従者現代録   作:銀の鰹節

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前回のあらすじ
葵達は祐彦と一緒に道具をそろえたりなど、準備をする。
 ↓
露木はその一日前に帰還していた。
 ↓
祐彦が桂井と対面した?!(今ココ!)


#10 現代だけど『戦闘』しました!!

【現代入り・10日目】

 

 

『ピンポーン!』

 

 

朝7時丁度。草壁家に来客を告げる音がする。

 

葵「はーい、おはよう!ゆづっち!」

 

祐彦「ああ、おはよう。」

 

葵「ささ、上がって上がって!お茶の用意もしてあるから安心してね!」

 

祐彦「俺はみんなに話さなくてはいけない事が出来た。部屋には全員いるか?」

 

葵「うん、いるよ。皆ー、ゆづっちが来たよー!!」

 

祐彦「(朝から騒がしい奴だ。ケンは疲れないのか…?)」

 

祐彦がリビングに行くと、既に全員が起きており、藍達は何時もと違う服装になっていた。

 

祐彦「…なんで橙ちゃんと藍さんは昔の人みたいな服装、そして咲夜さんがメイド服なんだ?」

 

妖夢「これが…私達の世界で暮らしている時に着る服です。現代の服だと動きづらくて…」

 

祐彦「成程な。全員居るみたいだから話しておこう。俺は昨日の夜、『桂井』という男と面識した」

 

全員『!??』

 

その場に居る者が祐彦の一言に衝撃を受ける。

 

祐彦「何とか知らないふりをしてやり過ごした。」

 

葵「ま、まさか来るとはねぇー…」

 

健汰「祐彦さんなら逆にそれを好機に生かしそうだけど…」

 

祐彦「ほう、勘がいいなケン。ただやり過ごすだけではなく、時間のある時にもう一度話をしたいと持ち込み、今日の朝9時に待ち合わせをした。」

 

咲夜「場所は何処ですか…?」

 

祐彦「場所はアッチが指定してきてな。この町にある廃工場だ。」

 

藍「廃工場…人気のない所だ。そこでなら秘密裏に行動もできるな。」

 

祐彦「ああ。でも待ち合わせした事により、多少予定が狂った。健汰。お前は葵と行動しろ。」

 

健汰「必然的にそうなるよね…。はぁ…。」

 

葵「酷い?!今ため息ついた?!」

 

祐彦「そうだな…もし襲われた時の為に木刀は隠し持っておくが、万が一の時は誰かが助けてくれないか?」

 

咲夜「その時は私にお任せください。いざとなれば能力を使います…。」

 

祐彦「そうか、頼んだ。」

 

葵達はその後、1時間ほどミーティングを行い、8時くらいに廃工場へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

~廃工場~

 

祐彦「おいおい、天井が今にも崩れてきそうじゃないか…。」

 

葵達はこの工場内の何処かに隠れ潜んで、祐彦を見守っていた。

時が8時50分になった頃、あの男がやって来た。

 

桂井「!これはこれは古森様、お早めに来ていただけるなんて…」

 

祐彦「昨日の様子を見ていたら、その時間帯は忙しいように感じ取れたので、これは待たせちゃいけないなって思いまして…」

 

 

咲夜「(口調が変わった…?!)」

 

 

藍「(葵の知り合いには、こうも顔を幾つも作れる者が多いようだな…。)」

 

 

葵「(あれは騙し取り口調!!)」

 

健汰「(何それ…?)」

 

葵「(ゆづっちが相手を騙す時に使う口調だよ!あっ、静かに…!!)」

 

 

祐彦「それにしても桂井さん、どうしてこんな場所を…?」

 

桂井「この奥で少々活動を行っておりまして…。この先へ行く場合、名前をこちらに記入して欲しいのですが、よろしいでしょうか?」

 

祐彦「(さすがに奥へ行くのは危険だな…。仕方ない、少し早いが仕掛けるか。)…ところで桂井さん、露木って人…知ってますか?」

 

桂井「露木…はて、聞いた事もありませんね…。」

 

