東方紅転録   作:百合好きなmerrick

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先に謝ります。小悪魔好きな皆様、小悪魔の出番が短すぎです。すいませんm(_ _)m

と言うわけで(?)、始まります、4章3話目。
今回は題名通り、あの二人の戦闘です。最後に、おまけ程度でフランサイドの話も


3、「動かない大図書館 時を止めるメイド」

 side Kirisame Marisa

 

 ──紅魔館(図書館)

 

「おーい、まだかー?」

「もう少しだよー、こあとでも遊んでてー」

「もう終わってるぜ」

 

 パチュリーとか言う魔法使いの喘息を一時的に治し始めてから、五分ほど経つ。

 その間、パチュリーの使い魔のこあと遊んでいたんだが......良く言えば他の妖精よりは強かった。

「うん、早すぎない? まぁ、そこまで期待してなかったけど」

「ミア様〜、それを言われると傷つきますよ〜」

「あははー、冗談だよー。さ、パチュリー、これでいいはずだよ。多分、十分は持つと思う」

「ありがとうね、ミア」

 

 ──ほう、回復魔法も使えるのか......多少の回復なら私にも出来るが。それに、キノコの中にも、治療効果あるやつもあるしな。それを使えば私にも簡単に出来るぜ。

 

「それじゃあ、始めましょうか。五枚でいいかしら?」

「おっ、結構多いな。だが、いいぞ! その勝負、受けて立つぜ!」

「それじゃあ、先にやるわね。『火符「アグニレイディアンス」』!」

 

 放たれたスペルカードは、小さな火のような弾幕が、相手を中心に回りながら放たれ、大きな赤い弾幕が無造作に放たれるという物だった。

 

「うわっと、危なかったぜ」

「よく避けれるねー」

「え、なんでお前も避けてんだ? あ、ちょ、危ねっ! お前に気を取られて、今めっちゃ危なかったんだが!?」

「あははー、私になんか気を取られてると、当たっちゃうぜ?」

 

 いつの間にか、ミアが私の横で同じように弾幕を避けていた。

 

「私の真似をするなし」

「ミア、当たっても知らないからね。まぁ、それは置いといて......油断しても当たらなかったなら、次ね。『水符「ベリーインレイク」』!」

「私は当たらうわっ、危ない危ない」

「当たりそうになってるじゃないか!って、私も言ってる場合じゃないな!」

 

 次のスペルカードは、小さな水のような弾幕が放たれたと同時に、細いレーザーが私の横に放たれて逃げ場を無くし、レーザーが消えたと同時に青い大きな弾幕が放たれるというものだった。

 

 ──小さいのも大きいのも真っ直ぐ飛んでくるから避けやすいが、レーザーが少し厄介だな。逃げ場少ないし。

 

「いやー、結構面白い弾幕使うんだね、パチュリーって。私は切り札以外、神話関係の武器とか、召喚魔法しか出来ないからなー。まぁ、レナと一緒じゃないと半分の力しか出せないけど」

「お前も面白そうだけどな。吸血鬼が神話とか、召喚魔法とかなんて」

「ちょっと、もう少し難しそうに避けてよ。後三つしかないのよ?」

「あ、すまんな」

「ごめんね?」

「はぁー、もういいわ。次のスペルカードね。『木符「グリーンストーム」』!」

 

 次のスペルカードは、パチュリーからと左右斜め前からの三方向から緑色の小さな弾幕が、風を舞う葉っぱのように放たれるというものだった。

 

 ──それにしても、あいつ(パチュリー)、結構楽そうだな。あ、見てるだけだからか。それなら、逆に言えば手を出せないってことなんだが。

 

「うわぁー、難しいなー」

「いや、なんか簡単そうに言ってるが、地味に難しいぜ?」

「えぇ、取り敢えず、ミアは当たってしまいなさい」

「ちょ、怒らせるなよ? 今でも難しいのに、これ以上難しくなったら、やばいんだぜ?」

「いや、貴女も当たりなさいよ。貴女、一応侵入者なんだからね」

 

 それもそうなんだが、もう友達みたいになってるけどな。特にこいつ(ミア)が。なんか親しい感じで話しかけてくるし。私としても変によそよそしいよりかはそっちの方がいいけど。

 

