龍の背中を追いし竜   作:Kurato

13 / 36
この三月中1度も投稿出来ずに本当にすいませんでした。
これからは自分のペースでこれくらいに頻度にならないように気をつけながらやって行きますのでよろしくお願いします


13話 父と子 その二

セレナに戻ってきた俺と桐生さんは酔いつぶれてる伊達さんを発見した。

 

「伊達さんどうしたんだ」

「何か酔ってる時にいっぱい言ってたわね。娘さんの事だった気がしたけど……」

 

「(また、親子絡みかよ……)」

 

何か嫌な胸騒ぎがした。とりあえず伊達さんを起こす事にした。

 

「伊達さーんもう結構な時間ですよー」

 

呼んでみても特に反応は無く、とても酔いつぶれてる事がわかる。と、その時

 

プルルルプルルル

 

「電話?」

「伊達さんの所ね」

「沙耶って書いてありますけど…」

「それ、伊達さんの娘よ。さっき話してた時その名前を何回も口にしてたから」

「とりあえずこのままじゃダメだろ」

「桐生ちゃん代表して出てみてよ」

「何で俺が?」

「電話 このまま出なかったら可哀想でしょ」

「そ、それはそうだが…」

「往生際が悪いですよ。桐生さん」

 

俺もその場のノリで、桐生さんに電話に出せてみようと考えた。

 

「た、竜也までもか…分かった。出てみよう。も、もしもし」

 

桐生さんが出てみると、電話を取っていない俺まで聞こえる声の怒声が聞こえてきた。

 

「バカ!何で直ぐに電話に出ないわけ!?捨てた女の娘の事なんかやっぱりどうでも良いんだ!じゃあもうこっちも勝手にするから!」

 

ガチャ!

 

桐生さんが発言する前に電話は切れてしまった。

 

「何か…凄いキレてましたね」

「あ、あぁ」

「桐生ちゃんが直ぐにでないからよ」

「お、俺のせいなのか?」

 

「(まぁ一概には桐生さんのせいとは言えないけど…)」

 

「ん、んぅん…何だ…桐生と竜也じゃねぇか」

「伊達さん起きたのか」

 

三人でさっきの電話の事を考えている内に伊達さんが起き出した。

 

「あぁ、ちくしょう。飲みすぎたか」

「確かに俺らが来たときには潰れてましたね」

「伊達さん。さっきあんたの娘から電話がなってな。俺が出てしまったが良かったか?」

「沙耶からか……親子の見苦しい所を見させてしまったか?」

「いや、別にそんな事は……」

 

俺は必死に弁解しようとしたが。

 

「いや、気にすんな。さて、一回外の空気でも吸ってくらぁ」

「伊達さん……」

「俺、ちょっと見てきます」

 

外に出ると伊達さんが悲しそうな顔をしていた。

 

「伊達さん。大丈夫ですか?」

「ん?あぁ、こう言っちゃなんだが、もう慣れちまった」

 

伊達さんは微笑を浮かべながら俺に話し始めた。

 

「実はな、俺は前は一課に所属していてな」

「?……」

「ただし、桐生の事件の裏を探り続けたら四課に追い出されちまった」

「そう、なんですか……」

「そして、その直後に家に帰ったらもう嫁と娘は居なかった」

「え……?」

「まぁ、あの時はろくに家になんか帰んなかったしな。あいつらも我慢の限界だったんだろ」

 

俺は何も言えなかった。伊達さんの悲しそうでもあり、少し笑っているような顔を見てると自然に口が止まってしまう。

 

「何だよ。そんな顔すんじゃねぇよ。さてと行くか」

「?…何処にですか?」

「沙耶の所だ。おそらくまだ“第三公園”にいるだろ」

「第三公園……」

「あぁ。それじゃあな」

「伊達さんは休んでろ」

「「桐生(さん)」」

 

桐生さんがいつのまにか外に出ていた。

 

「伊達さんはまだ飲んでろ。俺が会いに行ってみよう」

「いや、これは俺の…」

「伊達さん。こう言っちゃなんだがあんたとあんたの娘が会った所でいまより関係が良くなるかどうかは不明だ。だったら俺たちから伊達さんの事について話した方が良いだろう」

