立香side
スカサハさんと黒髭を召喚してから5日たった。その間、スカサハとジャンヌの模擬戦やら、ジャンヌと黒髭の起こした珍事などいろいろあった。
そんな中、僕達は会議室に集められていた。
「うん、皆集まったね。さて、今回君達を集めた理由は他でもない。ついに次の特異点を特定したんだ。」
まず最初に僕は、ついに来たか。と思った。
僕達が冬木の特異点を解決してから約半月。この数字が特異点を特定するのに早いのか、遅いのか解らないが、ロマンや、職員の方達が一生懸命作業していたのを僕は知っている。だからこそ、唯一サーヴァントを使役できる僕が特異点では頑張らないと!という気持ちになってくる。
「次の特異点は…」
ロマンがチラリとジャンヌに目線を向けたのを僕は見逃さなかった。
「百年戦争中のフランス……それも史実通りならジャンヌ・ダルクが処刑された直後の年だ。」
部屋に沈黙が訪れた。
皆解ってはいる。ここに居るジャンヌは平行世界でのジャンヌであり、今から向かう特異点で処刑されたジャンヌとは(色んな意味で)別人である事は。しかし、だからといってジャンヌ本人が何も思わない訳が無いのだ。
そして、ジャンヌがゆっくりと口を開いた
「ちくわ大明神」
「誰だ今の」
意味が解らなかった。いや、ノータイムで返した黒髭以外全員解らないと思う。ぶっちゃけ解りたくなかった。
「ところでジャンヌ氏、その格好はどうしたのでござるか?」
全員スルーしていた事に黒髭が突っ込んだ。そう、そうなのだ。何故か今ジャンヌはいつもの赤い装備を白く変えているのだ。どうせろくでも無い理由が有るのだろうと思っていたが、気になら無いかと聞かれれば気になる。だから心の中で黒髭に「よく聞いたぞ!!」と賛辞を送っていた。
「乙女の秘密だゾ☆」
「乙女の秘密なら拙者これ以上は聞けないでござるなwwwwだって拙者紳士でござるからwwww」
やっぱり黒髭は自害させた方が良いんじゃないかな?
いや、落ち着け僕、ジャンヌの言葉を思い出せ。
3日前
「ん?黒髭自害させたい?馬鹿じゃないのお前?」
ここ最近マシュからの苦情が凄い。ランスロットと黒髭のダブルパンチでマシュの胃がマッハらしく、どっちか自害させた方が良いのでは?出来れば黒髭の方を自害させたら良いのでは?と、提案と言う名の苦情が最低でも1日3回は来てるのだ。その事をジャンヌに相談したら馬鹿にされた。一瞬こいつを自害させてやろうかとも思ったが中に所長が居るため出来ない。
「この先に海の特異点あるかも知れないのに船の宝具持ってる奴自害させてどうするんだよ。
まぁ、その時になって数多居る英霊の中から、限られた回数でピンポイントに船の宝具持ってる英霊を呼び出す運ゲーに人類全ての未来をベットする程のギャンブラー魂が有るなら止めないけど。」
こんな奴にぐぅの根も出ない正論言われた。
現在
凄い落ち着いた(青筋浮かべながら)
「と、兎に角今から急ピッチで作業を進めて、明日にはレイシフト出来るようにしておくよ。だから、各自明日からの特異点に備えておいてくれ。」
と言うロマンの言葉を最後に解散した。
3章の事まで見据えておくジャンヌはサーヴァントの鏡(白目)