【全知全能】になった俺がアイドルになって人生を謳歌していく   作:PL.2G

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大変お世話になっております。

過去投稿作の全文編集の前に投稿してしまいます。
ご容赦願います。

幸子Lunatic Show 楽しみです。





幕間 ~ 大切な存在 a Loved One ~

英雄への制裁と姫乃宮さんとの話が終わり、

事務所から家に帰る途中の事。

 

「お兄~様~!!」

 

遠くから、聞きなれた声がしたのでそちらを向く。

 

「ん?おー、志希だ」

 

道路4車線挟んで向こう側、

手を振りながら志希がピョンピョンはねていた。

 

そう言えばゴタゴタしてて少し忘れてたけど、

志希が日本に帰ってくるんだったな。

うちに向かってる途中だったか。

そんな事を考えながら、俺も小さく手を振り返した。

横断歩道の前まで歩き、志希と俺はお互いに信号が変わるのを待つ。

 

「今日は志希と一緒に料理でも作るかなぁ・・・、でもまたピザとか言いだしそうだなぁ。

 気分的に蕎麦とか捨てがたいんだが、打つの面倒くさがるだろうなぁ・・・」

 

などと食事の事を考えて居たのが仇になった。

車が飛んだ(・・・・・・・)事に対する反応が遅れた。

しかもその車は志希が立っている側の歩道に一直線に向かっている。

 

「っ!?」

 

志希側とは反対の車線から、中央分離帯の縁石を踏み台にジャンプしたのだ。

法定速度をぶっちぎって風にでもなろうとしていたのだろう運転手(バカ)は、

エアバッグの衝撃で気絶しているが正直どうでもいい。

 

「クソっ!!このままじゃ志希にぶつかる!!」

 

最早1秒としない内に車は志希に届いてしまうだろう。

 

俺は余計な事を考えている暇も余裕も無かった。

ただただ妹を・・・志希を助ける事しか考えられなかった俺は、

 

 

《結論:【全知全能】を本気(フル)で使用》

 

 

志希を助けるための道筋を考えながら行動を起こす。

ぶつかるまでの時間はあと0.774秒・・・

瞬きを終える時間より俄然遅い。

足に力を入れ、歩道に大穴が空く程の脚力で踏み込み、

まるで空を飛んだかのように瞬時に志希と飛んできた車の間に割って入り、

志希を優しく抱きしめ、

 

 

そして投げた。

 

 

「え?」

 

志希の驚きの声が聞こえ、

 

 

そして・・・

 

 

ドンッ

 

 

重く鈍い音と共に激しい衝撃と痛みが背中から全身へと伝わる。

 

「うぐぅ・がっ・・っはぁ・・」

 

そして俺の意識は遠退く・・・

 

 

 

 

 

 

・・・

 

 

 

 

 

 

「・・・ま・・・・・・さま・・・・起きてよぅ・・・・おにぃさまぁ・・・」

 

志希の声がひどく遠くに聞こえる。

 

「し・・・き・・・」

 

志希を呼んでみる。

今自分の声が出ているのかどうかわからない。

でも、志希の声は聞こえる・・・

脳内補正なのか・・・耳の異常なのか・・・

 

「おにいさまぁ・・・・おにいさまぁ・・・」

 

異常に重い瞼を開けると、ぼやけてはいたが、

顔を、髪を、服をぐしゃぐしゃに、ぼろぼろにして、

両目から大粒の涙をボロボロと溢しながら俺を呼んでいる志希が見えた。

 

「ぶ・・じ・・・だったん・・だな・・・ゴホッ・・・よかっ・・・・っぐっぅ・・」

 

右腕を持ち上げ志希の頬を撫でようとしたが、激痛が俺の全身を襲った。

 

「お兄様っ!!」

 

志希が、痛みに顔を歪ませるそんな俺を見て叫んだ。

一瞬志希の手が俺の身体に触れかけるが、止まる。

触れたら俺が痛みに苦しむとわかったから、

そう理解していたから・・・

 

「よ・・かった・・・ょ・・・お前が・・・無事・・・・で・・・」

 

