衣装部屋に戻ったハーマイオニーはダフネをチラリと見た。新しいドレスに着替えたダフネは少し不満そうに自分を見下ろしている。あまりこういう事が好きではないのかしら、とハーマイオニーは思いつつ、ダフネからそっと目を逸らした。そして部屋の奥に進み、ナルシッサの元に近寄った。
「ナルシッサ、ドラコとセオドールと一緒に少し外を歩いてきてもいいですか?」
「ええ、良いわよ」とナルシッサは小さく頷く。「でも、あんまり遅くならないでね」
「待って! 私も連れて行って!」
薄いカーテンの向こう側で慌てふためいた声が上がった。カーテンが開き、中からドレスを着たアストリアが姿を現す。
「一緒に出掛けたいなら、ドレスを脱いでいきなさい」
「大丈夫、待っててあげるから」ハーマイオニーは小さく笑ってそう言った。
ポケットからコインを取り出すと、ハーマイオニーはマダム・マルキンにそれを手渡した。そしてドラコとセオの元に戻ると、アストリアが一緒に来ることを告げた。彼らは5分ほど待ち、アストリアが来ると、店を後にした。
夏の太陽に照らされるダイアゴン横丁は、暖かくて、眩しくて、輝いていた。辺りは人で溢れかえり、何人もの魔女と魔法使いがウロウロと商品を眺めている。その雑踏の中を掻き分けて、ドラコが道を進んでいく。ハーマイオニーはドラコの傍に歩み寄って、その手を握った。
クィディッチ用具店の傍を通った辺りで、後方の2人が話をしていることに気が付き、ハーマイオニーは耳を澄ませた。2人は礼儀正しい、悪く言うならば短くて堅苦しい会話をしている。ノットは夏はどうだったか、学校は楽しみにしてるかなど、当たり障りのない質問を投げかけ、アストリアはその質問に短く、不愛想とも捉えられる回答をしていた。貴族特有の堅苦しさ、とハーマイオニーは推測した。しかし、それは気まずい沈黙よりかはずっとすぐれていた。ハーマイオニーはワールドカップの間、ドラコとダフネがどのように接していたか想像することが出来た。ルシウス・マルフォイと魔法担当大臣がすぐ近くにいては、楽しめるものも楽しめなかっただろう。
――昨年、2人が一緒にいた時はこんな風に不器用な雰囲気ではなかったけれども。
ハーマイオニーは僅かに唇を噛み締めた。
「そうだ、ワールド・カップはどうだった?」とハーマイオニーは純粋な声色で尋ねた。しかし、ハーマイオニーは目の端でドラコの顔を盗み見ていた。
「本当に素晴らしい試合だった」とドラコはすぐに答えた。微笑がゆっくりと顔に広がっていく。「クラムは驚くほどに才能にあふれた選手だ。キチンとした仲間に恵まれていたら、クラムのチームが勝っていただろう」
「じゅあ、楽しかったのね?」
「うーん」とドラコは小さく鼻歌を歌った。「まあ、満足のいく内容だったね」
「ダフネは楽しそうだった?」
ドラコは驚いた様子でハーマイオニーの顔を覗き込んだ。「君はまだその事を心配してたのか?」
ハーマイオニーは顔を逸らして小さく唸った。「ドラコ、貴方は有名で特別なイベントに、私じゃない、別の女の子を連れて行ったのよ。前に私が何て言ったか覚えてる?」
「ああ。でも、今回の件にそれは当てはまらない」
ドラコは手をわずかに開き、手の位置を調整した。2人の手のひらは、夏の熱さで湿り始めていた。
「両親が彼女を招待したんだ。それは僕のせいじゃない。うちの家とグリーングラス家は昔から仲が良いんだ。それにダフネはクィディッチが好きだけど、君は試合を見ることすら好きじゃない。ワールド・カップにどうしても来たかったわけじゃないだろ?」
「貴方と一緒なら、私も行きたかった」
