グレモリー家の次男   作:EGO

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life19 魔王の騎士と偽りの魔王

俺は一気に接近し、リゼヴィムに上段から斬りかかる。リゼヴィムは魔力を込めた右腕でそれを防ぐが、刃が少しずつその魔力を押し返して腕に達しようとしていた。

「な、何で!?」

リゼヴィムは慌てて俺を弾き飛ばした。何でと言われたら答えるのが義務ってもんだな。

俺は着地すると、リゼヴィムをバカにしたような目をしてから言う。

「俺はこいつで百数十人の悪魔を斬ってきた。ただの剣がそれだけ斬れば、異質な物になってもおかしくないだろ?」

「ま、まさか!?」

リゼヴィムが驚いているが、答えを教えてやろう。

「悪魔を斬りまくった結果、悪魔を斬ることに特化した剣になった。もう魔剣と呼んでいいかもな。(ざん)()(とう)とでも呼ぶか」

俺がドヤ顔で言うと、リゼヴィムがキレた。

「そんなふざけたもんに、俺が負けるわけねぇだろがっ!」

リゼヴィムは先程よりも多く、腕に魔力を込めているように見える。こいつバカだな。

俺は再びリゼヴィムに突貫し、下段に構え、右下から逆袈裟にブレードを斬りかかる。

リゼヴィムは刃を止めるのではなく、すぐさま弾き返した。俺は弾かれた勢いを使って足を軸にして時計回りに回り、斬りにいく。

リゼヴィムはそれを右腕を垂直にして受け止め、左拳を撃ってくるが、俺は翼で受け止める。

ゴッ

固いものを殴ったような音が響き渡った。

リゼヴィムの表情は驚愕のものになっていた。

俺は翼は黒い鱗に包まれたドラゴンのものだ。。

「グレンデルの魂は移したが、体は残ってるんだよ」

「グレンデルの鱗……!邪龍はどこまでも俺を邪魔してくれるんだな!」

俺は右手をブレードから離し、オーラを込めながら拳を作ると、全力で殴る!

リゼヴィムは顔面に拳を食らい、吹っ飛んだ。

「二発目ってところか?」

俺がドヤ顔で言うと、リゼヴィムはキレながら立ち上がった。

「何なんだよ!何なんだよ!?」

俺はブレードを右手に持ち替えながら言う。

「これに気をつけすぎなんだよ。隙だらけだぞ」

「だったら、これでどうよ!」

リゼヴィムはそう言うと、大量の魔力弾を俺に放ってきた。避けたらリアスたちの方にいっちまうし、仕方ねぇ。

俺はブレードを両手で持ち、オーラを込める。俺はブレードの刃を垂直に立て、顔の左側に持っていき、逆八相の構えを取る。ブレードの光が最大になった瞬間、一気に左から右に振り抜く!

ブレードから放たれた深緑色の濁流は、リゼヴィムの魔力弾を全て呑み込み、リゼヴィムにも迫るが、リゼヴィムは上空へ飛ぶすることで回避していた。

俺はブレードを右手だけで持ち、肩に乗せ、リゼヴィムに左手を横に広げながら言う。

「おいおい、リゼヴィム。さっきまでの余裕はどうした?俺一人も攻めきれねぇのか?」

リゼヴィムは歯を食い縛り、屈辱に耐えているような表情になっていた。

リゼヴィムは大きく息を吐くと、醜悪な笑みを浮かべて、懐を探る。すると、一つの駒が出てきていた。

あれは、どう考えても(キング)の駒だ。あ~、何するかわかった。

「文句言うなよ?挑発したのはそっちだぜ?」

リゼヴィムはそう言うと、駒にオーラを込めた。オーラを受けた駒は浮かび上がり、少しずつリゼヴィムの体に入っていった。

リゼヴィムは苦悶の表情を見せるが、すぐに笑んだ。

「あはは!これで今度こそ俺は!」

「無敵ってか?笑わせんな!」

俺はリゼヴィムが言い切る前にドラゴンの翼で飛び上がり、肉薄。その勢いでブレードを右手一本で振り下ろした!

リゼヴィムは腕をクロスさせてそれを防ぐ。先程ように押しきれない。

「どうだ?これが(キング)の駒の力だぁぁぁ!」

俺はブレードの峰に左手を添え、力を込めていく。

ブレードと魔力が火花を散らし、競り合っていた。

俺はブレードに集中しているリゼヴィムの腹に膝蹴りを当てる。

リゼヴィムは一瞬怯み、腕の力が抜けかけるが、踏ん張っていた。ならばと、もう一度膝蹴りを決めようとするが、リゼヴィムは器用に足で防いだ。

リゼヴィムは自らの翼を刃のようにして、俺を狙ってくるが、俺は違う翼を生やしてそれを防ぐ。

「なっ」

「俺、悪魔だぜ?ドラゴンの翼だけなわけあるか」

俺は飛行のためにドラゴンの翼を使い、防ぐために悪魔の翼を使っている。しかもこの翼、ただの翼じゃない。

「しかも、この翼。鱗に覆われてるから簡単には破れないぜ?」

「何なんだよ、くそが!」

リゼヴィムは両腕に力を込め、俺を弾いた。俺は素早く態勢を建て直し、リゼヴィムを見る。

ドラゴンの翼と、鱗に包まれた悪魔の翼を生やす俺と。悪魔の翼を二対生やしているリゼヴィム。

リゼヴィムは若干の焦りの色を見せているようだ。

「何なんだよ、何で駒を二つ使ったのに勝てない!」

リゼヴィムはそう言うと、オーラを込めた左手を俺に、ではなく、リアスたちの方へ向けた!

「憂さ晴らしに死ねぇぇぇぇぇ!」

リゼヴィムがオーラを放とうとした瞬間、俺は一気に距離を詰め、ブレードを振り上げた。リゼヴィムは俺への反応が遅れ、左腕が宙を舞った。

「あ、ああああ!?」

下腕部がさっぱり無くなった左腕を見て、リゼヴィムは狼狽えていた。

俺は振り上げたブレードの刃を返し、今度は振り下ろす。

さすがにそれは避けられるが、リゼヴィムは息を荒くしていた。

俺はブレードを横に振り、刃についた血を飛ばす。そして、リゼヴィムに言う。

「おまえ、弱くなったか?予想外の事が起こると反応が悪くなるが、ここまでなるのか」

「言ってくれるねぇ。なんならラスト一個使ってやろうか?あん?」

なんか真っ先に死ぬモブキャラみたいなこと言い始めたな。

「使え使え、俺もその方が良いし、後が楽だ」

俺はあえて煽り、使わせようとする。あと三つの(キング)の駒、そのうちの一つがあるのなら回収してしまいたい。

「言ったな?使うぞ?本当に使っちまうぞ?」

うぜぇ。やるならさっさとやれよ。

「早くやれ。俺も『本気』でいくからな」

リゼヴィムは俺の発言に驚きながらも、ついに(キング)の駒を取り出し、使用した。

周囲に異常なまでのプレッシャーが放たれ、地面にヒビが入り始めた。

「知らないぞ?俺はもう止まらないぞ?」

リゼヴィムはそう言うと、ゆっくりと高度を下げ、着地。落ちていた左腕を魔力でくっつけていた。

俺も少し遅れて着地し、右足を引いて脇構えを取る。

「さぁ、始めようぜ?最終ラウンドだ!」

リゼヴィムは両手を掲げ、俺に宣言した。

 

 

 

 

 

 

 




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