「貴方達、簡単に避けるわね。まぁ、いいわ。『土符「トリリトンシェイク」』!」

「ほぉー、次は土ですかー。では、次は金かな?」

「ミア、調子に乗りすぎると、当たるわよ?」

 

 次のスペルカードは、名前の通り土のような小さな弾幕と、小さな弾幕よりも少し早速い大きな弾幕とが一緒に放たれるというものだった。

 速さが違う分、少し避けにくいな。本当に、少し、だけだけどな。

 

「うわっ、ミア、注意しろよ! 大きいのと小さいので速さが違うぜ!」

「うん、そうみたいだねー。魔理沙こそ気を付けなよー」

「なんか貴方達、簡単に避け過ぎよねぇ。まぁ、別にいいわ」

「まぁ、鍛えてるからな、私は」

「努力家っぽくないけど、努力家っぽいもんねー」

 

 軽い表情でそう言うミアに対し、私は内心驚いていた。

 

 ──なんで知っているんだ? いや、適当に言ってるだけか。

 

「よく分からない言い方をするんだな、お前って」

「おしゃべりはそこまでよ。これが最後のスペルカードよ! 『金符「シルバードラゴン」』!」

 

 次のスペルカードは、パチュリーから幾つもの方向に放たれる弾幕が落ちていくのに加え、パチュリーの奥からも弾幕が放たれるという弾幕だった。さらに、その弾幕はどんどん速くなり、避けにくくなっていく。

 

「ふむ、これは、避けにくいね」

「これは呑気に言ってる場合じゃないぜ! おい、あまり近付き過ぎないようにしろよ!」

「言われなくてもっと、危なっ!」

「これが最後なのよ。頑張って避けなさい」

「おいおい、簡単に言うなよ」

「頑張って、魔理沙。あ、一応、私の身体能力は人間並でも、動体視力とか反射神経とかは吸血鬼並だから、貴女よりは避けるの得意だよ」

「こんな時によく自慢話出来るな......あ、危ねぇ!」

 

 ──やっぱり、こいつ(ミア)に構ってると、当たるかもしれないな......。もう気にしないようにしないとな。

 

「魔理沙ー、構ってー」

「おい、わざとかよ」

「......はぁー、ここまでね。全部攻略されちゃったわ。だから、ここを通ってもいいわよ」

「よっしゃー! 勝ったぜ!」

「おめで......うっ!」

「ん? え、お、おい!? どうしたんだ!?」

 

 隣で飛んでたはずのミアを見ると、いつの間にか下に落ちて、血を吐いていた。

 

「い、いえ、大丈夫ですよ? 本体が受けたダメージはあまりフィードバックしないのですが、ちょっと強く受けすぎたみたいです......」

「ど、どういうことだぜ? 本体が誰かと戦ってるのか? それに、本体は吸血鬼だろ? 強く受けたって......」

「相手が同じ吸血鬼なんでね......」

「同じ吸血鬼だと? 吸血鬼とかって、お前ら以外は地底に逃げたんじゃないのか?」

「それは初めて聞きましたね......まぁ、それは置いときますか。私の妹です。少し、その......喧嘩しているだけですね」

 

 喧嘩? それでこんなに血を吐くものなのか? いや、本体はもっと大きいダメージを受けてるのか? なんにせよ、気になるな。

 

「その本体のところまで行かせてくれないか?」

「無理。魔理沙、死んじゃうよ?」

「大丈夫だぜ! それよりも、お前の方が死ぬかもしれないんだぞ? 本体が死ぬと、お前も死ぬんだろ? 行かなくていいのか?」

「確かに、本体が死ぬと私も死ぬよ。でも、私が行っても邪魔にしかならないから。今、私の本体と妹は『遊んでいる』のです。だから、邪魔をしては──」

「それなら、私も遊ぶぜ! 私もお前の本体とその妹と遊べばいいだけだろ? それくらい、簡単なことだぜ!」

 

 まぁ、吸血鬼の遊びにどこまで付いていけるか分からないけどな。それこそ、霊夢の方がいいかもしれないな。攻撃が絶対に当たらないし。

 