「両親がもう一枚チケットを持っていたなら、僕は間違いなく君を招待していた。でも、それは無理だったんだ。父上から聞いた話だが、ウィーズリー家の連中が一番上の箱を取ってしまっていたそうだ。もしも君が誰かに怒りを向けたいなら、奴らに向けてくれ」
ハーマイオニーは小さな呻き声を鳴らした。しかし、それは意図したものではなく、無意識に零れ出したものだった。ドラコの言ったことが正しいのは、ハーマイオニーにも分かっているのだ。
「ハーマイオニー、僕のガールフレンドはダフネじゃなくて君だ」とドラコが言った。「イベントがどんなに大規模で、盛大で、有名だろうと、その事実が変わることはない」
ハーマイオニーは自分の髪が太陽の光を吸収し、首の後ろをゆっくりと暖めていくのを感じていた。
――静かな夏だった。
ただの休暇で、何かに襲われたりなどしない、普通の夏だった。しかし、ハーマイオニーの胸には終始、モヤモヤとしたものが漂っていた。勿論、ハーマイオニーはドラコを信じていた。しかし、それでいてもそのモヤモヤは無くならないのだ。ダフネが関わっていると思うと、尚更のこと、ハーマイオニーの中に許すことのできない何かが湧き上がるのだ。
ドラコはハーマイオニーが納得したものだと思ったのか、それっきり沈黙を守っていた。
しばらくして、ドラコは中心街から段々と離れて行き、ノクターン横丁の暗い路地へとグループを案内し始めた。通路が狭くなってきたので、4人は1列にならなければならなかった。先頭はドラコが歩き、その後ろをハーマイオニー、アストリア、ノットの順で続いた。向かい側から歩いてくる人たちが、自分達とすれ違う瞬間に素早く目線を背けていくのに気がつき、ハーマイオニーはそっと後ろを振り返った。すると、ノットが用心深く辺りを見回しているのが見えた。ノットと一瞬目が交錯し、ハーマイオニーは素早く前に向き直った。
ドラコはハーマイオニーも覚えのある道を通って、まっすぐにボージン・アンド・バークスの店に向かった。ドラコの様子を伺うと、期待に満ちた様子で楽しそうにしていた。おそらく、ボージンの店にはドラコの好きなものがたくさんあるのだろう。ハーマイオニーはドラコへのクリスマス・プレゼントの1つの案としてこの店を覚えておくことにした。
ドアが開かれ、小さなベルが鳴る。店に入ると、店内は去年の夏と変わらず、ゴタゴタと乱雑に物が置かれていた。小さなチリが宙に浮かんでおり、呼吸をすると埃の匂いがする。浅い呼吸をしたハーマイオニーはまるで歴史を吸い込んでいるような気分になった。乾いた、息がつまる歴史を。
「私、初めてこのお店に来たわ」と店の奥を見つめるアストリアが言った。
「ボージンの店に来たことがないのか? 誰だってここに連れられてくるだろ?」ノットは不審そうな表情で尋ねた。
アストリアは肩をすくめる。「パパとママは決して私をここに連れてこなかったわ」
ドラコが大きな木のキャビネットの前に歩み寄って、中を覗き込んだ。
「昔、母上は大叔父のフィニアス・ナイジェラスについて僕に話してくれた。大叔父は、中に入るともう一つ別のキャビネットに移動することが出来るキャビネットを所有していたそうだ。そう、ちょうどこんな風なキャビネットをね」
ドラコは上半身を少し斜めに傾けて、テーブルの上にのっていたギアボックスのようなものを手に取った。そしてそのギアボックスをキャビネットの中に入れて扉を閉めた。
「ドラコ、これがそのキャビネットじゃないっていう確信があるの?」とハーマイオニーは尋ねた。「もしこれがその話通りの効果を発揮したら、代金を払わなくちゃいけなくなるんじゃない?」
ドラコは可笑しそうに笑みを見せた。「一体何の代金を払うのさ」