祐彦「『信寺 露木』って人なんですけど…知ってるか?俺の知り合いなんだよ…!!」

 

桂井「…信寺…ああ、あの少年の事でしょうか?確かに君と年が近そうな子は居ましたね…。」

 

祐彦「お前…露木をどうした…!!」

 

桂井「…その態度からしてもう大体は私の行いも知っているようですね…いいでしょう!君も邪魔をすると言うのなら、私の目的への材料となってもらいましょう!!」

 

祐彦「―――ハアッ!!」

 

桂井「ッ!!」

 

祐彦は桂井が行動を起こす前に、隠し持っていた木刀で切りつける。桂井はそれをヒラリと躱す。

 

桂井「す、鋭い…!?」

 

祐彦「躱したはいいが、次はどう避ける?!」

 

桂井「か、返しだと?!グッ?!」

 

祐彦は振った腕を捻って、切り返す。桂井はそれをまたもや躱すが、先程の余裕がない。

 

 

健汰「(さっきから一方的だ…。優さんの話を聞けば敵は人を操って攻撃するんだっけ…?だったら近くに―――って居た!!しかも銃をもっている?!)咲夜さん!!時間を止めて!!」

 

 

祐彦「?!ケン、何故出て―――ッ?!(銃だと…?!あれは狩猟につかう銃か!!ヤバイ―――)」

 

 

『ボウンッ!!!』

 

 

祐彦が自分に銃を向けられていると気付いた瞬間、銃声が鳴り響く。だが、その後は金属に命中したような音がした。

 

祐彦「あ、危なかった…。助かったよ、咲夜さん…!」

 

咲夜「あの程度でしたら時を止めるまでもなく、軌道上に向かってナイフを投げればいいだけです…!!」

 

妖夢「やあああっ!!」

 

 

『ドッ!!』

 

 

妖夢が銃を持っている者を切りつける。音からしてみねうちらしい。

 

妖夢「神経に強い衝撃を与えて、しばらく麻痺しますので体は動きませんよ…!!」

 

葵「(あ~あ、みんな出て行っちゃった…じゃあ私も出ようかな―――)」

 

藍「(待て葵!!)」

 

葵も立ち上がろうとした時、後ろから藍が止めてくる。橙も一緒だ。

 

藍「(あのような奴には必ず切り札という物が存在する!!私達はそれを阻止したりしなくてはならない!!)」

 

葵「(わ、わかった…!!)」

 

 

 

桂井「(い、今の内に…!!)」

 

 

 

健汰「…見ていたよ、今のもね。」

 

桂井が慌てて工場内に入っていったのを健汰は見逃さなかった。

祐彦たちに知らせようとした時、桂井がやって来た方向からかなりの人がやってくる。

 

健汰「て、敵がいっぱい来るよーー!!!」

 

祐彦「…おいおい…いくらなんでも操っている奴が多すぎるだろ!!」

 

妖夢「これ程の人を操るなんて…!!」

 

咲夜「逆に考えるのよ。これだけの人を操っているならば単純な命令しか出せない、または全員に共通した命令でないと時間がかかっちゃうのよ!!妖夢、天井を崩すわよ!!」

 

妖夢「!わかりました!!ハアッ!」

 

咲夜「そこよっ!!!」

 

 

『ズガッ!!!ガシャーンガラガラガーン!!!』

 

 

祐彦「くっ?!(は、派手にやるな…)」

 

妖夢は斬撃を、咲夜は光弾を天井へと放ち、崩壊させる。

すると見事に入り口を瓦礫で塞いでおり、侵入を防いでいた。そして屋根付近も崩れ、そこに待機していた葵達も落ちて来ていた。

 

藍「お、お前らは一体何をしているんだ!!危うく葵達を怪我させる所だったぞ?!」

 

葵「いやぁ~藍さん助かったわ~!!アリガトね!」

 

橙「あれ…健汰は…?」

 

健汰「こ、こっちだよぉ~~!!?」

 

健汰の声がする方へ視線を向けると、壁に引っ掛かっている健汰がいた。

 

 

『メキメキメキ…!!』

 