「うん・・・うん・・・私は平気。お兄様が守ってくれたから・・・

 平気だから・・・だから今は無理して喋らないでぇ・・・ねっ」

 

志希が泣きながらむりやり笑う。

よかった、どうやら俺の声は出ている様だ。

 

「ご・・・めん・・・なぁ・・・おま・・・ぇ・・・投げちゃ・・・たよ・・・」

 

志希に謝りながら、力いっぱいに笑顔を作って見せる。

 

「ううん・・・そんなのどうでもいいのぉ・・・おにいさまぁ・・・

 なんでっ!?救急車ぁ!!まだ来ないのっ!?ねぇ、早くしてよぉ・・

 お兄様がっ!!お兄様がぁあ!!」

 

志希が叫ぶ。

 

「し・・・き・・・、だ・いじょう・・・ぶ・・・だ・・・」

 

志希に言う。

 

「っ!?大丈夫じゃない!!全然大丈夫じゃないよぉっ!!出血量がっ!!肋骨が肺にぃ!!」

 

外傷で大体の俺の状態を判断出来ている。

さすがは俺の妹だ、頭が良い、医者にもなれそうだ。

能天気な事を考えている実、俺はヤバいと思っている。

 

さっきから【全知全能】が全く働いていない(・・・・・・)のだ。

いつもなら、考えた先の先の先の(×いっぱい)、そのまた先の答えを勝手に導き出すのだが、

現状、自分の状態すら全く診断も判断もできない。

何が起こっているのか考えられないし力も全然入らない。

何もかもが動かないし働かない。

だから、もう、今、言いたいことを言える限り、言ってしまおうと思えた。

 

 

「し・・・き・・・」

 

「なにっ!?お兄様っ!?」

 

「おれ・・・は・・・おま・・えを・・・まもれた・・ことを・・・誇り・・に、思う・・・」

 

「何を言ってるのっ!?ねぇ・・・?やだよ・・・救急車はっ!?」

 

「おれ・・・は・・・おまえ・・の・・・兄で・・・ほんとうに・・・よかった・・・」

 

「お兄様!!やめてっ!!生きる事を諦めないで!!

 お願いだからっ!!そんな事を今は聞きたくないのっ!!」

 

志希は俺の考えがわかった様だった。

考えることが大嫌いだった俺の、

今、【全知全能】が働いていない俺の考えなど志希からすれば幼稚に等しいか、

当然だな・・・

 

「お・・れは・・・しきの・・・おにぃさまと・・・して・・・ちゃんと・・・・できてた、か・?」

 

「私のお兄様はお兄様だけなのっ!!

 お兄様以上に私のお兄様としてちゃんとしてるお兄様なんてこの世に存在してないよぉ!!」

 

「そ・・・か・・・、なぁ・・・おにぃ・・・ちゃん・・・て・・・よんで・・いい・・・ぞ・?」

 

「い゛や゛で゛す゛・・・」

 

もう泣きすぎて、声がぐちゃぐちゃになりながらもそこは否定する志希。

もう疲れてきたな。

 

「そ・・・k・・・」

 

「お兄様゛!?・・・お兄様!?お兄゛様゛ぁ・・・お゛に゛い゛さ゛ま゛ぁ゛・・・いやぁああぁぁっぁあ・・・」

 

「・・・・」

 

志希の鳴き声と救急車のサイレンが夜の街に静かに谺した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

--------------------------

 

『・・・・・・・』

 

 

 

『やぁ』

 

『ん?おぉ、神様?じゃないか』

 

俺の前に、以前会った神?と名乗る小さい人?がそこに立っていた。

 

『って事は、俺は死んだのか・・・』

 

俺は正直、自分の死にショックは受けていなかった。

しかし志希を置いてきてしまった事は心残りだ。

 

『いえ、アナタは死んでいませんよ』

 

『え?そうなの?』

 

『はい、今回お話に来たのは別の事です』

 

神?はそう言い更に続けて言った

 

『アナタが目を覚ましたとき、アナタには異変が起こっていますが、

 それは一時的なものですので、その内何とかなるでしょう』

 

『いったい何を言ってるんだ?』

 

スッ

 

