超次元ゲイムネプテューヌ 紫の女神の戦艦   作:幻在

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救出作戦開始 白と氷の怒り 戦艦の全力砲火

工事中のアトラクションの中に、ロムとラムは連れ込まれていた。

「・・・・んん?」

ロムが目覚める。

暗い空間の中、何か、気持ち悪い音が聞こえた。

「寝起きの幼女キタ―――――――!!」

「!? いやぁ!」

怪物、トリックが目覚めたロムを見て、変態のように興奮する。

更に、ロムの叫び声でラムも起きる。

「ん?どうしたの?・・・ひ!」

ラムも、トリックの姿を視認すると、同じように悲鳴をあげる。

「へっへっへ、舐めまわしてもいいかなぁ?」

と、長い舌をロムへと伸ばし、それでロムを舐めまわす。

「いやぁぁぁあああ!?」

「ロムちゃん!?ちょっと!やめなさいよ!」

しばられているも、意地を張って、トリックに抗議するラム。

だが、その反応が面白いのか、トリックは今度はラムに舌を伸ばして、舐めまわす。

「いやぁ!やめてぇ!」

だが、すぐに舌の気持ち悪さに屈し、悲鳴を上げてしまうラム。

「トリック様、身代金の要求しておきましたよ・・・・・って何してるんですか!?」

そこへ下っ端の少女がやってきたが、トリックの行為に引いてしまう。

「見てのの通り、癒しているのだ!俺の舌には治癒効果があるからな!」

「そ、そうっすか・・・・」

少女は引き気味に納得し、扉の向こうに行ってしまう。

「レロレロレロレロレロ・・・!」

「「いやぁぁあああ!」」

 

 

 

 

 

「まさか、建設中のアトラクションの中に隠れていたとはねぇ」

「まさに灯台下暗し・・・・」

ノワールの言葉にヒカルがそう呟く。

「それじゃあ、助けに行きましょうか!」

ムサシがそう意気込む。そのあとにネプギアもついていこうとする。

「お待ちになって」

だが、そこでベールが止める。

「まずは、人質の救出が最優先ですわ」

「ですが、実際に誰が説得に行くんですか?」

ライトがそう言う。

「私が行きますわ」

「あ、ダメだと思います」

ベールが申し出た瞬間、即刻ムサシが拒否した。

「な、なぜ・・・!?」

まさか反論されるとは思っていなかったのか、ズガーンと雷が落ちたかの様な表情になるベール。

「たぶん・・・・あいつロリコンです」

その言葉に全員が絶句する。

「別にベールさんの事をいうつもりは無いんですが・・・・胸が大きい女性には見向きもしないし、その事を追及すれば、『垂れる未来しか見えない』などとほざきますよ絶対」

ムサシの残酷かつ心に突き刺さる言葉で撃沈するベール。

「そ、そんな・・・・」

「心配するなベール。私はお前の胸好きだから」

クリスがフォローに入る。

だが・・・

「問題発言出てるぞクリス・・・」

「ええ」

ヒカルがそう言う。

「でも、それじゃあ誰が行くというのムサシ?」

ユニがそう言い、ムサシは・・・・視線だけをネプギアに向けた。

「え?・・・・・私?」

後ずさるネプギア。

・・・・・・・・・・自分の胸を触りながら。

その事を見かねたムサシが大きく振りかぶる。

「で、でも、ベールさんの胸に魅了されない男なんて、俺以外にいないですよねー!」

「そうですわね!」

「復活早!?」

「おいムサシ!?それ何気に俺がベールさんに魅了されるとか言ってるようなもんだぞ!?」

ムサシの言葉で復活を遂げるベール。

その速度に驚くノワール。

そしてムサシの発言に文句を言うライト。

「そうと決まれば、早速行きますわよ!クリス!」

「仰せのままに」

すっかり自信のついたベールは、クリスを引き連れ、アトラクションの中に入っていく。

「そういえば・・・」

ノワールがふと思い出した様に呟く。

「ゼクトを引き受けたユイトとネプテューヌは大丈夫かしら・・・・」

「それなりに被害が・・・」

 

ドオォォン・・・・

 

「・・・・どうやら、始まったみたいね」

爆音がした方向を見れば、そこから火があがっていた。

 

 

 

 

 

 

 