「桐生…分かった。ただばれない様にはついて行くぞ」

「構わないさ。行くぞ竜也」

「は、はい」

 

「(それで良いのかな?)」

 

若干不安になりながら、桐生さんについて行った。

第三公園はセレナから数メートルしか離れておらず、すぐさまたどり着いた。(余談だが、伊達さんは曲がり角で隠れてるつもりだろうが、伊達さんの着ているロングコートや、少し猫背なのも加わり余計に目立っている。ちなみに俺は松葉杖を置いてきている)

 

俺と桐生さんは中に入ったが誰も居なかった。

 

「いませんね」

「しょうがないな。伊達さんには謝るとしよう」

 

俺達はそのまま引き返そうとしたが。

 

「ねぇ、お兄さん達暇?」

 

女子高生が二人立っていた。

 

「何だ?お前らは?」

「まぁまぁそう言わないでさ、一人ずつで良いよね。条件は基本無し。だけど無茶過ぎるのはNG」

 

「(これって援交だよな。最近多いよな、それでいて通報するような女子もいるし)」

 

俺が一人で納得してると

 

「竜也、どうゆう事だ?」

 

一人だけ納得していない桐生さんがいた。

俺は女子高生に聞こえない声で話し出した。

 

「援交ですよ」

「援交?何だそれは?」

「簡単に言うとお金払う代わりに“ヤらせてくれる”ってシステムです」

「最近はそう言うのが多いのか?」

「さぁ、やった事ないので」

 

俺達で話を進めていると

 

「ねぇどうすんの?やるの?やらないの?」

「あーごめん。実は俺達探してる人いてさ、そんな事してる暇無いんだ」

「そうなんだ、じゃあこの話は忘れて」

 

「(こんな夜中に援交なんかやりやがって、親の顔が見てみたいわ)」

 

「沙耶、やっぱり見つかんないよ」

「大丈夫大丈夫、次行ってみよう」

「「!?」」

 

突然の名前に二人して目を見開いてしまった。

桐生さんが沙耶という名前の女子高生の腕を掴む。

 

「沙耶?」

「ちょっと!」

「君さ、伊達さんの娘?」

 

女子二人を引き止めてベンチに座らせ、話を聞いた。

 

「この行為事態は伊達さん知ってる訳?」

「はぁ?バカなの?知ってる訳ないじゃん」

「つまり勝手に自分を安く売ってる訳だ」

「あのさ、桐生さんの言い方は強いけど君たちホントに止めといた方が良いよ」

「あんたらが口出す必要無いじゃん」

「ホントそれ、チクリたきゃ勝手にチクってれば、私にはお金が必要なの!」

 

そう言うと立ち上がり伊達さんがいる方に走り出してしまった。

 

「(ヤバ!)」

 

俺は急いで追いかけると何とか伊達さんはばれなかったらしい。

 

「……沙耶」

 

しかし、さっきの会話を聞いてしまい伊達さんはショックでうちひしがれていた。

 

「駄目ですね。完璧どっか行ってますね」

「そうか……止めてしまってすまなかったな」

「……お兄さん達沙耶の味方?」

「たぶんな」

「そっか……実は沙耶今変な男にはまっててさ、チャンピオン街の“シェラック”って店にいる正太郎って奴。そんでそいつ、金のかかる男らしくてそれでああいう事してお金を稼いでるの。ねぇお兄さん達あの子ヤバいかも。何とかできないかな?」

「分かったからお前は帰ろよ」

 

俺が返事すると

 

「分かった」

 

返信をして帰って行った。

 

「さてと、シェラックでしたっけ?」

「あぁ、だがあそこはバーしか無いしな。お前はまだ未成年だしな」

「まぁ、外で待ってますよ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー―――――

チャンピオン街の外で待つこと数分間で桐生さんは出てきた。

 

「どうでしたか?」

「あぁ、“スターダスト”にいるらしい。どうやら3ヶ月前から“翔太”って名前で活動してるらしいな。スターダストには俺の顔馴染みもいる。行ってみよう」

「はい」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー―――――

「あ!桐生さん。どうしたんすか?そっちの人は?」

「あぁ、俺の昔の知り合いでな、最近また会ったんだ。で、こちらの用なんだが、翔太ってのはいるか?」

「翔太ですか?あいつならあそこに」

 

