小説でわかる幕間の物語   作:ニコ・トスカーニ

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今回はヴォイスドラマ風です。
地の文=ぐだ男
「」書き=セリフ
で脳内変換してください。
すいません、何か普通に小説形式だと書きづらくて・・・
邪道ですがご容赦を。


事実は小説より奇なり

 いつもの事だが、ダ・ヴィンチちゃんがまた唐突に発明した。

発明の内容はメモリースクープ、対象者の記憶を抽出して映像化するシステムだ。

もうSFなのかファンタジーなのかよくわからない。

でもせっかくの発明なので使ってみることにした。

 

フランちゃん「ゥァゥ……ゥゥ……(いいよ)」

ジキル「……お役に立てるなら」

ホームズ「構わないがね」

 

 

 この三人を選択したのは、世間ではこの三人は創作上の人物だと思われてるからだ。

小説で描かれているのと実際と、どのくらい違うのか知りたかった。俺とマシュとぐだ子、いつもの三人はダ・ヴィンチちゃん立ち合いで

メモリースクープを試した。まずは最初に手を挙げたフランちゃんからだ

 

ダ・ヴィンチちゃん「それじゃあ始めようか。どうかなー?どんなので出るかなー?」

 

 フランちゃんに送信機となるヘッドセットを装着し、ダヴィンチちゃんが器機を操作するとモニターに二人の人物が映し出された。

 

××××××

 

?「我がスイスの科学力は世界一ィィィ!

できんことはないイイィーーーーーーッ!! 」

 

フラン「ゥァゥ……ゥゥ……」

 

?「いいぞ!我が至高の生命体よ。

お前のことをサンタn……フランケンシュタインと名付けよう!」

 

××××××

 

マシュ「ちょっと一回止まりましょうか」

 

フラン「ゥァゥ……ゥゥ……?(どうしたの?)」

 

マシュ「すいません。今のサイボーグっぽいパーツを身に着けた軍人風の方はどなたですか?」

 

フラン「ゥァゥ……ゥゥ……?(ヴィクター・フランケンシュタイン博士だけど?」)

 

ぐだ子「あのさ、ごめんね、フランちゃん。思い切り言ってたよね?サン●ナって言ってたよね?

サ●タナっていってたよね!?」

 

ぐだ男「フランちゃん……すっごい言い辛いんだけど……これ、シュ●ロハイムだよね?

もう9割9分シュトロハ●ムだよね!?」

 

フラン「ゥァゥ……ゥゥ……?(二人とも何言ってるの?ぜんぜんわからない)」

 

 その他は特に変なところはなかった。

 いや、もう初めの部分が思い切り変な部分なのだが過去を振り返るは止めよう。

 

ジキル「お役に立てるといいけど……」

 

 二番目はジキルだ。

 ジキルにヘッドセットを装着し、ダヴィンチちゃんが器機を操作した。

 

ダヴィンチ「どうかなー?何が出るかなー?」

 

 モニターには二人の人物の姿が映し出された。

 

××××××

 

?「ジキル……いい子ぶってるんじゃねえよ。

お前、無理してるんだろ?」

 

ジキル「違う……違う……僕は」

 

?「ベロン。この味は!...ウソをついてる『味』だぜ...ヘンリー・ジキル!」

 

××××××

 

マシュ「すいません。一旦止めていただけますか」

 

ジキル「どうしたんだい?」

 

マシュ「すいません。今の妙に濃い顔でおかっぱ頭の方はどなたですか?」

 

ジキル「……ハイドだけど?」

 

ぐだ男「待って待って。ハイドなら知っているけどさ、全然風貌違くない?」

 

ぐだ子「ねえ、って言うか今のブ●ャラティだよね?ブチャラ●ィそのものだよね!?」

 

ジキル「……ごめん、君たちの言ってることが全然わからない。確かにあの頃のハイドは今よりもイキってたから

ちょっと風貌は違うかもしれないけど、そんなに違うかな?」

 

 その他は特に変なところはなかった。

 いや、もう初めの部分が思い切り変な部分なのだが過去を振り返るは止めよう。

 

 最後はホームズさんだ。

 

ホームズ「始めるとしよう」

 

 ホームズさんにヘッドセットを装着し、ダヴィンチちゃんが器機を操作した。

 

ダヴィンチ「どうかなー?何が出るかなー?」

 

 モニターに一人の青年の姿が映し出された。

 

××××××

 

?「君がシャーロック・ホームズだね?

僕はジョン・H・ワトソン。みんなからは『ジョ●ョ』って呼ばれてるよ!」

 

×××××××

 

ぐだ男・ぐだ子・マシュ「いやいやいやいやいや!!!」

 

ホームズ「どうしたんだい、君たち?」

 

マシュ「ホームズさん。まず、確認しますね?今の筋骨隆々とした爽やかそうな紳士はドクター・ワトソンですか?」

 

ホームズ「私の記憶によほどの誤りがなければそうだね」

 

ぐだ子「いやいや。おかしいでしょ?なんでジョンの愛称が●ョジョになるんですか?」

 

ぐだ男「っていうか、今のジョナサン・ジョー●ターですよね?初代ジ●ジョですよね?」

 

ホームズ「君の言う、ジョナサン・●ョースターなる人物が何者か知らないが、今のは私の盟友、ワトソンだ。

ジョンだからジョ●ョだ。まったくナチュラルじゃないか。それより続きは見なくていいのかい?」

 

 ホームズは再びヘッドセットを装着し、続きが投影された。

 今度は違う人物が映し出された。

 

××××××

 

?「ホームズの旦那!