『うぉっ!まぶしっ!!』

 

神?が手を上げたと思ったら光に包まれた

 

 

 

『では、素晴らしい人生を・・・』

 

 

 

--------------------------

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピー

 

ピー ピー

 

ピー ピー ピー

 

ピー ピー ピー

 

 

「・・・ん・・・」

 

電子音が聞こえる

目を開ける

 

「知らない天井・・・」

 

使ってみたい言葉ランキングにランクインしてそうな事を言ってみる。

 

「病院・・・だな・・・多分・・・」

 

上半身を起こしてみた

 

「ふむ、痛みはもう無い・・・みたいだな・・・」

 

手をグーパー広げたり握ったりしてみる。

本当に死んでなかったのか。

だが、【全知全能】は一切働いていないな・・・

 

俺は深く考えずそのまままた寝むりについた。

 

 

 

8X―・・・・・・・・

 

 

 

・・・・・ノデ、

 

・・・・ハイ

 

・・ウニイッテマスヨ

 

ソウデスカ、アリガトウゴザイマス

 

「ん・・・」

 

人の話し声がする。

瞼を閉じていても外が晴れているであろう事がわかる。

左手側がやけに重い事に気が付いた。

上半身を起こし、重かった謎に納得をし口を開く。

 

「おはよう、志希」

 

「・・・兄様ぁ・・・」

 

寝言だ。

椅子に座りベッドに頭をのせとてもつらそうな体制で寝ていた。

そして涙を流している。

それだけで、志希がどれだけ心配をしていたのかが受け取れた。

罪悪感に胸が苦しくなった。

志希をゆすり起こす。

 

「志希、朝だぞ」

 

「んぇ・・・」

 

ムクリと起き上がり、目を擦りながら覚醒していく。

 

「こらこら志希、目は擦るなっていつも言ってるだろう」

 

「あ・・・」

 

志希と目が合う。

そして志希の顔が赤くなって行き、目に涙が溜まっていくのが見える。

 

「おにいさま~~~~~~~~!!!!」

 

抱きつかれた。

 

「よしよし、心配かけたな」

 

優しく右手で抱きしめつつ、余った左手で頭を撫でてあげる。

 

「ほんとうだよぉ~!!心配したんだから~、心配かけさせた分お兄様には罰が待ってるんだからね~!!」

 

「はっはっはっ、それは怖いな」

 

病室の扉が開き誰か入ってきた。

 

「志希~、病室で騒いだらダメだって昨日m・・・

 おぉ、騎士、起きたのか。気分はどうだ?」

 

入って来たのは、現父(とう)さんだった。

先ほど外で聞こえて来ていた声は、

現父さんと医者との会話だったのだろう。

 

「あぁ、概ね問題無さそうだよ」

 

「そうか・・・、目も覚めた事だし、あと1週間もしないで退院出来るだろう。

 先生も外傷は特に問題ないって話してたしな」

 

「因みに俺はどの程度寝てた?」

 

「6日間・・・」

 

志希が寂しそうに呟いた。

 

「6日かぁ・・・18食も食い逃ししてるのか・・・」

 

「そこ!?騎士的にはそこが重要なのっ!?」

 

キレのある素早いツッコミを現父さんからもらった。

 

「まぁ、お兄様だからね~」

 

「志希もソコ納得しちゃうの!?」

 

現父さんはてんやわんやだ。

 

「しかし、相も変わらず我が家の兄妹は仲睦まじくて大変よろしい。

 なので、このまま父さんは仕事に向かうから、

 なんかあったら父さんでも母さんでも連絡くれ。

 と言っても、騎士の世話は全部志希がしてくれそうだから特に問題は無さそうだがな」

 

「まっかせっなさーい!!」

 

俺に抱かれたままの姿勢で返答する志希。

せめて現父さんの顔を見て答えてあげようぜ。

 

「もし予定外に退院するようなら、必ずうちに寄ってくれよ。母さんが寂しがってるからな」

 

「わかったよ。そうなったら直ぐ向かう」

 

「ほらほら~、早く仕事行かないと~、遅刻しちゃうぞ~」

 

