オルレアンの覇王   作:球磨川べネット

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初めてのちゃんとした戦闘描写


三人に勝てるわけ無いだろ!!(他力本願)

 ランサーは観戦するだけだと思っていた人物からの突然の横槍に驚愕したものの、純粋な戦闘系サーヴァントであるランサーはすぐさまバックステップによりジャンヌから距離を取った。

 

「ウォーミングアップには丁度良い。マシュ、立香、所長、下がってろ。」

 

 挑発の混じった宣告であったがランサーには解ってしまっていた、彼女相手に勝つのは難しいかもしれないと。

 

「どうした?来ないのか?ならこちらから行くぞ」

 

 ランサーに、油断は無かった。自分よりも格上の存在として最大限の警戒をしていた。にも関わらず一瞬でランサーの目の前に現れた。

 それは『縮地』と呼ばれる技であった。名前だけならランサーも知ってはいただろう。ただの縮地ならランサーももう少し粘れただろう。しかし、正拳突き一万回を再現したジャンヌの縮地は、前動作から音速を叩き出す。

結果、ランサーからすれば、なんの予備動作すら無く目の前に出現したにも等しい。

 

「『幻想小足』!!ははははははははははははははははは!!」

 

 人の足の脛は、弁慶の泣き所と言われる事が有る。その由来は、弁慶がその部位を攻撃された結果死亡したと言われている。つまり、弁慶たるランサーにとって、足の脛とは、アキレウスのアキレス腱と同じ、大きな弱点となるのだ。

そして、ジャンヌは音を置き去りにする速度で何度も何度も脛を蹴り続けた。

 ジャンヌとランサーの戦闘は、脛を蹴り続けるだけで終了したのだった。

 

 

 

 

 ランサーが落ちたなら、後は最早消化試合であった。元よりセイバーの足止めが精一杯だったアサシン。クラス相性により優位に立ってはいたが、粘り強さに定評のあるクーフーリンと戦闘をし、手こずっていたライダー。フリーになったマシュがどちらかに加勢すれば直ぐ様決着が付くのは元より明らかであったのだ。

 

 

 

 シャドウサーヴァント三騎を倒した一行が次に相対したのは、シャドウサーヴァント化していない謎のサーヴァント

 

「エミヤ兄貴おっすおっす。門番の真似事ですか?お疲れさまでぇ~すwwww

三www人wwwにwww勝wwwてwwwるwwwわwwwけwww無wwwいwwwだwwwろwww!!」

 

 謎の英霊エミヤであった。

 約一名が盛大に煽っているが、彼は、シャドウサーヴァント化していないため、宝具やスキルの制限が無く、一番の火力担当であるセイバー(ランスロット)と相性が悪く、少しでもマスターの守りを薄くすれば狙撃され、回避能力も高く、何よりも複数のサーヴァントとの戦いに慣れを感じさせる立ち回りにより、キャスターの援護も上手く働かず、正しくヘラクレスに次ぐこの特異点での難所であった。

そして一番殺意を乗せて矢を射たれる相手がジャンヌであった。




ちゃんとした戦闘描写(まともな戦闘とは言ってない)

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