「(チャラ……)」

 

そこにいたのは金髪で髪型や、服の着方などだいぶチャラそうな人物だった。そしてそいつと話してるのはいつ着替えたのか制服からピンクのワンピースになっていた伊達さんの娘だった。

 

「あいつか……行くぞ」

「はい…」

 

俺と桐生さんがあいつに向かうと、それより先に伊達さんがあいつらに向かっていった。

 

「沙耶!」

「お父さん!?」

「お客さん困ります」

「うるせぇ。帰るぞ沙耶」

 

翔太という奴は伊達さんに投げ飛ばされた。

 

「翔太!大丈夫?」

「沙耶……お前何でこんな所で」

「こんな所で?何よ?今さら父親顔?ふざけないでよ。今日だって約束忘れてた癖に!」

「それは………」

「お父さんはいつもそう。会ったって何も言わない。それでいていつもつまらそうにしてる。こんな時だけ父親ぶる」

「沙耶……」

「帰るね」

「沙耶ちゃん!」

 

ホストが止めるが娘は泣いたまま、スターダストを出ていく

 

「ちくしょう……」

 

伊達さんが項垂れていると、

 

「何よ!あんた達!?」

 

さっきの娘の悲鳴じみた声が聞こえてきた。

 

「沙耶!」

 

伊達さんもあわてて追いかける。

 

「竜也」

「俺達も行きましょう」

 

俺達も追いかける。

 

~~伊達視点~~

「ちょっと!離して!」

「うるせぇ!いいから来いや」

 

外に出ると、沙耶を何人かの柄の悪い男達がいた。

 

「おい!何やってんだ!?」

「あぁ?何だよオッサン」

「その子から手を離せ」

「んだよ?こいつは俺達の所で何十万も借金してんだよ」

「そうそう。だから俺らなりのやり方で借金返済してもらおうって訳。わかったら退きなよ」

 

「(沙耶……待ってろ)」

 

俺は連中に一人で向かおうとしたが。

 

「警察で何年間も勤めてた人が一人で特攻ですか?そんなんじゃ懲戒免職ですよ」

「竜也、伊達さんをからかうな。俺らで良かったら力になるぜ」

「竜也…桐生…」

 

桐生と竜也が立っていた。

 

「何だよ。てめぇらもその親父の味方?」

「まぁ、そんなとこだ。悪いが、その女は離してもらうぜ」

「ざけんな!」

 

沙耶を取り囲んでいた連中の一人が竜也に殴りかかったが

 

「?こんなもん?お返ししてやるよ」

 

ドンッ!!

 

竜也に効果は無く、殴り返された方が吹き飛ばされた。

 

「!?ヒ、ヒィ!」

 

他の連中も相手している強さを知り恐怖する。

 

「もっと来いよ。つまんねぇな」

「ビビんな!全員でかかれ!」

 

他の連中も俺と桐生にかかって来るが特に脅威ではなかった。

全員が倒れてあと俺はリーダー格の男の髪をつかみ話した

 

「俺はあの子の父親だ。お前らのボスの所へ連れてけ」

 

~~竜也視点~~

伊達さんが沙耶さんを襲った連中と一緒に行ってから数十分がたった。いまだに伊達さん達が来る様子はない。

 

「遅いっすねぇ伊達さん。一人で行っちゃいましたけど…」

「……竜也」

「はい?」

「ちょっと出かけるか」

「そうですね」

 

俺は桐生さんの真意をくみ取り外に出ていこうとすると

 

「待って…」

 

沙耶さんが俺らをひき止めた。

 

「翔太が言ったの。町金で借りた金すぐ返さないといけないから…どうにかして金作れって」

「いつからやってたんだ?」

「ほんとは初めてだったの…でも来週までにお金作れなかったら翔太殺されるかもなんて言うから……」

「てめぇの命惜しさに女頼った訳か。本当にてめぇを大切にしてるならそんな事言わねぇはずだが?」

「でも!私には翔太しかいないから……」

「伊達さんならお前を守る。自分がどんな目にあってもだ。てめぇだって分かってるだろ。てめぇを一番大事にしてるのは翔太じゃねぇ。伊達さんだ」

「ねぇ桐生さん竜也さん、私お父さんが心配」

「その町金の場所分かるか?」

「“ピンク通り”の“花形ビル”そこがあいつらの事務所」

「行くぞ。沙耶 てめぇも一緒に来るんだ」

「うん」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――

花形ビルに到着して、中の様子を見ると

 

ボコッ!ドガッ!