志希が現父さんをはやしたてた。

 

「それもそうだな、じゃあ志希、騎士の事よろしく。騎士、くれぐれも無茶と無理はするなよ?」

 

「また、同じ状況になったら同じことをする自信はある、とだけ言っておく」

 

ハハハと乾いた笑いが返ってきた。

 

「志希ちゃんは同じ轍は2度踏まないよ!!自分の身は自分で守る」

 

「それでも俺はお前を守るよ、志希のお兄ちゃんだからな」

 

「お兄様・・・ジーン」

 

見つめ合う俺と志希。

 

「じゃあ、仲間外れな父さんは仕事行ってきまーす」

 

「「いってらっしゃーい」」

 

現父さんが病室から出て行ってドアが閉まったタイミングで、

志希を身体から引き剥がし、話しを始めた。

 

「志希、これからちょっと試したい事があるから、手伝って貰えるか?」

 

「私がお兄様の手伝いを断った事は、14歳以降一度も無い私が断ると思ってる~?」

 

えらく遠回しな回答が来たが、いつでも何でも手伝って貰えるのは非常に助かってる。

 

「じゃ、なんか問題出してくれ。」

 

「ほ~い。(a) F(s)=5/(s-2)^5 (b) F(s)=「おーけー、もう良いや」、さすがお兄様」

 

「いや、次行こう。ちょっと一緒に屋上に着いて来て」

 

「ん?わかったにゃ~」

 

 

8X―・・・・・・・・

 

 

志希と一緒に屋上に出る。

病院の屋上、いつもシーツが干してあるイメージだったが、この病院の屋上はおしゃれな庭って感じだった。

ふむ、噴水まであるな。

 

「志希、悪いんだけど、このコップに噴水の水を汲んで、俺に向かって思いっきり投げてくれ」

 

「ほーい」

 

志希は俺から紙コップを受け取ると、小走りで噴水まで行き水を汲んだ。

 

「お兄様行くよ~」

 

コップを持った手を高く掲げ、声を掛けてきた。

 

「別に、そんな離れなくても良いけどまあ良いか、よし来ーい」

 

まっすぐ立ち、目を閉じる。

 

「ほいっ!」

 

投げてきたのだろう。

 

バシャッ!!

 

「冷たっ!?」

 

「えっ!?お兄様?」

 

目を開ける。

志希が近寄ってきた。

 

「あちゃぁ・・・びしょびしょだぁ・・・」

 

志希が投げた紙コップが直撃。

 

「お兄様、何がしたいの?志希ちゃん良くわかんないんだけど」

 

 

察しの良い人ならもうわかっただろう。

今やって来た2つの事は、言わば【全知全能】能力テスト。

1週間前の俺であれば、さっきのラプラス逆変換の答えが、

志希が問題を出し終わる前に解答を、

紙コップは目を瞑ったまま紙コップをキャッチし、

飛び散った水すらコップに回収していたことだろう。

しかし結果は見ての通り。

ただいくらかわかった事がある。

問題が何かは知識で残っていた。

過去に覚えた事は普通に記憶として残っているって事だ。

 

これは存外助かる、まぁ記憶喪失では無かったから当然か。

肉体的な能力に関しては、きっと記憶と同じで過去に行った事がある技術、

一般的な能力は使えると思っておこう。

眼を開けていれば、紙コップをキャッチし、

飛び散った水も回収できるって事だ。

 

ただし新しい事や、第6感に頼ったような技術、人智を超えた力はきっと出来ない。

もし、この前と同じ状況に陥った場合、俺は志希を救えない。

 

瞬間、あの日の状況を思い出し【恐怖】した。

 

「お兄様大丈夫?」

 

気が付くと志希の顔が目の前にあった。

どうやら無意識に俯いて考え込んでしまっていたらしい。

 

「お兄様、汗・・・」

 

持っていたハンカチで顔を拭われた。

 

「もとよりびしょびしょなのにどうして汗だと?」

 

「それ位臭いでわかるよ。そうでなくても、お兄様の小さな変化くらい見逃さないよ。

 お兄様でも怖くなる事があるんだね~。ちょっとびっくりしたけど安心した」

 

