ジャンヌside
反省会と言う名の第二次説明会が終わった後、そのまま残って現在カルデア重役会議を行っている。
「さて、今回の特異点攻略の際の最大の戦利品である聖杯はどうなってるダヴィンチちゃん」
「問題なく使えているよ。現在これといった不具合もないし、これでもう燃料に怯えなくて済むね。」
「『ふぅ、あと2日遅かったら凍え死ぬ所だったわ』」
まず最初に話題に上がったのは聖杯の事だった。
特異点の解決は、聖杯の所有を同時に意味する行為であり、少なくとも、我々は後6個の聖杯を所有する事になる。当然冬木の聖杯と違い完全なる聖杯である。
それ故、ほぼ無尽蔵に使える魔力を現在燃料の代わりとして使用する事により、カルデアで使う電力を産み出している。
そう、所長が言った様に実はカルデアはかなりギリギリであったのだ。
元からカルデアは大量の電気を消費する。サーヴァントを維持するために、廊下や部屋の明かり、マスターのヘルスチェック等々は当然であるが、何よりもカルデアが吹雪の吹き荒ぶ山奥に有るために暖房が無ければたちまちカルデアは極寒の施設になり皆が凍死してしまうため、基本二十四時間常に電気を使用する。
本来ならそれらの電気は外から送電管により送られてくるのだが、現在カルデア以外は消滅してるのだ。外から送られてくる電気等0である。
では何故今までは大丈夫だったのか?それは当然カルデア内で電力を賄える様に作られているからである。
先程も言ったがカルデアは暖房が生命線の一つになっている。だから、もしも何かしらの影響で外から送られる電気が遮断されても暫くの間はカルデアだけで保たせる事が出来る程度の設備が有るのは当然である。
だが、電気を産むには燃料が必要になる。そして、その燃料を本来なら山から降りて買うなりして補給する方法があっただろうが、今は無理なのだ。そうなれば燃料はここに有るのが無くなれば最後であり、そもそもからして燃料は半月持てばいい方程度のストックしか無かった。
そこで目をつけたのが聖杯である。作戦はこうだった。
まず全力で節電をしながら特異点を見つけ出し、特異点を解決して、解決時にゲットした聖杯て電気を産み出す。時間との勝負だったが、節電した影響か燃料は半月と少しは保ち、特異点も何とか燃料が無くなる前に発見。特異点修復も3日で完遂し、ギリギリではあったが電気の問題は解決したのだ。
「これでもう電力の心配はないから追加のサーヴァントを呼んでも大丈夫だよ。」
「そうか…………それも問題なんだよなぁ」
「?どうして?戦力を増やすのは良いことじゃないか。」
カルデアは元は選ばれた十数人のマスターと、そのマスターのサーヴァント十数体分の消費魔力を補助出来る設計だった。しかし、例の節電により、サーヴァント召喚時の電力、石作成のための電力、サーヴァントへの魔力補助の電力等の計算により、あの時は2体迄となったのだ。
だが聖杯のお陰で節電の必要が無くなった今、戦力を増やすためにサーヴァントを召喚するのは自然な流れではあるだろう。
「特異点であんなにアルトリア……いや、アルトリア顔に絡まれた事を考えると何もしなくてもアルトリア顔か、円卓関係のサーヴァントが呼ばれそうで……」
「別に良いんじゃないかな?アーサー王のあの
「確かにそうだけどぶっちゃけ火力はスカサハと俺とランスロットの時点で十分足りてるんだよ。だから今欲しいのは後方から支援や回復かけてくれるキャスターか、最悪の時にはマスターだけでも逃げられる様に素の早さで戦場から離脱出来るサーヴァント……ライダーかランサー辺りだな。」
「なるほど、その要望でいくと確かに円卓関連には少ないね。」
「円卓でキャスターとか多分マーリンだけだし、ライダーは…アーサー王が宝具にドゥスタリオンやらラムレイ持って召喚される可能性がワンチャン位か?正直厳しい。」
「支援なら私が出来るが?」
「師匠が後衛は有りかもだけど出来れば純粋な支援か回復要員が望ましい。最悪俺ら前衛が全員死亡、もしくは何らかの理由で動けない時にはマシュが最終防衛ラインになる。その時にマシュに支援ガン積みしてもらうか、回復させながらマシュに耐久してもらうことになるだろうからな。」
そう、俺が懸念してるのはそれなのだ。
もっとメタ的な視点から言えば4章の時にフラッと出てくる
ぶっちゃけアンデルセンの宝具がちゃんと機能するなら今の内から呼んで、マシュ辺りを魔神化する方向でも良いかも知れない。雰囲気とか似てるしいけるんじゃない?病んだ瞳と病んだ声で「センパイ」とか言っててもマシュなら違和感無いし(白目)多分魔神化逝ける逝ける。
「まぁ色々言ったけどぶっちゃけやってみないと解らない。元々ガチャなんだしマスターの運を信じるしかない」
「まぁそうなるな」
師匠、それ確かに師匠の台詞だけど瑞雲狂いな方の師匠だからね?まぁ言ってもわからないだろうけど。
「とりあえずこの話題終わり!次の話題は何かある?」
「ふむ、それなら今後のマスターの修行プランだが、どうやらサーヴァント同士の戦闘でも目で追える様になってきた様だ。だからもう一段階修行のレベルをあげて、今までの基礎トレーニングから本格的な修行を始めても構わぬだろう。」
「うん…………そうだな、そろそろ本腰入れて修行つけるか!
じゃぁまずは………………………ーーーーーーーーーーーーー」
「ふむ、ではーーーーーーーーーーーーーーーーー」
「ダヴィンチちゃん頼める?」
「まっかせなさい。万能の天才の名は伊達じゃない事を見せてあげよう。」
こうしてマスターの修行プランを練りながら重役会議は続いていった。
色々フラグを建てていくスタイル。
【悲報】ジャンヌとスカサハ視点ではマスターは修行すら始まってなかった模様