ユイトとネプテューヌは、衛星写真に写っていた人影・・・・ゼクトの構成員を探していた。

「いないねぇ・・・」

「あいつらの事だから、また襲ってくると思ったんだがな」

建設中のアトラクション近くの地域に、その影はあった。

衛星写真で、ロムとラムの姿は見つけた。

だが、それとは別にもう一つ、ゼクトの構成員と思われる影があったのだ。

それで、一番、戦闘能力では最強の高いユイト(他の守護者にとっては微妙な心情だったが)と、一人じゃ突然の事に対処できないと思い、彼の事を良く知っており、最も連携の取れるネプテューヌを同行させたのだ。

かれこれ、三十分は探している。

「それにしてもいないねぇ・・・」

「逃げたのか・・・・」

そこでユイトは、ネプテューヌの後ろの建物の上を見た。

そこに・・・・一人の大きな筒状の何かを持った人影が飛び降りる姿が・・・・

「ネプテューヌ!」

「ッ!」

ユイトが叫んだ瞬間、追及することなく、その言葉を信じて前方に飛ぶ。

かなりの信頼がなければ成しえない行為だ。

そして、さっきまでネプテューヌが立っていた地面が砕け散る。

「おーおー、これは参ったねー。不意打ちで女神様だけでもノックアウトしたかったのにな」

「これでも、私とユイトは強い絆で結ばれてるんだよ!それを断ち切る事なんで、できないもんね!」

えっへんと胸を張るネプテューヌ。

「否定はしないが・・・お前がゼクトの構成員か?」

「あったり~」

声は若い少女のもの。身長もネプテューヌより低いが、右手には、少女の身長より三十センチはでかいであろう直方体の鉄柱が並行して伸びている謎の武器。

「アタシは『クラリネス』っていいま~す。まあ、どうせここで死ぬ奴に名乗る名前なんて・・・」

そこでクラリネスと名乗った少女が、体を低くする。

「覚えてもらう必要なんてねぇけどなぁ!」

そして、予想と反したスピードで地面を蹴り、ユイトたちに急接近する。

「ユイト!」

ネプテューヌがユイトの前に出る。

「オラァ!」

クラリネスが右手に持った筒を右斜め上から叩き落とす。

それをネプテューヌが刀で防ぐ。

「ぐぅぅぅぅぅう!?」

だが、ユイトもろとも吹き飛ばされる。

「ッッ!ネプテューヌ!」

「わかってるよ!」

吹き飛ばされている間に、変身する二人。

ネプテューヌが女神パープルハートとなり、ユイトが守護者バトルシップとなる。

そして、背中の建物に激突する前に上空へ飛ぶ。

「アハハ!そうこなくっちゃなァ!」

クラリネスが面白そうに笑い、右手の謎の武器を二人に向ける。

否、鉄柱ではなく砲身。電気磁石による強力な砲撃を繰り出す超電磁砲(レールガン)だ!

「避けろォ!」

ユイトが叫ぶ。

そして左右に逃げたユイトとネプテューヌが、いた場所の背後にあった建物が砕け散った。

「キャア!?」

「うお!?」

次に爆風が来る。

「ハッハー!まさかこれを所見で避けるとはなァ!」

「なんて威力だよ・・・」

見ると、砕けた建物が、レールガンの射線上に広がっていた。

更には炎も噴出していた。

「ほらほらどうしたァ!?かかってこいよォ!」

左手をクイックイッと掌を上に向けて挑発するクラリネス。

「く・・・」

「ネプテューヌ、援護は任せろ。お前は接近戦で奴をたたけ」

「わかったわ!」

ユイトの簡単な作戦に同意し、ネプテューヌは、剣を構え、クラリネスに突っ込む。

「オラもう一発ゥ!」

クラリネスがもう一度、超電磁砲(レールガン)を突っ込んでくるネプテューヌに向ける。

そしてそこから放たれるは音速の三倍のスピードで飛ぶ弾丸。

ネプテューヌに避ける手段は無い。それでもスピードを緩めないネプテューヌ。

回転貫通砲(ライフルカノン)!」

だが、そこへクラリネスのレールガンに負けない程のスピードでネプテューヌの右斜め後ろから飛来した砲弾がレールガンの弾丸を逸らす。

「!?」

ユイトが援護したのだ。

「ハアァァアア!!」

「ハッハー!」

だが、クラリネスは高笑いをすると、レールガンを振りかぶり、同じく刀を振りかぶったネプテューヌの上段振り下ろしを、横薙ぎで真正面から迎え撃つ。

「ぐうぅうう!!!」

「イイネイイネイイネ!サイッコウだね!もっともっと私を楽しませてくれよ!なぁ!」

「なら、お望み通りしてあげるわ!」

ギギギと火花を散らし、ユイトとネプテューヌの戦闘が始まる。

 

