【全知全能】になった俺がアイドルになって人生を謳歌していく 作:PL.2G
今年最後の投稿はIf storyの続編となります。
If storyはその内別投稿させて頂きますので,
こちらでの投稿もこれが最後になります。
では,初の10,000文字越え投稿になります。
読み直しは何度かしましたが,見逃している誤字脱字ありましたら,ご容赦下さいまして,報告願います。
この世界には【アイドル】と言う存在が
そして【アイドル力】と言う力が存在する。
それは、俺が【世界征服】を始めるにあたり、【全知全能】と言う名の【絶対神】が創り上げたこの世界の
アイドル至上主義のこの世界で俺と言う【脅威】と戦う為に、生き抜く為に、そして・・・俺を楽しませる為に与えられた人類の武装。
それが【アイドル力】。
諜報部隊の一人『浜口あやめ』。
奴の【アイドル力】は察しの通り【忍術】。
そう、【アイドル力】とは即ち【個性】。
元々アイドルに成り得ない、適性の無い人間に【
【
そしてその【
閑話休題
ヘ「で、どうするの?」
マ「何がですか?」
へ「北の部隊。ほんとに撃退する?」
マ「気は進みませんがその方が良いでしょう。
千「じゃあ、仕方が無いけど士気と戦力を奪いましょうか・・・騎士様もやり方は任せるって言ってくれたし」
へ「なら、私の【
マ「そうですね。ヘレンは多勢向けじゃない【
千「ええ、問題ないわ」
3人は静かに立ち上がると、『白い家』を後にする。
約束の時間まで、後4時間半――――
「新戦力でも集めようかな・・・でもそろそろ独りになるのも良いなぁ・・・」
冑を机の上に置き、甲冑姿で椅子に座る。
「あの3人も、そろそろあっち側で動き出しそうだし」
八神マキノ、ヘレン、黒川千秋。
あの3人は実は俺の敵対勢力の仲間だ。
俺が【世界征服宣言】をしたあの日から丁度1年後に反騎士勢力が生まれた。
その勢力は基本的に全員が【
リーダーの名は・・・
【一ノ瀬志希】
俺の義理の妹。
俺の最大の敵。
あぁ・・・俺はお前の事を考えると楽しくて仕方が無くなる。
お前の【
『【
「楽しみだ、楽しみだなぁ・・・」
俺は椅子を机から放し、机の下を覗き込む。
「乃々、聞こえるか?」
「・・・・・・」
「乃々・・・?」
「ふぁっ!??はっはいっのノノです・・・」
――――――――――――――――――――――――――
『森久保乃々』
能力名:【
能力:机の下限定で亜空間への出入り口を構築し机間を行き来出来る。この世に存在するどこの机の下でも構築可能。尚且つ、潜む事も可能。
――――――――――――――――――――――――――
「北の奴は大人しく待っているらしいが何を企んでる?」
「あの・・・その・・・」
先程乃々には北に偵察に行くように指示をしておいた。
パラパラとスケッチブックを捲る乃々。
「きしさまとの通話の後、【
「ほう・・・。で、【
「あの・・・1人は『北上麗花』さん・・・で、・・・【
「【
相手の【
この戦いは俺の暇を悉く潰してくれると・・・
「【
「説明不要だ。次の奴の情報だ」
「でも・・・「乃々?」ひっ・・・ご・・・ごめ・・・ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!乃々はちゃんと言う事聞きます!きしさまの話は聞いてます!何でもします!お願いします!許してください!ごめんなさいっ!」
「ならさっさともう1人の情報を言うんだ」
「ひぅ・・・ひっく・・・う・・・うぅ・・・もう・・・1人は・・・『真壁瑞希』さん・・・ひっく・・・です」
泣きながら情報を読み上げる。
「【
【全知全能】がざわつく。
ここ2年余り、全く楽しい事がなかった・・・訳ではないが・・・余りにも少な過ぎた。
弱すぎる【偶像】達、弱すぎる国の反撃。全くと言って良いほど暇つぶしにならなかった。
それ故に・・・俺は頗る機嫌が悪いのだ・・・
だが、あと4時間と4分22.833秒後、それが解消される。
「楽しみだ・・・あぁ・・・楽しみだなぁ・・・」
「きし・・・さm・・・ひっ!?」
俺の顔を見た乃々は酷く怯え、亜空間に引っ込んでいった。
――――
これも【全知全能】の所為なのか・・・?
