未熟な作者ですがこれからも頑張ります
時は少しだけ遡り。
「マスター!陸が見えてきたでござる!」
「ウップ………オエッ」
赤ジャンヌがヘラクレスに殴り飛ばされてる頃、立香は船の上でえずいていた。
いくら穏やかな海とはいえ帆船で80ノットも出せば当然船は上下に大きく揺れる。行きは超低速による穏やかな航海だったために特に揺れたりはしなかったために、誰も船酔いにならなかったが、帰りはローマ兵の大半と、立香、マシュ、白黒ジャンヌの四人が四つん這いでえずく地獄絵図となった。因みにネロ皇帝は「余は楽しいぞ!!」とたいへんご満悦のようだ。流石は
そんな立香に対して緊急の通信が入った。
『不味いぞ立香君!赤ジャンヌのバイタルが突然大きく乱れた、こちらで観測出来る限りだと少なくとも肋骨が数本折れている!』
別行動で離れていたとしてもバイタルチェックを欠かさない医療班トップの鏡たるロマンにより赤ジャンヌのピンチが知らされた。
「ウッ……オエッ……れ、令呪によって命ずる!現れろ赤ジャンヌ!!………オロロロロロ」
表情も言葉も全く締まらないがそれでも最後の1画を使用して赤ジャンヌをテレポートさせる事に成功した。
「………あ、マスターじゃん。チィース。…ウッ…ゴホ、ゴホ」
テレポートで瞬時に立香の目の前に現れた赤ジャンヌは軽い口調で立香に挨拶をしたが、挨拶が終わった直後に咳と共に大量の血を吐き出し、そのまま気絶した。
「赤ジャンヌ!?」
「赤ジャンヌさん!?」
「ジャンヌ殿!?」
その様を見た立香達はおおいに驚いたが、その中で直ぐ様動き、赤ジャンヌの状態を診断したのは他でもない黒髭であった。
「お前ら!倉庫にある医療品ありったけ持ってこい!!」
スキル『紳士的な愛』。
それは女性(一部性別不明と男の娘も含む)に対してのみ注がれる黒髭の紳士的な献身であり、自らの魔力を送り込み、回復させるサポート系スキルである。比較的に近代の英霊であり海賊という職業柄、怪我が絶えなかったためある程度の診察や治療方法を知っている黒髭の手腕は完璧とは言い難いものの、素人よりは断然良く、恐らく今居るメンバーの中ではスカサハの次位には良い診断だと言えるだろう。
まず最初に黒髭は赤ジャンヌの首に触れ脈を確かめ、次に胸に耳を当てて心音を確かめた。
「糞!脈も心音も弱い!確か肋骨が確実に数本折れてるんだったな?吐血したのを考えるに下手すると折れた肋骨が肺に刺さってるかもしれん。少なくとも今そう簡単に治せるもんじゃねぇ」
「くっ、こんなことなら余の専属医師らも連れてくるべきであった」
「……おい、ネロ皇帝さん。あんたの専属医師ってのは今ローマに居るのか?」
「う、うむ。ローマに居るが?」
「……マスターの令呪は全て使っちまった…医療品も恐らく事前にカルデアから送られてきた分だけじゃ足りねぇ……よし、このままこの船で空を飛びローマまで目指す。その間に赤ジャンヌの治療をやれるだけやろうと思ってる。良いかマスター?」
「黒髭……お前……――――――
黒髭の顔は、言葉は見たことの無い程の真面目さだった。普段なら赤ジャンヌの胸に耳を当てるなんて事がもし有ればもっと鼻の下を伸ばし、イヤらしい笑い声をあげながら当てていただろうが、この時はそのよえな事は一切無く、鬼気迫る表情で心音を聞いていた。
そして何よりも驚いたのが、
確かに黒髭の
それは黒髭にとって海賊の矜持であって、余程の事が無い限りしないことであり、そのために
オルレアンで空を飛んだのは赤ジャンヌの度重なる土下座によるお願いと、赤ジャンヌが報酬として赤ジャンヌ先生の新作書き下ろし薄い本30冊を提示してやっと首を縦に振ったのだ。
余談だが赤ジャンヌ先生の薄い本はマスターの地獄の様な修行報酬でもあり、マスターはそれを修行を乗り越えるためのモチベーションとしている。エロは偉大な力を与えるってはっきりわかんだね。
そんな黒髭が今マスターに対し、誰にお願いされた訳でもなく、報酬を積まれた訳でも無いのに空を飛ぶ事の許可を求めているのだ。