 

 

 

 

ネプテューヌたちが戦闘を始めている頃、ロムたちは・・・・

「ぐへへ・・・」

「ちょっと、やめ、なさ、いよ!」

「いやぁあぁあぁあ!」

トリックに絶賛舐めまわされていた。

その気持ち悪さに吐き気がしてくるロムとラム。

その時、扉がバンッ!と開け放たれ、人影が二つ。

「そこまでですわ!」

「そこまでだ」

「お姉ちゃん!?」

ラムがそう錯覚するが、残念だが、彼女らの姉のブランでは無く、それとは()()()()()()()()()女性、ベールだ。

「二人を話しなさい。私が身代わりになりますわ!」

ベールが進みでる。

のだが・・・・

「はあ?オレ紳士だし。守備範囲、幼女だけだし。デカい胸とか興味無いし」

案の定だった。

それに反論するベール。

「お、大きな胸のどこが悪いんですの!?」

そして大きな爆弾を投下した。

 

「・・・・・垂れる未来しか見えない」

 

 

ブチ

 

 

「ふ、ふふふ・・・」

この事はあらかじめムサシから聞いていた。

だが、そもそもムサシの言葉で落ち込んだのは、彼が、ユイトの『弟』では無く『弟子』。つまりは、()()()()()()()()()()()()()と思っていたからだ。

そして、先ほど、ムサシに言われた事は、『弟に言われた残酷な現実』であって、このバカ(トリック)が言った事は、『変態親父の火に油を注ぐような戯言』なのだ。

だから、キレた。

「貴方、どうやら私を怒らせたようですわね・・・・」

「ふん、言葉を間違えたな」

クリスも、自分の女神()をバカにされて怒らない訳が無い。

普段は執事と主人だが、それ以外では夫婦同然の生活をしている二人にとって、愛する人の悪口を言われて・・・

「我が(女神)への侮辱・・・・万死に値する」

怒らない訳が無い。

そして、二人の体が緑色に光る。

「!? 女神と守護者か!?」

ベールは、髪の色が明るい緑色になり、他の女神よりかなり露出の高い姿になり、一方でクリスは、眼鏡が取れ、上半身が身体にぴったりとフィットするものになり、下半身はカーゴパンツに腰マントという服装になる。

そして、ベールの手には(ランス)、クリスの手には(アロー)があった。

「女神グリーンハート、変身完了」

「守護者フォレスト、狩猟開始だ」

クリスが光の矢を生成し、弓を引き絞る。

その間に、ベールがトリックに接近する。

そして、槍を突き出す。

「この!」

だが、トリックは右手の甲でそれを受け止め、弾く。

「隙だらけだ」

宙を舞うベールの背中スレスレを光速の矢が通過。

「効くか!」

だが、その矢をトリックは舌で叩き落す。

「そんな攻撃がオレに効くか!」

トリックが小馬鹿にする様に挑発する。

「どうですかしらね?」

「こんなもの、小手調べに過ぎん」

ニヤリと笑うベールと、まるでつまらないものを見るかのような眼をするクリス。

そして、もう一度、ベールが突撃を開始する。

「精霊より授かりし加護の矢、受けるがいい」

クリスがまた矢を生成する。それも、自分の周りに円を描くように。

「スピリチュアルサークルアロー!」

クリスが弓から矢を放つと、円を描いて配置されていた矢が反時計回りに回転!そして、クリスの前方に来た矢が次々に発射される。

「ぐお!?」

それで怯んだトリックの隙をついて、ベールが懐に飛び込む。

「狂瀾怒濤の槍、受けて見なさい!」

そして、ベールのまさに狂瀾怒濤の連撃がトリックに殺到する!