――――――――――――――――――――――――――
<反騎士勢力-THE IDOLM@STER's->
―某所基地内―
「にゃ~」
私は項垂れる。
「どうしたの志希ちゃん?」
私に話しかけてきたのは『
「ん~。頭使いすぎちゃった~」
「そうなの?何か甘い物でも準備しようか?」
「ん~?そんな事よりみなみんの脇の匂い嗅がせて?」
「はぁっ!?っ!?」
言うが早いか。
項垂れていた体勢から素早く机の上に乗り、そこからみなみんの前に跳躍。
すぐにみなみんの両手首をみなみんの頭の上で右手を使いがっちりキープした後、
そのまま壁まで追詰め、自分の顔(鼻)をみなみんの右脇下に突っ込んだ!!
「hshshshshshshs」
「んっ・・・・うぅぅん・・・しきっ・・・ちゃん・・・・はずっ・・かしぃ・・・よぉ・・んっく♡」
「
「んんんんんん~~~♡♡♡そのまま・・・しゃべっ・・・らっ・・・ないでっ・・・んんっ!!いきがっ・・・あっあぁあぁん♡」
んん~♡
甘露甘露~。女の子の脇の下は良い匂いがするよね~♪
「おどれらは一体・・・」
ん?
「何をやっとんじゃーーーーっ!!!!」
すぱこーーーん!!!
『
8X―・・・・・・・・
「にゃ~、ちょっとした冗談じゃんよ~♪」
嘘です。本気でした♪
「んもう・・・いい加減にしないと私だって怒るからね・・・」
「んにゃ?くんくん・・・おやおや~♡みなみんのお股の方から良いにほいが・・・♪」
「わーっ!わーっ!わーっ!わーっ!ちょっと、外行って来ますっ!!!!」
そそくさと部屋から出て行くみなみん。
扉が激しく閉められた。
扉は優しく閉めようね♪
「志希よ・・・ウチは別におどれらの趣味にとやかく言うつもりは無いが・・・時と場所くらいは選ぼうや?せめて戸ぉくらいはたっとけ」
「は~い、志希ちゃん気を付けま~す♪」
8X―・・・・・・・・
「ただいまぁ・・・はぁ・・・」
少し顔を紅潮させたみなみんが帰ってきた。
「おかえりぃ」
「今回はえらい早かったのぉ?どうしたんじゃ、みなみ?いつもならもう少し帰ってこんじゃろう?」
巴ちゃんがみなみんに質問をした瞬間、みなみんの顔は少し暗くなる。
「うん、さっきのさ・・・志希ちゃんが何をそんなに考えてたのかなぁって・・・ずっと気になっちゃってて。志希ちゃんがそんなに考えるってすっごい珍しい事だから・・・何かあったんじゃないかなぁって」
「あぁ~・・・さっきのマキノさん達から来た話で2人を北に送ったけど・・・あの2人で本当に行けるのかなぁって・・・考えてた」
「あの2人?って・・・瑞希ちゃんと麗花さん?」
「うん、一応私の中で【
話を言い切る前にみなみんが私のほっぺたを両手で包んでくる。
「私達のリーダーは貴女なのっ!!貴女がそんな弱気になったら私達の士気は下がっちゃうの!!だから、とっても厳しい事を言うようだけど・・・自分勝手な事を言うけど・・・貴女は、自分の取った行動に責任と、そして自信を持って貰わなきゃ私達は困るのっ!!辛い役回りだと思う・・・けど、それでもやっぱり私達のリーダーは絶対に・・・
「・・・」
「ふっ・・・その通りじゃあ志希。おどれはウチらの
みなみんと巴ちゃんに叱責される。
私は再度決意を胸にする。
「・・・そうだね・・・そうだよね、うんっ!!」
私は笑う。
そして2人を余所に、また私は思考の海へ潜り考えを反復する。
私の考えではあの2人のお兄様への勝率は
0.3%なのだ。
しかし、実際これでも
あのお兄様に1000回戦って3回も勝てるのだから。
