なお、この作品は完全に茶番です。本編とは一応、繋がっています。と言うか本編でも良かったかもしれなかった。
ちなみに、話の時期的には一章の5と6の間の出来事です。
side Renata Scarlet
──紅魔館(レミリアの部屋)
「...貴女が言いたいことは分かったわ。」
今日は私が17歳になって初めてのクリスマスイヴ。...と言っても、クリスマスもイヴも悪魔にとってはどっちかと言うと好きではない方けど...。
でも、それでも今日はクリスマスイヴと言う記念日なんだし何かしたいと唐突に思い、今はお姉様の部屋に来てそのことついて相談している。
「...お姉様、何か案はありませんか?」
「...そうねぇ...さっき貴女の話に出てきてた...サンタだっけ?それをしてみたら?」
「え?サンタさんですか?」
「えぇ、貴女がサンタになってフランにでもプレゼントをあげたらいいじゃない。あの娘もきっと喜ぶわ。」
私がサンタになってフランに...そう言えばフランにプレゼントをあげる機会なんて殆ど無かったし...たまにはいいかもしれない。
「...さ、まずはフランに会ってサンタの話をしましょう。じゃないとフランが急にプレゼントを貰っても訳が分からないだろうし。」
「そうですね。では、早速行きましょう!」
「...そうね。行きましょうか。」
そう言って私達はフランの部屋へと向かった。
──紅魔館(フランの部屋)
「あら、お姉様。...レミリアお姉様も...。どうしたの?今日は早いけど...。」
「今日は...ほら、クリスマスイヴですから...。」
「...お姉様、理由になってないよ。...でも、お姉様達が来てくれて嬉しいわ。今日は何して遊ぶ?」
「そうねぇ...あ、そう言えばフラン。サンタって知ってるかしら?」
「...サンタ?何それ?」
あ、やっぱり、フランもサンタ知らないのね...。ここは私が教えたいけど...やっぱり、ここはお姉様に任してみようかな。お姉様って私よりかは話すの上手いだろうし。
「サンタって言うのはね。クリスマスの日に『いい子』にしてる子にプレゼントをあげる人のことよ。でも、逆に『悪い子』にはプレゼントをあげないの。だから、フランも『いい子』にしてたらプレゼント貰えるかもしれないわね。」
「...でも、レミリアお姉様...。私...プレゼントなんて貰ったことないよ...。私って『悪い子』なの?」
「そ、それは...違うけど...。」
「なら、どうして?なんで私は『いい子』にしているはずなのにプレゼントが貰えないの?」
...あれ?雲行きが怪しいぞ?
「...あ、貴女は『悪い子』じゃ無いわ。だけど...あ、あれよ。確かサンタって手紙で欲しい物を書かないとプレゼントをあげれないから...。」
あ、お姉様、それさっき相談している時に言ったのに今まで忘れてたでしょ。
「レミリアお姉様、今考えたみたいな話し方だったけど...。」
「気のせいよ。ほら、今日はサンタに欲しい物を考えて手紙を書きましょう。何か欲しい物はないの?」
「欲しい物?んー...お姉様達かな。」
そう言ってフランが私達を指さした。
「え?私達...ですか?」
「?...フラン、どういうこと?」
私とお姉様の頭には『?』が浮かんでいた。...どういうことなんだろ?
