戦姫絶唱シンフォギア 命を燃やせし歌姫の戦士   作:木原@ウィング

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今回は少しオリジナル展開が入っております。
みんなのOTONAの弦十郎さんの活躍回ですぞぉ!!


7話 襲撃! 青き仮面ライダー

「眼魂を寄こせ、だと?」

 

「あれって……椿君とは別の」

 

「仮面ライダーだとぉ!?」

 

翼との衝突後に突如やってきたゴーストとは色が違うもう一人の仮面ライダー。

その存在に驚きつつも三人は戦闘の構えを取る。

 

「……邪魔をするな。俺の目的は眼魂だけだ」

 

「そうは行かない。いきなり発砲してくるような奴は少し話を聞かねぇとな」

 

「ぶ、武器を降ろしてください!!」

 

響は少し戸惑いながらも拳を握って青い仮面ライダーを睨む。

そんな響を見向きもせず、青い仮面ライダーは椿に向かって走り出す。

 

「と、止まりなさい!!」

 

突撃してくる青い仮面ライダーを止める為に響は拳を突き出す。

その突き出された拳を見て回避行動を取った青い仮面ライダーは回避すると同時に返す刀で手に持っていた銃”ガンガンハンド”の引き金を響に向かって引いた。

 

「ッ!? きゃあ!!」

 

「響ぃ!?」

 

攻撃を受けてその衝撃で少し飛ばされる響を見て椿は叫ぶ。

響に椿の注意が逸れたそんな一瞬の隙をこの青い仮面ライダーが見逃すはずが無かった。

 

「よそ見をしていていいのかぁ!?」

 

「はっ!!」

 

青い仮面ライダーはそのまま椿にもその引き金を引こうとした

 

「うぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

 

「ッ!? ちぃ!!」

 

しかし、その攻撃は間に入った弦十郎によって妨害された。

弦十郎はガンガンハンドの先を蹴りあげ銃口を逸らしてから青い仮面ライダーに拳を叩き込む。

その威力が凄まじかったのか青い仮面ライダーは少し宙を浮き、そのまま飛ばされる。

 

「あ、相変わらず無茶苦茶ですね。弦十郎さん」

 

「今のうちに変身してくれ。椿君」

 

「えぇ、分かっています」

 

椿はそう言って懐から取り出した『オレゴーストアイコン』をゴーストドライバーにセットする。

ドライバーのカバーを閉じるとすぐにドライバーの真ん中に有った目のような場所からオレンジ色のパーカー飛び出してくる。

 

【アーイ!】 【バッチリミナー! バッチリミナー! バッチリミナー! バッチリミナー!】

 

「変身!!」

 

待機音声が流れてすぐに椿は叫ぶ。それと同時に勢い良くドライバーの右にあるレバーを一度引いてから一気に押し込んだ。

 

【カイガン!オレ!】【 レッツゴー!覚悟!ゴ!ゴ!ゴ!ゴースト!】

 

そしてそのままオレンジ色のパーカーを被り変身を完了させる。

変身をしたゴーストはゴーストドライバーから取り出したガンガンセイバーを構えて青い仮面ライダーを睨む。

 

「お前は一体何者だ!?」

 

弦十郎の攻撃から復帰した青い仮面ライダーはゴーストの問いかけにガンガンハンドを構えながらも答える。

 

「俺は仮面ライダースペクター」

 

「仮面ライダースペクター、聞いたことが無いな」

 

弦十郎は自分の記憶にある仮面ライダー達の名前を思い出してみるが聞いたことの無かった名に眉をひそめる。

しかし、スペクターに向ける警戒はそのままに構えも解かずにいる所は流石は司令官と言った所か。

 

「お前はなぜ眼魂を狙う!」

 

「貴様らのその質問に答えるつもりは無い!!」

 

スペクターはそう怒鳴ると懐から一つの眼魂を取り出す。

 

「それは、眼魂!?」

 

「眼魂は全て俺が手に入れる!! そして、俺はッ……」

 

取り出した眼魂の横のスイッチを押すと『12』の番号が浮かびそれをゴーストドライバーにセットしレバーを引いた。

ゴーストドライバーからは紫色のパーカーが出現しそのままスペクターに覆いかぶさった。

 

【カイガン! ノブナガ! 我の生き様!桶狭間!】

 

「その眼魂、ノブナガ……織田信長か!!」

 

「え、織田信長!?」

 