他のメンバー、私の中の【お兄様キラー】の【
間違い無く勝てないのだ。
私がどれだけ頭を働かせようが、勝てるヴィジョンは訪れることはない。
しかし、0.3%もあれば、その勝てる時の道筋に添って戦って行けば良いだけの覚えゲー。
答えを知っている詰め将棋と化す。
私の【
後はイレギュラーが起きない事を願うばかり。
――――――――――――――――――――――――――
『一ノ瀬志希』
能力名:【
能力:異常なまでの思考能力と自分の思考を対照に
また、全く同じ思考を別の対象に
※解り難いと思うので例を以下に示す。
『目玉焼きを作る』と言う一連の記憶を人にギフトする場合の例
A:フライパンをコンロに置く
↓
B:コンロに火を点ける
↓
C:フライパンに油を敷く
↓
D:フライパンにタマゴを割り入れる
↓
E:焼く
この5工程を一連の記憶とした場合、これ全てを他人へギフトする事が出来る。
しかし、『BとD⇒E』と言う様な断片的になった場合は、複数の思考とみなされ、BかD⇒Eのみギフトされる事になる。
更に誰かにA~Eまでの一連の思考をギフトしていた場合、この一連の思考は二度と他人へギフトする事が出来ない為、
A~D⇒E’:塩を振る⇒F:焼く
といった感じで、一連の中の何処かしらが過去にギフトした思考と違っていれば、ギフトは可能となる。
――――――――――――――――――――――――――
「(お願い・・・どうか・・・お兄様を止めて・・・!!)」
窓から見える星が、恐い位に綺麗だった。
――――――――――――――――――――――――――
- 米国 荒地 『白い家』まで約3000Km地点 -
崖の上・・・
ヘ「意外と早かったわね~、北の方々」
マ「そうですね。この早さだと元々準備はしていたみたいですね・・・」
千「まぁ、これだけ明るい内から戦えるのは良い事だわ。マキノの【
戦闘機や戦車、歩兵部隊まで並走している。
ここから『白い家』まで歩いていくのだろうか?
戦闘機はもう何機か通り過ぎているが大した問題ではない。
良く見れば騎馬隊までいる事に気が付いた。
マキノはそんな事はお構い無しと手に持ったPCのカメラで、兵達をファインダーに納め何度もシャッターを切っていく。
撮った写真はPCの画面に映し出され、その度に画面の写真上に色々な文字が所狭しと表示されていくのが伺える。
――――――――――――――――――――――――――
『八神マキノ』
彼女は『浜口あやめ』と同じく諜報部隊の内の1人。
能力名【
マキノの持つ情報媒体に対象の画像が取り込まれると、対象の情報が全て閲覧可能になる。
マキノが持つ情報媒体に特に制限は無く、条件さえ満たせればデジカメだろうが何だろうが発動可能。
一度に取得できる対象の数は、画像に入りきれば幾らでも可能。
ただし顔や模様等、対象がはっきりと認識出来ないような画像では情報の取得は不可。また、間接的な場合(似顔絵や写真)も情報の取得は不可。
――――――――――――――――――――――――――
マ「さて、部隊の6割程の情報は取得しました。
眼鏡をクイッと上げ、物凄い速さでPCのキーボードを叩き始める。
暫くすると・・・進行していた軍の戦闘機が突然、目の前を
ヘ「ねぇ、マキノ・・・あれ・・・改竄内容は?」
ヘレンは目の前を通り過ぎる、どう言う原理で後ろ向き飛んでいるのか一切理解できない戦闘機郡を指差し尋ねる。
マ「見たままですよ。『飛行に係る機能は全て真逆に動作する』と書き加えました。安心してください、私にもアレの原理なんてわかりませんから」
