東方紅転録   作:百合好きなmerrick

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今回は短めになってしまった()

それと、お気に入り登録者数100人になってました! 閲覧者の皆様、有難うございます!m(_ _)m

今回は題名通りの前日の話。次回からは次の章になります。


7、「『紅霧異変』──前日──」

 side Remilia Scarlet

 

 ──深夜 紅魔館(図書館)

 

「はぁ......あれから半月ねぇ」

 

 八雲紫が来てから詳しい説明を聞き、紅い霧を出してから半月の月日が経った。これだけの時間が経ったのに、未だに誰も異変を解決しに来ない。

 

「......あぁー! 暇だわ! どうして誰も来ないのよ!? この霧は妖気を帯びているのよ!? 人間には悪影響なのよ!? それなのに! それなのにどうして誰も来ないのよ!?」

「レミィ、うるさいわよ。ここでは静かにしなさい。それと、そんなことを聞かされるこっちの身にもなって欲しいわ」

 

 今はパチュリー、咲夜、小悪魔と一緒に居る。図書館に来たのには特に理由はない。まぁ、強いて言うなら、暇つぶしだ。

 紅い霧を出してからの数日間は、すぐに来ると思ってテンションも高めだったが、半月も来ないとなると流石に持たなかった。

 

「あ、ごめん。でも、来るのが遅過ぎると思わない?」

「気長に待ちなさい。どうせもう少ししたら来るわよ。後数日もしたら、霧が幻想郷全てを覆い尽くすわ。そうなったら、来ないわけにはいかないでしょ?」

「ま、まぁ、そうだけど......」

 

 それでも、未だに来ないのは少し......。

 

「はぁー。必ず来るに決まっているでしょ? ゆっくりお茶でもしながら待ってなさい。近くに来たら、知らせてあげるから」

「......はぁ、分かったわ。咲夜ー、紅茶持ってきてー」

「はい、分かりました」

「......ここで飲むつもりなのね」

「えぇ、そうよ。何か問題でもある?」

「何もないわよ。......零さないようにしなさいよ」

「はいはい。それくらい心配しなくてもいいわよ」

 

 本当、子供じゃないんだから、それくらい大丈夫に決まってるじゃない。......まぁ、私は吸血鬼だから、歳的に子供なんだけど......。人間だったら大人なんだけどなぁ......まぁ、人間だと死んでるだろうけどね。

 

「......そう言えば、あの娘達は? 食事以外では見ないけど......」

「あの娘達? あぁ、レナとフランね。レナはミアを出した影響で魔力不足になってるから、疲れやすくなって、大体の時間は寝ているだけよ。で、フランはそのレナの面倒を見ているのよ」

「ミア......あぁ、分身なのに、人格を持ってるとか言う、あれね」

「えぇ、そうよ。......そう言えば、珍しいことなの? 分身が人格を持つってことは」

「珍しいどころか、普通は有り得ない話よ。故意でやったなら、難しいことだけど出来なくもないわ。でも、故意ではないんでしょ?」

 

 確かに、故意では無かったらしいけど......無意識で祈っていたなら、出来ると思うのだけどねぇ。まぁ、魔法については詳しいこと分からないんだけど。

 

「えぇ、そうらしいわよ。でも、無意識で祈っていれば、出来るんじゃないの?」

「無理ね。さっきも言ったけど、難しいことなのよ。それなりの時間と準備がいるわ。無意識で祈ったとしても、その分身に入れる人格を作っていないと無理なのよ」

「ふーん......要するに、レナはわざとやったってこと?」

「さぁね。それはレナに聞かないと分からないわ。......もしも、わざとじゃないなら......いえ、何でもないわ。気にしないで」

 

 いや、気になるんだけど......まぁ、どうせ言わないからいっか。

 

「分かったわ」

「お嬢様。紅茶をお持ちしました」

「ありがと、咲夜。さて、この紅茶を飲み終わったら、寝ようかしら」

「......貴女はどうしてここに来たのよ。いや、やっぱり言わなくていいわ。どうせ暇つぶしなんだろうし」

「ゴクゴク......正解。それと、美味しいわ。いつもありがとうね、咲夜」

「お褒めいただき、有難うございます」

 

 お礼の言葉にお礼を言われるのは、少し変な感じがするわね......。

 