「そう簡単なことじゃ──」

「良いんじゃない? 戦って分かったけど、そこまで弱いやつじゃないわよ、その人間は」

「え、で、でも!」

「それに、フランも遊び相手が多い方がいいと思うわよ? あの娘、貴方達(姉妹)に依存しているみたいだし。まぁ、それは治らないかもしれないけど、和らげることくらいは出来るはずよ。貴方達(姉妹)が死んだら、あの娘も後を追いそうだし、その可能性を無くす為にもね」

 

 へぇー、結構複雑な家庭なんだな。まぁ、何でもいいか。お節介かもしれないが、少し、その和らげることを手伝うとするか。

 

「そうと決まれば、早く行くぜ!」

「え!? 本当に行くの!?」

「あぁ、本当に行くぜ! 本当は異変を解決する為に来たんだが、それは霊夢に任すとするぜ! 私は姉妹喧嘩を終わらせに行くとするぜ」

「はぁー、もう知らないから! 死んでもほっとくからね!」

「いや、そこはちゃんと埋葬してくれよ」

「もう、本当に知らないから! さ、付いてきて!」

 

 そう言って、何か穴のようなものを地面に作った。そして、ミアはその中へと入っていった。

 

「え、これに入ればいいのか?」

「えぇ、そうよ。それじゃあ、行ってらっしゃい。気を付けることね、吸血鬼でも致命傷を与えることが出来る娘よ。貴女くらい、一撃で葬られるでしょうね」

「おいおい、怖いこと言うなよ。まぁ、大丈夫だけどな。それじゃあ、またな」

 

 そう言って、私も穴の中へと落ちていったのだった────

 

 

 

 

 

 side Hakurei Reimu

 

 ──紅魔館(廊下)

 

「あれ? あいつどこ行ったの? まあいいわ。中に入れたんだし、適当に進んでたらまた誰かに会うでしょ」

 

 妖怪に道案内を頼んでみたものの、いつの間にか何処かに消えていた。おそらくは、逃げたのだろう、多分。

 

「それにしても......ん?」

「あー、お掃除が進まない! お嬢様に怒られるじゃない! あ、また埃発見。『奇術「ミスディレクション」』」

「誰が埃よ!」

 

 目の前から、メイド服姿の女性が飛んできたと思うと、突然スペルカードを宣言する。

 

 不意打ちで使われたスペルカードは、小さなナイフのような弾幕を飛ばすと言う、簡単な──

 

「あら、簡単だと思った?」

 

 小さなナイフのような弾幕を飛ばし終えた瞬間、相手は飛ばしていた場所とは違う場所に居た。そして、さらにそこからナイフを飛ばして弾幕を張った。

 

「え、危なっ! って言うか、いつの間に!?」

「貴女が最初の弾幕に気を取られている時とか?」

「疑問形で言われても知らないわよ!」

 

 弾幕に気を取られていたとしても、移動したのに気付かないわけがない。......何か仕掛けがあるのか?

 

「あらまぁ、当たらないわね。それじゃあ、またね」

「逃がさないわよ!」

「妖精メイド! 私の掃除の邪魔をさせないようにしなさい」

 

 その女が叫ぶと同時に、十数人の妖精メイドがどこからともなく現れた。

 

「ちょ、どっから出てきたのよ!?」

「さて、私はお掃除に戻らないとね〜」

「うわっ、あいつ腹立つ! と言うか、あんた達は邪魔よ! 早く退きなさい!」

 

 こうして、私はしばらくの間、妖精メイドに足止めされることになった────

 

 

 

 

 

 side Kirisame Marisa

 

 ──紅魔館(フランの部屋)

 

「うわっ! ど、どうして天井──」

「魔理沙、静かに」

「え? ......あぁ、分かったぜ」

 

 そう言って、私が落ちないように、ミアが私の手を掴んだ。

 下を見ると、腹から血を流したミアそっくりな奴と、手が血で真っ赤に染まっている、黄色い髪とおかしな翼を持った奴が居た。

 

「見てわかる通り、血が出てる方が私の本体のレナね。それで、一緒にいる可愛らしい娘が妹のフランだよ」

「へぇ、そうか......それにしても、大丈夫なのか? あいつ、血が出てるけど」

「大丈夫だと思うよ。吸血鬼だし」

 

 あいつ......殺されかけてないか? いや、それはそうとして、こいつ(ミア)は大丈夫なのか? 一応、血は出てないみたいだが......。

 

「......ミア、お前は大丈夫なのか? 平気そうだけど」

「まぁ、大丈夫っちゃ大丈夫かな。痛みは三分の一くらい伝わってるけど、動けないって程じゃないからね」

「なるほどな、痛いのは痛いってことか。それで、どうする? お前の本体が殺されそうだぞ? お前の妹に」

「見とく」

 

 こいつ、自分が殺されるのを黙って見とくつもりなのか? 馬鹿なのか?

