嫌いな人は名誉を捨ててまで抹殺しますが、仲間は大切にする所存です   作:タクティス・ハルバード=レミィ

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4章:ホーリーネーム
クエスト16閃光と漆黒


 青くて重い鎧で全身を包み込む。

 

 服も顔も見られない。この……ナイトの帽子で。

 

 人混みの後ろに立ち、まずは偽者くんの行動を見ようかな。

 

『本当に黄金の騎士か? 奴はすごく謙虚だったが』

 

「私は本物だ! 証拠のオシリスが物語ってる」

 

 それはダークオシリスだよ……! しかも斧じゃなくて剣の使い手だから。

 

「そうか……」

 

 暗黒剣はようやく質問を始める。

 

『僕の事覚えてる? デス13連れて行ってくれたよね?』

 

「覚えてない」

 

 バッサリ言い捨てると、がっくは『そんな……』と言いながらその場を後にした。

 

 なんて事を! 今すぐ切り殺したいところだ!

 

『このマンドラ仮面のお陰で友達が出来た。それと、まだ言えてなかったけどあの時コブラタイラントを倒してくれてありがとう!』

 

「そんな物に頼ってるお前にお礼? 笑わせるな」

 

「おるせええええ! 初友達ってアフタさんだよねえええ」

 

「after10って言うんですけど青鬼付けてる。でも、あの人じゃないです」

 

「びええええん」

 

 偽者は嘘をつきまくるな。次はあふた?

 

『どうしてあふたと約束した途端に姿を(くら)ましたの?』

 

「キモイから」

 

「びええ……なんて言うわけない。その程度はもう慣れてる」

 

 まさかの暗黒剣全員、人混みに紛れる。

 

「ふっ」

 

 偽者の女は余裕そうに、腰に手を当てだす。

 

『次は私ですね』

 

「なんだ?」

 

 来た! こっちに敵意しか向けて来てないけどこういう時は凄いんだよね!

 

 自然と偽者は動揺を隠せないみたいだ! 暴け!

 

『ユッコさんは、私にオルタブレイドを投げ渡しましたよね』

 

 あっ! 何言ってるの!? 誤解!

 

「渡してなんかないな」

 

『『『ユッコ!?』』』

 

 当然暗黒剣の3人は振り返る。

 

 まさかの適当に言った名前がここで響くとは。

 

 急に偽物を囲うギャラリーも騒ぎ出す。

 

『ユッコってあの子かしら』

 

『pvpでジョー倒した奴か』

 

 pvp行ったのは間違いだったよおお!!

 

 どうして幻想さんが敵意剥き出しで私を睨んでいたのか分かった。

 

 名前が同じなのに強くないからだ。

 

『渡したでしょう? その引き換えに……』

 

「まった! まった! 私が本物だから!」

 

 私がレズだということがバレてしまう! じゃなくて評価下がる!

 

 一気に空に舞い上がると、幻想さんの側に着地して口を鎧の手で塞ぐ。

 

「おぉふ?」

 

『『『本物!? どういう事だ!』』』

 

「うるせえ! 今は金の鎧じゃないが、本物だ!」

 

 声を人1倍張り上げ、黙らせる。

 

「私が本物。ほら、このオシリスのオーラ」

 

 そう言って偽者はダークオシリス『ガレット』を掲げる。

 

「知ってた? 本物の閃光はさ、至高を究極に変えるんだよ? オルセ、至高ダイトよろしく」

 

 オルセは頷きながら私に至高オシリスダイトを投げ渡す。

 

 それを、空に、天を貫く様に持ち上げた、私は。

 

『レアリティ・進化』

 

 途端にダイトは金色のオーラを放ちだし、軽くなる。

 

「ね? 私本物」

 

『確か本物は黒いオシリスは使わないもんな……てめぇ! オラたちを騙したか!』

 

 ギャラリーはざわつく。

 

「ひいい! まて、強い方が本物だ! 偽者! 勝負しろ!」

 

 は? 偽者に偽者って言われるとか腹立つんですけど。

 

『オシリス・ダイト』

 

 オルセに返すと、自分のオシリスを光る空間から引き抜く。

 

 金色のオーラは健在だ。

 

「私は……負けたりなんか! 偽者め!」

 

「はいはい、周りの被害無いようにしてよ?」

 

「自分の事を気遣うべきだ!」

 

「だるいな。ギャラリーの方は距離感取ってよね!」

 

 ざわざわと暗黒剣含め観客は、遠くから見守る。確かに本物と偽物の戦いだからねー。

 

 無傷じゃないと正体バレる。

 

 一気にバックステップを取ると、私は何も持ってない左手でカッコよく偽物を指さす。

 

「仕留める……!」

 

『全力で来な、本気出さないから』

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