オルレアンの覇王   作:球磨川べネット

66 / 78
すまない……本当にすまない……(ジーク並感)


言い訳させて貰えるなら作者が就職したので執筆時間が大きく減ったのと、夜は疲労ですごく眠くなってる上イベントのポイント集めがですね…後他の作品のアイデアが次々と浮かんじゃったり……………はい、すいません……。

できるだけ5日投稿を目指しますが今後はかなり難しくなると思います……。
その代わりと言ってはなんですがいつもより1000文字程度増えて4000文字程度あります。


ぐだぐだ織田包囲網狩り(中)

 白ジャンヌは困惑していた。

 白ジャンヌはルーラーのクラススキルとして真名看破を所有している。だからこそ困惑していた。

 

(松平アーラシュさんや今川らいこうさんって誰でしょうか?)

 

 サーヴァントは、召喚される際に色々な知識を与えられる。現代までの人類史、召喚された時代と場所での一般常識、様々なサーヴァントの伝説や逸話等である。

 これらの知識が無ければサーヴァントとマスターの使う言語が大半の確率で違うため、意志疎通すら困難になるのだから必須だろう。

 そして白ジャンヌはルーラーというクラスであるため、他のサーヴァントと比べて与えられる知識が多い。特にサーヴァントの知識が多い。真名看破で真名解ったけどドマイナー過ぎて何した英霊か知りません、スキルも宝具も解りません。など話にならないからだ。

 だからこそ余計に解らなかった。真名が『アーラシュ』だったなら解る。アーチャーの語源になったかの世界的に有名(日本を除く)な大英雄であり、超級サーヴァントの一人だ。だが『松平アーラシュ』となると解らない。

 いや、先程の通信から考えるに混じっているのだろう。正確に言えばどう混ざっているのかが解らないのだ。

 アーラシュがベースなのか、松平某がベースなのか。強さはアーラシュの方に近いのか松平某に近いのか。スキルは?宝具は?

 他二人も同じ様に解らない。

 白ジャンヌは考えに考えた。

 

(………………戦えば解りますから突撃しましょう!!)

 

 結果脳筋理論だった。

 

「やぁやぁ我こそは東洋一の弓取り松平アーラシュである!いざ尋常に勝負だ信長!」

「うふふふ、さぁ共に魔王を名乗る不届き者を討ちましょう金t……雪舟」

「おうよ大将。ゴールデンに決めるぜ」

「『無明三段突き』」

 

 だが白ジャンヌより能筋や人斬りが居た。何で相手が喋ってる間に斬らないんですか?と言わんばかりに宝具を使っていた。狙うは大将と呼ばれていた斧を持った(・・・・・)女性である。

 

「はぁ!!」

 

 準超級クラスのサーヴァントである頼光は突如背後にワープ(縮地)してきた沖田にも反応し、背後に振り返りながらの一太刀により壱の突きはなんとか弾き返した。

 さらにはなんとアーラシュが咄嗟に矢を放ち弐の突きをも弾いた。

 

 この攻撃が赤ジャンヌの拳によるただの技でしかない三段突きならば残りの突きも防げただろう。

 しかしこの三段突きは沖田総司という英霊の宝具である。一つの突きに壱の突き、弐の突き、參の突きを内包し三つの突きが同じ位置(・・・・)同時に存在している(・・・・・・・・・)。そのため、壱の突きを防いでも弐の突き參の突きが、壱の突きと弐の突きを防いでも參の突きが同じ位置を貫いている事になる。その矛盾が結果的に防御不可の必殺の一撃となるのだ。

 壱の突きは防いだ。弐の突きもアーラシュが撃ち落とした。だが後一つ足りなかった。

 

「ガッ!!」

 

 咄嗟に体を捻り霊核から反らしたのも流石と言えるだろう。だがしかし、ここで源頼光に混ざった今川の概念が邪魔をした。今川義元は奇襲により死んだ武将である。

 神秘のほとんど無い時代の出身でありながら相性さえ良ければ超級サーヴァントですら斬り伏せる沖田の、正面からの奇襲により今川頼光は倒れた。

 

「コフッ!!」

 