「レイニーラトナピュラッ!」

それを喰らいまくったトリックは壁を突き破って彼方に吹っ飛ばされてしまう。

「ふう。余裕でしたわね」

「そうだな。骨の無い奴だ」

クリスの言葉にふふっと笑うベール。だが、そこである重要な事に気付く。

「あら?ロムちゃんとラムちゃんは?」

「・・・・・・」

その疑問に、クリスは答える事が出来なかった。

ちなみに、一緒にいた下っ端の少女は、ノワールとユニによって吹っ飛ばされたのは別の話。

 

 

 

 

 

 

「ぜえ、ぜえ・・・幼女だけは命に代えても守る。それが紳士ののジャスティス!」

トリックがベールによって吹っ飛ばされる瞬間、ロムとラムを抱えて一緒に吹っ飛んでいったのだ。

そのおかげで、テーマパークの端の方に来たのだ。

だがそこでトリックは自分の手に二人がいない事に気付く。

「あれ?幼女は何処(いずこ)?」

しかし、トリックはすぐに、フェンスをよじ登って超えようとするロムとラムを見つける。

「この生きの良さ。全く、幼女は最高だぜ!」

いやらしい目付きで二人を見据え、舌を伸ばすトリック。

「あ!」

「ひ!」

小さく悲鳴を上げるロムとラム。だが・・・・・

「何ロムちゃんにその汚いものなすりつけようとしてんだ」

どこからか鎖分銅が飛んできた、トリックの舌を叩き落す!

「イテェ!?」

突然の事に驚くトリック。

更に、暗闇から無数のクナイが飛んでくる。

「うお!?」

「ラムをよくも!」

更に、小さな影が目にも止まらぬ速さで駆け抜け、トリックの横をすり抜けた瞬間、脇腹に鋭い痛みが走った。

「イッタァ!?なんだ!?」

急いで振り向くも、誰もいない。

そして今度は頭上に重い衝撃。

鎖分銅だ。

更にその分銅が蛇の様にうねり、トリックをぐるぐる巻きにする。

そして、思いっきり引かれたのか、ぐるぐると反時計周りに回転を始めるトリック。

「ぐわぁぁぁあああ!?」

それでも追撃は止まらず、またクナイが飛んできて、トリックの体中に突き刺さる。

「この・・・いい加減にしろぉ!」

「「!?」」

だが、そこで黙って見ているトリックでは無い。

回転を利用して、舌を思いっきり伸ばす。

「うわぁぁあ!?」

「あぶな!?」

手応えが一つ。

その影はラムたちの所に飛んでいく。

「ユウマ!」

「うう・・・」

ラムがその正体を見て、悲鳴染みた声を上げる。

「ちょっと!?大丈夫!?」

「あ、ああ、大丈夫だ。心配するな」

ユウマが今にも泣き出しそうなラムをあやすように笑顔を作った。

「このぉ、オレの幼女を泣かすとは・・・許すまじ!!」

トリックはその光景を見て怒り、舌を伸ばす。

「やめろッ!」

だが、それをまたどこからか飛んできた鎖分銅が絡み取り、攻撃を阻止する。

「こいつ!?」

「クロヤくん!」

その正体はクロヤだ。

だが、そもそも体重に大きな差があるので、この力比べは当然、トリックの方に分がある。

「このぉ!邪魔するなぁ!」

「あ・・・」

思いっきり引っ張られ、クロヤの体が浮く。

そして、ユウマ同様、ロムの元に叩き着けられる。

「クロヤくん!?」

ロムが駆け寄る。

クロヤのダメージは遠心力が違うのかユウマよりも酷い。

「クロヤくん!」

「ロム・・・」

ダメージが酷く、起き上がる事ができないクロヤ。

ユウマはダメージは少ないが、そもそも弟であるクロヤよりも劣る実力、一人でトリックをどうにか出来る訳が無い。

「小僧~、オレの癒しの時間を邪魔しやがって、覚悟しろよ」

「うるせぇ!何が癒しだ!ラムにこんな酷い事しやがって!」

「あー、うるさい!」

トリックがまたしても舌を伸ばす!

ユウマに直撃するコースだ!

「ユウマ!」

「く・・・」

反応が遅れ、防御の構えを取るユウマ。だが・・・・

どこからかハンマーが飛んできてトリックの舌の上に落ちる!