ドラコはキャビネットに向き直ると、ゆっくりと扉を開けた。ギアボックスは……何ら変わりない様子でそこにあった。
ドラコがため息を吐き出す。「こんな感じのキャビネットは至る所にあるのさ。幾ら何でも、大昔の物をそんな簡単に見つけられたりはしないさ」
ノットはガラスのケースに入れられた、切断された手を調べていた。その手は使いかけのロウソクのようなものを固く握り締めている。
ハーマイオニーはドラコ達から離れ、フロントの方へ移動した。ショーケースにはアーサー王のものと思われる品がいくつか展示されていた。どの品にも値札が貼られていない。宝石が取れているネックレス、埃まみれのゴブレット、錆つきあちこちが欠けている剣。
ハーマイオニーはドラコが剣を欲しがるかもしれないと思った。しかし、恐らく信じられないほど高価な品であることが容易に想像でき、自然にため息がこぼれた。
カウンターの奥でドアが軋む音をたてた。「——は彼に何も売らない。奴は良くない」と甲高い声が聞こえる。
去年の夏と変わらない格好でボージンが姿を現した。ボージンは茶色の布で包まれた何かを持ち上げた。「私はガリオン金貨を渋ったりはしませんよ」とボージンは甘い声で言った。
「値段を低く見積もるのは、馬鹿にしているのと同じ行為だ」と最初に聞こえた声の主が言った。しかし、ハーマイオニーはその人物の身体を確認することができなかった。
ボージンはバッグを下ろしてカウンターの周りをゆっくりと進んだ。「そういう意味では、私は人をめったに馬鹿にしません」
ボージンがカウンターの角を曲がった時、彼は1人ではなかった。ボージンの側には小鬼がいた。小鬼はボージンの腰辺りほどの身長で、手には小さな袋を持ち、風変わりな格好をしていた。小鬼は装飾が施されたベストと茶色のコートを着ていた。服は小鬼の小さな体に合わせて作られ、ピッタリと身体を包んでいる。小鬼の顔の右側は酷い火傷の跡があり、額には爪痕のような傷があった。そして小鬼の右耳には小さな鉄のイヤリングがつけられていた。
小鬼はハーマイオニーの存在に気がついたようで、急に立ち止まると、真っ黒な目を上へと向けた。
「誰ですか、貴女は?」小鬼は歯をむき出しにして尋ね、尖った爪をハーマイオニーに向けた。
ハーマイオニーは無意識に一歩後退してから訊ね返した。「私?」
小鬼は短く言葉を切り、急かす。「貴女、魔女!」
「ハーマイオニーです」とハーマイオニーは名乗り、それからボージンの方を見た。ボージンは小鬼を見ながら顎をかいている。
「どの一族の!?」と小鬼は怒鳴った。
「えっと、グレンジャー家の……」ハーマイオニーはドラコがこちらに目をやっているのに気がつき、困惑した表情を示した。
「おい、ゴブリンが一体何の用だ?」
小鬼は細い目でジッとハーマイオニーを見つめていた。尖った歯から小さな唸り声が零れだす。
「何もない、魔法使いよ」と少しして小鬼は言った。しかし小鬼はドラコに一瞥も投げかけることはなかった。
小鬼はジャケットの中にコインの袋を滑り込ませて、ボージンを見上げた。「それでは、私は予定があるので」
ボージンは口を小さく動かしてブツブツと何かを呟いた。小鬼が店の外に出ると、ボージンはカウンターの中に戻り、茶色の布に包まれた何かを取り出した。ボージンは慎重な手つきで布を開いた。そこには、宝石が装飾された金色の冠があった。ボージンは4つの指で冠を支えると、ゆっくりと持ち上げて、厳重そうな棚の方へと運んだ。そして札にグィネヴィアと書かれているネックレスの隣に王冠をセットした。ボージンは1、2歩後ろに下がると王冠を満足そうに見つめた。それからハーマイオニーが自分を見ていることに気が付くと、愉快そうに唇を歪めた。「今なら500ガリオンでお譲りしますよ、お嬢さん」