 

「大丈夫だよ。心配しなくても大丈夫。(ミア)(レナ)を信じるし、フランのことも信じてるから」

「なるほど、馬鹿だな。だが、お前がそう言うなら手を出さないぜ。面白そうだしな」

「人が怪我してるのに、面白いって......まぁ、いいや」

「あはは、まぁ、いいじゃないか。それに──」

「誰? そこに居るのは」

 

 ミアと会話していると、黄色い妹の方がこっちをじっと見つめて、そう言った────

 

 

 

 

 

 

 side Hakurei Reimu

 

 ──紅魔館(廊下)

 

「はぁー、何なのよ、もうっ!」

 

 メイド服姿の女性に足止めされた後、どこからとも無く現れた妖精達に邪魔をされ、メイド服姿の女性を見失った。

 

 ──妖精に足止めはされるわ、さっきのメイドは見失うわで、疲れたわ。

 

「......あ、見つけた!」

「あ、またお掃除の邪魔する〜」

 

 しばらく飛んでいると、さっきと同じメイドを見つけた。

 

「貴女......は、ここの主人じゃなさそうね」

 

 見た目がメイドだし、違うよね? 趣味とかで着てるとかだったら、やめて欲しいわ。ややこしいから。

 

「なんなの? お嬢様のお客様?」

 

 倒しに来たってっても通してくれないよな?

 

「通さないよ。お嬢様は滅多に人に会うようなことはないわ」

「軟禁されてるの?」

「お嬢様は暗いところが好きなのよ」

「暗くない貴女でもいいわ。ここら辺一帯に霧を出してるの貴方達でしょ? あれが迷惑なの。何が目的なの?」

「日光が邪魔だからよ。お嬢様、冥い好きだし」

「私は好きじゃないわ。止めてくれる?」

「それはお嬢様に言ってよ」

 

 ──一応、言ってみるか。無駄だろうけど。

 

「じゃ呼んできて」

「って、ご主人様を危険な目に遭わせる訳無いでしょ?」

 

 まぁ、そうよね。はぁー、めんどくさいわ。

 

「ここで騒ぎを起こせば出てくるかしら?」

「でも、あなたはお嬢様には会えない。それこそ、時間を止めてでも時間稼ぎが出来るから」

「そう、無理だと思うわよ。それで、スペルカードは何枚にするの? さっき一枚使ってたけど」

「四枚。さっきのも入れていいわよ。それじゃあ、『幻在「クロックコープス」 』!」

 

 メイドは先ほどと同じように、小さな弾幕をばらまく。

 

「また同じ手? マジシャンが同じネタをやっても、ウケないわよ?」

「ごめんなさいね、私はマジシャンじゃないのよ。ただのメイドよ。それに、同じ手じゃないわよ?」

「へぇー、言うじゃ──!?」

 

 そう言った瞬間、目の前に、切っ先が私に向いた青いナイフが現れた。そして、そのナイフと同時に、小さな弾幕も私に向かって襲ってきた。

 

「ちっ、『夢符「封魔陣」』!」

 

 避けきれないと判断した私は、スペルカードを宣言し、自分を中心に、空高くまで伸びる結界を生成した。そして、その結界でナイフを防ぐ。

 それにしても、瞬きをしたわけでも無いのに、目の前にナイフが現れるのに、気付かなかった。......どうして気付けなかったんだ?

