彼女と少女   作:I_D_G_P

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初投稿です。
不慣れな所が多々ありますのでそこはご容赦下さい。
連載と銘打ってますが如何せん不定期投稿です、ごめんなさい。

これを読んでくださっている貴方様が少しでも楽しめる様と思いまして99%セリフ抜きで書いてみました。
改行を駆使して多少なりとも見やすくなるよう書いたつもりではありますが見づらかったらごめんなさい。
登場人物の外観は書いてません、貴方様のお好きなように想像してみてください、身長とか髪の色とか。
ツッコミどころとか多いと思いますが貴方のツッコミスキルを試しているだけです。(嘘)

長くなりましたが 「彼女と少女」 楽しんでいただけると幸いです。

※微妙にグロテスク?


プロローグ

この物語はフィクションです。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

2月 日本

ここ最近厳しい寒さと雪がこの地域を襲っていたが、その日は風もなく雲一つない綺麗な青空が世界を覆っていた。

 

澄み渡る空と幾分かマシになった気温、辺り一面積りに積もった雪。

絶好の雪遊び日和だと言わんばかりの天候に気づいたのか、向かいの家の少女が勢い良く玄関のドアを開けて庭へと飛び出してきた。

 

まだ幼い(見た目から判断するならまだ小学校高学年程度だろうか)その少女はキャッキャッと笑いながら雪をかき集めている。

 

数十分くらいで高さ30センチほどの雪だるまが完成した。少女は大喜びして両親へと見せに向かったのか、出来上がった雪だるまを大切そうに抱えながら家の中へと入っていく。

 

暫くするとニコニコと満面の笑みを浮かべながら玄関からまた少女が出てきた。

少女は嬉しそうな表情で雪だるまを表札がかかっている塀の下へそっと置いた。

 

満足したのか少女は雪だるまに向かってにっこり微笑むと、雪だるまの頬にチュッとキスをして家の中に帰っていった。

 

…その後こころなしか雪だるまが溶けた様な気がする。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

翌日。その日は昨日とは打って変わって天気は大荒れ。吹き荒れる風、暗く重く伸し掛る雲。

 

この猛吹雪で交通機関は完全に麻痺していた。そのおかげか少女の両親は仕事が休みで家に居た。少女も吹雪で学校が休みになった旨の連絡がつい先程届いたところだ。

 

今日は何をしようか。少女は今日1日の予定を胸を弾ませながら考えていた。父親はそんな少女の様子を微笑ましそうに隣で眺めていた。

 

ピーンポーン。

 

家の中にチャイムが鳴り響いた。外からは宅急便です、と叫ぶ男性の声がする。

やれやれと母親が少女との会話を中断し、印鑑を片手に玄関へと向かっていった。

 

ガチャリの鍵をあけ、玄関の扉を開くと、その瞬間。

 

殺意を秘めた鋼鉄が胸に吸い込まれる。

 

目を白黒させる母親を他所に殺意はさらに奥深くへと侵入していく。そして殺意は心の臓へと到達し…母親は声一つ上げることを許されないまま意識を黒に塗り潰された。

 

ドチャ。……廊下に響く音は悲劇の始まりの鐘なのかも知れない。

 

母親の血肉を貪った殺意は母親の体からから離れ、次の獲物へと向かっていく。

 

一方、玄関で母親が襲われているとは全く気づかない父親と少女は和気あいあいと今日の予定について話していた。

 

玄関先での凄惨な出来事を除けばごく普通に、ただ幸せそうな日常のワンシーン、たが殺意はそれを弄ぶかのようにぶち壊す。

 

リビングに音もなく入り込んだ殺意は次のターゲットを決定する。

 

音もなく父親の背後に近づくと、母親の血液を纏った殺意は父親の背中へと突き刺さる。何度も何度も突き刺さる。何度も…。

 

その度に父親の背中から血が溢れ出てリビングの床に真っ赤な絨毯をかける。

 

少女の悲鳴が家中に響き渡る。

 

悲痛過ぎるその叫びは家の中だけに留まらず、近隣の住民の耳にも届いたと言う。

 

父親の生気を吸い取った殺意は泣き叫ぶ少女を正面に捉える。

 

両親の魂を刈り取った殺意は少女に牙を向ける。

 

 

ーーー全て悲劇で終わる世の中ではない。

(サヴァン)

 

 

バァン!