弦十郎の推測に驚きを現わす響。

織田信長、その名を知らない人はいないとまで言われる英雄中の英雄。

スペクターはそのままガンガンハンド銃モードにして三人に向かって発砲し始める。

 

「ッ! 危ない!!」

 

ゴーストは二人の前に立ち銃弾を防ぐ盾となる。

その直後、ゴーストの背中に銃弾が連続で直撃する。

「がぁ!?」

 

「つ、椿君!!」

 

「大丈夫か!?」

 

「へ、平気です。この位……」

 

少し苦しそうに言い、ゴーストは再びスペクターに向き直る。

その手には一つの眼魂が握られている。

 

「弦十郎さん、響。アイツは俺が何とかします。二人は隙を見て逃げてください」

 

「……分かった」

 

「椿君、無理はしないでね?」

 

「誰にものを言っているんだっての」

 

心配そうにゴーストを見る響の頭をゴーストは少し乱暴にワシャワシャと撫でまわす。

それを受けて響は頭をぐわんぐわんと揺らしている。

 

「ユルセン! 二人を頼むぞ!!」

 

「え、ユルセン?」

 

「誰だそれは?」

 

「椿、呼んだか~?」

 

三人の間から突然聞いたことの無い声が聞こえてきて弦十郎と響は驚く。

辺りを見渡しても声の人物は見えず首をかしげる二人。

そんな二人を前にしてゴーストの隣にオレンジ色の幽霊が現れた。

 

「え!? こ、この子は?」

 

「やっぱり響には見えているんだな」

 

「ひ、響君?」

 

「弦十郎さんには見えてない……来い! クモランタン!!」

 

ゴーストの叫びと共に何処からか大きな蜘蛛が飛んできた。

その蜘蛛はゴーストの手に収まるとその姿をランタンに変えた。

 

「響、ここを回して俺の周りに向けてくれ」

 

「え、えっと……こう?」

 

響は言われた通りにクモランタンの横にあるボタンを回す。

するとランタンの閉じていた部分が開き、そこから青色の光が溢れ出す。

 

「あぁ~眩しい!!」

 

「こ、これは何だ!?」

 

「おい! 俺をこれ呼ばわりするな!!」

 

「弦十郎さん、そいつがユルセンです」

 

「か、可愛い~」

 

「だぁ! くっ付くな!?」

 

「……なぁ、何か響君と声が似ていないか?」

 

「あ、それは俺も初めて聞いた時に思いました」

 

「って、そうじゃなくて!! 良いから、隙を見て逃げてくださいね! ユルセン、二人を頼んだ!!」

 

「へいへい、さっさとアイツ倒しちまえ」

 

ユルセンに二人を任せたゴーストはガンガンセイバーを構えながらスペクターに向き直る。

そしてスペクターもガンガンハンドを構えながらゴーストに問いかける。

 

「作戦会議は終わったか? 終わったのならさっさと眼魂は全て寄こせ」

 

「生憎、俺にも叶えたい願いって奴が有るんでね。こいつらは渡せない!!」

 

ゴーストは眼魂の横のスイッチを押す。すると『05』のナンバーが浮き上がりそのままゴーストドライバーにセットしてレバーを引く。

 

【カイガン! ビリー・ザ・キッド! 百発!百中!ズキューン!バキューン!】

 

ゴーストはオレゴーストからビリー・ザ・キッド魂にゴーストチェンジを完了させ、スペクターに対して精密な射撃を繰り出す。

スペクターも突然来た反撃に一瞬動揺しつつもビリー・ザ・キッド魂からの射撃をギリギリで避けながら反撃を開始する。

その様はまさに一進一退の攻防戦だった。

 

「っく! その力、やはり使いこなしているのか!!」

 

「これでも英雄達に認められてんだ! 力を貸してもらっている身だからこの位は出来なきゃ申し訳ねぇんだ!!」

 

「力を貸してもらう、か」

 

ゴーストの発言を可笑しく思ったのか、スペクターは侮辱したように笑いポンプアクションでガンガンハンドをロッドモードへと変形させる。

 

『ナンデヤネン』

 

そのままロッドモードでゴーストからの精密射撃を弾き徐々に接近する。

 

「何が可笑しいんだ!?」

 

「力を借りるなどくだらない! 力とは支配し、自分の物としてこそ意味が有るんだ!!」

 

「そんな物は間違っている!!」

 