 

健汰「こ、この高さから落ちたらさすがに足折れるかも…。あっ―――」

 

 

『バキッ!!』

 

 

咲夜「ハアッ!!」

 

次の瞬間、健汰は引っ掛かっていた部分ごと落ちていっていた。咲夜はすぐに反応し、ナイフを投げつけた。

 

 

『カァンッ!!!』

 

 

健汰「うぐっ?!」

 

投げたナイフは健汰の服を貫いて、壁に刺さった。結果、健汰は無傷で済んだ。

 

健汰「さ、咲夜さん…ナイフ投げは止めて…!!」

 

咲夜「ご、ごめんなさい…。怪我、していないかしら?」

 

健汰「うん、大丈夫。それよりも桂井がこの奥へ行ったよ!!」

 

健汰が指を指す方向には、地下へと続く階段があった。

 

橙「この先暗そうですね。夜目が効くから別にいいか!」

 

健汰「一応、懐中電灯を持って来ているから使って祐彦さん」

 

祐彦「そうか、有難う。よし、行くぞ。」

 

祐彦と健汰を先頭に葵達は地下へと進んでいった。

 

葵「く、暗ッ?!何かジメジメしてるし、出そうでやな感じぃ~…。」

 

妖夢「でっ、でりゅのですかっ?!」

 

藍「妖夢…。白玉楼で似たような物と毎日過ごしているだろ…実質隣にいる半身だって同じだろ?」

 

妖夢「隣…?ひっ?!ぎょえわ゙ぁぁぁぁぁぁ!!!!???」

 

葵「ひゃああああ?!!何何何何何?!!出たの?!それとも敵襲?!」

 

咲夜「よ、妖夢落ち着きなさ―――」

 

咲夜が妖夢を落ち着かせようとした時、天井から垂れた水が咲夜の首元に落ちた。

 

咲夜「―――ぃぃぃいやあぁぁぁぁぁ?!!!!」

 

妖夢「あんぎゃあああぁぁーーーー?!!!」

 

藍「さ、咲夜どうした?!そして妖夢、落ち着け?!」

 

咲夜「な、何か首に冷たいのがぁぁ?!!」

 

その時、妖夢にも天井から水が垂れた。

 

 

『ピチャン!』

 

 

妖夢「ヒッ…?!で、でたぁぁぁぁぁ?!!!!」

 

妖夢は恐怖のあまりか、抜刀し始めた。さすがにこれはマズイと、懐中電灯を健汰へと預け、妖夢を押さえつける。

 

祐彦「おい、落ち着け…!!」

 

妖夢「たたた助けてくださいぃぃぃ~~?!!!」

 

健汰「…あった。えいっ!」

 

妖夢「うむっ?!」

 

健汰は大声で叫び続けている妖夢の口へ、ある物を押し込んだ。

 

妖夢「(あ、甘い…?)」

 

祐彦「落ち着いたみたいだな…。何をしたんだ、ケン?」

 

健汰「昨日かったメロンパンをちぎって口へ突っ込んだ。」

 

妖夢「甘いです~えへへ~…」

 

妖夢が静かになると、周りも落ち着きを取り戻し、奥へと再び進み始めた。

 

 

 

 

 

 

ある程度歩くと、最深部らしき場所にたどり着く。明かりもある。

 

桂井「ふふふふ…!!」

 

祐彦「何を笑ってんだ、気持ち悪い…」

 

桂井「先程の騒ぎをゆっくりと聞かせてもらいましたよ…!!霊の類が苦手のようですねぇ!!」

 

妖夢「ぁぅ…」

 

妖夢は顔をリンゴの様に赤くする。

 

桂井「私もそういう類が最近見えるようになったのですよ…。その霊すら、私は操れる!!」

 

藍「な、何だと?!」

 

桂井「フハハハ!!さぁ来い!!『GHOST(ゴースト)』!」

 

桂井が叫ぶと、辺りの気温が下がってくるのが分かる。すると奥からモヤみたいなのがやって来た。

 

妖夢「ぁ…ぁぁ…!!?」

 

