に近くにいる時がある。
それに寝室のベットにレナモンが潜んでいたり、朝起きたら枕元でタイガーヴェスパモンがジッと此方を覗き込んでいたりする事がある。
流石に俺も其処まで鈍くないから好意からの行動だっていうのは分かるんだけど、これが恋慕なのか親愛なのかが判別しきれないのが問題なわけで……今は文字通り違う世界にいる父さん母さん、俺はもしかしたらジョグレス進化してしまうかもしれません。
別に嫌ではないのですが彼女達が力加減を間違えると命が危ういので無事を祈っていてくださいお願いします何でもしますから。
「ん、今」「何でも」「するって」「言いましたね?」
HAPPY END?
何か打ち切り感凄いけど今作はこれで終わりです
短い話でしたがお付き合い頂けた方には感謝の念が尽きません