オルレアンの覇王   作:球磨川べネット

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ジャンヌさんが少しだけ戦います


今日の俺は紳士的だ。運が良かったな

仮想展開 擬似宝具/人理の礎(ロード・カルデアス)!!」

 

 ヘラクレスとの戦闘は思惑通り、マシュは宝具を仮では有るが使用する事に成功した。これにより、前線で剣を振るう矛たるランスロットと、後方にてマスターを守護する盾たるマシュ、そして観客(ジャンヌ)。実にバランスの良いパーティーの完成である。(白目)

 さて、マシュが宝具を展開出来るようになり、当初の目的は達成した。しかしヘラクレスを倒したとは一言も言ってない。

 

「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!」

 

ヘラクレス君は元気溌剌である。

シャドウサーヴァント化しているヘラクレスは十二の試練(宝具)を使用することが出来ない。つまり、Bランク以下無効や12回の蘇生は発動出来ない状態である。

しかし、ヘラクレスはそれでも数多居るサーヴァントの中でも最強クラスのサーヴァントである事に変わりはなく、宝具が無くても非常に高い耐久力が有る。そのため現在ヘラクレスに致命傷を与えられるのはランスロットの宝具(アロンダイト)のみとなり、それを直感的に理解しているのかヘラクレスはアロンダイトを使用させる隙を与えなかった。

 だが、そもそも目的自体はとうに果たしているのだ。これ以上の戦闘は敵の大将との戦闘のための余力を奪う行為に他ならず、ゆえに彼女(ジャンヌ)からすればもうヘラクレスは用無しなのである。

 

「北斗有情破顔拳!!ハァン!!」

 

フェイタルケーオー!ウィーンジャンヌ パーフェクツ

憐れヘラクレスは爆発四散。ショギョムッジョ。

その光景を見てた所長が白目を剥いていたが些細な事だろう。

 ジャンヌがいとも容易くヘラクレスを葬りさる戦闘力を保有している事が発覚する事件が有ったが、マシュが宝具を使える様になった今、マスター達はこの特異点を解決するために敵の本陣に向かっていた。

そして、敵本陣に向かっているのなら必然的に他のシャドウサーヴァントと遭遇し、戦闘になるのであった。

 敵はライダー、ランサー、アサシンの三騎。そしてこちらにはセイバー(ランスロット)キャスター(クーフーリン)シールダー(マシュ)の三騎と、数的には互角に見える。しかし、マシュは対人、対サーヴァント戦においては未だにヘラクレスとの3対1での戦闘のみであり、なによりマスターと所長という明確な弱点が存在しているのだ。そうなればその弱点を狙うのは当然であり、ライダーがキャスターと、アサシンがセイバーの足止めに徹すれば、ランサーとマシュの一騎討ちになり、戦闘経験の浅いマシュではランサーの攻撃をすべて防ぐのは至難の技である。そしてついにマシュが防ぎきれなかったランサーの凶刃がマスターへと迫った時、横合いからランサーの槍を二本の指で止めた存在が居た

 

「今日の俺は紳士的だ。運が良かったな」

 

ついにジャンヌが動き出す




ランサー「お前見てるだけじゃ無かったのかよぉ!!」
ジャンヌ「そんなこと一言も言ってないんだよなぁ」

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