俺は一気に接近し、リゼヴィムに上段から斬りかかる。リゼヴィムは魔力を込めた右腕でそれを防ぐが、刃が少しずつその魔力を押し返して腕に達しようとしていた。
「な、何で!?」
リゼヴィムは慌てて俺を弾き飛ばした。何でと言われたら答えるのが義務ってもんだな。
俺は着地すると、リゼヴィムをバカにしたような目をしてから言う。
「俺はこいつで百数十人の悪魔を斬ってきた。ただの剣がそれだけ斬れば、異質な物になってもおかしくないだろ?」
「ま、まさか!?」
リゼヴィムが驚いているが、答えを教えてやろう。
「悪魔を斬りまくった結果、悪魔を斬ることに特化した剣になった。もう魔剣と呼んでいいかもな。
俺がドヤ顔で言うと、リゼヴィムがキレた。
「そんなふざけたもんに、俺が負けるわけねぇだろがっ!」
リゼヴィムは先程よりも多く、腕に魔力を込めているように見える。こいつバカだな。
俺は再びリゼヴィムに突貫し、下段に構え、右下から逆袈裟にブレードを斬りかかる。
リゼヴィムは刃を止めるのではなく、すぐさま弾き返した。俺は弾かれた勢いを使って足を軸にして時計回りに回り、斬りにいく。
リゼヴィムはそれを右腕を垂直にして受け止め、左拳を撃ってくるが、俺は翼で受け止める。
ゴッ
固いものを殴ったような音が響き渡った。
リゼヴィムの表情は驚愕のものになっていた。
俺は翼は黒い鱗に包まれたドラゴンのものだ。。
「グレンデルの魂は移したが、体は残ってるんだよ」
「グレンデルの鱗……!邪龍はどこまでも俺を邪魔してくれるんだな!」
俺は右手をブレードから離し、オーラを込めながら拳を作ると、全力で殴る!
リゼヴィムは顔面に拳を食らい、吹っ飛んだ。
「二発目ってところか?」
俺がドヤ顔で言うと、リゼヴィムはキレながら立ち上がった。
「何なんだよ!何なんだよ!?」
俺はブレードを右手に持ち替えながら言う。
「これに気をつけすぎなんだよ。隙だらけだぞ」
「だったら、これでどうよ!」
リゼヴィムはそう言うと、大量の魔力弾を俺に放ってきた。避けたらリアスたちの方にいっちまうし、仕方ねぇ。
俺はブレードを両手で持ち、オーラを込める。俺はブレードの刃を垂直に立て、顔の左側に持っていき、逆八相の構えを取る。ブレードの光が最大になった瞬間、一気に左から右に振り抜く!
ブレードから放たれた深緑色の濁流は、リゼヴィムの魔力弾を全て呑み込み、リゼヴィムにも迫るが、リゼヴィムは上空へ飛ぶすることで回避していた。
俺はブレードを右手だけで持ち、肩に乗せ、リゼヴィムに左手を横に広げながら言う。
「おいおい、リゼヴィム。さっきまでの余裕はどうした?俺一人も攻めきれねぇのか?」
リゼヴィムは歯を食い縛り、屈辱に耐えているような表情になっていた。
リゼヴィムは大きく息を吐くと、醜悪な笑みを浮かべて、懐を探る。すると、一つの駒が出てきていた。
あれは、どう考えても
「文句言うなよ?挑発したのはそっちだぜ?」
リゼヴィムはそう言うと、駒にオーラを込めた。オーラを受けた駒は浮かび上がり、少しずつリゼヴィムの体に入っていった。
リゼヴィムは苦悶の表情を見せるが、すぐに笑んだ。
「あはは!これで今度こそ俺は!」
「無敵ってか?笑わせんな!」
俺はリゼヴィムが言い切る前にドラゴンの翼で飛び上がり、肉薄。その勢いでブレードを右手一本で振り下ろした!
リゼヴィムは腕をクロスさせてそれを防ぐ。先程ように押しきれない。
「どうだ?これが
俺はブレードの峰に左手を添え、力を込めていく。
ブレードと魔力が火花を散らし、競り合っていた。
俺はブレードに集中しているリゼヴィムの腹に膝蹴りを当てる。
リゼヴィムは一瞬怯み、腕の力が抜けかけるが、踏ん張っていた。ならばと、もう一度膝蹴りを決めようとするが、リゼヴィムは器用に足で防いだ。
リゼヴィムは自らの翼を刃のようにして、俺を狙ってくるが、俺は違う翼を生やしてそれを防ぐ。
「なっ」
「俺、悪魔だぜ?ドラゴンの翼だけなわけあるか」
俺は飛行のためにドラゴンの翼を使い、防ぐために悪魔の翼を使っている。しかもこの翼、ただの翼じゃない。
「しかも、この翼。鱗に覆われてるから簡単には破れないぜ?」
「何なんだよ、くそが!」
リゼヴィムは両腕に力を込め、俺を弾いた。俺は素早く態勢を建て直し、リゼヴィムを見る。
ドラゴンの翼と、鱗に包まれた悪魔の翼を生やす俺と。悪魔の翼を二対生やしているリゼヴィム。
リゼヴィムは若干の焦りの色を見せているようだ。
「何なんだよ、何で駒を二つ使ったのに勝てない!」
リゼヴィムはそう言うと、オーラを込めた左手を俺に、ではなく、リアスたちの方へ向けた!
「憂さ晴らしに死ねぇぇぇぇぇ!」
リゼヴィムがオーラを放とうとした瞬間、俺は一気に距離を詰め、ブレードを振り上げた。リゼヴィムは俺への反応が遅れ、左腕が宙を舞った。
「あ、ああああ!?」
下腕部がさっぱり無くなった左腕を見て、リゼヴィムは狼狽えていた。
俺は振り上げたブレードの刃を返し、今度は振り下ろす。
さすがにそれは避けられるが、リゼヴィムは息を荒くしていた。
俺はブレードを横に振り、刃についた血を飛ばす。そして、リゼヴィムに言う。
「おまえ、弱くなったか?予想外の事が起こると反応が悪くなるが、ここまでなるのか」
「言ってくれるねぇ。なんならラスト一個使ってやろうか?あん?」
なんか真っ先に死ぬモブキャラみたいなこと言い始めたな。
「使え使え、俺もその方が良いし、後が楽だ」
俺はあえて煽り、使わせようとする。あと三つの
「言ったな?使うぞ?本当に使っちまうぞ?」
うぜぇ。やるならさっさとやれよ。
「早くやれ。俺も『本気』でいくからな」
リゼヴィムは俺の発言に驚きながらも、ついに
周囲に異常なまでのプレッシャーが放たれ、地面にヒビが入り始めた。
「知らないぞ?俺はもう止まらないぞ?」
リゼヴィムはそう言うと、ゆっくりと高度を下げ、着地。落ちていた左腕を魔力でくっつけていた。
俺も少し遅れて着地し、右足を引いて脇構えを取る。
「さぁ、始めようぜ?最終ラウンドだ!」
リゼヴィムは両手を掲げ、俺に宣言した。
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