仲間意識だけで彼が矜持を捨てるだろうか?彼は腐っても世界一有名で、海賊のイメージを決定付けたと言っても良いほどの大悪党である。奪い、殺し、略奪し、凌辱の限りを尽くした英霊であり、部下からも悪魔として恐れられた男である。
故に、その言葉に彼のその思いを垣間見たマスターは
―――――――全力で治療して、全力で飛ばせ!魔力の心配はするな、石を割って、それでも足りないならぶっ倒れるまで身体中から魔力を絞り出す。だから、赤ジャンヌを死なせないでくれ、黒髭」
令呪の無くなった右手を突きだし、黒髭に託す事にした。
「っ!あぁ、任せろ!絶対に死なせねぇ!!」
それに対し黒髭は返答と共に突き出された右手に自らの拳をぶつけた。
『医療チームのトップとして、現場には居られないけどサポート位はさせてくれ』
「私も伊達に深淵の知恵を持っている訳ではない。」
そして、ロマンとスカサハもサポートに入り、三人による治療が行われた。
☆☆☆☆☆
その後無事にローマまでたどり着き、急いで専属医師達を治療をしている船内に案内し、霊脈に繋いで次々とカルデアより医療機器が送られた事により、何とか赤ジャンヌの一命はとりとめた。
それから3日たった今赤ジャンヌはローマ宮殿にて手厚く看病され、現在立香は、ネロ皇帝の用意した客室にて一人後悔していた。
「………初めて、赤ジャンヌがあんなにボロボロになったのを見た。……初めて、負けた」
そう、これは立香にとって、初めての敗北となったのだ。
しかし、ここでは敗北と言えるものは一切無かった。
冬木ではランスロットという頼りになる戦力を召喚でき、所長は赤ジャンヌの体を間借りする事にはなっているが生きており、
しかし、
赤ジャンヌが4騎も落とした事を知らない彼等からすれば、間違いなく明確な敗北であった。
「……本当に逃げるのが良かったのだろうか?」
赤ジャンヌが聞いたら「逃げなきゃ負けてたゾ。間違いないゾ。むしろ4騎も落とせたの奇跡ゾ。」と言っていたであろう。
あの時の戦力は明確に不利であった。もし
しかし、正確な情報を知っていて、戦力的に敗けなのが明確に解っていたのは赤ジャンヌのみであり、彼等は赤ジャンヌの逃げろという言葉が真摯であったためそれに従い逃げたに過ぎない。勿論英霊たるサーヴァント達は彼等の強さをある程度解ってはいたし、過酷な修行をしている立香やマシュ、ネロ皇帝もサーヴァント程ではないにしても、敵の強さがある程度解っていた。だが、彼等の真名すら知らない立香が、『あの時逃げなければ勝てたのでは?勝てなかったとしても撃退位は出来たのでは?』と考えてしまうのも仕方が無いだろう。
そんな風に落ち込んでる立香の元に意外な客が訪れた。
「辛気臭せぇ顔してんなぁ。おい、デュエルしろよ。デュエルで……笑顔を……」
片手に魔法カード【スマイルワールド】を持ち、もう片方にデュエルデスクを装備した包帯だらけの
たいへんお待たせして申し訳ありませんでしたぁぁぁぁ(ジャンピング土下座)
最近リアルが少し忙しかったり、PS4版7ダイズを買ったりしたため待たせてしまった。すまない……本当にすまない…
監獄塔の最後は戦闘服(lv5)で、アイリ(10/3/6)、アンデルセン(3/9/1)、フレ孔明(10/10/10)、邪ンヌ(3/9/4)、アルテラ(宝具lv2 4/3/4)、マシュ(lv63 10/3/10)令呪コン使用で98ターンクリアしました。
80lvじゃなくても普通に実戦投入出来るから育成後回しになってゴメンマシュ………でもまったり勢な僕は最近やっとメイヴとクレオパトラとクロちゃんを最終まで育てて更には最近二体当てたlv20のヘラクレス君の育成が……QPも足りなければ種火も足りなくて死にそう。800万QP?スキル上げに使ったから5分で無くなったわ。素材があってもQP足りないし扉周回しても一瞬で無くなるし、QP足りても素材が足りない………地獄や。(ゲッソリ)
最近だとサーヴァント強化しようとしたらQP足りないとかザラで草も生えない。
低レア鯖育てる余裕無い……強いのはわかってるけど無課金兵として糞みたいな確率から引き当てた金鯖優先してしまう……。