あいつはくせえッー!ゲロ以下のにおいがプンプンするぜッーーーー」

 

××××××

 

ぐだ男「すいません。今の……何て言うスピー●ワゴンですか?」

 

ホームズ「何を言っているんだい?ウィギンズだよ。ベイカー・ストリート・イレギュラーズの。

先ほどのはモリアーティについて調べさせた時の報告だな」

 

マシュ「ホームズさん、ちょっと確認しますね。ベイカー・ストリート・イレギュラーズはあなたが個人的に情報収集を任せていた

ロンドンのストリートチルドレンですよね?」

 

ホームズ「そうだが?」

 

マシュ「今の方はどう見ても成人にしか見えなかったのですが」

 

ホームズ「何を言っているんだい?ウィギンズは確かに年の割に大人びていたが、あれでも十代の少年だ。個人差の範囲内だと思うがね。

それより続きはいいのかい?」

 

 ホームズは再びヘッドセットを装着し、続きが投影された。

 今度は違う人物が映し出された。

 

××××××

 

?「チャンスをやろう。自らの手で、ドクター・ワトソンを殺せ」

 

ホームズ「……なぜだ?そのような行為に何の意味がある?」

 

?「意味なんかねェーーー!スカッとするからに決まってんだろこのボケー!!!」」

 

?「そうだ。意味などない。敢えて言うならば、君に屈辱を与える為だ、ディティクティブ」

 

ホームズ「ワトソンを差し出せば……ほ……本当に……私の『命』は……助けてくれるのか?」

 

?「ああ、君の尊厳と引き換えのギブアンドテイクだ。

……さあ、やれ。早くやれ」

 

ホームズ「だが断る」

 

?「ナニッ!?」

 

ホームズ「このシャーロック・ホームズが最も好きなことのひとつは……自分で強いと思っているやつにノーと断ってやることだ。

逃げろ!ワトソン!こっちに来るんじゃあない!この阿呆が!」

 

××××××

 

マシュ「すみません。状況が全く呑み込めないんですか……」

 

ホームズ「確かに今のは説明が必要だな。

先ほどのは赤毛連盟と戦闘になったときのものだ。以前、君たちに話したが、赤毛連盟の連中、

特にダンカン・ロスとジョン・クレイは私の捜査史上において、モリアーティと並ぶ使い手だった。※

結末をお見せしよう」

 

××××××

 

ロス「……な、何だ……この凄まじい魔力は!」

クレイ「大地が……魔力で大地が震えている!」

 

?「ニィ。邪魔するぜ」

 

××××××

 

ぐだ男「これ……ジョ●ョ縛りじゃなかったんですか?」

 

ぐだ子「ごめん……ホームズさん、マジでわかんないんだけど、

今のゴリゴリマッチョで『地上最強の生物』とか『オーガ』とか呼ばれてそうなのはどなた?」

 

ホームズ「マイクロフトだ」

 

ぐだ男・ぐだ子・マシュ「「「いやいやいやいやいや!」」」

 

ぐだ子「なんでマイクロフト・ホームズがカンフー着でカンフーシューズ履いてるんですか!!」

 

ぐだ男「っていうか今の範●勇次郎!今のは範馬勇●郎!!」

 

ホームズ「おかしなことを言うな君たちは。確かにマイクロフトは『地上最強の生物』とは言われていたが断じて範馬●次郎なる人物ではないよ」

 

 その先もどう見てもエ●ヤ婆にしか見えないハドソン夫人やどう見ても空条●倫にしか見えないアイリーン・アドラーが出てきたが

ツッコミ疲れてツッコむ気力も失せていた俺たちは何も言わなかった。

 「事実は小説より奇なり」と言うけど、事実は本当にどこまで奇妙な冒険だった。

 

※エピソード『シャーロック・ホームズの奇妙な冒険』をご参照ください。




オマケ

沖田さん「私が知っている最強の剣士ですか?そうですね……新選組をはじめ見回り組や御庭番衆にはかなりの使い手がいましたが、
新政府側も無視できない存在がいました。……そう、特に『彼』は……」

××××××

沖田さん「我々は京を守る治安部隊。立会いの前に名乗りを上げるなどガラではありませんが……
新選組一番隊組長、沖田総司。推して参ります」

?「長州派維新志士、緋村抜刀s……」

××××××

ぐだ男「沖田さん!今のアウト!ギリギリアウト!」

沖田さん「あれ?おかしいですね。幕末の剣客で一番有名な一人の筈なんですけどね……」

ぐだ子「聞き間違いかもしれないから、もう一回聞くね?
さっきの赤毛に単身痩躯で、頬に十字傷のある方はどなたですか?」

沖田さん「え?ですから、緋村抜刀s……」

ぐだ男「その先を言っちゃいけない!それ、コラボしちゃいけないやつ!コラボしちゃいけない奴だよ!」

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