「安心?」

 

不思議な事を話し出した。

 

「うん、たまにお兄様は人間じゃ無いんじゃないかぁって思っちゃう事がある。

 失礼だってわかってるし、そんな事思いたくないって私が一番思ってる。

 でも、でもね・・・それでもやっぱり拭えない事ってものはあるんだ・・・」

 

とても寂しそうに語る志希。

 

「なんかごめんな・・・でも安心してくれ、

 俺は感情に乏しいちょっと色々出来るだけの人間だよ。

 いや、【だった】だな。」

 

「だった?」

 

「うむ、どうやらお兄様は【半知半能(ちゅうとはんぱ)】の偶像(アイドル)

 なっちゃったみたいだな」

 

「【ちゅーとはんぱ】って?」

 

俺の言葉を反芻し、問いかけてくる。

 

「1週間前の俺とはもう別人って感じだな。前ほど何でもは知らないし、

 前ほど何でもは出来ないって感じ。身体の調子がすこぶる悪いんだ」

 

「ふーん、お兄様はお兄様だから別に良いんじゃないかな~って、志希ちゃん的には」

 

「存外、あっさりしてるな」

 

「はっ!?ねぇねぇもしかして、今は私の方が頭良かったりするっ!?」

 

突然のボリュームアップ。

 

「たぶんそうなんじゃないか?」

 

不確定だが、現状そんな気がするので曖昧に回答していく。

 

「お兄様がこう言った話で【多分】って言葉を使うの新鮮・・・そっかぁ、

 私のが頭良いのかぁ・・・」

 

にゅふっふと笑いながらすごくキラキラした目で俺を見つめてくる。

なんか悪戯するときとか、

碌な事考えていないときとかの目だった気がする。

が、志希のやる事なので特に不安も不快も無いので放って置いてはいたのだが、

今回はちょっと今までと状況が違うので、放って置いて良いものか悩むな・・・

 

「お兄様っ!!」

 

「はいっ!?」

 

またもボリュームアップ。突然大きな声で呼ばれたので返事をしてしまった。

 

「何かあったら私に頼ってね。お兄様は今は色々出来ないみたいだけど、

 結局昔っから私が居ないと何にも出来ない事に変わりは無いんだから」

 

とても満足げな表情で言ってきた。

それを聞いて、俺の身体の奥の方からなにか暖かくなるのを感じた。

 

「あぁ・・・そう言えばそうだったな」

 

そうだ、結局俺は1週間前と何も変わっていない、

志希が居る、それで十分じゃないか。

 

「ありがとう、志希。頼りにしてるよ」

 

いつも通り笑いかけた・・・瞬間、志希がびっくりしたような顔になり

顔を真っ赤にして俯いてしまった。

 

「ん、どうした志希?」

 

「今の・・・」

 

ワナワナしている・・・

 

ん?

 

「今の顔もう一回っ!!ねっお願~いっ!!!写メ撮るスグ撮る引き伸ばす!!」

 

「おいおい、どうしたんだよ、落ち着け」

 

「にゃー、わらって~!!!笑え~!!!」

 

「マジで落ち着け~っ!!」

 

この後、何度か笑顔を作ってみたものの、志希の納得いく笑顔にはなれなかった。

ただ、志希の携帯のメモリーがいっぱいになるほど写真を撮られたのは言うまでも無い。

 

あの時志希に見せた笑顔は、どんな笑顔だったのだろうか・・・

わからないが、もうくだらない事を考えるのはやめだ。

一生分考えたかもしれない。

もとより俺は考えるのが大嫌いなんだ。

 

 

でも・・・考え抜いたおかげで、気分はスッキリしたし

とりあえずはやる事は決まった。

 

『では、素晴らしい人生を・・・』

 

歩いて行こうじゃないか、

【半知半能】になった俺の2度目の人生を楽しもう。

きっと【全知全能】の頃より楽しめる、そんな気がした。

 




ここまで読んでいただき,誠にありがとうございます。

暫く半知半能(ちゅうとはんぱ)状態が続きます。
タイトルと違うって言わないでくださいごめんなさい。

では失礼致します。
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