へ「私の考えてる事をサラッと読まないでちょうだい」
千「・・・なかなか酷な事するのね」
――――――――――――――――――――――――――
『八神マキノ』
能力名:【
マキノの能力が【
どんな内容でも書換え、書き加えが可能。ただし過去に改竄している対象は二度と改竄する事が出来ない(元には戻せない)。また、生物に対してのみ、生死に係る事と、どんなに些細な事でさえ能力や才能を与奪する内容の改竄は出来ない。自分も対象外。
――――――――――――――――――――――――――
そうこうしている内に眼下に見えていた大量の戦車郡は、空気の抜けた紙風船のようにペシャリと潰れていく。
ヘ「あれは?」
マ「あれも見たままですね。装甲の素材を『和紙』に改竄しました」
ヘ「マキノの【
千「私は、ヘレンさんに同じ事を言いたいですけどね」
ヘ「マジのチート持ち様が何を仰るのやら」
マ「では、武器を無力化していきます」
兵達の持っている銃火器が突如赤熱し、兵達は持っていられないのか地面に落として行く。
眼下は既に阿鼻叫喚、誰も死んではいないが地獄絵図と化していた。
千「では、私はそろそろ下に行くわ」
ヘ「いってらっしゃーい」
マ「お気を付けて」
千「えぇ、せいぜい足元を掬われない様にするわね」
千秋は20m以上はある高さから躊躇う事無く飛び降りる。
ヘ「さて、【
マ「これで私達の仕事は終わりですね」
マキノは静かにPCを畳んだ。
ヘ「でも早いとこ私も暴れたいわ」
マ「その内、イヤでも暴れてもらうので今は大人しくしていて下さい。文字通り大人なんですから」
へ「はいはい」
何気ない数秒の会話の間に崖の下では既に千秋によって28,665人で構成された対騎士の隊は蹂躙されており、撤退していく人達も見受けられる。
ヘ「相変わらず、【
マ「・・・まったくですね、「マキノっ!!危ないっ!!!」えっ!?」
素早く移動し、マキノのを突き飛ばしたヘレンは腕をクロスした体制で構える。
3mはあろうかと言う巨岩がまっすぐ飛んできていた。
ヘレンに接触した所から岩は砕けながら速度を落とし、岩が地面に落ちると同時に真ん中からひび割れ、何者かの足がヘレンの顔面を蹴り飛ばした。
「がっ」
ヘレンの体勢が後方に崩れる。
・・・筈だった。
「ざーんねん♪」
ヘレンはブリッジ体勢のまま舌をペロッと出してとても悪い顔で笑う。
そして自分の顔面を蹴り飛ばした何者かの足首を右手で掴むと、そのままの体勢で掴んだ誰かを勢い良く地面へ叩きつけた。
「ぶふっ・・・」
うつ伏せで叩きつけられる誰か。
マ「奇襲ですか・・・まぁ、一般兵だけで攻めて来るとも思っていませんでしたが、足元を掬われてしまいましたね。お見事ですよ、『我那覇響』さん?」
「んな!?なんで自分の名前を!?」
マ「何なら【
マキノの手にはいつの間にか開かれたPCがあった。
――――――――――――――――――――――――――
『我那覇響』
能力名:【
能力:この世界に存在する生物の力を生身で行使する事が可能。
――――――――――――――――――――――――――
へ「へー、なかなか厄介な力じゃないか」
「もう騎士派に自分達の情報が流れてるのか・・・?」
マ「そんな事を敵にお答えするわけが無いでしょう?」
へ「あなた、そんな体勢で結構余裕あるね?」
ヘレンは右手に力を込める。
「まぁ・・・ねっ!!!」
響は身体を捻り高速で回転を始めた。
へ「なっ!?」
その勢いでヘレンの右手から響の足が解放される。
響は物凄い速さで地面に潜り始めた。
へ「なるほどね。【
