「私の……敗北だ。」
謎の英霊エミヤとの戦闘は、カルデアの勝利に終わった。
元より持久戦になれば不利なのはエミヤなのだ。ある程度時間が経てば、エミヤの戦い方を見抜きクラス相性が有っても接近戦では互角以上に渡り合ってくるランスロット、マスターを狙おうにもスポンジの様に対サーヴァントの戦い方を覚えるマシュが防ぎ、距離を離せば射線が通るまでは支援魔術等に徹していたキャスニキが待ってましたと言わんばかりに攻撃魔術を撃ち、宝具を使用すればキャスニキがマシュに魔術で支援をかけての
終盤に限って言えばエミヤは、良く言えば3騎相手に善戦している、悪く言えば悪足掻きにしかならない行為だったのだ。
そして、最後にはキャスニキの宝具にて視界を遮られ、キャスニキの
なお所長が宝具を3連続使用してケロリとしている立香に対して化け物を見るかの様な視線を向けていたが些細な事だろう。
アーチャーが守っていた先に待ち構えていたのは反転した
さて、カルデア組にはアーサー王関係者が居る。ランスロットである。
「ランスロット卿。来ましたか。」
「我が王よ、再び貴方へと刃を向ける私をどうぞ恨んで下さい」
「良い。許そう。」
「王…………」
「
シリアスを全力で無視したジャンヌがいつの間にかゲットしていた頭蓋骨を黄金の回転をかけながら投擲。
しかし、飛んできた
「ねぇ今シリアスしてたよね?空気読んでくんないかな?」
「マスター、こいつを切り捨てる許可を下さい。」
額に青筋を浮かべながらジャンヌの胸ぐらを掴む立香。
そして王との会話を邪魔されたランスロットは額どころか顔中に青筋浮かべマスターに対してジャンヌを殺す許可を求めている。恐らくマスターが許可すれば嬉々としてジャンヌの首を落とすであろう事は想像に難くない程の怒り様であった。
しかし悲しいかな、
「
「説教中にビームぶっぱするとか無いわ~。常識無いのかよ」
「おう、頭にブーメラン突き刺さってるぞ。」
何とかマシュの宝具展開が間に合いビームは防いでる横で、先程の自分の行動を棚上げしてるジャンヌとそれに対して立香が突っ込んでいた。
「ランスロット卿。これより先に行きたいのならもう一度私を切る程度の事に躊躇を覚えぬ程の覚悟を決めてもらおう。行くぞ」
こうして、特異点冬木の最後の戦いの火蓋が落とされた。
エミヤ「3対1には勝てなかったよ……」