オルレアンの覇王   作:球磨川べネット

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数の暴力 イスカンダル、ダレイオス、黒髭(Ιサーヴァントガン積み)、レオニダス(宝具ON)、赤ジャンヌ(アヴェンジャーズON)
単騎無双 ヘラクレス、赤ジャンヌ、スカサハ、ランスロット、呂布、レオニダス
多分ランク帯は狂中位~狂最上位


数の暴力&単騎無双

 戦争のゴングはイスカンダルのゼウス神に由来する雷を纏う神牛2頭に牽かれる宝具(ゴルディアス・ホイール)の真名解放による蹂躙走法と、ダレイオスの召喚した動く死体や歩く骸骨と化した一万の兵達が集結し組み上げられた万物を恐るべき魔力の一撃となり粉砕する死の戦象による正面衝突により激しく打ち鳴らされた。

 

 開幕の大激突の勝敗はカタログスペックだけを見るならランクA+の大軍宝具対ランクAの大軍宝具のぶつかり合いであり、イスカンダルに軍配が上がるだろう。だが、両者の間にはカタログスペックを凌駕する差が存在していた。

 イスカンダルとダレイオスはお互い生前に因縁のライバルとして何度も戦争をした。そしてイスカンダルの宝具(戦車)は生前から所有していたが、ダレイオスの宝具(戦象)は、ダレイオスがサーヴァントとなってから伝説となり、不死性等が強調されて、始めて獲得したものである。故にダレイオスからすればイスカンダルの戦車は生前から見慣れた既知の物であり、イスカンダルからすればダレイオスの戦象は見慣れぬ未知の物であった。

 その僅差が、ランクの差をカバーし、結果的に引き分けという形で驚くほど静にお互いの乗り物(宝具)は消え去った。

 

「ふははははは!!まさか生前貴様が搦め手で封じてきた余の戦車を正面から迎え撃つとは!サーヴァントになって力が削ぎ落とされてしまっているゆえ全力で戦えないのを惜しく思っておったが、成る程、サーヴァントとなったゆえに出来る事もあるか」

「イスカンダルゥゥゥゥゥゥ!!!!」

「さぁ、生前にはついぞつかなかった決着をつけようぞ!!」

 

 地に足を着けた二人の選んだ行動は、何よりも原始的で、何よりも力を現し、何よりも決着が白黒はっきり分かりやすい―――――――拳による肉弾戦であった。

 

 

 

 

 

 『王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)』にて呼び出される兵達は皆歩兵である。故に真名解放し、ダレイオスに向かって突撃したイスカンダルの後ろに居たのは彼の自慢の軍勢ではなく、走るだけで戦車と同等の速度が出せるヘラクレスであった。

 理性を失ってはいるが、漢同士の殴り合いに横槍を入れたりはせず、そのまま通り過ぎ、イスカンダル同様他の仲間を後方に置き去りにしたダレイオスの後を、素の敏捷値はB程度であるにもかかわらず、手足を交互ではなく同時に前後させる独特の走法である『難場走り(なんばはしり)』によりヘラクレスと同等の速度を出して追い付いている、前回己を一度殺した存在と、その弟子達へと狙いを定めた。

 

 

 先頭を走る赤ジャンヌはヘラクレスの攻撃範囲に入る直前にて縮地にて瞬時にヘラクレスの背後に回り、背後からの奇襲、そして前方からのアヴェンジャーズによる物量による攻撃―――――――――をせずにそのままヘラクレスを華麗にスルーし、それに続きアヴェンジャーズも縮地にてヘラクレスをスルー。

 ヘラクレスが5人ほど後ろに通した所で急停止し、赤ジャンヌと抜けたアヴェンジャーズのその無防備な背中に石斧を投擲しようとし―――――ヘラクレスの胸から二本の朱槍が突き出した。

 

「その背を追うのなら好きにするがいい。だが駄賃として確実に一つは命を貰おう」

「■■■■■■■■■■■■■■■!!」

 

 蘇生したギリシャの大英雄は、ケルトの大英雄の師との死闘が始まった。

 

 

 

 