 

伊達さんが殴られ続けていた。

 

~~伊達視点~~

「あんたさぁ、沙耶の親父さんなんでしょ。だったらあんたが代わりに払ってよ。そうすりゃあの女には関わらないし」

「……いくらなんだ?」

「店のつけが20 俺が立て替えたから利子つけて…400」

「翔太はよぉ俺らの系列で金借りたのよ。その利子が乗ってんだよ」

「!?…バカな?」

「払えないならさぁ、沙耶ちゃんしょうがないよね」

 

その言葉にキレ頭突きを喰らわすと

 

「翔太!?てめぇ何すんだ!」

 

殴られると同時に警察手帳が落ちる

 

「コイツ“サツ”だ!」

「へぇ~ 四課“マル暴”じゃねぇか」

「マジか!?やべぇじゃねぇか」

「まぁ待てよ。ねぇおじさん“マル暴”って事はさヤクザ集団から押収した“チャカ”もあるよね?」

「……どうゆう事だ?」

「押収したそいつらを俺らに横流ししてくれたら許してやるよ。悪い条件じゃないと思うけど?」

「………けんな」

「何?」

「ふざけんなって言ったんだ」

「へぇー良いんだ。アンタの所の娘がどうなっても」

「俺ぁ腐っても警察だ。汚職になんか手を染める気はねぇよ」

「……じゃあ死ねよ」

 

俺は殴られる事を覚悟したが、いつまで経っても殴られる事は無かった。

前を見ると桐生と竜也が立っていた。

 

「「てめぇらが死ねよ」」

 

~~竜也視点~~

 

「あ?」

「しょ、翔太!こいつらだ」

「へぇーアンタらが邪魔してくれた張本人なんだ」

「御託は良い。さっさと掛かって来いよ」

 

「(?もしかして桐生さん怒ってる?)」

 

俺は桐生さんの口調から察した。

 

「じゃあ行くぞ!こいつらぶっ殺しちまえ!」

 

翔太がナイフを構え他の連中も我流の構えを取り始める。

桐生さんが黄色のヒートの壊し屋スタイル俺はマシンガンスタイルになり連中に改めて向かい直した。

 

「オラァ!」

 

ジャブの様なパンチを躱し逆に反対側の空いた所に向けてローキックを放つ。

 

「グハッ!」

「!?ちくしょう!」

「遅せぇよ!」

 

仲間のやられている姿を見て他の奴が攻撃してくるが、遅いため回避するのは余裕があり、逆に反撃出来る程だった。

 

そして桐生さんの方を向いた頃には終わっていた。

 

~~桐生視点~~

「(ナイフを持った奴が1人に奴の仲間か…)」

 

俺は近くにあったテーブルを即座に掴み翔太の仲間の方に叩きつける。

 

「死ね!」

 

翔太の方が刺してくるが対した問題では無い。

背中を刺されながらも奴の襟を掴み投げ飛ばした。

俺はそのまま投げ飛ばした翔太に近ずき

 

「2度と伊達さんとあの娘には近かずくじゃねぇぞ」

 

その言葉を放ち俺らで外に出た。

_________________________________________________________

場所を最初の公園に移し、伊達さんと沙弥をお互いを見つめるように立ち、俺と竜也が少し離れた所で見守っていた

 

「お父さん…私」

 

パァン!

 

伊達さんの頬を叩く音が響く。

 

「沙弥…済まなかった。俺は悪い父親だ。お前に何か言うなんて事は本当はあっちゃいけない事だでもそんな俺でもお前に守って欲しい事がある。俺はお前自身の幸せのために暮らしてくれ。もし何かあった時には俺が守ってやる。守ってやるから…………!」

「お父さん…分かったから泣かないでよ」

 

沙弥が伊達さんに抱きつく。

 

「後は2人きりにしますか」

「あぁそうだな」

 

俺たちは2人の方を向かずに右手を挙げてそのまま帰って行った。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。