 大戦果をあげた沖田であったが、宝具の反動により病弱が発動し、吐血。大きな隙を晒してしまった。

 大将を討ち取られてしまった鬼殺しの英雄も、国境を定め戦争を終わらせた英雄もその隙を見逃す様なサーヴァントではない 。しかしどちらも沖田へ攻撃出来なかった。

 

「斬り込み隊長だったからって先走り過ぎだぞクソカスゥ!『秘拳 TUBAME返し』と『三段突き』でも食らえゴールデン!!」

「チッ!『黄金衝撃(ゴールデンスパーク)』!!」

 

 突然に沖田が飛び出したため、直ぐには反応できなかったのはカルデアも同じであった。だからこそ咄嗟に縮地を使える赤ジャンヌが金時へ強襲をかけ、スカサハがいくつもの槍を産み出しアーラシュへと射出、それに続きエミヤも干将・莫耶をいくつも投影し投擲、メディアは沖田に治療魔術、赤ジャンヌとエミヤに支援魔術をかけていた。

 金時は斧に15発装填されているカートリッジのうち3発分使用しての範囲攻撃にて赤ジャンヌへ反撃をしていた。

 アーラシュはその卓越した技巧により全ての攻撃を撃ち落とした。

 赤ジャンヌは斧の振り下ろしだけを避け、拳を叩き込んだが、代わりに電撃を喰らった。

 ダメージ交換した赤ジャンヌと金時だが、打撃を受けた金時の方が電撃により痺れて動けなくなっている赤ジャンヌより復帰は早かった。が、赤ジャンヌには多数の仲間が居る。

 金時が復帰した直後、憎悪の炎による槍が幾本も飛来し、金時を包み込んだ。なんとか耐えきり炎から出た金時だったが、ペガサスにて高速輸送されたランスロットがアロンダイトによる熱烈歓迎(物理)が待ち受けていた。

 

「すまねぇ大将……」

 

 金時も落ち残りはアーラシュのみとなった。はっきり言って勝ち確定である。何せ深紅の槍、投影した剣、鎖付き釘剣、憎悪の炎、攻撃魔術、船からの砲撃、フォース的なナニカと電撃、(ゴミみたいな威力だが)火縄銃が集中放火されているのだ。さらにペガサスにて赤ジャンヌと沖田、ランスロットを回収し、皆黒髭の(宝具)に乗っているのだ。

 軽い未来視すら出来る高ランクの千里眼スキルを持っているからこそ未だに致命傷を避けてはいるが、間違いなく詰みに向かっていた。

 アーラシュも当然それを解っていた。故に、どうせなら一矢報いてやろうと覚悟を決めた。

 

「『流星一条(ステラ)』ァァァァァァァ!!」

 

 あわれアーラシュは爆発四散!しかしその命と引き換えに放たれた絶大な威力の宝具は流星のごとく輝きながら一直線に対象へと向かっていった。

 

「そんな事もあろうかとエミヤに聖杯突っ込んでおいたのさ!!」

「まぁ投資された分は働くさ。ところでなぜ君はそんなに青ざめているんだ?」

「普段封印してるトラウマ思い出しちゃっただけだから平気平気(震え声)」

 

 赤ジャンヌは見えないが、立香がトラウマ?あっ(察し)という顔をしていた。

 

投影開始(トレースオン)。はぁぁぁぁぁ『遥か遠き理想郷(アヴァロン)』!!」

 

 聖杯により無限の魔力を得たエミヤが投影した物は、かつて知らず知らずに幾度も命を救われた彼女(・・)持ち物(宝具)。絶対的な守りを誇り、対界宝具すら防ぐ理想郷の護り。

 その黄金の光の護りは、投影品であろうとも超級サーヴァントの命と引き換えの宝具すら防ぎきっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「我が王の『遥か遠き理想郷(アヴァロン)』まで投影できるのか………………」

「…………まぁ少し生前に因縁が有ったものでね。それに聖杯でも無ければ無理しなければ私一人で投影出来ないほどに魔力を持っていかれるのでね、奥の手というやつさ」

「………格好いい……かじってみたい」

「防御力で負けた…………シールダーなのに………」

「ほ、ほら、マシュも爆風の余波とかから僕達の事守ってくれてたじゃん」

「因縁というか肉体関係(小声)」

「貴女それ言わない方が良いわよ。言ったらまた円卓が割れるわ。それに坊やとは貴女も魔力供給(意味深)したでしょ。(小声)」

「ちょっと待ってください何故貴女が知ってるのですかッ!!(小声)」

 

