魔法少女リリカルなのは 転生ホムンクルス編   作:青木 虚空

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9話過去を振り返れば(忍編)

ここは月村邸、忍の私室。

部屋の中には忍の姿と、狂也の姿があった。

二人は、スズカ達の入学式を祝う宴の後に、月村邸に戻ってきていた。

スズカは宴の疲れで、すでに自室で休んでいる。

ノエルとファリンは宴のあとかたづけの為に、翠屋に残っている。

狂也と忍、スズカは一足先に家に戻っていたのだ。

そして、二人は、宴の話や、入学式の話をしていた。

「・…だからね、プレシアさんとシンお兄ちゃんの、偵察機での場所取りとか、妨害がすごすぎて・…」

忍は愚痴をこぼすように、狂也に語り続ける。

「・・・…」

狂也は苦笑いである。

それも入学式の話で最初は盛り上がっていた。

狂也も翠屋での宴の準備で、入学式には参加ができず、なのはの姿を見れなかったのが、気にかかってた事だったからだ。

その為、忍から詳しい入学式の話を聞き、後で入学式の映像を楽しみにしていたのだ。

しかし、その映像をどうやって撮ったのかを聞き始めたら、忍の口からは、愚痴しか出てこないのだ。

それを永遠と聞かされている、狂也には苦笑いしかできない。

忍の話をまとめるとこうだ。

まずは、入学式の会場となった体育館に入り、席に座るところまでは何事もなかったという。

その後が問題だった。

先日、完成し量産化した無人偵察機を、体育館の中に放ったのはいいが、放っているのはシンさんにプレシアさん、忍の3人である。

各々がステルス昨日を使い、場所とりをし始めたとたん、各偵察機が接触し始めたのである。

その為、偵察機のセンサーをフル稼働し、相手の偵察機の行動を読み、撮影場所のとりあいをしていたのいうのだ。

それが入学式での出来事らしい。

しかも、高度に操作されたシンさんとプレシアさんの偵察機に邪魔され続け、非常に疲れたのだという。

ハンパないのはシンさんの偵察機の数だったとか。

まぁ、宴の時にその事に文句を言ったら、スズカの最高の映像を渡す事で、手を打ったという。

しかし、狂也は思う。

(なにやってるんですか!?シンさん)

まぁ、そんなわけで、そう言った話を聞いている狂也も疲れてくる。

そこで、狂也は話をかえることにした。

「・…そう言えば、最初出会った時も、シンさんの愚痴を言っていたね?」

「・…そうだったわね。あの時も、シンお兄ちゃんの話をしていたっけ?」

忍はそう言うと昔の事を思い出しクスっと微笑を浮かべる。

「でもね、シンお兄ちゃんは私にとって、ヒーローなのよね。・…あ、狂也も一緒だよ。でも、狂也は・…」

忍は顔おを赤くしながらシンと出会った時の事を思い出す。

・

あの時の私は怯えていたっけ?まだ、ノエルも完成まじかで・…

家に残されていたのは、私とまだ幼かったスズカの二人だけ。

あの時は、家の中は寂しかったなぁ

「・…嫌です。なんで、一族だからといって、あなたたちのいう事を聞かないといけないんですか!」

忍はテーブルの先で座っている、男性に声を張り上げ、言葉を発する。

「・…簡単な事ですよ、あなたが、我々夜の一族の次期当主の座を渡すか、我々が選んだ方と婚約をしていただくか、どちらかを選んでくれればいいのですから」

男性はいやらしい笑みを浮かべ、忍を問い詰めていく。

「だから、何度も言うように、私はすべてを、断ります」

忍は、激しい剣幕で答えるが、男性には何の意味をあらわさない。

「・…まったく、強情ですね。・…どうなってもしりませんよ?我々もそんなに待ってはいられませんからね」

男性はそう言うと、席を立ち、周りの部下とともに部屋を出ていく。

そうして、部屋に残った、忍は立ちすくんだまま、男たちが出て行った、ドアを見つめているだけであった。

そんな時?少し経ってからだったかな?部屋の電話があり、電話に出たのは。

その後は憶えていない。

あの男との話のせいで、半分真っ白になっていたのだから。

それから、数日後、シンお兄ちゃんと初めて出会ったのが

「・…あなたが、js工業の会長さん?すごく若いのね?」

ここは、月村重工の執務室。

私には、ほとんど使用しない、場所だけど、どうしてもの時はここを、利用している。

「・…話には聞いていましたが、あなたも若いようで」

その時のシンお兄ちゃんは、今ならわかる、営業スマイルだったと。

そして、シンお兄ちゃんから聞いたのは、この海泣市で本社および本社工場を建てる為、土地を探しているとの事だった。

それで、方々を探し、月村重工にたどり着いたそうだ。

「・…なるほどね。うちに余っている土地があるとおもったのね?」

私はシンお兄ちゃんの話を聞きながら手を組み、口を隠しながら、言葉を交わす。

・…まぁ、無理とは言いません。まだ、他にも当たるところがありますから、こちらとしてはもしよかったら、程度ですので、あまり気にしなくてもいいですよ。・…それよりも、そちらはもっと気をつけないといけない事がありませんか?」

