小説でわかる幕間の物語   作:ニコ・トスカーニ

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あけましておめでとうございます。
新年一発目です。
タイトルから想像がつく通りすっごい下ネタ満載です。
苦手な方はブラウザバックしてください。
時系列的にはまだ序盤の方と思ってください。


ぐだ男はいつも前かがみ

「戦闘終了。ご無事ですか、先輩。

……あの、なぜ前かがみに?」

 

 ある日。突発的に発生した特異点で。

 何時ものように俺は任務をこなしていた。

 

 マシュが守りの要。他のサーヴァントが攻撃。

 いつもの布陣だ。 

 戦闘は難なく片付いた。

 

 ただ一つ問題があった。

 

 戦闘中にフルbokkiしてしまったのだ。

 

 剥き出しになったマシュのプリプリと動くお尻をガン見していたせいだ。

 いつもマシュを窃視しているとぐだ子に鬼の形相で睨まれるが今日彼女は別の特異点にレイシフトしている。

 そのせいで調子に乗った。

 完全に自業自得だ。

 

 ああ、そういえば向こうはどうなっているだろう?

 まあ、ヘラクレスと兄貴がいるから大丈夫だろうが。

 絆が深まってきたおかげかぐだ子は今ではヘラクレスの言っている事の七割ぐらいはわかるらしい。

 

 ――思えばこれまでのオーダーは常に自分との戦いだった。

 

 ――思いがけない初任務の時。

 

 黒化したアルトリアの宝具をマシュが防いだ時だ。

 

 他のマスター候補が危篤状態に陥ったことで最後のマスターとなってしまった俺とぐだ子は

マシュに精一杯の援護を送るために意を決してマシュのすぐ後ろに飛び込み彼女を支えた。

 

 その時、気づいてしまった。

 

 マシュのもともと露出度の高い衣装が臀部に食い込み肉付きのいいそれがプルプルと震えていることに。

 

 俺は思わず前かがみになった。

 

 そして思考を巡らせた。

 戦闘中にさすがにこれはまずい。

 

 少しでも意識を逸らそうと今度は隣にいるぐだ子を見た。

 

 彼女の方は地味に短いスカートが衝撃で揺れて中身がチラチラ見えていた。

 

 ――その時点でもう戦闘のことはどうでも良くなった。

 

 目の前にいる後輩ちゃんの肉付きの良いお尻か。

 隣にいる同僚のスカートの中身か。

 

 迷った末に俺は両方を交互に見ることにした。

 

 戦闘の苛烈さは増し、動くたびにマシュの服がどんどん食い込んでいく。

 終いにはもう半ケツどころか全ケツ状態になっていた。

 戦闘を放棄して思い切り撫でまわしたかったがその衝動だけはどうにか我慢した。

 

 隣を見るとぐだ子のスカートは大胆に捲れ上がってパンチラどころかパンモロ状態になっていた。

 布面積の小さいかなり際どい代物だった。

 

 今は亡きオルガマリー所長に生ごみでも見るような目で見られていたのに気づき途中から自粛したが。

 

 ――ありがとう。

 ――誰かわからないが、この事態を引き起こした誰かに俺は心の中で感謝を述べた。

 

 最初の特異点を復元した後。

 

 冬木で縁のできたクーフーリンの召喚に成功した。

 これからのことを最後のマスターになってしまった俺たち二人で話し合っていた。

 まずごく実用的な話を終えた。すると

 

「ところで戦闘中に変な視線を感じたんだけど何を見てたのかな?」とぐだ子に引き攣った笑顔で聞かれた。

 

 正直に話して許してもらおうと思い。

 

「マシュのお尻!すっごいプルプル震えてた!」と答えたら

「アホか!」と言われて思い切り殴られた。

 

 正直さが足りなかったのだろうか?

 

 なので。

 

「あとお前、戦闘中に思い切りパンツ見えてたぞ。結構大胆なの履いてるんだな。ありがとう」と言ったら今度は助走付きで殴られた。

 

「お前……正直に言えばいいってもんじゃねえぞ……」と近くで聞いていたクーフーリン兄貴にありがたい忠告をもらったので

それからはガン見からチラ見に変えようと決意した。

 

 以降、レイシフト先での戦いは敵との戦いであると同時に己(の煩悩)との戦いだった。

 

 いつもはマシュの肉付きのいい臀部や驚異的破壊力の胸部をチラ見しているとぐだ子にヘドロでも見るような目で見られるので

自粛していたが、今日はそのお目付け役がいないので調子に乗ってマシュのお尻をガン見していた。

 

 その結果が動くのも困難な前かがみ状態だ。

 

 マシュは心配そうに俺を見ている。

 この前かがみの理由をどう説明しようか。

 正直に言うのはさすがにナシだと俺も学んでいたので

「ああ、ちょっと熱が(下半身の特定箇所に)あってね」

 と事実を微妙にボカして答えた。

 