 ランスロットとエミヤが気まずい空気になってたりえっちゃんの普段隠れてるバーサーカーっぷりが見え隠れしてたり、ガチ凹みしてる後輩をフォローする先輩がいたり冬木組の二人が小声で会話してたりするのを眺めながら所長と赤ジャンヌは念話で会議を開いていた。

 

『頼光さん金時と同じ斧もってたんだけど。あれ宝具による分身である事に1万ペリカ賭けるね俺は』

『あら、私も分身に賭けるから賭けは不成立ね』

『愛する()金時とアーラシュ犠牲にしてでも死を偽装してこっちの首を虎視眈々と狙ってくる頼光さんとかガチ過ぎて怖いわ』

『バーサーカーって何だっけ(哲学)』

『まだバーサーカーって決まった訳じゃ無いだルルォ!?本体の武器見てないからセイバーやらアサシンの可能性十分有るだろ。鬼酔わせる過程で怪しまれないためとはいえ笑顔でカニバしちゃう人やぞ。正気の状態で召喚されてたらこのくらいは普通にやって来そうだ』

『確かにそうね………そうだとしたら問題はどのタイミングで仕掛けて来るのか、ね』

『定石で考えれば立香か所長が一人になったときに暗殺かな?後は罠なり、敵サーヴァントと乱戦中にとか』

『注意を呼び掛けようにも何て言えば良いのかしら。下手な事言うと何で知ってるの?ってなるでしょうし』

『え?んなもん勝って兜の緒を締めよ理論と、敵にサーヴァントが居るならアサシンが居ないとも限らないし絶対に動くときは単独をさけて3人以上にとかいくらでも言えんだろ。これだから所長はいつまでも所長なんだよ』

『煽らないと死んじゃう病気にでも患ってるのかしら?』

『不治の病でさーイヤーマジツレーワー(棒)』

『死んでもバカって病気は治らないのね。初めて知ったわ』

 

 しばらく所長と赤ジャンヌがメンチ切り合う光景が続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「■■■■■■■■■■■!!」

「我がスパルタの覚悟見せてやると親方さまは言っている(大嘘)」

「私は毘沙門天()の声を聞いたのです」

「何で守るのが得意なおじさんが攻めなきゃいけないんだ?はぁやれやれ」

「私こそが欧州の独眼竜。行くぞドゥ・スタリオン。レッツパァァァァァァァァァァリィィィィィィィィィ!!」

「我が王……………筆頭に続くぞ!!」

「「「「「「ウィィィィィィィィ」」」」」」」

「鬼が出るぞ」

「私は太陽を落とした四国の覇者さ」

「完全に私浮いてるわよね!?」

 

 武田ダレイオスが現れた▼

 真田レオニダスが現れた▼

 上杉ジャンヌが現れた▼

 北条ヘクトールが現れた▼

 伊達アルトリアが現れた▼

 欧州の騎士A~Z×10が現れた▼

 島津オルタニキが現れた▼

 長宗我部ドレイクが現れた▼

 毛利メディナリが現れた▼

 カルデアは驚きとまどっている▼

 

『吐きそう』

『6章と5章のラスボスが混じってる様に見えるのだけれど気のせいよね?(白目)』

『現実やで(ニッコリ)』

『誰か読者の方にグランドアサシンの方はいらっしゃいませんか!!』

『【急募】グランドアサシン』

 

 織田信長包囲網(ガチ)に何故か時代が違うはずの伊達が入り超鬼畜難易度になったカルデアの明日はどっちだ!!

 

 




はい、ローマでゲットした聖杯はエミヤに突っ込まれました。これで慢心しない英雄王モドキが完成です。(オイ)
アヴァロンもそうですが例のドチート剣も投影出来ます。

奥州と欧州を掛けた作者の激ウマギャグ()
実は信長は寺とも戦争してるので一時期は三蔵ちゃんも出そうと思ったり…結果的に出さなかったけど。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。