「どこがだ!? 所詮は英雄の魂ですら道具に過ぎない!!」

 

遂にゴーストの目の前に迫ったスペクターはガンガンハンドをゴーストに振り下ろす。

ガンガンハンドが直撃したゴーストの身体からは火花が飛び散った。

 

「ぐわぁ!?」

 

「椿君!!」

 

「お、俺に構わずに早く行けぇ!!」

 

「でもッ!!」

 

「ッ!? 響君!」

 

弦十郎が何かを感じ取りすぐに響の腕を掴んで自分の方に引きよせる。

その直後に響が立って居た場所に火花が散った。

 

「へっへっへ! まぁ、まだ見て行けよ。こいつが無様に負ける所をさぁ!」

 

「お前はッ!?」

 

「俺か? 俺は盾眼魔」

 

「盾眼魔?」

 

「それって、椿君の言っていた……敵!?」

 

見た目が金色の盾を両腕につけた眼魔が響達の前に立ちふさがる。

その眼魔の後ろには黒い幽霊達もうようよと居る。

 

「さぁ! お前らがここから逃げるにはこの俺を倒さないと駄目だ!」

 

「お前の目的は何だ!?」

 

「あぁ!? 決まってるだろ! アイツ等の眼魂を奪うんだよ! お前らはそのための人質だ!!」

 

「そ、そんなことさせない! そこを退いてもらいます!!」

 

「あぁ、退かせてみな!! まぁ、お前ら如きに俺を倒せるわけが無いがな!!」

 

「な、舐めるな!!」

 

響はガングニールを纏った拳を握りそのまま盾眼魔に攻撃を仕掛ける。

しかし、そんな響の攻撃を盾眼魔は自分の腕に付いている盾で難なく防いで見せた。

響の拳が盾眼魔の盾にぶつかった瞬間に、辺りに「ドグワッシャーーーーーン!!」と響いた。

そんな音と殴った感覚で響は確かに手ごたえを感じていた。

 

「……で? 今のが全力か?」

 

「え!? そ、んな……」

 

「この程度か、がっかりだな」

 

盾眼魔はそう呟くと呆然とする響に向けてその腕を思いっきり振る。

すると、腕に付いていた盾が響の身体を捉え、そのまま思いっきり振りぬいた。

その攻撃を受けて、響は悲鳴を上げる間もなく少し飛ばされる。

 

「大丈夫か! 響君!?」

 

「ゲホッゲホ! い、一応は大丈夫です」

 

「その程度の力で戦場に立つなど可笑しくて腹がよじれるぞ」

 

「おいおい! ありゃあ、ヤベェぞ!!」

 

「ま、まだ! やれます!!」

 

「おぉ、そうか! ならば来い!! 今度こそ立てなくなるほどにボコボコにしてやろう!!」

 

「……響君、ここは俺に任せてくれ」

 

「げ、弦十郎さん?」

 

「ほぉ? 今度はお前か?」

 

「あぁ、子供ばかりに戦わせるわけにはいかねぇだろ?」

 

「げ、弦十郎さん! 私もまだ戦えます!!」

 

「ふっ、そうか……だったら少しは骨が有るのを見せてくれよ!?」

 

盾眼魔が腕を上げると盾眼魔の後ろに居た黒い幽霊達が響に向かって突撃していく。

響はその黒い幽霊を殴って行くが数が多いのか徐々に追い詰められていく。

 

「くっ! 数が、多い!!」

 

「あぁ~もう!! クモランタン! そいつの援護してやれ!!」

 

ユルセンからの指示を受けてランタンモードになっていたクモランタンは糸を吐き、黒い幽霊達の動きを止めて行く。

それをみて響も動きの止まった敵から追撃していく。

 

「さぁ、アイツは頑張っているぜ? お前も頑張れよ?」

 

自分の前に立って拳を握る弦十郎を見て盾眼魔は笑う。

そこには「自分がただの人間風情に負ける筈がない」という絶対の自信が有るようだった。

 

「さぁ、行くぞ」

 

「来い! 返り討ちにしてやろう」

 

盾眼魔の放った言葉を聞き、弦十郎は一瞬で盾眼魔の懐に入り込んでいた。

それに気が付いた盾眼魔はすぐに腕に付いた盾で弦十郎の攻撃を防ごうとする。

 

「うぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

 

「なッ!? ガハァ!?」

 

