東方紅転録   作:百合好きなmerrick

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なぜかパチュリー関連の話が思いつかないので、かなり短い模様(すまない)
話が思いつき、時間があれば編集して追加します。

いつの間にか、総合評価が400超えていたので、次回の咲夜編もあるという()


日常編その3、「魔女の憂鬱な一日」

 side Patchouli Knowledge

 

 ──朝 紅魔館(図書館)

 

 紅葉の美しい季節。

 ──読書の秋。私はその言葉に従うように、本を読んでいた。

 

「パチュリー様〜、紅茶を持ってきましたよ〜」

「ありがとう、小悪魔。そこの机にでも置いておいて」

「はーい。......今日も静かですね」

「えぇ、そうね。あの姉妹や白黒の魔法使いがいないと、本当に静かでいいわ」

 

 

 やっぱり、本を読む時は静かな方がいいわね。

 前にレナも言ってたけど、本を読む時は誰にも邪魔されず、自由でなんというか......救われてなきゃダメね。

 独りで静かで──

 

「呼ばれた気がするぜ!」

「あ、魔理沙さん! また本を盗りに来たんですか!?」

「......はぁー、呼んでないわよ......」

 

 終わった。静かな時間がものの数分で終わった。

 今日は厄日だったかしら? いつもはこんなに早く来ないのに。

 

「盗ってないぜ。借りてるだけだぜ? 一生な!」

「......完全に悪役みたいになってるわね。その言い方と顔が」

「あはは、ちょっとやってみたかっただけだからな。気にすることはないぜ。

 さて、本題に入るが......パチュリー、本を借りいくな」

「その前に、今まで貸していた分を返しなさいよ。

 貴女、もう百冊を優に超えてるでしょ?」

「えーっと......」

 

 私達が起こした『紅い霧の異変』が終わってから、魔理沙は毎日のようにここに来るようになった。

 もちろん、本を盗るためにだ。

 

「確か、その二分の一ほどじゃなかったか?」

「そんなわけないでしょ。貴女、一度に十冊以上は持っていってるし、ここのところ、毎日来てるし。

 さ、とっとと帰って持ってきなさい」

「そうだな......明日、気が向いたら持ってくることにするぜ。というわけで、借りていってもいいか?」

「良いわけない」

 

 本当にこの魔法使いは......。

 まぁ、たまにレナやミアに頼んで、密かに奪い返してもらってるけど、一向に全てが戻る気配がないのよね。

 

「ちっ、仕方ないか。なら、力ずくで貸してもらうぜ!」

「貴女、貸してもらう時の礼儀くらいはちゃんとしなさいよ。さ、小悪魔。行きなさい。私はまだ紅茶を飲んでいるわ」

「はい! ......って、えぇ!? 私一人でですか!?」

「もちろんよ。貴女、私の使い魔でしょ?」

「た、確かにそうですけどぉ......」

 

 まぁ、本当のことを言うと、最近喘息が激しいからあまり動きたくないのよね。

 調子がいい時はいいけど、悪い時は死にそうなくらいやばいからね。だから、こういう時は使い魔である小悪魔に任せてなんとかするしかないのよね。

 まぁ、最悪、レミィ達を呼べばいいしね。

 

「おっ、小悪魔一人が相手か? なら勝てる気しかしないな」

「パチュリー様〜、負ける気しかしないんですけど〜!?」

「頑張りなさい。貴女ならできるわ」

「できるわけないですよ〜!」

 

 まぁ、実際に私も勝てるとは思ってないけどね。異変の時には数分で倒されていたし。

 

「じゃぁ、始めるか。マスパで倒れるか、マスタースパークで倒されるか。どっちがいい?」

「どっちも同じじゃないですかー」

「小悪魔、頑張ってね。さて、その間に私は......」

「よし、じゃぁ、やるか。何分持つか......見ものだな」

「魔理沙さん、めちゃくちゃ悪い顔になってるんですけど......」

 

 こうして、魔理沙と小悪魔の弾幕ごっこが始まった。

 私は小悪魔が時間を稼いでいるうちに、魔法の詠唱を始めたのだった──

 

 

 

 ──数分後 紅魔館(図書館)

 

「『マスター......スパークッ!』」

 

 結局、前と同じように倒されてしまった。

 まぁ、前よりも時間は稼いでいたし、スペルカードを使われたんじゃ、スペルカードを持っていない小悪魔はかなり不利だったんだけどね。

 