「イテェ!?」

またしても予想外の攻撃に驚くトリック。

だが、そのハンマーには見覚えがあった。

「私の大切な妹に何しやがる」

そして、ドスの聞いた少女の声。

「本当、()の大事な人の妹を攫った上に、()の弟たちを気付つけるとはな・・・・」

 

 

「「許さねぇぞ、この変態」」

 

 

ブランとカリヤだ。

トリックは長い舌を戻し、二人に向き直る。

「変態?それは褒め言葉だ」

誇らしそうに胸を張るトリック。どこまでいっても救いの無い奴だ。

「そうかよ」

「なら」

「「褒め殺しにしてやるぜ」」

そして二人は、怒りを込めて変身する。

茶色い髪が青白くなり、服装も、真っ白い体にフィットするような服装になるブラン。否、ホワイトハート。

真っ白い髪が水色となり、身体が白いノースリーブのアンダーウェアと下半身はズボンの様な袴になるカリヤ。否、アイスエイジ。

ブランの手にはハンマーではなく、戦斧(ハルバード)。カリヤの手には自分の手よりも二回りも大きいナックル。

「覚悟しやがれ!」

「死ぬ覚悟は良いな!」

「「このド変態ッ!!」」

空中にいる二人に向かって跳躍するトリック。

「むん!」

そして、長いしたを蛇の様に伸ばす!

それを見事に避けるブランとカリヤ。

「この、超絶変態!」

カリヤが両手を組み、それをトリックに叩き着ける。

激甚(げきじん)変態ッ!」

更にブランが戦斧(ハルバード)をトリックに叩き着ける。

そのまま地面に叩き着けられるトリック。

「ブリザードラッシュッ!!」

追撃にカリヤがトリックを一度アッパーで浮かせ、そこから怒涛のラッシュを叩き着ける。

「テンツェリントランぺッ!!」

止めにブランがトリックを吹っ飛ばす!

「ぎゃー!?幼女万歳―――――!!」

吹っ飛ばされるトリックが最後に叫んで彼方へ飛んで行ってしまった。

「女神に喧嘩売ったんだ」

「もう二度とロムとラムに、それとユウマやクロヤにも手を出すんじゃねぇぞ」

そして変身を解く二人。

「ロム・・・ラム・・・・」

ブランは二人に向く。

「ごめんなさい。こんな目にあわせちゃって・・・・・私、姉、失格ね」

「ごめん、ユウマ、クロヤ。僕がもうちょっとしっかりしていればこんな事にはならなかったのに・・・・」

そんな、暗い表情の二人に、四人は明るい声で話しかける。

「お姉ちゃん」

ロムが、ブランに話しかける。

「お土産」

「デッテリュウ!」

ラムが、その手に持ったコインを見せる。

「お兄ちゃん・・・・ごめん、勝手な事をして・・・」

「ごめんなさい」

ユウマとクロヤは、カリヤに謝罪をする。

「・・・良いよ。でも、次からは、ちゃんと僕に言ってからにしてよ」

二人の頭を撫で、そして、抱きしめる。

ブランも、そんな妹たちを、抱きしめた。

 

 

 

 

 

 

「クロスコンビネーションッ!」

ネプテューヌの剣がクラリネスのレールガンに叩き着けられる。

「ぐお!?まだまだァ!」

「くッ!」

クラリネスがクロスコンビネーションのラスト一撃を弾く。その所為で大きく仰け反るネプテューヌ。

発射(ファイア)!」

ネプテューヌの隙を受けるようにユイトが砲撃。

「チィ!」

クラリネスは下がって避ける。

「ここまでやって当たらないなんて・・・・」

「あんな武器持っている癖してなんて馬鹿力だ」

息を上げているネプテューヌと対照的に、冷静に分析をするユイト。

「・・・・なあ、プラネテューヌの予算ってどれくらいあったっけ?」

「え・・・・・まだ余裕はあると思うけど・・・・・まさか」

ネプテューヌの顔が青ざめる。

「下がってろ」

ユイトはそう言った瞬間、ユイトの周りに、無数の砲台が展開する。

「ちょ、ま、待って!」

「な!?」

サイドに平行に一直線に上を向いた砲台。戦艦の砲塔の様な三門ならんだ砲台が縦に三列。他にも、色々とある。

 

全力発射(フルファイア)ッ!」

 

