視界がぼやっとする。
白い霧が、目の前に広がっているようだ。
体は、何か温かい物に、包まれている感じがする。
自分は、何をしていたんだろうか?
何も思い出せない。
たぶん、これは夢だろう。
まどろみのなかだと思う。
それしか、現状の説明がつかない。
徐々に意識が覚醒してくる。
意識がクリアーになり、いろんな考えが、頭のなかに浮かび上がるが、現状は変わらない。
その中でも、すこし気づいた事があった。
自分の体は、水の中にいる事と、周りから、かすかだが機械音と空気が抜ける音が聴こえる事だ。
その事に気づいた自分は、聴覚に集中し、周りの音を拾う事に、集中していった。
その時だった、何かしらの足音が、自分に近づいてくるのがわかったのは。
その足音は自分の目の前までくるのがわかった。
外から聴こえる。
「・・・・・・・・・ふははははははははは!!!!!つ、つ、ついに、か、完成したぞ!!!!!」
男の高笑いが。
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室内は、燃えていた。
金属製の机が、棚が、イスが、燃えるはずがない物が燃えていた。
その部屋で2人の男がたいじしていた。
「・・・・・10802号!!!何をしているか、わかっているのか!!!!」
黒髪の科学者が相手の男に声をあらあらしく叫ぶ。
「・・・・・・・わかっていますよ。・・・・・・何年あなたの元にいたのか・・・・・・・しかし、これ以上は、あなたの非道にはついていけませんね」
もう一人の男は、手を振り上げ横に振ると、科学者の男は、突然体が小刻みに震えると口から大量の血を吐き出し床に倒れる。
「・・・・・・博士。自分は、ポットから出た時から、記憶があったのですよ。ここでは違う、世界の住人の記憶がね。おかげで、博士、あなたから記憶の事を隠すのが大変でしたよ。・・・・・最初は記憶の混濁のおかげであなたには、ばれませんでしたけどね。しかし、現状で何もわからなかった自分としては、博士、あなたを最初に殺しておけばよかったと思いましたよ」
男は、淡々と科学者の男に、語る。
「・・・・・・・・数々の人体実験は、死ぬかと思いましたが、今の自分があるのもその実験のおかげですからね。それは、いいとしても・・・・・・・・・・・いろんな、罪のない人を誘拐し、人体実験をしていたのは許せませんね。おおくの人が苦しんで、亡くなった事か。・・・・・・・・・自分が気づいた時には、全員手遅れでしたが・・・・・・・・・・・」
男はそこまで言うと、部屋の出入り口に向かって歩き出す。
「・・・・・・・博士。あなたは、ここまでです。これまで、あなたのおかげで、苦しんでいった者たちの元へ行きゆるしを得てみてください。・・・・・たぶん、無理でしょうがね。・・・・・・それと、自分は10802号ではなく、シン・カミオカだ。覚えておきな」
男は部屋のドアの前で立ち止まり、科学者の男に振り返り言葉を発した。
その時、部屋の炎が激しく燃え上がり、男の姿が、すべてを表す。
白い髪は腰まで伸びており、肌は白く、細身の体つきをしている。
顔は西洋人風のハンサム顔だが、目つきは悪く、瞳の色は赤く目立つ。
服装は青いダイバースーツだがスーツごしにうかびあがる肉体は各所が鍛え上げられ、ひきしまっている。
シン・カミオカは、再びドアに向かうと、ドアは自動的に横にスライドし部屋の外からの光を、部屋の中を照らし出す。
しかし、その時には部屋の中で燃え上がっていた炎はなくなっており、机、イス、棚、科学者の男、すべてがなかったように部屋の中は何もかもが消えていた。
シン・カミオカが完全に部屋の外に出たのちに、ドアのスライドが再び動き、部屋を閉じると部屋は暗闇に閉ざされた。
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目の前のにうかびあがるモニターには何かの施設が燃え上がり、爆発する映像が映し出されていた。
「・・・・・これで、いくつ目だ?」
シン・カミオカは目の前にうかびあがるモニターを見ながらつぶやく。
「・・・・・管理局。・・・・・表では次元管理の名の元に平和の世界を語っているが・・・・・・・・現状は力で、発展途上の世界を管理し、次元世界の発展管理・・・・・・・ミッドガルド世界が有利になるためか・・・・・・次元世界に残る古代遺跡のテクノロジーがその世界で管理運営できれば、いろんな発展が見れるはずなのに」
シン・カミオカはモニターに映る爆発を見ながらつぶやきを増やしていった。
「・・・・・・・マスター。対象施設の完全消滅を確認しました。これより本船は、戦闘モードから通常モードに移行し、地球に帰還しますがよろしいでしょうか?マスター、ご指示をお願いします」
「・・・・ああ、わかった。ドルフィンは、戦闘モードから通常モードに移行し、次元ジャンプで地球の衛星軌道上に移動。その後、安全を確認、拠点に帰還する」
「イエス・マスター。本船は通常モードに移行し、地球に帰還します」
シン・カミオカは、目の前に浮かび上がっていたモニターに手を触れ、モニターを消すと、座っていたシートから立ち上がると、右耳から聞こえてきた声に応えると、自分の立ち位置から周りを見渡す。
自分の正面には大きな窓があり、その先には緑と、青い海のいろが広がる星が見えている。
そのすぐ手前には、いろいろな計器がある席に、左右に一席ずつの席がある。
そして、シン・カミオカが座っていたシートとのあいだに、大きな球体のモニターらしき者が浮かんでおり、その球体はゆっくりした速度で回っていた。
そう、ここは、ドルフィンと言われた宇宙船の艦橋であった。
・・・・・ここで、自分が調べ上げた、違法施設はなくなったはずだ。当分のあいだは、家族と一緒にいられるだろうな・・・・・・・・さてっと、帰りますか。・・・・・・・・あ!?おみやげ、どうするか・・・・・・すぐには帰れないか・・・・・・買わないとみんな怒るしな」
シン・カミオカは苦笑すると、頭をかきながら、艦橋から外に出る通路のドアに向かって歩き出した。
読んでいただきありがとうございます。
本作品は原作ブレイクで進んでいきますのでよろしくお願いいたします。