ヘレンは周囲に警戒しつつマキノを庇う様に自分の後に隠す。
「へへー、そんな事言ったらそのメガネっ娘は非戦闘員だって言ってる様なもんさー♪」
マキノの背後の地面から、ドロップキックの体勢で勢い良く飛び出してくる響。
ヘ「フフン♪
ヘレンは既にマキノの背後に立っており、響の足首を掴むと、再度地面へ叩きつけた。
「ふべっ!?」
ヘ「響って言ったっけ?あなたは『単純で猪突猛進型の素直な馬鹿』って情報があったのでね。マキノが非戦闘員だとわかればそっちを先に狙って来ると思っていたよっ!!」
「なんだとー・・・」
ヘレンは響を反対側に叩きつける。
「ぐへっ・・・」
更に反対側へ。
「げほ・・・」
へ「さぁさぁさぁ!!!抵抗して見せなさい。この【世界レベル】のヘレン様が幾らでも相手をしてあげる!!」
ヘレンは何度も何度も響を地面に叩きつけ続ける。
次第に響は動かなくなる。
「・・・」
へ「ん?もう終わり?チクッ…ん?今掌に痛みが・・・」
「いててて・・・なぁ・・・叉棘ってしってるかぁ?」
へ「さ・・・きょく?」
ヘレンの頭の上には『?』がいっぱいだ。
マ「いけないっ!?ヘレン、今すぐ手を離して!!!毒よっ!!」
「もう遅いよ。大丈夫さー、別に死にはしない。身体の自由が利かなくなるだけの神経毒ってヤツさー」
「く・・・そ・・・」
ヘレンは膝を折り、静かに地面に伏せる。
「いててて・・・このバカ力女、手強かったさー」
響は左耳に手をあてる。
耳にはインカムが着いていた。
「こっちは鎮圧完了。後は非戦闘員1人だからなんくるないさー♪」
マ「貴女・・・
「何言って・・・へっ?」
突如力無く崩れ落ちる響。
完全に倒れる前に首根っこを掴む
彼女が手刀で響の延髄を打っていた。
へ「悪いわね。私は免疫力でも【
――――――――――――――――――――――――――
『ヘレン』
能力名:【
能力:自分の何か一つを世界のトップ(世界一位)に変える事が出来る。
何をトップに変えるかは、その時と場合の思ったタイミングで任意に変更が出来る。
トップの何かを変えた瞬間からそれまでトップだった何かは元に戻る。
尚、トップの何かをその時その場で超えるような事態が発生した場合でも、ヘレンのトップは常にトップで在り続ける。
――――――――――――――――――――――――――
マ「これで本当に任務完了ですかね?」
先程の襲撃を踏まえて確認を取る。
ヘ「ちょっと待っててね」
ヘレンは周囲に耳を傾け始める。
へ「ん~?マキノと千秋以外、後はそこの小娘以外に
マ「やっぱりヘレン・・・貴女も十分チートだわ」
ヘ「それでも結局、千秋が一ば・・・へっ?」
ヘレンの足元が波打ったかと思うと、そのまま地面に落ちて行く。
いや、落ちて行くでは表現として正しくない。
呑み込まれて行った。しかも物凄いスピードで。
それも、【
マ「ヘレン!!くっ私の足元も・・・ちあっ!!・・・・・・」
トプン・・・
8X―・・・・・・・・
「騎士様っ!!!」
けたたましい程にドアがノックされる。
「うるさいっ!!!どうした!!!」
ドアを開け入ってきたのは血相を変えた小春だ。
「騎士様、マキノさんとヘレンさん両名の消息が不明になりました・・・」
「そうか。千秋は?」
「それが・・・」
――――――――――――――――――――――――――
千「で、貴女と闘って私が勝てば
「えぇ、そうです。若しくは、貴女様が私達の仲間になって頂ければそれでも構いません」
千「それで、貴女は・・・いえ、
自分達を襲ってくるという事は、騎士派でも無く反騎士派でも無い。