葵「おおお落ち着いれ妖夢ひゃん?!」

 

祐彦「まずお前らが落ち着け…。」

 

健汰「…!あった。――えいっ!!」

 

 

『ファサッ!』

 

 

桂井「…?」

 

健汰がバッグの中から何かを出すと、その何かを辺りへまき始めた。

 

藍「な、何をやっているんだ?」

 

健汰「いや…『塩』でもまいたらちょっとは効果があるかなって…。」

 

葵「そんなので効くわけがないでしょ…。」

 

 

『ふぁぁぁ~…』

 

 

桂井「ッ?!ばっ馬鹿な、GHOSTが…?!」

 

モヤが塩のまかれた所へ近づく度に、だんだんと薄くなって最終的には消えてしまった。

 

妖夢「さ、さすがです!!」

 

桂井「け、計算が狂いましたが別にいいでしょう…!!そろそろ追いつく頃ですからね…!!」

 

藍「追いつくだと?!全員後ろに警戒し――――」

 

葵「ああっ?!!」

 

藍が後ろを向いた瞬間だった。暗闇から伸びる手が葵を掴み、そのまま引きずり込もうとしていたのだ。

 

咲夜「――!!『咲夜の世界』」

 

 

『ググ、グ……ピタァ…!』

 

 

咲夜はとっさに時を止め、葵の救出を試みる。

 

咲夜「葵は返してもらうわよ…!!あと、これをプレゼント。」

 

咲夜は葵を後ろの方へ引っ張ると、ナイフを投げつける。

 

咲夜「そして時は動き出す――――」

 

 

『ザクザクザクッ!!!』

 

 

葵「――へっ?あっ、えっ?」

 

藍「(時を止めたか!だが今は仕方ない――)咲夜下がってくれ、簡易結界を張る!!」

 

 

『パーン!!』

 

 

藍は入口を塞ぐように結界を張る。

 

桂井「何ッ?!」

 

祐彦「くらえ…『牙突』―――」

 

桂井「ッハァ?!!」

 

祐彦は目にも留まらぬ速さで桂井へ突進し、その勢いを利用した超高威力の突きが桂井の腹部に直撃する。

 

祐彦「…!?ぬ、抜けない?!」

 

桂井「人間でありながらその威力…恐ろしいヤツだ…!!」

 

だが木刀を引こうとした時、まるで何かに固定されたかのようにビタッと動かなくなる。

 

妖夢「斬れぬものなどあんまりない―――ハアッ!!」

 

 

『ザンッ!!』

 

 

桂井「くぁっ?!」

 

祐彦「き、斬った?!」

 

妖夢は桂井の後ろへ一瞬で移動し、刀を横に一閃。桂井の体は2つに別れた。

 

妖夢「これで終わりましたね――― ッ?!」

 

桂井「本当に終わりですかね…?」

 

祐彦と妖夢の目の前から桂井が消えた。いや、桂井が石の柱に変わった、と言った方が正しいだろう。

 

桂井「後ろです。」

 

祐彦「なっ―――」

 

声が聞こえ、祐彦が振り返ると桂井がいた。そして桂井の手が祐彦へと伸びたその時だった。

 

橙「うにゃっ!!」

 

桂井「ぐふっ?!」

 

橙が横から桂井を吹っ飛ばしたのである。

 

葵「な、何ていうパワー…?!」

 

橙「私だって妖怪です!!本気を出せば成人男性3人分の重さを持つ事だって余裕のよっちゃんです!!」

 

桂井「(い、今の蹴りで肋骨が完全に折れた!?)うっ…ぐぅ…?!」

 

咲夜「貴方の負けよ。大人しく捕まる事ね。」

 

祐彦「有難う、助かった…。」

 

橙「はい、どういたしまして!!」

 

勝負の流れは全員葵達にあると思っていた。だが、ある1人を除いてそんな事微塵も思ってもいなかった。

 

桂井「私の負けだと…?!笑わせないでほしいね、肋骨が折れてもいるのだから…。」

 

藍「何を言っているんだ…?」

 