 

「あら、攻略されちゃったけど、貴女もスペルカードを使っちゃったわね」

「えぇ、そうね。でも、これ以上は使わなくってよ?」

「はいはい、そう言えるのも今のうちかもね。『幻象「ルナクロック」 』!」

 

 そう言って、先ほどよりも密度の濃く小さな弾幕をばらまいた。

 そして、瞬く間に先ほどと同じようにナイフが現れた。

 

「さっきとは違うわよ? ほら、その緑のナイフに気を付けなさい」

「くっ!」

 

 メイドが言った通り、先ほどと同じではなかった。青いナイフに混ざって緑のナイフが、ランダムな方向に向かって飛び始めた。

 飛ぶ方向が分かりずらい分、さっきよりも避けにくい。

 

「ちっ、めんどくさいわね!」

「あら、スペルカードは使わないのよね?」

「そんなの使わないわよ!」

「......え!? い、一体どうやって!?」

 

 そう言って、一瞬で避けきれない弾幕の向こう側へと移動した。

 

「え、ちょっと、どうやったの? 今の瞬間移動ってやつよね?」

「え? ただ、普通に移動しただけよ?」

「......あぁ、貴女、天才ってやつなのね。だから、そんなことは普通出来ないわよ」

「そんなことよりも、攻略したわよ?」

「あ、そうだったわね。じゃ、次ね、『メイド秘技「操りドール」』!」

 

 メイドはそう言って、幾つもの青いナイフと赤いナイフを私に向かって投げた。

 そして、一瞬で緑色のナイフが、先ほど投げたナイフと同じ位置に現れた。そのナイフは、ランダムな方向に向かい始めた。

 

「まーた、めんどくさいわね! ......くっ!」

「......一回スペルカードを使ったとは言え、よく今まで避け続けれてるわよね」

「これでも、博麗の巫女なもんでね!」

 

 そう言いながら、弾幕を気合いで避け続ける。

 

「......はぁー、攻略されちゃったわね」

「そう、私の勝ちね。さぁ、会わせてくれるかしら」

「えぇ、いいわよ。それにしても、強いわ......でも、お嬢様ならあるいは......」

 

 こうして、メイドを倒した私は館の奥へと進んで行った────

 

 

 

 

 

 side Kirisame Marisa

 

 ──紅魔館(フランの部屋)

 

「誰? そこに居るのは」

 

 ミアと会話していると、黄色い髪の方がこっちをじっと見つめて、そう言った。

 

「あ、やばっ」

「あらま、魔法で隠れてたのに......あ、『目』を隠すの忘れてたんだ」

「おい! 何か分からないが、お前のせいかよ!」

「いやいや、魔法で隠してたから! それに、普通は気付かないって!」

 

 まぁ、確かに、私は何もやってないもんな。......あれ? 私って約立たずだったか? まぁ、いっか。

 

「......ミア? 良かった、お姉様が私のせいで怪我をしたから、治してくれない?」

 

 ......泣いてるのか? あ、もしかして、喧嘩してやり過ぎたってことなのか? だから、大丈夫ってことだったのか?

 

「......フラン、戻ったの?」

「ううん、その表現は違うよ。ただ、入れ替わっただけ。多分、お姉様や貴方(ミア)と同じ。私の中にある狂気と私が入れ替わっただけだと思う」

「えーと、どういうことだぜ?」

「......貴女は?」

「私は魔理沙。霧雨 魔理沙だぜ!」

「私はフラン。それで、今気絶してるけど、こっちは私のお姉様よ。そっちは......聞いてるかな?」

 

 黄色い髪の娘、フランがミアを指してそう言った。

 

「あぁ、聞いてるぜ。ミアだろ?」

「そう、それなら良かった」

「......フラン、大丈夫? 元気が無いように見えるけど」

 

 確かに、話し方も心ここにあらずって感じのだもんな。まぁ、姉を殺しかけたなら、当たり前か。

 

「大丈夫だよ。ただ、私がお姉様を......」

「あ、それ以上は言わなくていいよ。大丈夫、レナもそんなこと気にしてないだろうし」

「うん、お姉様も気絶する前にそう言ってた。でも、私は......」

「本人が大丈夫ってなら、そこまで心配する必要はないんじゃないか? 心配し過ぎると、逆に迷惑がかかるぜ?」

「そ、そうだけど......」

 

 はぁー、めんどくさい奴だな。まぁ、見た目通りの歳なら、当たり前か。

 

「少なくても、私は迷惑だぜ。少しでも姉のことを想うなら、笑いかけてあげろ。『私は大丈夫だから、心配するな』ってな。そうしたら、姉を心配する必要なんて、なくなると思うぜ。嬉しそうに笑うと思うからな。

 

 ......多分だけどな!」

「って、おい! 魔理沙!」

「ま、まぁ、私は姉がいないからな、それっぽいことしか言えないぜ」

 

