異端の少女たち   作:Noelia

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始まりの物語Ⅱ

 

 

ぴーんぽーん

 

「どちら様?」

礼子が応対に出ると、すぐにダニエルと真綾も呼ばれた。滅多に使うことのない応接室に、である。

 

応接室にいたのは、黒目黒髪の長身の男だった。ただ、その高い鉤鼻のような鼻と、彫りの深さが男が外国人であると物語っていた。

 

「突然訪問して申し訳ない。私はイギリスから来た、セブルス・スネイプという。先ほどこの家に手紙が届いたと思うが、ホグワーツ魔法魔術学校で魔法薬学の教鞭をとっている者だ。」

 

低く艶やかな声が言った。

 

「はじめまして、Mr.スネイプ。私は鈴代真綾と申します。不躾な質問ですが、何故ここにいらしたのでしょうか。」

 

「スズシロ?確か君は、バーネットという家名をお持ちだったと思うが?そして私がここに来たのは他でもない、君が受け取ったホグワーツの手紙の説明をするためだ。」

 

「私は確かにバーネットの家名を持っておりますが、日本では鈴代を名乗っているのです。ですが、確かにイギリスではバーネットと名乗っています。

説明に来てくださったのですか、ありがとうございます。よろしくお願い致します。」

 

「結構。では、改めて、Ms.スズシロ、Mr.とMrs.スズシロ。私から、ホグワーツ魔法魔術学校の説明をさせていただく。質問は最後にまとめて受け付けましょう。」

 

そして、淡々とした説明が始まった。

ホグワーツはイギリスにある唯一の魔法学校であり、全寮制で寮は4つあること。毎年夏休みと、希望すればクリスマス休暇も家に帰れること。修業年限は7年であること。新学期は来年9月に始まること。学校までは、ロンドンから蒸気機関車で行くこと。イギリス魔法界には、ロンドンの漏れ鍋というパブから入ることができ、教科書や制服などはそこで買えること。

 

「さて、私からはこのくらいだ。何か質問は?」

 

ダニエルと礼子がいくつか質問をした後、麻綾が口を開いた。

 

「Mr.スネイプは、なぜこの時期にいらしたのですか?入学が来年の9月というなら、もっと遅くても良かったのではないですか?」

 

「ホグワーツでは慣例として、入学予定者が11歳になる誕生日の日に入学許可書が送られる。その慣例に則ったまでのこと。また、教師が新入生の家に伺い、説明をするのはマグルー非魔法族のことだがーに生まれた者だけだ。Ms.スズシロ、君は魔法族ではあるが、日本に住んでいるゆえ、説明に参った。」

 

「ありがとうございます。それでは、私からは以上です。」

 

「よろしい。では、来年9月の新学期に。これがホグワーツ特急の切符だ。遅れることのなきよう、気をつけたまえ。」

 

「はい。ありがとうございました、Mr.、いえ、プロフェッサー・スネイプ。新学期にまたお会いできることを楽しみにしております。」

 

ぱたん、と扉が閉じると、また、もとの山の夜の静けさが戻っていた。

 

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