「だってお姉様達...いつも会える時間が少ないじゃない。毎日ずーっと...一緒に居たいの...。こんな暗い地下で来てもらうんじゃなくて...私がお姉様達の部屋に行って...それでずーっと一緒に...居たいの。」
フランが目に涙を浮かべながら話した。...やっぱり、フランも私達と一緒に居たいのね...。
「...フラン...大丈夫よ。それは願わなくてもいつか絶対に叶うから...。私が能力を使っているんだから絶対に...絶対に叶うわ。」
「そうですよ、フラン。いつか...絶対に貴女の願いを叶えさせてあげます。だから...今は安心して他に欲しい物を願って下さい...。」
「...お姉様達、絶対にその約束...破らないでね?破ったら...ただじゃおかないんだから。」
最後にフランが口を三日月のように歪め、そう言った。...勿論、私達はフランとの約束を破ることなんて絶対にしない。...絶対に...。
「勿論、破りませんよ。...貴女との約束は絶対に...。」
「絶対に破らないわよ。...それに、私が約束を破ったことなんてあったかしら?」
「それはあったわ。」
「はい、ありました。」
「無かったでしょ!...え?本当にあったの?」
そう言ってお姉様が私達に聞いてくる。
...勿論、冗談のつもりだったけど...お姉様は心配そうな顔をして話しかけてきた。
「冗談ですよ。お姉様は多分、約束を破ったことはないですよ。」
「そうよ、冗談よ。...多分ないから。」
「...貴方達、多分ってどういうことよ。...レナ、フラン。貴方達は後でお仕置きね。」
「...レミリアお姉様、お姉様を一緒にお仕置きするから...私のはやめてくれる?」
「...そうねぇ...フラン。一緒にレナをこちょこちょするってのはどうかしら?」
「あ、いいわね。お姉様を一回、くすぐってみたかったのよ。」
そう言ってお姉様とフランの口が三日月のように歪む。
「え!?じ、冗談ですよね?勿論、フランも一緒に...あ、ちょっと待って下さい!フラン!なんで無言で押し倒してるんです!?お姉様も逃げれないように手を固定しないでくだひゃっ!?ふ、ふりゃん!ひゃ、ひゃ、ひゃはははは!」
私はお姉様に手を固定され、フランに馬乗りになられて脇をくすぐられた。
「お姉様、ここがいいの?それとも...ここかしら?」
「ひゃはははは!ど、どっちもい、ひゃ!?ひゃはははは!」
「あら?どっちもいいって?ならどっちもするわね。」
「フラン、やり過ぎないようにしなさい。レナ、死ぬから。」
「え?お、お姉様...死んじゃうの?」
そう言ってフランがくすぐるのをやめた。...フラン、心配しすぎです。
「...冗談よ。...ただ、やり過ぎたら嫌われるから...。」
「え...お姉様に嫌われるのは嫌よ!お、お姉様...わ、私のこと嫌いになった?」
そう言ってフランが震える声で聞いてきた。
「はぁ...はぁ...ふ、フラン...。...私はお姉様もフランも嫌いになんてなりません。...例え、どんなにくすぐられても...お姉様とフランのことは嫌いになんてなりません...。」
「...そう...良かった...。その言葉を待っていたわ。...勿論、もっとやってもいいわよね?」
「...えっ?」
そう言ってフランの口がまた三日月のように歪んだ。
...え、もしかして...今までの全部演技?
そう思った瞬間、フランがくすぐるのを再開した。
「ほら、ここがいいんでしょ?クスクス...お姉様、本当に面白いわ。こんな演技に騙されるなんて...。...ま、お姉様に嫌われるのは本当に嫌なんだけど...。」
「ひゃ!?ひゃはははは!」
最後にフランが言った言葉は聞こえず、私は数分間くすぐられ続けた。
──数分後 紅魔館(フランの部屋)
「はぁ...はぁ...はぁ...。お姉様、フラン...。もうこんなことはやめてください...。死んでしまいます...。」
「ふふふ、お姉様、面白かったわ。...私のこと...本当に嫌いじゃないよね?」
「...嫌いじゃないですけど...。もうやめてください...。」
「あ、それは約束出来ないわ。ねぇ?レミリアお姉様。」
「ふふ、えぇ、そうね。」
そう言ってお姉様とフランが笑いながら話す。...うー...絶対やめる気がない顔をしている...。
「...程々にして下さい。お願いします。」
「仕方ないわねぇ...。」
「...お姉様で遊ぶのは楽しいのに...。でも、やり過ぎてお姉様に嫌われるのは嫌だから...あまりしないように注意だけしとくわ。」
「...あまりしないなら...。それに...お姉様やフランと一緒に居れるなら...これくらいは...。」
...あっ、これは了承したみたいな言い方──
「そう、なら毎日一緒に居てあげるから...毎日してもいいわよね?」
「あ、私も一緒に居るからこちょこちょしたい!」
「...い、今のは...その...言い間違いと言うか...なんていうか...。」
「レナ、言い訳は無用よ。...それよりも、フラン。何か欲しい物は決まったかしら?」
あ、お姉様が話をそらした。...これ以上私に否定をさせないつもりなのかな...。
「...欲しい物...。そうだわ...熊さんのぬいぐるみが欲しいわ。...私が抱きしめても壊れないくらいのぬいぐるみが...。」