しかし、弦十郎の攻撃の方が早く盾眼魔はそのまま吹っ飛ばされる。

 

「な、何が起きた!?」

 

「ただ殴っただけだ」

 

「有り得ねぇ!! 人間如きのスピードに俺が付いていけなかった!?」

 

「まだ行くぞ!!」

 

叫ぶ盾眼魔を無視し、弦十郎はそのまま盾眼魔を追撃する。

顔、胸、腹に連続で打撃を入れて行く。

盾眼魔はその連撃を喰らい、少しふらついていた。

 

「ば、バカな! なんだこの人間は! 滅茶苦茶強い!?」

 

「げ、弦十郎さん。凄く強い」

 

「おいおい、こいつマジで人間か!?」

 

「き、貴様! 貴様のその強さは何なんだ!? まさか貴様も仮面ライダーか!?」

 

「俺が仮面ライダー? いいや、違う。俺は特異災害対策機動部2課の司令官、風鳴弦十郎だ!」

 

「ふ、ふざけるな!! ただの人間にこの俺がこうも簡単に!!」

 

「そんな物、お前の鍛錬が足りていないだけだ!」

 

そう宣言した弦十郎は拳を更に力強く握り盾眼魔に突撃する。

しかし、今度は盾眼魔も腕の盾で防げるほどの速度だった。

盾眼魔はニヤリと笑い、自分の盾で攻撃を防ぐ。

 

「ハハッ!! 今度はお前の腕がつぶれる番だ!!」

 

「はぁぁぁ!!」

 

笑う盾眼魔を無視し、弦十郎は構えられた盾に全力の拳を叩き込む

すると、拳を叩き込まれた盾はビキビキッと音を立てて亀裂が入り始める

 

「な、なにぃ!?」

 

「ふん!!」

 

弦十郎のその気合で遂に盾眼魔の盾は完全に破壊された。

驚愕の形相になった盾眼魔を置いて行き、弦十郎はそのまま腕を振りぬき盾眼魔の顔面に拳をぶち込む。

ドゴォォォォォォォォン!!

まるで砲弾が発射されたような轟音と共に盾眼魔は錐もみ状に吹き飛ばされ地面に叩き付けられた。

 

「ぐっ、ば、バカな!? ここまで俺がダメージを受けるとは……」

 

「まだ意識があるのか。それだったらもう一発……」

 

「弦十郎さん! こっちも片が付きました! 私も……」

 

「っく! こ、今回は撤退だ!!」

 

盾眼魔は自分の連れていた黒い幽霊達も全滅し、自身にも甚大なダメージが有る事で自分が不利になったと感じたのか悔しそうに弦十郎を睨むと撤退して行った。

 

「た、倒した?」

 

「ま、マジかよこいつ。眼魔を倒しやがった」

 

「……怪我は無いか? 二人とも」

 

盾眼魔を撃破した弦十郎は響とユルセンに尋ねる。

 

「あ、はい。大丈夫です」

 

「お、俺も別に何ともないぞ」

 

「そうか、良かった」

 

無事な様子の二人を見て、弦十郎は安心したように息を吐いた。

 

 

 

「す、すげぇ。弦十郎さん。眼魔を倒した?」

 

ゴーストは弦十郎達に襲い掛かっていた眼魔が倒された事に驚いていた。

しかし、そのせいで一瞬だけ動きが止まってしまった。

そしてその隙をついてスペクターはガンガンハンドでゴーストを掴む。

 

「っく! しまった! は、 離せ!!」

 

「あぁ、離してやるさ!!」

 

スペクターはゴーストを掴んだまま背負い投げの要領で全力で投げ飛ばした。

 

「うぉお!?」

 

「これで終わりだ」

 

スペクターはガンガンハンドを再び銃モードに変えるとゴーストドライバーにアイコンタクトさせる。

 

【ダイカイガン! ガンガンミロー! ガンガンミロー!】

 

ゴーストドライバーから音声が響くと同時にスペクターの背後にガンガンハンドと同じ銃が大量に出現しその全ての銃口がゴーストに向けられていた。

 

「っく! こっちも!!」

 

投げられたゴーストもバットクロックをガンガンセイバーと合体させ、ガンガンセイバーライフルモードにしてゴーストドライバーにアイコンタクトさせる

 

【ダイカイガン! ガンガンミナー! ガンガンミナー!】

 

ゴーストも同じくガンガンセイバーライフルをスペクターに向けた瞬間、両者はトリガーを同時に押した。

 