瞬間、あらゆる砲門から砲撃が放たれ、その全てが軌道を変え、クラリネスに向かってものすごいスピードで進んでいく。

「マジか!?」

一帯を掃射する『全力発射(フルファイア)』。

本来なら、多数の敵に対して使う技だが、こういう攻撃が当たらない奴には数で攻撃するのが効果的だ。

そして、砲撃が終わる頃にはあたり一帯は消し炭になっていた。

「ちょ、これ全部こっちで弁償しなくちゃならないんだけど!?」

「それなりに手加減した筈なんだがな・・・」

確かに被害がでかい。

「く~、あぶねえあぶねえ。まさか下手な鉄砲も数撃ちゃあたる戦法を使ってくるとは思わなかったなぁ」

「「!?」」

だが、そこで驚愕する。

なんとクラリネスが瓦礫の下に隠れていたのだ。

「嘘・・・・ユイトの全力発射(フルファイア)を避けるなんて・・・・」

ネプテューヌが驚愕しながら後ずさる。

「そろそろ腹くくらないとまずいかもな・・・・」

ユイトも頬に冷や汗を流す。

「ハッ!もうネタ切れか?なら今度はこっちが・・・・ああ!?」

クラリネスが攻撃を仕掛けてくる瞬間、いきなりクラリネスの手が止まる。

「んだよ、良い所なのに・・・・おい!何の用だ!」

ポケットから携帯端末を取り出し、耳に押し当てるクラリネス。

「・・・・チッ、トリックの奴がもうやられたのか・・・・・使えない奴が・・・・分かってるっつうの!」

最後に罵声を浴びせ、端末を切るクラリネス。

「ワリィな、もうちょっと楽しみてぇ所だが、生憎と時間が無くなっちまった。アタシはこれで失礼するぜ」

と、立ち去ろうとするクラリネス。

「ッ!待て!」

ネプテューヌが追いかけようとし、ユイトがクラリネスに向かって砲撃しようとした瞬間、いきなり視界が煙に塞がれる。

「な!?」

「煙幕か」

急いで上空に飛ぶ二人。

だが、どんなに上空からクラリネスを探しても、見つかる事は無かった。

「逃げられたか・・・・」

煙が晴れれば、案の定、そこにはユイトが壊した建物の残骸以外、何もなかった。

「・・・・・・・何だったのかしら?私たち二人を相手にして、()()()()()()()で互角に戦うなんて・・・」

「そうだな・・・・」

クラリネスの戦闘中、確かにクラリネスの体は、()()()()()()()()()

バレない程度の操作みたいだが、ユイトはともかく、ユイトの攻撃を何度も見てきたネプテューヌには、それを見破るのは容易い。

「とにかく、ゼクトは明らかに、女神と守護者たち(俺たち)と互角に戦う力を付けてきているって事だな」

良からぬ予感を感じながら、ユイトとネプテューヌは、既に救出を終えているであろう仲間たちの所に戻った。

 

 

 

ルウィーの教会から、一人の女性職員が、宝箱みたいな箱を持って出てくる。

しばらく夜の町中を走り抜けた後、一つの路地に駆け込み、()()を解く。

その人物、黒い服装の女性は、箱の中身を開ける。

中に入っていたのは、×型の赤黒く発光する宝石。

「ふふふ・・・・」

それを見て、女性は不吉な笑みを零した。

 

 

 

 

 