 ミアのツッコミをよそに、私は話を続ける。

 

「でも、大切な人を想う気持ちなら、分かるぜ」

「......魔理沙だっけ? ありがとうね。少しだけ、元気出た。あ、ミア、早くお姉様を治して」

「あ、うん、分かった」

 

 そう言って、ミアがレナが怪我した部分に触れて、魔法を行使し始めた。

 

「......本当、レナって無茶するよね。まぁ、(ミア)も変わんないんだろうけどね、(レナ)だし」

「なんかややこしいな。で、治療ってどれくらいかかるんだ?」

「五分で終わるよ」

「ほぉー、早いな」

「ま、お姉様(ミア)だしね。魔法の力は姉妹の中でも一番だからね」

 

 ──ややこしくなってきたな。大体分かるからいいが。

 

「あ、そういや、お前達以外にも姉妹っていたよな? どんな奴だ?」

「んー......優しくて、強くて......」

「どんくさくて、よくヘマをして、ダメダメなお姉様だよ」

「なんだ? フランはそいつのことが嫌いなのか?」

 

 結構悪口を言ってるなぁ。まぁ、姉妹だから、そう言うのもいいのか? よく分からんな。

 

「ううん、好きだよ。お姉様も、ミアも、レミリアお姉様も、同じくらい大好き」

「へぇー、そっか。仲のいい姉妹でよかったぜ」

「確かに、仲が悪いよりは全然いいからね」

「......ん、ミア?」

 

 そう言って、レナが目覚めた。

 

「あ、起きた。思ったよりも回復早かったね。吸血鬼だからかな?」

「おう、起きたか。あ、私は魔理沙だぜ。よろしくな」

「は、はい、よろしくお願い──」

「お姉様! 大丈夫だった!?」

 

 そう言って、フランがレナに飛び込んだ。

 ......おい、大丈夫なのか? 傷治している途中だよな? まぁ、吸血鬼だし大丈夫か。

 

「あ、フラン......貴女こそ、大丈夫ですか?」

「うん、私は全然大丈夫! ほら、大丈夫そうでしょ?」

「......ふふ、はい、大丈夫そうですね。よかったです」

 

 フランがそう言って、レナに笑いかけると、レナがフランに笑い返した。

 

「な? 言った通りだろ? これでもまだ心配か?」

「ううん、全然。本当にありがと、魔理沙」

「いいってことよ」

「ん? どういうことなのですか? これは」

「レナには秘密よ。で、レナ、私にお礼とかないの? 私が治したのに」

 

 ミアが怖い顔でレナにそう言った。なんか、ミアってレナに対しては厳しい感じがするな。気のせいかもしれないけど。

 

「ありがとうございますね、ミア」

「うん、いいよ」

「あ、話を戻すが、そのもう一人のお前達の姉妹って、この異変を起こした奴なんだよな?」

「うん、そうだよ。名前はレミリア。私達、姉妹の長女だよ」

「ってことは、霊夢が戦うことになるのか......見に行きたいが、ここで何があったのかも気になるんだよなぁ」

 

 まぁ、どうせまだ来てないだろうけどな。あいつよりも先に来たし......まぁ、あいつって、結構勘がいいからなぁ。もう着いてる可能性も高いか。

 

「え? ここでって、私とお姉様のこと?」

「あぁ、そうだぜ」

「そ、それは......他人に言えるようなことじゃ......」

「フラン、誤解を招きそうなので、その言い方はやめて下さい、お願いします」

「ん、でも、合ってるでしょ?」

「いえ、合ってないと思います」

 

 ──なんか二人だけで話し始めちゃったな。

 

「レナ、フラン。また怒ろうか?」

「すいませんでした」

「ごめんなさい」

 

 ミアにそう言われ、レナとフランが土下座した。......なんだ? ミアってお母さんなのか?

 

「えーと......どこから話を始めましょうか?」

「私が狂気に染まったところとかで良いんじゃない? あ、ミアと別れた時からかな?」

「軽く言いますね。ではまぁ、ミアと別れたところからで。ミアと別れた後、フランが──」

 

 こうして、レナとフランの話が始まったのであった────




間違って、夕方に投稿しちゃったぜ()
まぁ、消したから大丈夫だよね、うん()
多分、次回は日曜日の予定です
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