【オメガスパーク!】

 

【オメガインパクト!】

 

二人の必殺技が空中で激突し、そのまま爆発する。

その爆発の余波でゴーストは更に吹き飛ばされ、響達の方まで落ちて来た。

 

「がはぁ!?」

 

「椿君!!」

 

「椿君!しっかりして!!」

 

「おいおい! お前も大丈夫か!?」

 

「へ、平気だ! まだ、やれる!!」

 

「無茶をするな!! もうボロボロだろう!?」

 

まだ立ち上がって戦おうとするゴーストを弦十郎が怒鳴って止める。

そんな四人の前に同じく爆発に吹き飛ばされたスペクターが復帰して立って居た。

 

「……さぁ、眼魂を寄こせ」

 

「断る!!」

 

「なら……死ね」

 

スペクターはその返事を聞き、無情にもゴーストドライバーのレバーを引き、そのまま押し込む

 

【ダイカイガン! スペクター! オメガドライブ!!】

 

ゴーストドライバーの音声と同時にスペクターの右足に青色の炎が灯り始める。

しかし、そんな危機的状況でもゴーストはスペクターから一切視線をそらさずに睨みつけていた。

そんな目を見て、何かを思い出したのか後ずさりしかけるスペクター。

だが、すぐに我に返り足のエネルギーを溜める事に集中する。

足に貯まった青色の炎の光が頂点に達しようとしたその時!!

 

「な、なにッ!?」

 

スペクターは自分の身体が動かなかくなっていることに気が付いた。

原因を探そうとするが動かない為に辺りを見れない。

 

「……無駄な抵抗はやめなさい。投降するか、ここで私に斬られるか。好きな方を選びなさい」

 

「つ、翼さん!?」

 

「翼、お前なんで……」

 

スペクターの後ろから天羽々斬を構えた翼が立って居た。

良く見てみるとスペクターの影には小刀が刺さっていた

 

―――――影縫い―――――

 

 

「2課に戻る途中に緒川さんから通信が有ったの。『叔父様達が襲撃を受けている』と」

 

「緒川さんが?」

 

「ぐッ! 舐、めるなぁ!!」

 

影縫いを受けて動けない筈のスペクターは叫びながらも徐々に腕が動き始める。

そして影に刺さっている小刀にも亀裂が入り始めた。

 

「こいつ、自力で影縫いを破ろうとしている!?」

 

「翼! こっちに来い!! 撤退するぞ!!」

 

「でも、こいつを逃がしたら!!」

 

「翼ァ!!」

 

「翼さん!!」

 

「っく!!」

 

弦十郎達から言われ、翼は悔しそうにスペクターを見るとゴーストたちの方に走る。

翼が到着すると同時にゴーストは眼魂を取り出してスイッチを押す。

すると『15』の数字が浮かび上がりそのままゴーストドライバーにセットし横に有るレバーを押し込む。

 

【カイガン! サンゾウ! サル、ブタ、カッパ! 天竺を突破!】

 

ゴーストドライバーから薄橙色のパーカーが飛び出してきてそのままゴーストに覆いかぶさる。

マスク部分は『西遊記』の玄奘三蔵が被る冠が有り、 右肩には孫悟空、左肩には猪八戒、背中には沙悟浄のレリーフが付いている。

 

これが仮面ライダーゴースト サンゾウ魂

 

「みんな! 俺の傍を離れるなよ!?」

 

ゴーストはそう言ってそのまま再びゴーストドライバーのレバーを引いて押し込む。

 

【ダイカイガン! サンゾウ! オメガドライブ!!】

 

音声と共にゴーストの身体からサル、ブタ、カッパが出現し、ゴーストの周りを走り出しそのまま雲となって全員を乗せてそのまま高速でその場を離脱した。

 

「……逃がしたか」

 

スペクターは逃げたゴーストたちを見つめ、変身を解除した。

そこには青いライダースーツを着た青い髪の青年が立って居た。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 




【次回予告】

「俺は絶対に奏を生き返らせる」

「もう良いんだ、兄貴」

「私にだって守りたいものは有るんです!!」

『災いが、やってくるでしょう』

「力がねぇ奴が守れる訳ねぇだろ!!」

「やめろ! 翼ぁ!!」

「防人の覚悟、その目に焼き付けなさい!!」

【壮絶! 防人の覚悟!!】
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