一体何が目的なのか千秋には解らなかった。
「申し遅れました。私は四条貴音。騎士派でも反騎士派でも無い。そう、第3勢力と思って頂いて構いません」
「第3勢力・・・また面倒な・・・一体何がしたいって言うの?」
「何がしたい?貴女はこの手に入れた【
「私はなんとも思っていない・・・こんなふざけた【
千秋は拳を握る力を強める。
「そうですか、私はこの【
「【『
聞いた事の無い単語に戸惑う千秋。
千秋が呟く直後、物凄いスピードで千秋の眼前に迫ってきた貴音。
右手を振りかざし首元を狙ってくる。
それを千秋は難なく躱し、貴音が持っている武器に目をやり疑問符が頭を過ぎる。
それは武器と呼ぶには余りにも不釣合いな物だった。
「は・・・し・・・?」
箸:東アジア地域を中心に広く用いられている食器・道具の一種であり、二本一対になった棒状のものを片手で持ち、ものを挟んで移動させるために用いる。多くの場合、皿などの器にある料理を掴んで別の皿や自分の口に持って行くために用いられ、食器の一種に位置づけられる。
お互いにバックステップで距離を取る。
「えぇ、箸です」
貴音は千秋の疑問符を肯定する。
まるで刀でも振るように一度右手を振り下ろし、振り下ろした右手を口元へ持って行き舌で箸先を舐める。
「さぁさぁ!!!魅せてください!!!!貴女の・・・【
またも高速で踏み込んでくる貴音。
引き攣った笑顔を千秋に向けるその様は正に狂気だった。
「っ!!??」
が、しかし・・・貴音は千秋に届く前に急停止し、直ぐにその場から後方に2m程の距離を取った。
「・・・貴女、いつからそれを持って・・・?面妖な・・・」
千秋はいつの間にか黒塗りの木刀の切先を貴音に向けて構えていた。
「たった今貴女が言ったでしょ?私の【
千秋は木刀を水平に構える。
「行くわ。覚悟しなさい?
先程の貴音同様に千秋は一歩で貴音の懐へ潜り込む。
そして、ゆっくりと振り被り、貴音の左脇腹へ木刀を思い切り振り抜く。
「そんなに振り被って私が当るわけふぅぉおうごぉぉぉ・・・・・」
メリメリと千秋の振り被った木刀が貴音の左脇腹へめり込み、そのまま肋ごと砕いて行く。
「どう?これが私の【
木刀を脇腹から離す。
貴音は左脇腹を押さえ、嗚咽と血反吐を口から漏らしながら崩れ落ちる。
「ぼぇぇっ!!い゛っだい゛、ごぼぉっ・・・はぁ・・・何・・・が・・・」
「何がって?ただ私は宣言通り貴女の左脇腹に木刀を打ち込んだだけよ?」
「それが・・・ごほっ・・・ごほ・・・貴女の【騎士の力】・・・とんでもない「違うわ・・・」えっ」
「コレは違うわ。コレは私の普通の【
――――――――――――――――――――――――――
『黒川千秋』
能力名:【
能力:如何なるモノ・現象にも阻害できない・されない行動を一つ行う事が出来る。
行動が完遂するまでは決めた行動は変更できない。尚、口に出して宣言する必要は無い。
――――――――――――――――――――――――――
「ふ、ふふふ、うふふふふ・・・素晴らしい・・・」
貴音は突然笑い出し立ち上がる。
確かに肋を砕いた・・・だが貴音は何の痛みも無いかのようにすっと立ち上がった。
その様を見た千秋は、嫌悪から身震いをする。
「普通の【
貴音はいつの間にか左手に『金色の箸』、右手に『銀色の箸』を携えていた。
「どうやら・・・ここからが本番みたいね」
千秋は木刀を握りなおす。
――――――――――――――――――――――――――
「――尚も第3勢力と・・・交戦中です」
