どこまでも俺様主義 Episode.1:砂漠の国の紛争 作:ホエール
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どこまでも俺様主義 Re-meke Episode1:砂漠の国の紛争
第2章 「NASTUPA-TELNAYA OPERATSIYA――After a calm comes a storm. And it came.」
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その場所は、典型的な86%の世界に属する国家だった。
もとはといえば、人類同士の大戦だった第2次世界大戦が、途中から人類VS化け物に変わったのが原因だ。
『人類種と全文明総動員体制(ワールドオブ・トータルオーダー)』のもとで、行われた大動員。その需要と供給を満たすため、口約束の『独立と援助』が大量に配られた。
一民族一国家。大戦が終結すれば――――。
――化け物との戦いは激戦と苦戦の連続で、人類は狂気に走り、大量の戦略級兵器が世界中に散らばった。
1民族1核弾頭時代の到来である。
だから、戦いが終わった後、大国たちが自国の復興のために独立やらなんやらを袖ににした瞬間燃え上がった。
ここも、そんな燃え上がった場所の一つ。
ただし、ただ燃え上がったんじゃない。一応、流血と引き換えに独立自体は果たしたのだ。問題になったのはそのあとである。
突然だが、今日から君らは独立国である。立派に国家経営をするといいと、言われたそこの君。まず何をする?
というか、何をすればいいのかわかる?
と、こんな風になればそのうち、国をまとめるのはその国で一番強い人間となる。そしてこの場合の強さとは、経済力と軍事力だ。
多くの金を持ち、多くの兵士たちを養い、多くの兵器で武装した兵隊を持つことが出来るものが強いのだ。
一番強いものが偉い空間にとって、法律なんぞクソの役にも立たん紙切れだ。というか、大多数の人が守る気を持たねば法律なんてそんなものだ。
強いものが定める適当な法律なんぞ、結局は強いものとその身内のための法律でしかない。
誰が、守る気を持つかというものだ。
なら、結果は決まっている。法のない無法空間。存在する法はただ一つ。
『弱肉強食』
だから、カランド紛争は起きた。といっても、こんな経緯で戦争しているところは腐るほどある。
それでも、カランド紛争はまだわかりやすい構造をしている。
政府軍と反乱軍、そしてそんな状況に嫌気がさした地方の少数民族連合による独立派。
その三つ巴の一言で、説明が済むからだ。
そして、そんなカランド紛争は、およそ10年前に国際和平調停機関による決勝戦プログラム実行地に選ばれ、五大国と七大国そして有志連合諸国で構成される『世界秩序合同軍』による大規模軍事介入により、一時的に紛争状態が抑止された……紛争である。
そんなこの国の砂地の大地に足を踏みしめる人間がいた。
「中尉、どうなされましたか?」 「……うん? いや、大したことはないさ」
中尉と呼ばれた人間の目線の先には巨大な湖が広がっている。湖から少し離れたところに、最先端技術で作られた妙な防壁が立てられその向こう側に町があった。
湖のすぐそばの岸に街並みが一切見られないのはいささか奇妙なものである。
むしろ、湖を見たくないとでも言っているように高い建物と防壁が立ち並び、湖の方面には窓ひとつない。
「……ゲノポスの水溜り……か……」
中尉はただ、つぶやくだけ。彼は手の中の水筒から水を水筒の蓋に入れ、それを舌で2,3回ほど舐めるように飲み、行軍を再開した。