嫌いな人は名誉を捨ててまで抹殺しますが、仲間は大切にする所存です   作:タクティス・ハルバード=レミィ

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3章:既視感
クエストマイナスゼロ『ジョーの既視感


『ジョー遅いぞ』

 

「お前が速すぎんだよ!」

 

 草原でさすらいのキッドという危険種が現れたらしい。

 

 そんで、城下町の門を潜って草原の前にいるんだが、たったの3秒で危険種を見つけやがった。

 

 しかも強そうじゃね?

 

「おいおい、行けるのか……?」

 

「は? 私が行けないわけない」

 

「そうだよな。知ってた」

 

 危険種は何度も瞬殺してきたお前が行けないわけないよな。

 

 木製巨大人形みたいなキッドは『パペパペ!』と言ってステップを踏んでいた。

 

「さて……刹那必要? こんな雑魚に?」

 

「連打するなら必要だろ? 俺に聞くな」

 

 そう言うと、騎士はいつもなら刹那を出すのに出さなかった。

 

『全力で来な、本気出さないから』

 

 いつもの様に、光の渦に手を入れ、金色のオーラを放つオシリスダイトを取り出す。

 

『ゼクティス・レイダー』

 

『ベルセルク』

 

 流れるような手つきで駆け寄り、パペットに斬撃を浴びせると斧を振りベルセルクという火力補正スキルを発動する。

 

 もちろんキッドは、攻撃を受けて弓矢を放ってくるが……

 

「なんかした?」

 

 着弾する時にはもうパペットの足元に居た、もう奴には命はないだろう、俺だから言える!

 

「パペ……!」

 

「早く仕留めろ、おい! 危険の予兆だ。お前でも耐えれないだろ?」

 

「耐えてみせるよ、ほら来いよ」

 

 刹那していたら命はなかったな。

 

 そう言うと、ドヤ顔で攻撃を受けるとよろける。

 

「おっふ……」

 

「あと7本もそれが飛んでくるんだぜ?」

 

「6本の間違いだろ」

 

 また飛んできた矢を、何処から出したのか分からないがカラドボルグで相殺すると剣と木の矢が砂になった。

 

「6本か……」

 

「絶命的なピンチ」

 

「刹那使えばよかったんだよ……お前ってそういうところダメ」

 

「死ぬ事は無い、死にかけたら助けてねはぁと」

 

「はぁとってなんだ」

 

 そのまま3本の矢を受け、耐えれそうになさげで膝をついている。

 

 女でもそんな耐える奴いないと思うが。

 

「おっおい、大丈夫? 震えてるな」

 

「ジョー助けて、オシリスのリロードタイムまだある、それが奴のうち終わった後だからやばい」

 

 あーあーそうか。仕方ないね。

 

「二発は耐えろよ? 一発だけ代わってやるよ」

 

 一発受け、更に受けると、流石に踏み止まることすら出来ずに吹き飛んだ。金色の鎧を引っさげて。

 

「回復アイテム持ってくるべきだった」

 

『次は俺だ! キッド!』

 

 苦しそうに腹を抱えている女を横目に体を大の字にして立ち塞がる。

 

『ゴッフア!? えっちょ、こんなん耐えてたの!?』

 

 突然体に衝撃が走り、今度は俺が吹きとばされる。

 

『ジョー! お前の死は犠牲にしない!』

 

「まだ生きてるわ!」

 

『さて、お前の死は確定的に明らかになった』

 

 なんとか開く目をこじ開け、光の粒子を放つ女を目視する事に。

 

『ゼクティス・レイダー』

 

 スキルを使い、ダメージも浄化すると、それを6回使う。

 

『ベルセルク』

 

 これは、本気らしい。ベルを2回使うと更にスキルを発動させた!

 

 もう既に粒子は消えていて、俺なら地面に膝がくっついている。なのにたっているお前はどういう才能なんだ。

 

『ゼクティス・ドライブ』

 

 飛び上がり、振り下ろすとパペットは無言で光の閃光が走ると同時に真っ二つだ……。

 

 よく分からないが、説明し難いレベルの殺し方。

 

「あっ結局勝つんだ」

 

『私が負けるとか辞書に載ってないんで』

 

「なんつー決め台詞だよ」

 

「でもでも」そんな事を言いながら金色に輝く鎧を押し付けるように、俺に抱きつく、嬉しくないな。

 

「どうした?」

 

 理由か分かった。凄く強すぎて痛い。

 

『――攻撃を代わってくれてありがと』

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