翌日・・・・

「えー、寝不足ぅ!?」

「そんな理由で・・・・」

ルウィーの教会にて、驚いて叫び声をあげるネプテューヌと、呆れるユイト。

「最近、徹夜続きだったから、貴方たちと向き合う余裕が無かったの」

「ちゃんと体調管理してるかいって言ったじゃないか」

「ごめんなさい・・・・」

カリヤの言葉に、項垂れるブラン。

どうやら、徹夜で何かの作業をしていたみたいで、そのおかげで、寝不足になったという事らしい。

その作業については分からないが・・・

「こんな事になっていたのに・・・・ロムとラムを助けてありがとう、ノワール、ヒカル、ベール、クリス」

四人にお礼を言うブラン。

その言葉に、微笑む四人。

そしてネプテューヌとユイトにも向き直る。

「ネプテューヌとユイトも、中継の時、私とカリヤを庇ってくれて・・・・」

「あー、なんのなんの。あんなムカつく幼女は追い出して当然だからね!」

「いや、そもそもあのアブネスとかいうバカを追い出したのはカリヤだ。俺たちは、ただその手伝いをしただけさ」

「えー、そこは素直に受け取っておこうよユイトー!」

「お前・・・・・昨日、俺がした事忘れたのか?」

「う・・・・」

ユイトの言葉に、冷や汗をかくネプテューヌ。

昨日、ユイトがあのテーマパークの一区域を粉々に破壊してしまった事だ。

「・・・・ねえ、カリヤ。聞いておくけど・・・・・・被害総額どれくらい?」

ネプテューヌが恐る恐る聞いてみる。すると・・・・

●■%▲★@&#*(ジャリジャリジャリーン!!)円だよ」

「うわぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!」

「ッッッッ・・・・!!!」

相当のダメージなのか、床をのたうちまわるネプテューヌに、眼から血を流すユイト。

「全部ユイトせいだからぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!!!」

最後に一声、叫んだネプテューヌは沈んだ。

「・・・・・・・冗談だよ」

「「冗談はほどほどしろこのウスラトンカチ」」

「ご・・・・・ごめん」

一瞬で女神化と守護者化したネプテューヌとユイトが剣と砲門をカリヤに向けて、光を失った眼で睨み付ける。

それで怖気づくカリヤ。

「本当の被害総額は何なの?」

「教えろこのウスラトンカチ」

「・・・・・・□□万円・・・・」

「な、なんか二人がものすごく怖い・・・」

真っ黒いオーラを放つ二人にドン引きする五人。

その中で、そのオーラに怖気づいたカリヤが本当の値段を口にした後、少し怪しむ目をしてから変身を解く二人。

「「・・・・・次そんな冗談言ったらぶっ飛ばす」」

「りょ、了解・・・・」

まだ黒いオーラが拭いきれていない二人を他所に、クロヤがものすごい勢いでやってきた。

「ブランお姉ちゃん!大変だ!」

「どうしたのクロヤ?そんなに急いで?」

ぜえ、ぜえと息を切らしながら、ブランにある事を言う。

「ブランお姉ちゃんの()()()にあの三人が落書きをしやがった!」

「な!?」

それを聞いたブランは急いで走り出す。

その後を追いかける女神と守護者たち。

「ロム!ラム!ユウマ!その本に落書きするのをやめて!」

見ると、大量にある段ボール箱の内一つが開いており、更に、そこにはクレヨンで落書きをしているロム、ラム、ユウマと、その本を読んでいるネプギア、ユニ、ムサシ、ライトの七人がいた。

「なんで?こんなにあるのに」

「そうだぜブラン姉。こんなにあるのにもったいない!」

ブランの静止など聞かずに落書きを続行する二人。

「ロムちゃん、それブランお姉ちゃんの本だから、落書きするのはちょっと・・・」

「クロヤくん、これ見て」

ロムに差し出された絵を見るクロヤ。

「・・・・・・・上手だね」

ロムを褒め、ぶっ倒れるクロヤ。

「クロヤぁぁぁぁああ!?」

「何があった!?」

絵を見て見ると、それを見て絶句するカリヤとヒカル。

「だからやめて・・・」

そんなことを他所に、ブランが二人に落書きをやめさせようとする。

「だからなんで~」

「そ、それは・・・」

そしてブランは言い切った。

 

「それは私が書いた本だからだ!」

 

『え』

「ブランが書いた・・・・つまり、同人誌って事ですわよね?」

「ええ、先ほどクロヤがいっていました」

「え!?ユニ、内容ってどんな?」

ノワールがユニに聞いてみると・・・

「空から落ちてきた少女と生まれつき特殊能力を持った少年が世界を救う話」

「ものすっごくベタだな」

「うるせぇ!」

ユイトの言葉に食いつくブラン。

「ふむふむ、『邪気眼』と書いて、『デステニー』と読む」

「えーっと・・・・・なんでもかんでも衝撃を無効化する敵か・・・・どれくらい耐えられるんだ?」

「ッ、読むな!」

いつの間にか手にとったのか、ブランの本を読むネプテューヌとユイト。

「すごい、主人公が新たな力に目覚めた・・・カッコいい!」

「しかもその力で強敵を吹っ飛ばしたぞ!」

「更にヒロインとのフラグ成立・・・・考えてるなこの本!」

と、称賛するネプギア、ムサシ、ライトの三人。

そして、羞恥心が頂点に達したのか、絶叫するブラン。

 

「読むなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!!!!」

 

 

 

今日もゲイムギョウ界は平和である。




全力発射(フルファイア)
ユイトの持てる全ての攻撃を一度に放つ最大の範囲を持つ攻撃。
守護者の中で唯一の異能型だからこそできる必殺技である。


次回『ネトゲ女神とパーティーナイト』
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