「......まぁ、いつも通りだしいいか。それじゃあ、私は寝るわ。また明日ね。咲夜、貴女も寝ていいからね。人間達がいつ異変を解決しに来るかなんて分からないから」

「はい、分かりました。では、私も失礼させていただきます」

「私の負担が大きい気がするわね......まぁ、いいわ。二人とも、おやすみなさいね」

「えぇ、おやすみ」

「おやすみなさいませ」

 

 そう言って、私は図書館から出て行った。

 

「......お嬢様? そちらはお嬢様の部屋ではないと思うのですが......」

「あぁ、部屋に戻る前に、フランの部屋に行こうと思ってるのよ。貴女も来る?」

「お嬢様がお希望なら」

「貴女自身で決めて欲しいのだけど......まぁ、いいわ。それなら、貴女もついて来なさい」

「はい、仰せのままに」

 

 ......もっと自分の意見を持って欲しいんだけどねぇ。まぁ、この異変が終わったら、何とかしてみましょうか。

 

「あ、フランが狂気に染まっていたら、貴女は時を止めて、すぐに逃げなさいよ。まぁ、レナが居るし、大丈夫だとは思うんだけどね」

「はい、分かりました」

 

 こうして、私達はフランの部屋へと向かった────

 

 

 

 

 

 side Flandre Scarlet

 

 ──少し時間は遡り 紅魔館(フランの部屋)

 

「お姉様、もう眠たいの?」

「はい......最近、あまり遊べなくてすいません」

 

 最近、お姉様がすぐに寝てしまう。ミアを召喚して、魔力が少なくなったかららしいけど......多分、異変の為に、出来るだけ早く魔力を回復させる目的もあるんだと思う。

 

「ううん、大丈夫だよ。......まぁ、少し寂しい気持ちもあるけどね」

「うっ、すいません......」

「だから、大丈夫だよって言ってるじゃん。お姉様、そんなにへこまないで。......少し寂しいだけだから、ね?」

「うぅ、そんな目で言われると、申し訳ない気持ちでいっぱいになるのですけど......」

「え? そんな目をしてるの?」

 

 まぁ、わざとなんだけどね。お姉様の慌ててる姿とか、困ってる時の姿は見てて面白いし、可愛いからねぇ。本当、お姉様が妹だったら良かったなぁー。

 

「現在進行形でしてますよ......まぁ、わざとじゃないなら、いいですけど......」

 

 騙されてるお姉様も面白くて可愛いなぁー。

 

「ふぁ〜......もう寝ましょうか。眠たいですし......」

「はーい......そう言えば、まだ異変を解決しに来ないよね、人間達」

「はい、そうですね。まぁ、もう少ししたら来ると思いますけどね」

「人間達もこのままだと困るだろうしねー」

 

 ま、私達からしたら、こっちの方がいいんだけどねー。はぁ、暇だなぁー。お姉様も最近は、ほとんどの時間寝るようになったし、レミリアお姉様はずっと人間達が来るのを待って、私達と遊んでくれないし......ま、仕方ないよね......。

 

「では、フラン。おやすみなさいです」

「うん、おやすみ。明日はもっと遊んでよね、お姉様」

「......眠くなかったら、いいですよ」

「えぇー、眠くても遊んでよねー」

「異変までに、魔力を完全に貯める為に、寝ないと駄目なので我慢して下さい......」

 

 もう半月以上も経つんだし、ほとんど回復してると思うんだけどなー。まぁ、私はともかく、魔女であるパチュリーの十倍近い魔力を持つお姉様の魔力をほとんど使うくらいだし、回復にかかる時間が長いのも分かるんだけど。

 

「んー、まぁ、今回だけならいっか。でも、異変が終わったら、お姉様がどれだけ眠いとしても、いーっぱい遊んでもらうからね?」

「うぅ、その時は覚悟します......幸い、ミアが召喚されている時は、何故か眠くないですし、しばらくは大丈夫だと思いますけどね。多分ですけど......」

「ま、大丈夫じゃなくても、遊んでもらうけどね」

「うぅ、フランは怖いです......ふぁ〜......やばいです。眠た過ぎて、もう......」

「お姉様? ......あ、寝ちゃったんだ」

 