「...貴女の力でも壊れないぬいぐるみねぇ...。まぁ、サンタに頼んだら大丈夫かもね...。」
お姉様がそう言って私をちらりと見た。
...フランの力でも壊れないぬいぐるみか...。フランはまだ力の制御が出来てないし...能力で間違って壊してしまうことが多いから...フランの力で壊れないぬいぐるみなんて殆ど無い...。一体どうしよう...。
「...お姉様達...顔が暗いけど...大丈夫?」
「...大丈夫ですよ。ね、お姉様?」
「え、えぇ。大丈夫よ。」
「...そう、ならいいけど...。...あ、お姉様。何して遊ぶ?...お姉様で遊んでもいいけど。」
フランがそう言って話題を変えた。...やっぱり、私達が暗いの気にしてるのかな...。
「フラン、私で遊ぶのはやめください。お願いします。」
「...はぁ...そうね。レナで遊ぶのは一日一回だけにしなさい。レナの身体がもたないわ。」
「...お姉様、ありがとうございます...?」
...言ってから思ったけど...これはお礼を言うところなのかな...。
「...何故疑問形なのかは聞かないでおくわ。...で、フラン。何かしたいことはないのかしら?」
「んー...そうだわ。お姉様、魔法を教えてくれないかしら?」
「...魔法...ですか?いいですよ。どんな魔法を教えて欲しいですか?私が知っている魔法なら...教えることが出来ますよ。」
フランが魔法か...。そう言えばフランって魔法少女らしいし...魔法は教えたらすぐに使えそう。
「そうねぇ...お姉様達の位置をずーっと知れるような魔法か...お姉様達が生きているか分かる魔法が欲しいわ。」
「...一応、聞きますが…どうしてですか?」
「だって...お姉様達がいつ来るか知りたいじゃない。...それに...生きてるかどうか分かるなら安心するでしょ?」
「...フラン...。...一応、似たような魔法を知っていますよ。その魔法は...一日しか効果が続かないですけど...何処にいても生きているか分かり、対象者の同意のもと、術者の近くに呼び寄せることが出来る魔法です。」
これは私が12歳の時に覚えた魔法だ。名前は『レスキュー』。元々は一人にしか使えない魔法だったが、何人でも使えるように改良した。じゃないとお姉様やフランを守れないからね。そして、一回呼び寄せるとその魔法は消えてしまう。だけど、もう一度かけ直すことも出来るから案外優秀な魔法だ。
「...それを教えて。何かあった時に...お姉様達を助けたいから...。」
「勿論、いいですよ。...お姉様も教えて欲しいですか?」
「そうねぇ...覚えれるか分からないけど...教えてもらおうかしら。」
そして、私はお姉様とフランに魔法を教える...前に、フランにどうしてもさっきくすぐられた仕返しがしたい...。と言うかフランをくすぐってみたい。...どういう反応をするのか興味があるし...。
「...少し待って下さいね。......はい、この魔導書に書いてあるので一度読んでみて下さい。」
そう言って『ディメンジョン・ゲート』を応用した魔法で魔導書を引き寄せた。この応用した魔法は物限定で取り寄せることが出来る。勿論、一度見たことがある物にしか使えないけど...。
「この本に...。お姉様、どのページなの?」
「えーと...ここですね。」
そう言ってその魔法が書かれているページを開けた。...そして、フランとお姉様がその本を読み始めたと同時に、私は能力で『存在』を有耶無耶にして、認識されないようにした。
...あ、お姉様が笑みを浮かべている。...お姉様は能力で私が何をするか気付いているんだ...。でも、フランには気付かれていないみたいだし...大丈夫かな。
そう思ってフランの背後まで回り込んだ。
「...あれ?レミリアお姉様、お姉様が居なく...ひゃっ!?」
フランがそう言った瞬間に私が背後から脇をくすぐった。
...フランも反応は私とあまり変わらないんだ...。
そう思いながら能力を解いて、フランをくすぐり続ける。
「フラン!さっきのお返しです!」
「お、おねーひゃま!?れ、レミリアおねーひゃまも笑ってないで止めひゃっ!ひゃはははは!」
そう言ってくすぐり続けているうちにフランが倒れ、逃れようと転がり始めた。しかし、私も簡単に逃す訳がなく、馬乗りになってくすぐり続ける。
「...ふふふ、レナもフランも反応は変わらないのねぇ。面白いわ。」
「レミリアお姉様!後でひゃっ!ひゃはははは!」
「ふふふ...姉を舐めているとこうなっひゃ!?ひゃはははは!ふ、ふりゃん!?」
私がくすぐっている時にフランが手を伸ばしてくすぐり返してきた。そして、その一瞬のスキをついてフランが逆に馬乗りになった。
「はぁ...はぁ...お姉様...油断したら...こうなっちゃうよ。」
「...はぁ...私の負けです。」
そう言ってフランがくすぐるのをやめて、手で私の手を掴み、動けないようにした。...フランは両手を私の手を掴むことに使っているから...くすぐることは出来ないだろうけど...。一体どうしよう...。
「さ、二人とも、そこまでよ。...もうそろそろしたら戻らないといけないし...続きは明日にしなさい。」
「...そうね。...お姉様、明日は覚悟して。」
