翌日、早速お手伝いである。集まったのはアイズ、ティオナ、ティオネ、レフィーヤ、フィンの五人である。
朝の四時半頃、まずは風呂場の掃除である。
「ふわあ……なんでこんな時間に……」
「お手伝いするからでしょ。ていうか、あんたが言い出しっぺじゃない」
「でも、ちょっと眠いですね……」
「………なんでフィンもいるの?」
「い、いいだろ別に!」
ティオナ、ティオネ、レフィーヤ、アイズ、フィンと呟いた。
「あの、眠いなら無理しなくて良いんですよ?またお昼から手伝っていただければ……」
「それじゃ意味ないの!」
ティオナが声を張り上げた。
「ルイさんに楽してもらうためには、みんなで頑張るしかないの!」
「そうは言っても、皆さんの本職は冒険者でしょう?そちらに影響が出るようでは、本末転倒です」
「大丈夫!しばらくは遠征無いから!」
「そういう問題では……」
「ルイさん」
フィンが口を挟んだ。
「僕らはルイさんに無理をしてほしくないんだ。たまには、思いっきり羽を伸ばして欲しい、その為に少しでも力になりたいんだ」
「………分かりました。では、皆さんに甘えちゃいますね。でも、ちゃんと私の言うことを聞いて掃除してくださいね。まず、最低でもお風呂場の床に自分の顔が映るくらいまで磨いて下さい」
「分かってるよ。よし、みんな頑張……え?」
「それから鏡、光を当てたら反射して視界を潰すレベルまで磨いて下さい」
「兵器⁉︎」
「それから湯船、雪の積もった草原のように真っ白にし、光沢を放つほどにしてください」
「ハードル高い⁉︎」
「それと、たわしは使っちゃダメですよ。傷が付いてしまいますので」
「やっ、それ流石に」
「では、私はここで見てますので、分からないことがあったら聞いてくださいね」
「…………」
少し手伝うと言ったことを後悔し始めていた。
×××
掃除が終わる頃には、ルイはいなくなっていた。
その事に疲れ果てて、気付くこともなくアイズ達はフラフラした足取りで風呂場を出た。
「疲れた……」
「いつもこんな事してたんだ、ルイさん……」
これからはもっと大切にお風呂に入ろうと五人は思いながら食堂へ。食堂ではすでに朝飯が並べられていた。
「へっ……?」
「あ、やっと来ました」
「も、もしかして待たせてしまいましたか?」
「いえ、皆さんがお風呂を洗ってくださってる間に、私は早めに食堂の掃除と朝食の支度を済ませたんです」
「…………」
五人で風呂場を掃除するより一人で食堂の掃除と朝食を作る方が早かった事にアイズ達はショックを受けながらも席に着いた。
×××
だが、ティオナ達も負けっぱなしではなかった。ルイよりも早く飯を食べると、ティオナは洗い物を始めた。あとから流しに食器を片しに来たルイにドヤ顔して言った。
「私が洗うよ」
「あら、ありがとうございます。でも、割らないように気をつけてくださいね」
「うん!あと、洗ったら洗剤を必ず綺麗に洗い流すこと。食器を拭く時は水滴を残さないようにすること」
「…………」
「………分かりましたか?」
「……………」
まさかの無反応に不安になってると、フィンがやってきた。
「僕も手伝うよ。それなら良いだろう?」
「そうですね、フィンちゃんが一緒なら安心できます」
二人に任せて、ルイは洗濯に向かった。
×××
風呂場の全員の衣服を持って、洗濯に向かった。が、その衣服の入った籠をティオネが横から持った。
「私がやりますよ」
「へ?で、でも……」
「私も手伝います」
レフィーヤも横から口を挟み、洗濯物を横取りした。