桂井「さっき貴女が作ったバリアーの奥にいる人間達が大人しくそこで待っていると思いますか?!」

 

健汰「…?あそこは一本道だったからあそこしか通れない筈じゃ…。」

 

桂井「そう思うのなら、耳を澄まして聞いてみてください。もうそろそろ聞こえる筈です…!!」

 

全員『…?』

 

全員は桂井の言う通り、耳を澄ませてみる。すると橙が何かを感じ取る。

 

橙「…!この壁の向こうから何かが聞こえます!!」

 

葵「壁から…?どれどれ…。」

 

葵は橙の指さした方向の壁に耳を当てる。すると何かが近づいて来ている音がした。

 

 

『…ガ…ガ…ガ…!!!』

 

 

葵「んん~?!何か振動も感じるし、なんかポンポン聞こえるよ…?」

 

藍「振動だと…?(優の話によれば操っている奴を爆発させる事も出来るって言っていたか?だとすれば―――)葵、直ぐそこから離れろ!!」

 

葵「へっ?!」

 

 

『バキィンッ!!』

 

 

全員「ッ?!」

 

藍が葵に叫ぶと同時に、壁全体に亀裂が入った。そして僅か0,7秒後の事だった。

 

 

 

『バゴォォンッ!!!!!』

 

 

壁の奥から衝撃波が発生し、壁が(つぶて)となって葵達に襲い掛かる。

 

咲夜「『時よ止まれ』―――」

 

 

『グググ…ピタッ!』

 

 

咲夜は再び時を瞬時に止める。壁に最も近かった葵をいち早く救出し、健汰、祐彦の3人を物陰へと避難させる。

 

咲夜「わ、私の体力もここで限界ね…『そして時は動き出す』――――」

 

 

『グググ…!!』

 

 

祐彦・葵・健汰「?!」

 

妖夢「―――ハァァ!!!!」

 

妖夢は瞬時に反応し礫を叩き落すが、数が多すぎて対処しきれなかった。

 

妖夢「くっ…!?(肩をやられた!!)」

 

また橙、藍の2人も回避しようと試みたが被弾する。

 

藍「ぐっ…!!(こんな時に足、肩、腹を…!?)」

 

橙「痛いです…!!(左手の甲――何とか動ける!!)」

 

そして誰よりも怪我を負ったのが、葵達を助けるのに体力を殆ど使い切った咲夜だった。

 

咲夜「ぐふっ…?!」

 

祐彦「咲夜さん!!(体の至る所に礫が…なによりも首に被弾しているのが致命的だ…!!)」

 

先程まで優勢だったが、一気に立場は逆転し、危機的状況に陥る。

そして追い打ちをかける様に、穴の開いた壁から操られている人々がたくさんやってくる。

 

 

『ザザザザッ!!!』

 

 

藍「何てまずい状況…!!(回復に時間がかかりすぎる…!!)」

 

妖夢「くっ、うああああ!!!!」

 

藍「ッ?!ダメだ妖夢、冷静になれ!!」

 

妖夢は斬りかかろうと、突進する。だがそれは桂井がいる前で決してやってはいけない行動だった。

 

桂井「!今だ『特攻人間(エクスプロージョン)!!』」

 

 

『ボンッ!!!』

 

 

妖夢「―――ガッ?!!」

 

妖夢が斬りつけようとした人を桂井は爆発させた。

 

健汰「よ、妖夢さん…?!」

 

祐彦「こうなったら操縦者(桂井)を倒すしかない、いくぞ葵!!」

 

葵「わ、わかった!!」

 

祐彦「ハアッ!!『牙突』――――」

 

葵「全力ッ投球ッ!!!」

 

葵は壁の破片を手に持ち桂井へ投げつける。祐彦はもう一度桂井へ高威力の突きを突こうとする。

 

桂井「君達の行動は手に取るように予測できる!!人は余裕がなくなった時、単調な動きしかできなくなる!!今回がその例だ!!」

 

葵・祐彦「ッ?!」

 

桂井はそういって、ポケットから銃を取り出す。そして引き金が押されたと同時の事だった。

 