「ふん。第3勢力か・・・良いじゃないか。いいぞ。もっと混沌と化せ!もっと俺を楽しませろっ!!!」
高らかに声を張り上げる騎士に小春は震えだす。
「良し、約束までは未だ3時間余りもある。俺は第3勢力のリーダーに挨拶をしにでも行ってくる」
「へ?」
小春が驚く声を上げている間に目の前に居たはずの騎士は姿を消した。
小春は緊張の糸が切れたのか、そのまま気を失ってしまった。
8X―・・・・・・・・
<第3勢力 -眠り姫->
「うっうー!!貴音さんが騎士さん所の【騎士持ち】と戦い始めました」
「そう。やよい、今はどっちが優勢なの?」
「優勢と言うより、十中八九貴音さんが負ける事は無いと思いますよー?」
「そうよ。【姫持ち】の貴音がやられる訳が無いわ」
「伊織、それは解らないよ?【騎士持ち】も【姫持ち】も正直未だ良く分かっていないのだから」
「そうだぞ伊織。能力名に【騎士】の名前が入っている能力は異常って言うのは実際その通りだけど、【姫】の名を持っている能力が異常って言うのはまだ実証出来ていないんだから。でも確かに貴音の能力はボク達からしたら異常だけどね」
「それを言うなら【女王】持ちの春香だって異常も異常よ」
「ちょっと伊織、その言い方は酷くない?」
春香はテーブルの上に乗っているお皿からクッキーを一枚取る。
「あ~ん♡」
しかし口は、空気を食べた。
「えっ?あれ?」
「春香!!やよい!!伊織!!敵だ!!!!」
真は声を上げる。
「ちょっと・・・ウソでしょ・・・」
「うー・・・」
春香はゆっくりと左を向く。
「うむ。大した腕前だ。良い味だよ、このクッキー」
そこには、この世界の混沌の首謀者、一ノ瀬騎士が椅子に座りクッキーを齧っていた。
「良いなぁ・・・、俺に見せて、俺を魅せてくれよ。その【女王の力】ってやつをさぁ・・・」
ゆらりと立ち上がる騎士。
顔はにこやかに笑っているが、明らかに身体から出ているのは殺気。
その殺気に充てられ気絶するやよい。
「真・・・皆を連れて外へ。私は
そう笑顔で言う春香だが、顔色は見てわかる位に青褪め、大量の汗が顎から滴り落ちていた。
「おっと、失礼。余りに嬉し過ぎて身体が先走ってしまった。許してくれ」
そう言って騎士は頭を下げる。
そして右手指をパチンと鳴らすと机の上に見た事の無いティーセットがここに居る人数分、突如現れた。
「【さぁ、皆で席に着き、ゆっくりお茶でも飲もうか】」
ゾワリ
全員の背中に寒気がした。
しかし今の一言を聞いて、気絶していた筈のやよいは目覚め、操り人形の様にすぐさま席に着く。
それに吊られる様に全員が黙って素直に従い席に着いた。
「申し訳無いね。
「今・・・いったい何をしたんですか・・・?」
質問をしてきた春香を無言で睨みつける騎士。
「ひっ・・・」
小さく悲鳴を上げるやよい。
当の春香本人は目尻に涙を溜めつつも、騎士を睨み返していた。
無言で睨み続けた騎士は数秒後笑顔になる。
「さっきのは俺の【
「「「「【
――――――――――――――――――――――――――
『一ノ瀬騎士』
能力名:【
能力:制限付き全知全能。されど全知全能。
――――――――――――――――――――――――――
「そう、【全知全能】。言葉くらいは聞いた事はあるだろう?一言で言うなら完全無欠。俺に
左手でティーポットを持ち上げ、右手指で先程と同じ様にパチンと鳴らす。
すると全員の前にカップが置かれ、並々と綺麗な色の紅茶が注がれ部屋中にとても良い香りを漂わせた。
「わぁー、良い匂いですぅ♪」
先程の恐怖は何処へやら・・・やよいは嬉しそうにティーカップを手に取る。