ハーマイオニーは眉間にしわを寄せた。「貴方はこれをいくらで買ったんです? あの小鬼が持っていた袋はそれほどふくれていないように見えたけど」
ボージンの凶悪な笑顔はより一層広がった。「彼から手に入れるのに十分な金額で。急いで購入しなければならない品の場合、それが最もビジネス的に良いと分かっているのでね」
「お客にとっては全く嬉しくない発言ね……」とハーマイオニーは呟いた。
――500ガリオン。
ハーマイオニーは冠をじっくりと見て見たかったけれども、販売価格は明らかに許容できる値段の枠を超えていた。しかし、恐らくそれは他の人にとっても同じで、王冠は長い年月あの棚で飾られることになるだろうとハーマイオニーは思った。
ドアの上の小さなベルが柔らかな音を鳴らした。全身を黒のローブで包んだ背の高い魔女が、まるで王族のように堂々とした様子で店内に入ってきた。チラリと顔を見ると、魔女の眉は鋭くつり上がっていた。
「いらっしゃいませ、クライン様」とボージンが妙に不快に感じる猫撫で声で挨拶をする。
「ボージン」と魔女は苛立たしそうに言った。「今の私の名前はピエールよ。それぐらい把握しておきなさい」
「ええ、全く」とボージンは頷いた。「しかし、貴女様は……恋多き女性ですので、私の古い脳では中々ついていくことが難しいのです。1つ前は……何でございましたでしょうか?」
「覚えていないわ」と魔女は呟き、ボージンを細い目で凝視した。
「ああ、確かベインでしたよね?」とボージンはクスクスと笑った。「あれはしばらく続きましたね。そして、確かその前は……ザビニでしたか」
「私の依頼は覚えてるかしら?」と魔女は鋭い声を出した。
ボージンは静かに頷いた。そして魔女をカウンターの中に招いた。魔女はまるでそこにハーマイオニーがいないと思っているかのように、ハーマイオニーに全く反応することなく、ボージンの案内に従って奥の部屋に入って行った。
再び店のドアが開く音がして、顔を向けると、ポケットに手を突っ込んだブレーズ・ザビニが立っていた。ハーマイオニーはそこで、先程の魔女がブレーズ・ザビニの母親であったことに気がついた。ブレーズは母親と同じように妙に暗い雰囲気が纏い、体の至る所が母親と似ていた。背が高く、バリッとしていて、独善的そうで、おそらくハンサムな男の子。
ドラコがハーマイオニーのすぐそばにやってきて、腕を絡めた。「ブレーズ、僕は君がこの路地に来ることがあるなんて知らなかったよ。もしかして君の母親は、次に行くための準備をしているのかい?」
ザビニは母親と同様に目を細めて、冷たい視線をドラコに向けた。しかし、ザビニは何も言わず、ドラコの奥の方を見て面白そうに眉を上げた。
「面白いところでお会いしましたね、ミス・グリーングラス。まさか、貴女は問題ないとお考えなのですか?ノット、マルフォイ、それから……あー、僕はまだ君が何なのか分かっていなくてね」
「それは一体どういう意味かしら?」とハーマイオニーは顎を上げて尋ねた。
「グレンジャー、君は全てのレッテルに逆らってるのさ」とザビニは簡単に答え、肩をすくめた。
「褒められた、と解釈していいのかしら?」
ザビニは再び肩をすくめた。「ご自由にどうぞ」
「私は全く問題だと思っていません」とアストリアはハッキリとした口調で言った。「この方達は尊敬できる先輩であり、大切な友人です」
ザビニはお腹を抑えて笑いを堪えるかのようなポーズをとった。「マルフォイが友人?いや、すまない、ドラコ。しかし、マルフォイ家の人間が真の意味で『友好』というものを理解できているとは思えなくてね」