 よっぽど眠たかったんだね。......少しくらいなら、いたずらしてもいいかな? 気付かれなかったら、いいよね? うん、絶対いいはず。

 

「......お姉様、ちょっとごめ──」

「レナ、フラン。入るわね」

「ひゃ!? あ、れ、レミリアお姉様。あ、咲夜まで......」

「......えーと、何してるの?」

「い、いやー、何もしてないよー?」

 

 お姉様にいたずらしようとしたら、レミリアお姉様が入ってきた。

 いやぁー、ビックリして変な声出ちゃったよ。ま、いたずらとかする時って、ドキドキするからね。余計にビックリしちゃったんだろうね。

 

「ふーん......まぁ、いいわ。レナはもう寝ちゃったの?」

「うん、寝ちゃったよ。レミリアお姉様と咲夜はどうしてここに来たの?」

「最近ここに来なかったから、久しぶりに来ようと思ったのよ」

「私はお嬢様に付いてきただけでございます」

 

 ......レミリアお姉様、また咲夜に無理言って、付き合わせてるのかな? ま、レミリアお姉様はわがままだからねぇ。咲夜可哀想だなぁー。

 

「ふーん......咲夜、レミリアお姉様の言う事を絶対に聞かないと駄目ってことはないんだからね」

「いえ、お嬢様の命令は絶対なので」

「咲夜、今回は違うでしょ。それと、なんか勘違いされてる気もするんだけど」

「気のせいだと思うよ。それよりも、お姉様を起こさないようにしてね」

 

 お姉様にいたずらする為にも、絶対起こして欲しくないんだよね。まぁ、私のせいで起きるかもしれないんだけど。

 

「えぇ、勿論起こさないわよ。ただ、久しぶりにここに来たかっただけ......あら?」

「ん?」

「お嬢様、どうかされましたか?」

「......明日、来るみたいよ。咲夜、明日の為に先に休んでいなさい」

「はい、分かりました。......お嬢様は?」

「私はもう少しだけ話をしてから戻るわ」

「はい、分かりました」

 

 そう言って、咲夜が消えた。

 咲夜の能力って便利だよね〜。私も使いたいなぁー。......ま、使う目的はいたずらくらいだけど。

 それにしても、ようやく来るんだね。明日は暇にならなさそうで良かった。まぁ、ここに来るかは分からないんだけど......。

 

「フラン、前に言った約束守れるよね?」

「ん、上に行かないってやつ? それなら守るよ。お姉様も行かせないようにするね」

「貴女の方が行きそうで怖いんだけど......」

「うふふ、絶対に行かないよー」

「......レナを信じるしかないわね。......それと、フラン」

「ん、何? ......レミリアお姉様?」

 

 レミリアお姉様は珍しく、真剣な顔になっていた。こんなレミリアお姉様はたまにしか見ないから、少し貴重だ。お姉様が言ってたカメラってのがあったら、撮りたいって思えるくらいに貴重だ。

 

「貴女は自分を信じなさい。貴女は弱くないから......自分を信じれば、どんなことがあっても......いきなりこんな話をしてごめんなさいね」

「ううん、別にいいよ。それと、私は弱くないから、大丈夫だよ」

「......えぇ、そうね。心配する必要も無かったかもしれないわね。......じゃ、もう行くわ。おやすみ、フラン」

「うん、おやすみー」

 

 そう言って、レミリアお姉様は出て行った。

 ......それにしても、どうしていきなりあんな話をしたんだろ? まぁ、いっか。

 

「そんなことよりも、お姉様にいたずら......しようと思ってたけど、明日から忙しそうだし、明日でいいや。お姉様、おやすみ」

 

 まぁ、何言っても聞こえてないんだろうけどね。寝てるし。

 ......明日、ミアにも会えるんだよね。いやぁー、楽しみだなぁー。

 そう思いながら、お姉様の横に寝転んだ。寝顔もレミリアお姉様に似てて可愛いなぁー。......まぁ、可愛いのは私に似ているのもあるんだろうけどね。

 そう思いながら、目を瞑り、深い眠りへと落ちた────




次回は金曜日に投稿予定。
因みに、水曜日にはお気に入り登録者数100人達成した記念に、番外編を投稿したいと思います。
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