嘘吐き女は舌を抜かれる   作:空亡 幽忌

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第三話

コツ、コツ、コツ、

靴音が長く静かな廊下に響く

俺、中原中也はポートマフィアに戻ってきたので首領(ボス)に報告しようと首領の部屋に向かった

首領の部屋の前には屈強そうな大男が二人、機関銃(サブマシンガン)を持って立っていた

「首領、失礼します」

扉を三回叩き首領の言葉を待つ

「嗚呼、入って来給え」

首領の云われた通り黒く重々しい扉を開ける

その向こうには首領―

と雅が居た……

「だからーエリスちゃんだけに構ってないで他の部下も労ってあげなよ、部下の遣る気を出させるのは首領の勤めだと思うんだけど」

「そうだけど、エリスちゃんが可愛いんだもの、

しょうがないだろう」

「そりゃあそうだけどさーあっ、久作を座敷牢に入れていたって聞いたンだけど其れって本当?」

「嗚呼、本当だが……」

「酷いなー森さんは、もっと部下の待遇善くしたら善いのに…組織の長って云う自覚が足りないんじゃない?ねーエリスちゃん」

「リンタロウは煩いからもっと云って、雅」

「エリスちゃ~ん、そんな酷いこと云わなくても善いじゃないか~」

「あの……首領」

俺が話の間に割り込むと首領は咳払いをして真剣な表情で此方を見てきた

「中也君、用件は何だい」

「広津が橘に白鯨の事を伝えたので芥川が白鯨に往きたそうにしているのですが芥川に往かせて宜しいでしょうか?」

「嗚呼、芥川君か、善いんじゃないか?」

「判りました、芥川に伝えておきます」

「あっ、中也、本当は厭だけど久作の特訓相手になってくれない?」

「ふざけるな、俺、一応幹部だぞ」

「首領からの許可が有るから善いだろ」

首領(ボス)ゥゥゥゥゥ!?」

「中也君頼まれて遣ってくれ」

「……判りました」

中也が渋々受け入れると僕に葡萄酒を投げて渡してきた

「ホラよ、泊めてくれた礼だ」

「中也、善いのかい?多分直ぐ無くすよ」

「善いんんだよ礼なンだから」

「有り難う、中也~じゃあねー森さん」

雅は首領の部屋から素早く出ていった

 

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「で?俺にいったいどうしろと?」

「雅お姉ちゃん曰く、筋肉を全く付けずに中也を倒せるくらいにだって」

あの(あま)ふざけるなよ!

「じゃあ、来てみろ」

「エイっ!」

前に素早く走り、俺の懐に這入ってき、みぞおちを殴ってきた

「がふっ!」

初手でみぞおちかよっ!

だが身体は鍛えているから大した被害はない

その瞬間、こいつはあの気持ち悪い人形を取りだし頭を引き裂こうとする

こいつの異能は人形が破壊された時自身を傷付けたものを文字通り狂わせる能力だ

何故だ?俺はこいつに何もしていないぞ

……まさか、こいつ、()()()()()()()()()()()()()()んじゃあねえか?

俺は人形を掴んだ

「重力操作」

俺は、人形を鉄の塊の重さと同じ位にした

すると、人形は地面にのめり込み

こいつも其れに引っ張られて腕から地面に落ちるところを俺は人形にかけていた重力操作を解き、こいつにかけた、その後暫く特訓が続いたが無事特訓は終わった

「俺の葡萄酒返せっ!」

 

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

 

「やぁ、そんな処に居るなんて組合(ギルド)はよっぽど暇なのかい?」

僕は浜辺に居たスペイン・ダックに話し掛けた

「いやいや、組合は結構忙しいんだよ

何せ、もうすぐ、無くなる街に別れの挨拶をしなきゃいけないからね」

「君がこの世から別れる方が早いのに?」

「へぇー、面白い冗談(ジョーク)だね」

「冗談かどうか試してみなよ」

「威勢がいいね、だけど残念だ

此処が森林だって気付いてなかったようだね」

スペイン・ダックが不敵な笑みを浮かべる

慌てて下を見てみると、スペイン・ダックの脚から葡萄の蔦が延び、周りの木々に根付いている

そう僕が気づいたときにはもう僕の周りに木々の枝が今にも絡みつきそうになっていた

僕は上着(コート)に入っていた葡萄酒と点火機(ライター)に火を付け周りに有った木々に葡萄酒を撒き散らし、点火機を近付けた

そうすると、周りに有った木々は燃え、スペイン・ダックは苦しそうにもがいている

「や、止めてくれ……」

「え?君が久作に与えた苦痛を何万倍にしても返し足りないんだけど?」

僕はそう云うと近くに有った木の幹にナイフをぶっ刺した、久作の仇のように何度も、幾度でも

「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「痛いかい?」

「助けてくれ……頼む……」

「久作が望むならば僕は全てを壊す」

僕はそう云いスペイン・ダックの心臓をナイフで一突きした

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