「私はドラコの家族が温かい人たちだって知ってるわ」とハーマイオニーはすぐさま言い返した。
「マクベスを信用できるものか」ザビニは薄気味悪い笑みでドラコをチラリと見た。
「何を言っているんだ?」
「ああ、何でもないさ」
カウンターの奥の部屋への扉が再び開いた。そしてミセス・ザビニ、あるいはベイン、またはザビニの母親が姿を現わした。ザビニの母親は素早くカバンの中に何かをしまい込んだ。
「私はそれが完璧に貴女様を満足させると確信しております」とボージンが小さく頭を下げた。
「ええ、そうであることを願っているわ」とザビニの母親は呟いた。そして堂々とした態度でカウンターから出てきた。ブレーズを追い越す瞬間、ザビニの母親は「ブレーズ」とだけ短く発言して、店を出て行った。
「グリーングラス、君がもしもより良い友達が欲しいと望むなら、僕とミリセントをお勧めしておくよ」ザビニはそう言ってからしばらくの間その場に立っていた。そして作り笑いを浮かべると再び言葉を発した。「君の姉のようにグレンジャーと奇妙な関係を築く必要はないと僕は思うね」ザビニはドラコとノットに視線を向けて表情を観察するような態度をとった。そしてザビニは踵を返して母親の後を静かに追いかけた。ザビニは店を出て行き、その場にはドアベルの小さな音だけが残された。
数秒の沈黙の後、ハーマイオニーは「変わった人ね」と呟いた。
「僕たちは昔からブレーズと上手くいってないのさ。……そろそろダフネも買い物が終わってるだろう。さあ、店に戻ろう」ドラコはハーマイオニーの手を取って店の外にみんなを促した。
「どうして上手くいってないの?」とアストリアがノットの肩越しに尋ねた。
「あいつの家族が信用できないからだ」とノットはすぐさま呟いた。
「奴の母親の家系はとても素晴らしい物だ」とドラコがつけ足すように言った。「だが、奴の母親は恥ずべきほどのトレジャー・ハンターだ」
「つまり、考古学者みたいなことをしてるってこと?」とハーマイオニーは尋ねた。しかし、どうやらそれとは別のもののようであった。
「彼女は墓荒らしだ」とノットが言った。
「じゃあ……」インディ・ジョーンズみたいな、とハーマイオニーは心の中で呟いた。
「彼女は今までに7回の結婚をしている」
「相手の男のほとんどは裕福で、年をとっていた」とノットが言った。「そして彼らは全員、結婚してからすぐに亡くなった」
「……なるほど」
「でも、そのことと彼とうまくいかないことは関係が無いでしょう?」とアストリアが尋ねた。
「奴は馬鹿なんだ」とドラコが呆れたように呟いた。「自分の方が僕たちよりも周りの人を強化できると思ってる。あるいはより強固に団結させられるとね」
「嫉妬深いのさ」とノットが馬鹿にしたように笑った。「周りにいる連中が自分よりも立派な血統の者ばかりだから、能力の面で上回ろうと必死なのさ。あいつの父親はイタリアのマフィアかなんかだった。血筋を笑われないように必死なんだろうな。既に陰では散々に言われてるってことを知らずに」
「でも、ミリセントとは上手くいってるみたいなことを言ってなかった?」
「ブレストロードは家族からの影響を受けてるのさ」とドラコは呟いた。
「あいつは恥ずべき性質を引き継いでる」ノットは嘲笑うように言った。
「私、彼女は純血だと思っていたわ」
「ああ、彼女は純血だ」
ハーマイオニーは続きを聞きたいと思ったが、ちょうど賑やかなダイアゴン横丁に出てしまい、4人の会話は自然と中断されてしまった。4人は漏れ鍋の方に続く道を進み、マダム・マルキンの店の前でナルシッサとダフネと合流した。