 

突如家の扉が大きな音と共に勢い良く開いた。外の冷気が容赦なく家の中へ吹き込む。 それと同時に一つの人影が玄関に現れる。

 

(非番に加えこの吹雪。しかし向かいの家にいた'私'の体は自然と扉を開けていた。)

 

ーー普段なら絶対に有り得ない行為。彼女をそこまで駆り立てた物は一体何なのだろうか。

 

警察官の彼女が母親の死体を乗り越え、廊下を進み、父親の死体と少女、そして殺意が居るリビングへと音もなく忍び寄る。

 

警察官がリビングを覗くと、扉が開いた音に驚き慌てた様子で辺りを見回す配達員の服装を纏った男が居る。

 

しかし男は辺りを彷徨いたり、物陰に隠れたりと部屋から出る様子は一切無かった。だがその顔、表情には明らかな動揺があった。そしてなおも泣き続ける少女にイラつきを示し始めていた。

 

冬とは言え暖房の効いた部屋の中、立ち込める鉄の匂い、走る緊張感、誰かが入ってきている不安感、そしていつ襲われるのか分からない恐怖心。男の全身はそれらに包まれていた。

 

その焦りをさらにかきたてるかの様に数台のパトカーがサイレンを鳴らしながら近づいてくる。少女の悲鳴を聞いた近所の人が警察へと通報していた様だ。

 

完全にパニックへと陥った男は少女の腕を荒々しく掴む。少女はその腕から逃れようと抵抗するが所詮は子供、抗えるはずもなく家の奥へとズルズル引きずられていく。

 

警察官は単独行動を諦め、リビングの入口で息を潜めながら応援が来るのを待ち続けた。少女はまだ殺されない、と言う根拠の無い希望を持ちながら。

 

数分もしない内に十数人の警察官が少女の家を包囲した。

 

リビングの入口に居た警察官はその様子を窓から確認すると深く深呼吸をし、意を決すると静かにリビングへと侵入していく。

 

男も警察官が到着した事に感づいていた。少女の首にナイフを当てると汗ばんだ口元をにやりと歪ませる。

 

警察官は逸る気持ちを抑え、決して男に悟られないように一歩ずつ着実に物陰から近づいていく。

 

男まであと数メートル…といった所で外の警察官が家の玄関を開いた。窓の外から非番の警察官の姿が確認され、意を決した様だった。

 

それを感じると男は少女の首にナイフを突き立てようと腕を振り上げーー

 

その瞬間、物陰に潜んでいた警察官は男へと飛びかかり少女から男を引き剥がす為、ナイフを持っている腕を捻りあげ男からナイフを奪い取る。

 

男は捻りあげられた腕の痛みとナイフを奪われた屈辱から顔を真っ赤にして怒った。もう少女を殺すという目的も忘れるほどに。

 

ナイフは警察官の手の中にある。いくら相手が女性だとはいえナイフと素手ではかなりの差がある。

 

男はそれすらも考えず、そして相手が警察官とは知る由もなく、ただの女性だと思い込み、怒りの中に愉悦を隠しながら襲いかかる……。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

男が暴れながらも家へと突入してきた数人の警察官に取り押さえられ署へと連れていかれる中、警察官の彼女は少女の元へ歩み寄った。

 

少女は…少女の体に傷は一つもない。強いて挙げるならば男に掴まれた時につけられた手首の痣くらいだろうか。

 

しかし少女に動きは見られない。先程からずっと虚空を見つめている。動かない。否、動けないのか。

 

無理もない。いつも通りの他愛ない日常を、愛する両親を、ものの一瞬で壊されたのだから。それも目の前で。

 

"見るも耐えない"それが現場にいたほとんどの人間が思っていた事だろう。1人を除いて。

 

そして彼女はピクリともしない少女の頭を優しく撫でると、近くにいた現場検証中の警察官にこう告げた。

 

「私、この子を引き取ります」

 

彼女と少女 プロローグ fin.

20XX年 2月

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

男は取調室で容疑については未だに黙秘を続けている。




「彼女と少女」を読んでいただき誠にありがとうございました。

如何でしたか?まぁ、初心者です。(笑)

前書きにも書いた通り不定期投稿なのでごめんなさい。(大事な所なので2回云々)
前書きの方が書きやすいのは何故でしょうか。

2016年12月7日 I_D_G_P
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