「それはこっちのセリフです。...フラン、明日は油断しませんよ。......それよりも...勢いでやってしまいましたが...私のことを嫌いになってませんよね?」
「お姉様...ふふ。私はお姉様達のことは絶対に...嫌いにならないわ。むしろ大好きよ、お姉様。」
そう言いながらフランが私を抱きしめた。
「...ありがとうございます。フラン...私も大好きです。」
そう言って私も抱きしめ返す。
「...これで仲直り...と言うか元々仲はいいけど。さ、魔法の続きをしましょう。レナ、教えてくれるわよね?」
「えぇ、勿論です。」
そう言って私達は魔法の練習を再開した────
──時間は遡り...紅魔館(フランの部屋前)
あの後、魔法を教えているとフランは使えるようになった。流石、魔法少女のフランだ。...でも、お姉様は苦戦して、結局使うことが出来なかった。
あれからお姉様と相談して...フランの能力で壊れないぬいぐるみを作った。原理は簡単。このぬいぐるみの綿等に私の血を混ぜただけだ。勿論、普通に混ぜても意味がないので魔力を込めた私の血を、魔法を使って中に混ぜた。
だけど...フラン自身の力では壊れてしまうかもしれない。流石に、そこまで耐久性があるぬいぐるみをこの短時間に作れなかったけど...能力だけでも無効化出来るぬいぐるみを作れたからよしとするか。
そして、今はもう寝る時間。私がサンタとして、フランにプレゼントを渡す時間だ。
「...フラン...起きてないですよね...。起きてたらどうしましょう...。」
一人でそう呟きながら部屋の前まで来た。...フランも魔力を持っているから近くなら何処に居るかは大体分かるけど...これ逆にフランも私の大体の場所分かる気が...。存在だけでなく魔力も有耶無耶にしとかないと...。
そう思って魔力も有耶無耶にした。
...気付かれていないよね?これ気付かれていたら全て水の泡だからね...。
そう思いながら扉を静かに開け、部屋に入った。そして、ゆっくりとフランに近付き顔を見る。
「...フランは......寝ていますね...。良かった...。」
ホッと安堵し、プレゼントをフランの頭元に置いた。...それにしても、フランの寝顔も可愛い...。
「...フラン...何があっても私は貴女を守りますからね。」
そう言い残し、私は部屋を後にした────
side Flandre Scarlet
──紅魔館(フランの部屋)
もう時間も遅いから寝ようとしていた時に部屋の外から魔力を感じた。
「...この魔力は...お姉様?...どうしてこんな時間に?」
ベッドに寝転びながらそう呟いていると、突然お姉様の魔力が消えて扉が開かれた。私はビックリして寝たふりをする。
...いきなり開いたから寝たふりをしたけど...あれ、誰もいない?
少し目を開けて見たけど...誰もいなかった。不思議に思いながらまた目を閉じる。
「...フランは......寝ていますね…。良かった...。」
目を閉じている時にそんな声が聞こえた。
...この声はお姉様?...能力を使っているのね。でも、どうして能力を使ってまでこんなことを...?
「...フラン...何があっても私は貴女を守りますからね。」
そう不思議に思っていると、お姉様がそう言いながら何かを頭元に置いた。
そして、その後すぐに部屋の扉が閉まった。
「......お姉様...何かあったとしても...私の為に死なないで...。私はお姉様が大好きだから...お姉様には長生きして欲しいの...。...お姉様の為に...私も強くなるわ。だから...絶対にお姉様は死なせないわ。」
誰もいない空間にそう呟き、頭元に置かれた何かを手に取った。それは、両手で持たないといけないくらいの大きなサイズの箱だった。
「...お姉様が...これを置いていったのかな?...これは...どうやって開けるんだろ?...ま、いいや。...きゅっとして...ドカーン。」
私がそう呟いた瞬間、箱が『破壊』され、中からぬいぐるみが出てきた。
「え?...熊さんの...ぬいぐるみ?...もしかして...お姉様...。」
中に入っている物を手に取り、触ってみる。やっぱり、普通のぬいぐるみだ。...でも、一つだけ違うことがある。それは物には必ずあるはずの『目』が無いことだ。
「...これは...お姉様の血の臭い?そのせいで『目』が見えないのね。...やっぱり、お姉様が...サンタの代わりにプレゼントを?」
お姉様がサンタの代わりにプレゼントを...。と言うよりかはサンタがお姉様ってこと?...うーん...どういうことか分からないけど...お姉様から貰ったプレゼントだから...大切にしないと...。
そう思いながら私はぬいぐるみを抱きしめた。
「...凄い...初めて壊れなかった。」
いつも...私が抱きしめた物は...私の力に耐え切られなくなり壊れてしまう。材質とかは普通と変わらないみたいなのに...。
「...お姉様...ありがとう。」
そう呟いて、ぬいぐるみを抱きしめた。
「...明日...お姉様にお礼を言わないと...。」
そう呟き、私は寝た────
side Renata Scarlet
──紅魔館(フランの部屋)
「お姉様、ありがとう!」
お姉様と部屋に入ると、いきなりフランが私に飛び込んできた。
...あれ?もしかしてバレてた?