 赤ジャンヌの狙いは、ロードエルメロイⅡ世もとい、諸葛亮孔明であった。

 軍師である孔明の真価は当然、軍vs軍でこそ最も発揮される。そもそも軍師というのは軍団を勝利へと導くのが仕事であり、孔明といえば数多いる軍師の中でも抜群の知名度を誇り、なにより肉体と魂の主導権を持っているロードエルメロイⅡ世(ウェイバーさん)は現代の魔術師協会で高い地位をもち、軍略系ゲームを嗜み、なにより聖杯戦争を直で経験した人物である。

 赤ジャンヌが危険視するのも当然であり、真っ先に狙うのもまた当然であれば、その軍師を守るためにレオニダスがスパルタ兵と共に立ち塞がるのは必然であった。

 サーヴァントとは生前の逸話や、人々の想像等がもろに反映される存在であり、故に生前十万の軍勢をたった300人で食い止めた逸話を持つレオニダスは、防衛を有利にするスキルと宝具を持ち、相手が強ければ強い程、自分達が不利であればある程強くなり性質を保有し、サーヴァントの中でも守る事に関してはトップクラスである。

 それに対し、赤ジャンヌのアヴェンジャーズは正反対に攻める事に特化していると言っても良いだろう。何せ赤ジャンヌ含め、召喚されている全員が一人で砦を攻め落とした実績を持つのだ。本来なら破城鎚で破壊する城門を拳の一撃にて打ち砕いた者も、当たり前の様に壁に垂直に立ち悠々と壁を歩き中に侵入した者も、「アイム、ジャガノート!」と叫び城壁をタックルで粉砕したアホも、大砲の中に入り、「南斗人間砲弾!」と言いながら撃ってもらい上空から奇襲したバカも居るような型破りな集団である。相手の守りが固ければ固い程、自分達が不利であればある程強くなる性質を保有し、数多いるサーヴァントの中でもアクア様並に頭チンパンジーな奴がざらに居る集団なのだ。(なお約一名がアクシズ教徒な模様)

 トップクラスの守り手300人とトップクラスの攻め手50人による攻防戦が始まった。

 

 

 

 そして各地で始まった戦闘を俯瞰し、我が王から預けられた無双の軍勢を指揮しながら、諸葛亮孔明の頭脳を持つウェイバーは、既にこの戦争の敗北を悟っていた。

 我が王は宿敵との闘争で手が放せず、頼みの綱であるヘラクレスは全身タイツの女傑により既に1度殺され、今なお互角……いや、若干女傑の方が余裕を持って死闘を繰り広げ、スパルタとオルレアンの攻防戦は、明らかにオルレアン側の技量がスパルタ側を凌駕し、地面を潜り地中から襲ったり、盾を殴り衝撃を盾を持つ腕のみに通したり、突き出された槍をへし折ったり、ミスディレクションで視線を誘導すると共に意識の隙間を縫った攻撃をするなどの単純な技量の高さから戦いかたその物の嫌らしさ等が存分に見てとれた。

 そしてこちらに残った戦力は無双の軍勢数十万に対し、敵はネロ皇帝率いるローマ精鋭兵数万に、現地サーヴァント、カルデアのマスター率いるサーヴァント合わせて11人………いや、あの盾のお嬢さん含めて11.5と言ったところだ。

 

「ふぅー……………ほぼ詰みに等しい。が、戦況を変えてみせてこそ軍師。やれることはとことんやってみせよう」

 

 過労死キャスター三銃士の一人が、敬愛する王のために無理難題への挑戦を開始する。




最終援軍(ヘラクレス)には最終援軍(スカサハ)をぶつけないとね()。

アクシズ教徒は当然赤ジャンヌです。他にも単発教やぽいぽい教、たべりゅー教、太陽誓約など赤ジャンヌは多宗教です(白目)。

玉藻狙いで20連、呼府27枚、余り石12個突っ込んで出た金鯖がカーミラさんだけでした。(白目)
銀髪やしアサシンやしクイック3枚有るし宝具は女性特効やし実質ジャックちゃんやな(錯乱)。

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