嫌いな人は名誉を捨ててまで抹殺しますが、仲間は大切にする所存です 作:タクティス・ハルバード=レミィ
『大丈夫ですか!? ユッコさぁん!』
ビッショビショで重い浴衣を引きずり、私はユッコに駆け寄る。
「おーい!」
目を開いて……あれ、閉じちゃった。
しかも、幻想歌先輩帰ってきた!?
「鳥! 幻想歌さん帰ってきたから言い訳用意して!」
「鳥じゃねええ!」
あわあわしてると、幻想歌先輩が……私を睨む。
『ユッコさんが寝てる理由教えて下さい』
「ひいい!」
咄嗟に離れ、噴水に体を落とす。
水は冷たい……。
「僕じゃないですよ、そもそもなんで幻想歌さんは、ユッコのこと心配する?」
頑張れがっく! そう思いながら、噴水から顔を出して動向を伺う。
「心配してるわけじゃないけど、死んだら困ります」
あぁっと! 幻想歌先輩はツンデレ!?
胸に手を当てて、恥ずかしそうにフリフリしてるあたりやり手説ある。
「どうやって起こす?」
「そんなの決まってるじゃないですか」
無表情で、ユッコさんにしゃがむ。
胸ぐらを掴むだと! なんて奴だ……。
「あの、やめてあげてくださ」
遮るように
「多分喜ぶ事だから気にしないでください」
と幻想歌先輩は返す。何が起きるんだろ!
そして、無理やり引いて起こす……?
今、ユッコさんは座ってる。だらんと力ないけど。
『起きて』
んん!? ユッコさんの顔が幻想歌先輩の後ろ姿に隠れた!
何が起きてるんですかね。
「う〜お?」
ユッコさん起きた説。
「幻想歌さん凄い」
『それほどでもない』
「鳥! 幻想歌さん謙虚!」
「鳥じゃないし!」
がっく喜んだけど、まだ何してるのか分からない。
噴水から出て近づいてみる。
「幻想さんもっと下さい」
耳に伝わるチュパチュパというイヤラシイ音。
「何が悲しくて女の子同士で……」
近づくとわかる声で話してる。
「あの……」
「バレたか! 生かしておけませんね!」
「許してあげて幻想さん」
『でも……』ユッコさんに手で静止される幻想歌先輩。
「別にいいと思いますけど、レズ」
「ユッコさんのせいでバレました、立ってください」
ダルそうに立ち上がる。
ちゃんと目には蒼い炎灯ってて……。
「私は悪くない、悪いのはバレるくらい大胆な幻想さんだと思う」
「あんまりですねぇ! もっと大体に行きましょうか!?」
「遠慮」
がっくは逃げたみたいで、もう居ない。
「あれ、あふたとオルセさんは?」
「ルルハの殺害現場だよ」
「「ユッコさん知ってたんですか!?」」
『いや、見えたし』当然のように語るユッコパイセンヤバイ。
でも、遅いなー。
「そうだカモメ、スサノオありがとね」
スサノオが宙を舞い、ガシッとキャッチする。
「いいんですよー」
「ユッコさんは渡しませんけどねー」
こっそり、幻想歌先輩はそんな事言った気がする。