「やよい!!飲んじゃダメだっ!!」
真は、紅茶を飲もうとしていたやよいの手を叩く。
カップは宙を舞った後、床に音を立てて落ちて行った。
「おいおい、何もそこまでしなくても良いだろう?別に紅茶には何もしていないよ?俺はただ挨拶代わりと先程の無礼のお詫びに美味しいお茶を提供しただけさ」
そう言って騎士はカップの中身を煽る。
「やよいと言ったか?こぼれたお茶など無いから、好きなだけ飲めば良い」
「えっ?」
やよいの目の前には既に並々と紅茶が注がれたカップがあり、足元を急いで確認するも、床には何一つ落ちた痕跡は無かった。
「騎士・・・さん、貴方はなにをしに此処に来たんですか・・・」
「第3勢力と言うのが気になってね。リーダー・・・
騎士はニヤリと笑うとクッキーを一枚取り、齧る。
「本当にそれだけだったんだが、とても気になる単語が聞こえて来てしまったので・・・一瞬、それだけでは済まなくなりそうだったんだ」
騎士が言う気になる単語とは【姫の力】、そして【女王の力】。
「何故か知らないが【
騎士は語り始める。
「己の【
他の4人は静かに耳を傾ける。
「これに関し、俺は自身の力を持って確認した。正に常軌を逸していたよ。他の奴らの【
話を聞いていた面々は、この言葉に肩を震わす。
「しかし、それだけでは無かった・・・他にも常軌を逸した【
「ひぅっ!?」
「ひっ!」
やよい、そして伊織の2人は騎士の顔を見て小さな悲鳴を上げる。
「あぁ、楽しみだなぁ・・・春香ぁ・・・俺はお前が俺の前に現れるその
そう言い残し騎士は音も立てずその場から消失した。
まるでそこに本当に何も居なかったかのように忽然と・・・
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
荒く息を吐く真。
「何なんだよ・・・あれ・・・卑怯じゃないか!!!あんなのありえないよっ!!!!あんなのに一体どうやって勝てって言うのさ!!!!」
真はテーブルを叩く。
「落ち着きなさい・・・真」
伊織は真を宥める。しかし手に持っているティーカップは小刻みに震えており、今だ恐怖が抜けていない事を表していた。
「あんなの・・・見ちゃったら、流石に無理だよね。あは、あははは・・・」
春香は何とか笑ってみせるが上手に笑えていないのが自分で直ぐにわかった。あんなのを相手に私の【
騎士が言っていたあの『不可能の文字は無い』と言うのは、何処までが事実なのか・・・
全てが事実なのであれば最早太刀打ちなど出来る訳が無い。出来る筈が無い。あちらの行動に『不可能が無い』のであれば、こちらの行動は『可能が無い』と言うことなのだから・・・
「もう少し・・・待つべきだったかなぁ・・・。千早ちゃん、私・・・また間違えちゃったかも・・・」
最後まで読んで頂き誠にありがとうございました。
くれぐれも体調に気を付けて頂き,良い年末年始をお過ごし下さい。
こちらは別投稿になっても残しますので,ご承知置きの程宜しくお願い致します。
来年は本編進められる様頑張ります。
では,失礼致します。
下記に,補足を足します。
――――――――――――――――――――――――――
【
補足:種族名が同じで固有名詞が無いもの、また固有名詞が同じものは、同一扱いとなり、改竄した内容はその固有名詞または種族に対し行われる事となる。
今回、戦闘機と戦車、その両方の全てが固有名詞が同じ戦闘機、戦車であった為、
改竄が一回で全て終わったモノと考えて下さい。
銃に関してもそうです。
――――――――――――――――――――――――――