この素晴らしい占星術師に祝福を!   作:Dekoi

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最近真面目に忙しかったり、FGO始めて黒髭を愛でていたりして書くのが遅れてしまいました。
大変申し訳ありませんでした。

今回のお話もあんまり進まない駄文ですので、適当に読み飛ばしてください。
久々に書いたので、色々と展開的におかしいところがあるかもしれませんが、ご了承ください。

エロい方向の取り調べは上手く書けなかったため、没になりました。
いざヤラレそうになったら、お爺ちゃんがバーサクモードで刑務所破壊するオチしかできないという不具合になってしまったため、没になりました。


第26話 取り調べ

 三日目の昼前になってから、ようやく疲れた様子の検察官がやって来た。昨日のお爺ちゃんたちの襲撃の処理とかでずっと起きていたのだろうか、目元の隈が凄まじい。大変申し訳ない気分になってくる。

 

「さて、少々遅れてしまったがこれから取り調べを行わせてもらうのだが……先に貴女の方からさせてもらうぞ。容疑者カズマに関しては、この者が終わり次第行なわさせていただく」

「……分かりました。よろしくお願いします」

 

 そう言って牢屋の錠を外し、俺を別の部屋まで連れて行っている。大方、俺の証言を基にカズマへの追及や言動を確かめるのだろう。ある程度打ち合わせはしたとはいえ、これで俺の失言でカズマの裁判が行われる様になったら申し訳なさすぎる。そもそも、ここで下手な失敗をしたら、俺自身も首を縛られるかもしれないのだ。気を付けておかないと……

 

「それでは、これから取り調べを行わせていただく。貴女の発言を聞いたうえで、裁判を行う必要があるかを調べさせていただく。しっかりと考えたうえで発言してくれ」

 

 やっぱりか。あくまで証人的な扱いこそあるが、カズマを庇った時点で容疑者の一味と思われても仕方ないだろう。

 

「……とはいえ、貴女自身の噂や評判を調べさせてもらったが、そういった悪い噂等は聞かなかったうえ、真っ当な善人としての答えが多くあった。そのため、私個人としては貴女の事はそう疑ってないから安心してくれ。ただ、検察官としては調べさせてもらうからそこは協力してくれると助かる」

 

 ………………あれ?なんか想定していたのと違う?というか、この人そんな風に優しく笑うような人だったのか。……ま、まあ、いいや。とにかく取り調べを行う以上、心構えだけはしておこう。

 

「ところで、これのベルが何なのかは知っているか?これはこのような場や裁判所でも用いられる、嘘を看破する魔道具だ。この部屋に仕掛けられている魔法と連動し、発言した者の言葉に嘘が含まれていれば音が鳴る。そのことを念頭においてくれ」

 

 え、何その魔道具。ウィズの所ではそんなものの話なんて聞いたことないぞ?いや、あの店の商品が際物ばかりでもあるんだろうが……というか、そんな魔道具があるなら一つだけ気になったことがある。

 

「……実際にどんな感じで鳴るか、試してみてもいいでしょうか?明らかな嘘を言いますので、証言などには関係ないのにしますから、いいでしょうか?」

「うん?……まあ、一度くらいならいいが、怪しいと思われる発言などを行った場合は……分かっているな?」

「……ええ、大丈夫です。ご安心してください」

 

 そう、これだけはどうしても聞かないといけない。もしこれで反応したら、どんな目に遭うか、たまったものではない。……別に私欲が含まれているとかそういったことは一切ない筈だ。そう、これだけは――――

 

 

 

「…………私は、男である!」

 

 チリーン

 

 

 

 …………………………………………………………。

 

「……その、大丈夫か?急に眼が死んだというか、雰囲気が重くなったが、今の発言に何か感じるものでもあったのか?」

「…………いえ、何でもないです。試させていただき、ありがとうございます。取り調べに入っても、大丈夫です」

 

 そうだよな、身体は女の子であるんだし、生活も女の子のそれだもんな。精神だけが男でも、女の子が女物の服を着て女の子っぽい行動取っていれば、中でどう考えていようと女の子にしか見えないもんな、そうだよな……!精神的にも、割と女の子っぽくなってきているもんな……!

 …………畜生!本気で男に戻れる気がしなくなってきたぞ!真面目に魔王倒して、その願い事で男に戻すぐらいしか……はあ……

 

「そ、それでは話を聞かせてもらう。名前はユタカ。年齢は……え、これで20歳前後?羨ましいというかなんというか……こほん、職業は冒険者兼宿屋での従業員か。クラスは……占星術師(ゾディアック)?初めて聞く名前だな、ま、いい。ではまず初めに、出身地と、冒険者になる前はいったい何をしていたかを聞かせてもらおう」

 

 !!嘘をつけない以上、どう言うべきか……そのまま率直に日本といっても信じられる気がしないが仕方ない。ほんの少しだけぼやかして解答しよう。これでカズマが日本と答えた場合、変な疑いをもたれても面倒だろうし。

 

「……出身地は極東の島国からです。この街に来る前までは、学生として勉学に励み、将来に備えていました」

 

 特に噓を言った覚えはないが、気になってベルの方を目だけ動かしてみる。さっきのようになるような様子はなかった。

 

「ふむ、極東の島か。どんな所かまで聞きたいが、もう一人の方の時間も押しているため聞かないでおく。では次に、貴女が冒険者になった動機を聞かせてもらおうか」

「……島国を離れていたのですが、路銀が尽きてしまったので働くために冒険者になりました」

 

 これに関しては正直に話す。嘘の付きようもないし、嘘をついてまで隠すような内容でもないからな。

 

「うむ、では次。あのカズマという存在とはどういった関係だ?」

 