「大変です!早くドクターに診てもらわないと!」

 

 びっくりするぐらい天然なマシュは本気で俺の体調を心配してくれた。

 

「いいんだ。マシュ。病気じゃないんだ。これは何て言うか……俺自身の問題だから。だから自分で何とかするよ」

 

 体温を測ろうと密着してきたマシュの胸部の柔らかさに下半身を更に危険な状態にしてしまった俺は可能な限り平静を装いながら

彼女から離れた。

 

 マシュは心配と不思議な感情がないまぜになったような目で俺を見ていた。

 

「わかりました。何か異常があればすぐに教えてください」

 

 そう言ってその日は野営することになった。

 

 一応オンラインでDrロマンからメディカルチェックを受けたがもちろん健康そのものだった。

 

「思春期の男の子だから仕方ないけど……まあ、気を付けてね。ぐだ男くん」

 

 とドクターは俺を気遣ってくれた。

 

×××××××××××××××××××××××××××××××××××××××

 

 その日は野営した。

 その特異点は発生理由がはっきりしないため偵察能力に長けたサーヴァントを連れて行っていた。

 

 ハサン先生と百貌さんが偵察に。

 アサシンのくせに直接戦闘が得意な小次郎と防衛戦が得意なエミヤが野営地に残った。

 

 ハサン先生は

 

「魔術師殿。貯め過ぎは良くありませんぞ。このハサン・サッバーハ、魔術師殿の邪魔をするような無粋な真似は致しませぬ故」

 

 と言って俺に箱ティッシュを預けて偵察に出て行った。

 

 この人、気遣い出来過ぎだろ。

 どこが悪なんだ? 

 

 よし、気遣いはありがたく受け取っておこう。

 

「先輩。どちらへ?」

「……ちょっとお花摘みに」

 

 「ちょっと君のことをオカズにオ●ニーしてくる。恥ずかしいから来ないでね?」と言うわけにはいかない。

 とりあえず上品に変換した言い方で「用を足してくる」とマシュに告げた。

 

 マシュは少し頬を紅くして「お気をつけて」と言ってくれた。

 

 野営地から離れ、まずは人除けの結界を張る。

 木陰に隠れ下半身を剥き出しにする。

 

「石火春雷……一刀にて証を示す」

 

 精神を統一し竿に手を添える。

 思い浮かべるのはマシュのプリプリと動くお尻、たわわに実ったおっぱいだ。

 

「ハァハァ……マシュ……マシュ」

 

 声が出てしまうのは俺の癖だ。

 我ながら最低だと思うが止められない。

 

「……駄目だよマシュ。そんな姿見せられたら出ちゃう!んほぉお!!クリティカルスターいっぱい出ちゃうぅぅぅ!!!」

 

 ……ふぅ。

 

 自分でも引くぐらい一杯出た。

 俺の後輩ちゃんの威力ハンパないな。

 

 しかもまだ収まらない。

 よし。じゃあ二回戦行くか。

 

 と思ったところでふと気配を感じた。

 

 カルデアでは多くのサーヴァントと共同生活を送っているので自然とプライバシーに敏感になる。

 今では人間としては高ランクな気配探知が可能だと自負している。 

 

 背後を振り返ると――

 ――アサシンのサーヴァント佐々木小次郎が涼やかな微笑みを浮かべて立っていた。

 

 おかしい。人除けの結界を張っていたのに。

 は!しまった。気配遮断スキルか!

 

 いや、だがまだ現場を押さえられたとは限らない。

 すでに後処理は済ませて服は着ている。

 

 二回戦に挑むかどうか少し迷っていたおかげだ。

 

「やあ。小次郎。見回りかい?精が出るね」

 

 何事もなかったようにさりげなく声をかける。

 

「主殿も精が出ているようだな。文字通りに。

……ふ、我ながら上手いことを言ってしまった」

 

 元気だったジュニアがシュンとなった。

 一気に冷静になった。

 

「……小次郎さん。いつからいたんですか?」

「『石火春雷……一刀にて証を示す』の辺りから」

 

 殆ど最初からじゃないですか……

 

「……小次郎殿……介錯してください。お願いします」

「賢者モードというやつだな」

 

 一気に冷静になった俺は小次郎に連れられて野営地に戻った。

 小次郎はマシュをオカズにしていたこともレイシフト先でオ●ニーしていたことを黙っていてくれた。

 

「何、主殿は多感な時期故。拙者も男子ではあるからな。そなたの気持ちは分かる。

こちらこそ恥ずかしい場面に遭遇してしまい相済まなかった。

――しかし、主殿。カルデアには女性のサーヴァントも多い。好感度を下げる行為にはお気をつけ召されよ」

 

 さらにそんなありがたいアドバイスも送ってくれた。

 

 以降、俺がオ●ニーの際により慎重になったことは言うまでもあるまい。

 




お後がよろしいようで。
まだまだ続きます。

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