「ぶはっ! ぱ、パチュリー様〜、お助けを〜」

「私は無理よ。ちょっと理由があってね」

「ふっ、私の勝ちだな。パチュリーも諦めたみたいだし、これで本を──」

「盗らせるわけない。魔理沙、めっ」

「え──」

 

 そう言って、背後から現れたルナが魔理沙の首を「ストン」と叩き、飛んでいた魔理沙を墜落させた。

 

「ありがとう、妹様方」

「パチュリーが知らせてくれたからですよ。それにしても、そんな漫画みたいに首を叩いて気絶なんて......」

「オネー様も、やってあげようか?」

「遠慮します。下手すると、首の骨が......って、魔理沙は大丈夫でしょうか? 首の骨が折れたから落ちたなんてことは......」

「大丈夫よ。流石に、吸血鬼でも本気じゃなければ──」

「ごめんなさい。......本気だった」

 

 やっぱり、ルナはまだ力加減が下手ね。フランが上手だから、いつかは上達すると思うけど。

 それにしても、吸血鬼の本気の手刀を受けて、無傷でいられる人は、なかなかいないんだろうねぇ。

 いやまぁ、魔理沙は大丈夫みたいだけど。

 

「ルナ、大丈夫だよ。気絶しているだけ。ルナが当てる前に、魔力弾を飛ばして、できる限り威力は抑えたからね。

 ほんと、これからは気を付けてよね。貴女の力加減、私の昔並に下手だから」

「ごめんなさい......」

「いいよ。魔理沙は無事だったし、そこまで怒ってないから。

 じゃ、パチュリー。私達は魔理沙を咲夜に引き渡しに行くから」

「......あれ、私、抜け道を作るためだけに呼ばれたのですか?」

「まぁ、そうね。貴女がなんとかするかと思ってたけど、妹様方がなんとかしてくれたみたいだし」

 

 本当はレナの魔法に任せて、もっと穏便にすませようと思ってたけど......まぁ、結果だけ見れば穏便にすんだわね。

 結果だけ見れば、だけど。

 

「うぅ、いらない子扱い......」

「はいはい。お姉様、魔理沙持って」

「しかも雑用係に......」

「オネー様、大丈夫。行こっ?」

「......はい、そうですね。はぁー、ルナだけが優しい......」

「お姉様、早く。それと私も優しいよ?」

「あーはい、そうですね」

 

 いかにも信じていないような言葉を返し、レナ達は魔理沙を連れて部屋を出ていった。

 

「......さ、小悪魔。傷を癒してあげるわ」

「あ、忘れられてなくて良かった......。ありがとうございます」

「それじゃぁ、動かないようにしてね」

 

 そう言って、小悪魔に手を触れ、できる限り自分の身体に影響がないように魔法を詠唱する。

 

「......ふぅ、終わったわよ。これで痛みも傷もないはず」

「おぉ、本当にないです! ありがとうございますね、パチュリー様」

「別にいいわよ。貴女も頑張ってくれたんだしね」

 

 本当に小悪魔には色々と助けてもらっているわね。......やっぱり、使い魔って便利ね。

 

「あ、あれ、なぜか、道具として見られているような......」

「気のせいなんじゃない?」

「パチェ〜、さっき魔理沙がレナ達に連れられていってたんだけど......何かあったの?」

 

 小悪魔と話をしていると、レミィが眠そうな声を出しながら入ってきた。

 

「レミィじゃない。あの娘達が起きてるのはいつも早いからだとして、貴女はいつも寝ている時間よね?」

「今日は偶然起きてただけよ。それより、小悪魔、私にも紅茶を」

「えぇ!? ま、まぁ、いいですけど〜」

 

 机の上に置いてあったカップを見て飲みたいとでも思ったのか、レミィは小悪魔にそう告げ、小悪魔は再び紅茶を容れに行くことになった。

 

「で、さっきの続きだけど......」

「えぇ、魔理沙がいつものように侵入して、捕まっただけよ。気にする事はないわ」

「そう。あいつも懲りないわねぇ〜」

 

 他愛もない話をしているうちに、今日も短い一日が過ぎていった────




次回の日常編は1週間後の水曜日の予定です。

それまでに、この話の文字数を増やしたい()
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