「え、えーと...何がですか?」
「...レナ、無駄よ。全部バレてるわ。」
「...フラン...起きてたのですか?」
お姉様にそう言われ、諦めてフランに聞いた。
「うん。起きてたわ。...お姉様の魔力を感じて...寝ようとしたけど目が覚めたの。」
「うー...やっぱり、魔力も有耶無耶にしとくべきでした...。」
「はぁ...貴女っていつも詰めが甘いわねぇ...。」
「レミリアお姉様、お姉様が泣きそうな顔をしているからそれ以上はやめてあげて。」
「泣いてません!」
フランがそう言ってからかってきた。
...でも、詰めが甘いのは認めるしかない...。
「お姉様、そんなに怒らないで。...それよりも、ぬいぐるみ...ありがとう。このぬいぐるみ...能力でも壊れないし...抱きしめても壊れなかったし...。こんなに嬉しいプレゼントは初めてよ!」
フランが嬉しそうな顔でそう言った。
「...フランのその顔が見れて私も嬉しいです。...何か欲しい物があったら何でも私に言ってください。」
「うん!ありがとう、お姉様!」
そう言ってフランが私に抱きついてきた。
「あ、そうそう。...お姉様、昨日のこと覚えてる?」
そう言ってフランが笑いかけてきた。...昨日のこと...やっぱり、フランも憶えていたんだ。勿論、私も憶えていたけど...。
「...フランも憶えていましたか…。どうします?この状態だと...貴女は抱きしめている手を離しているうちに私がくすぐれますが。」
昨日のこと...勿論、昨日のくすぐりのことだ。あの時は油断したけど...今日は絶対に油断しない。
「...そうねぇ...お姉様、勝負しない?」
「勝負...ですか?いいですよ。何をしますか?」
「勿論、いつもお姉様がレミリアお姉様と一緒にやっている弾幕の当て合いよ。私もたまに練習しているからお姉様に簡単に負けはしないわよ。」
「私も毎日、お姉様とやっているから負けません。...本当に...私に有利な勝負なのに...いいんですか?」
毎日やっている分、こちらの方が有利だ。それはフランも分かっているはずなのに...。どうしてなんだろう?
「勿論よ。...私も...強くなりたいから...。...だから、お姉様!手加減はしないでよ!」
「...はい、勿論です。...フラン、姉に勝つなんて...千年早いです!」
そう言って私とフランは空を飛んだ。この地下は弾幕ごっこが出来るくらいに広いから、この弾幕ごっこもどきもすることが出来る。
それにしても...フランも強くなりたいんだ。...やっぱり、私と同じ理由なのかな。
「あら、レナ、私のセリフでもパクったのかしら?」
「お姉様、それは言わないで下さい。かなり恥ずかしくなりますから。」
「ふふふ、やっぱり、お姉様は面白いわ。そうだわ。...お姉様、勝負の前に...勝ったらどうするか決めましょう。
...私が勝ったら...お姉様に毎日この弾幕の当て合いと魔法の練習に付き合ってもらうわ。...お姉様はどうしたい?」
そう言ってフランが私に聞いた。...フランは本当に強くなりたいんだね。...フランの本当の狙いが分かったし...手伝わない手はない。
そう思って私はフランの質問に答えた。
「...フラン...。...そうですね...私が勝ったら貴女には、毎日弾幕の当て合いと魔法の練習をさせますね。」
「...ありがとう、お姉様。...それじゃあ、始めましょう!楽しい時間の始まりよ!」
「えぇ!...今日から毎日...この楽しい時間を過ごせますよ!」
「...二人とも...楽しそうね。...明日から私も手伝おうかしら。」
私が言った後に、お姉様の声が聞こえた。...この三姉妹で...今年も楽しく過ごせたらいいなぁ...。
そう思いながら今日も楽しく一日を終えた────
本編よりも長くなったっていう不思議。
次回の番外編は正月の予定。