 …………なんか気恥ずか、違う、困る質問だな。まあ、これは聞かれるだろうな、うん。そうでないと、俺がカズマを庇う理由にならん。これもしっかりと正直に話す。

 

「…………たぶん、友達、です。依頼とかにも同行することもたびたびありますし、ギルドとかでもあったら話はします」

 

 ま、これくらいだろうか。少なくとも、俺個人はカズマのことは頼れる仲間ではあると思うし、色々と話したりもするから友達ではあると思う。……思うくらいはいいじゃないか。

 

「友達だから、で死刑になるかもしれないのによく名乗りあげたな……では次に、あのテレポートの際―――」

 

 

 ――――――――― 

 

 

 おおよそ一時間ぐらいだろうか。かれこれ検察官の質問に答えるのもしんどくなってきた。デストロイヤー戦で行ったことや見たこと、それに日常での生活に恋人の有無などなど、正直必要かといったのも聞かれたし、割かし似たような質問を多く聞いてくるときもあるから、後半は若干被った答えになってきたのが否めない。まあ、ちょくちょくカズマのことを嘘ではない程度に話を膨らませて印象を良くしておいた。これでカズマの取り調べの際は多少マシになるだろう。でも、疲れた。もう何度も必死に考えて、素早く解答する作業はこりごりだ。

 とはいえ、この後には本命のカズマの取り調べを控えているのだろう。検察官の動きも少し忙しなくなってきている。……そろそろ、終わってくれると助かる。いい加減気が滅入ってくる。

 

「……それでは最後に、魔王軍の関係者の存在を知っているか?」

 

 よしこれで最後の上、こんな質問さっさと切り上げて終わろう。魔王軍関係者?そんなもん、もちろん知らな、い…………!!うげ、思い当たるやつが居るじゃねえか。こんな時に限って『ウィスパースター』発動させて知らせるなよ。……いや、このスキルが発動してウィズの存在を知らしめること自体が重要なのか?もしかして、何も考えずに同意したら危険だと知らしめるために?

 

 ……ここで何も考えずに同意したら、この魔道具は鳴っていた可能性がある?となるとどう答えるべきか。正直に答えてもいいが、その場合ウィズの討伐は避けられない。この場合、ウィズにも迷惑がかかるうえ、リッチーという大敵に被害も相当出てしまうだろう。下手すると、この街の住人全てが死人になってもおかしくないだろう。となると、正直には答えられない。で、あれば――――

 

「……どうした?何か魔王軍のことで知っていることでもあるのか?」

「…………いえ、魔王軍関係者と()()()()()()がいないか考えていましたが、そんな心当たりのある存在はいないと思います」

 

 適当に含ませる表現をして誤魔化す。魔王軍関係者と疑わしい人はいない。魔王軍幹部はいるが、あくまで俺の返答は疑わしき存在だからセーフのはず!魔道具は…………鳴っていない!よし、乗り越えられた!

 

「……一つも嘘を吐いてないですね。ひとまずはお疲れ様でした。ご協力に感謝します」

「……いえ、こちらこそです」

 

 ああ、やっと終わった!『ひとまず』俺の疑いは晴れたようだし、後は俺が答えた発言が、カズマの方の助けになれればいいが、まあ、あいつなら何とかしてくれるだろう。

 

「本来貴女自身には罪などもありませんし、今回のことに関しましても貴女が関与した可能性は低いとのことでしたので、これくらいで取り調べは終えさせていただきますね。また何かあった場合は、またお願いしていただきますので……」

「……こちらも、何か証言する必要な場合は協力させていただきますね」

「ええ、今回は誠にお疲れ様でした。お気をつけてお帰りください」

 

 そう言って検察官殿は背後にあった扉を開いてくれた。後ろで俺の発言を書き留めていた騎士たちにまた連れられて、刑務所の出口に出れた。これで、俺は、自由だ。さっさと帰って暖かいお風呂に入りたい。いい加減臭いもきつくなってくるから早く洗い流したい。ベッドと布団にはさまれて、隙間風を気にせずに眠りたい。

 ……とはいえ、このまま帰るのはカズマに不義理というか、一人だけ置いて帰るのも何かなあ……まあ、1、2時間程度ぐらいは待って、それでも来なければいったん帰ろう。

 

 

 

 

 

 

 その後、しばらく待っていたがカズマが出てくる様子はなかった。カズマの場合はしっかりと疑われていそうだし、何度か取り調べを行うのだろうか。そう思って帰宅した。商人一家の熱い抱擁で骨が折れるかと思ったが、そこまで心配をかけた己が悪いと耐えた。

 

 そして翌日、宿屋にて働いていたらアクア、めぐみん、ダクネスとカズマパーティーの連中が押し掛けてきた。いったい何の用だろうか、俺は見ての通り、宿屋の制服を着て働いていて忙しいのだが?

 

「そんなことはどうでもいいわよ!ほら、貴女がせっかくかばってくれたのにカズマさんったら、何か取り調べでイケないことでもしちゃって裁判になっちゃったのよ!」

「それで今はカズマの弁護で頼りになりそうな人を探しているんです!協力してください、お願いします!」

 

 ……え、カズマ、やっぱり駄目だったの?あいつ一体何をやらかしたんだよ?せっかく俺がかばった分も、意味なかったってことかよ……

 

「……すまないが、これからカズマを弁護する際の証拠集めをしているんだ。暇さえあれば、それだけでもしてくれないだろうか?」

「……はあ、それくらいでしたら構いませんよ?」

 

 どんな証拠を集めればいいかは分からないが、とりあえず探せるだけ探しておくか……

 

 

 

 




カズマ(……やべえ、ウィズのこと思い出しちまった!)のパターンか、

カズマ(なんか、検察官の様子がおかしい……!?)のどちらにするかはまだ検討中です。
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