私はその言葉で、少し反応してしまった。

先日の出来事を思い出してしまったからだ。

「・…どこまで知ってるの?」

そのせいで、私はつい言ってしまった。

交渉ごとで弱みを見せるという事を

「・…?さて、なんのことでしょう?」

「知らないならいい・…今会の話し合いはここまでにしましょう。よろしいですね?」

シンお兄ちゃんは、しらじらしくとぼけるように応え、私はこれ以上つっこまれないように、話を止める。

そうして、その日の話は終了した。

それがシンお兄ちゃんのとの初めての出会いとは気づかずに。

その数日後、あの出来事から会社の人にスズカを任せるのはやめて、ボディーガードを雇うことにした。

しかし、そのボディーガードから、スズカが誘拐されたことを聞いたのは。

その時、私は真っ白になった。

大事なスズカ。

1人しかいない家族。

私は、力のない自分自身を呪った。

しかし、何も出来ない事に気づいた。

そんな時だった、私宛に電話があったのは。

その電話の相手は

・

「いやーやっと話を聞いてくれますか?」

男はいやらしい笑みを浮かべながら、私の周りを歩く。

部屋の出入り口には男の部下たちが何人も立っている。

「スズカは無事なのよね!」

そう、私を呼び出したのは、一族の男。

スズカが人質にとられ私は会う事を断る事ができなかった。

「ええ、今は無事ですよ。あなたの返答次第ですが・…」

男は大げさな手振りを見せながら、私に答える。

「・…なら、早くこたえてもらいましょうか?」

男がそんな事を言った時だった。

「・…忍君、こたえなくてもいいよ」

私の耳にどこかで聞いた声が聞こえてきたのは

その瞬間、ドアが吹き飛び、ドアの近くにいた男の部下が、巻き込まれて吹っ飛ぶのが見えた。

そして、そのドアの先には、スズカをだっこしたシンお兄ちゃんの姿があったのは

「・…き、貴様は何者だ!」

男はシンお兄ちゃんの姿を確認して、大声をあげる。

「・…どこの世界でも悪の三下は、同じセリフを吐くのか」

その言葉を聞いたシンお兄ちゃんは、あきれたように男に言い返す。

「スズカちゃんも、あんな大人になったらダメですよ」

「きさまぁぁぁあ!なめているのかぁぁあ!」

シンお兄ちゃんの言葉で、完全に切れる男。

しかし

「・…おまえさんこそ、自分の立場を、わきまえたほうがいい」

「な、なんだとぉぉお!わかってないのは、貴様のほうだ。・…おい、おまいら、あの男を・・!?い、いつのまに!?」

シンお兄ちゃんは冷めた目で男を見つめ、男は、部下に指示を出そうとするが、いつの間に、すべての部下を倒されている事に気づく。

「・…簡単ですよ。アニメとかにあるでしょう、指弾とかあるでしょ?それを食らわしただけですよ?・…こうんなかんじで「

「・…ぐわぁ」

シンお兄ちゃんはそう言うと、親指を軽く弾くようにすると、数メートル離れていた男が、急に吹っ飛ぶ。

「さてっと、邪魔者は全部倒れたかな?スズカちゃん、お姉ちゃんのところに行こうか?」

「・…うん」

シンお兄ちゃんはにこやかな笑顔をスズカに向けると、私のところに向かって歩いてくる。

私は、一通りの出来事が、夢のようで信じられなかったが

「お姉ちゃん。・・怖かった。でもお兄ちゃんがいたから、大丈夫だった」

スズカは泣きそうな顔をしながら私に抱きついてくる。

その温かみに、私は、今までの事は夢ではなかった事に気づく。

すると、涙が目から溢れ出し、いつの間にかに泣いていた。

スズカも一緒に大声を出しながら、二人で泣いた。

その時、シンお兄ちゃんは、たぶんだけど、こまった顔をしていたと思う。 その後はあっという間だった。

一族の事はシンお兄ちゃんがどこからか連れてきた・…あんまりいいたくないが、パワフルな人たちが解決してくれた。

本当にあれが真祖の・…まぁ。それは考えない事にしよう。

一族の事も解決して、平穏が私たちに戻ってきた。

さらに、シンお兄ちゃんの妹のハヤテちゃんにもあったのはこの時あたりだったなぁ。

そうして、ノエルを起動もできて、そして、シンお兄ちゃんはどこからか持ってきたファリン達オートマタを置いていくし。

シンお兄ちゃんの話だとノエルの妹達と言ってたけど、どこからもってきたんだろう?

まぁ聞いても、未だに教えてくれないけどね。

そのおかげで、うちの家は、二人だけだったのが、大勢増えて賑やかになった。

でも、お兄ちゃんにはその後も怒られたり、心配かけさせたり、いろいろあったなぁ。

一番怒られたのは、私の魔目を使った時かな?

「忍ちゃん。その力は、人を滅ぼす。・…絶対に使わないように!!それでも使うなら、封印するよ。・…いいね?」

あの時は怖かった。

別の意味で殺されるかと思った。

でも、シンお兄ちゃんは私の扱いを変える事はなかった。

かわりに、お兄ちゃんが魔法使いだとも教えてくれたのはあの時だったんだなぁ。

だから、私はうれしかった。

家族のように他の人から、スズカ以外の人からそんな事された事がなかったから。

だから、その時からシンさんからシンお兄ちゃんに代わったのは。

・

私は、そんな事をおもいだしながら、狂也に語った。

「・…そうか、その後に俺と出会ったのは」

狂也はちょっと恥ずかしそうに、頬を指でかきながら、しみじみと応える。

「俺もシンさんと出会ったのは、忍と同じ時期かもな」

狂也はちょっと遠い目をしながら、何かを思い出していた。

私は、狂也とシンお兄ちゃんの出会いの話を聞きたくて、狂也に、お願いをするのであった。

 

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