 

『ズガンッ!!』

 

 

橙「ゔっ?!」

 

桂井「なっ?!」

 

橙が桂井を横切り、銃弾を受ける。そのまま橙は横へと転びこむ。

 

祐彦「くっ、ぅおおお!!!!」

 

桂井「アガァァァアアアッ?!!!」

 

祐彦の突きは桂井の腹部を襲い、吹っ飛ばした。そして追撃として葵の投げた物が桂井の顔に命中する。

 

桂井「か…は…!?」

 

桂井はそのまま気絶する。すると周りにいた人達が次々に倒れ込む。

 

葵「ちぇ、橙ちゃん、大丈夫?!何処を撃たれたの?!」

 

橙「私は大丈夫です…!!それよりも咲夜さんを…!!あの傷じゃあ人間だったら死んじゃう…!!」

 

祐彦「…(あの出血量…もう…)」

 

?「安心しな。すこし遅れちまったがまだ何とかなる。」

 

??「だ、大丈夫か?!あんた等?!」

 

葵「―――!!」

 

葵の目の中に、ある2人の男性が映る。一人は病院で出会った大男、もう一人は私達の幼馴染であり少しの間行方不明になっていた友。

 

葵「ノブっち…!!優さん…!!」

 

そう、優と露木であった。

 

優「まずは咲夜を治す。【俺から半径3mは俺の空間だ】」

 

 

『ブゥーン…!!』

 

 

葵「これは…?!」

 

優を中心に赤い空間が広がる。そして咲夜を包み込んだ。

 

露木「きいて驚け、この人は『博麗 優』さんと言って『空間を操る程度の能力』を持っているんだ!!」

 

葵「え…?ど、どういう事?!」

 

露木「まぁ見とけって!」

 

葵は露木の言う通り、優の方を見る。すると咲夜の傷がどんどん治っていった。

 

葵「え…?!えぇ?!」

 

優「この空間内の時間だけを巻き戻している。つまり、怪我をする直前の状態にまで戻しているという事だ。」

 

祐彦「…行っている事に納得できないけど凄い助かります…!!」

 

露木「さぁてと、橙ちゃん体に異物とか入っていないかな?」

 

橙「さ、さっき腹部に銃弾を…」

 

露木「そこか…。ちょっと痛いかもしれないけど我慢してね~…。」

 

健汰「ろ、露木さん、何をしようとしているの?!」

 

露木「何って弾を抜こうとしているに決まっているだろう?」

 

健汰「いや、だからって手で抜こうとする人はいないでしょ?!」

 

露木「手じゃねーぜ。俺の指先をよく見てみな…。」

 

健汰「…?ッ?!」

 

健汰は露木の言う通り、露木の指先を見る。すると細い金の糸が出ているように見えた。

 

藍「健汰、安心しろ…。私の体の中に入った礫も露木から出た『糸』によって取り除かれた。彼は私達と同じ『能力』を手に入れてしまったんだよ…。」

 

健汰「は、ハハ…。常識を超えちゃってるよ…。」

 

2人のおかげで数分もしない内に先程まで動けなかった者も、動く事が出来るまでに回復させたのだった。

 

優「すまなかったな…。場所の特定に時間がかかった。桂井はあそこで気絶しているようだし、預からさせてもらう。」

 

葵「あの、あの人は…。」

 

優「とりあえず幻想郷に関する記憶を全て削除させてもらう。ただそれだけだ。」

 

葵「こ、殺すつもりはないんですね…良かった…。」

 

優「…殺されかけたってのに随分と人思いな奴だな。もしかして、敵だけど相手を心配しちゃうってタイプか?」

 

葵「ご、ご名答です…。」

 

優「敵に情けをかけるのは個々の自由さ。だが時と場合を考えて相手を思いやるんだな。これが俺からの注意でもあるし、応援でもある。そして健汰!」

 

健汰「は、はい!」

 

優「後日、お前が聞きたがっていた事について話に行くからお邪魔させてもらうぞ。」

 

健汰「は、はい!!」

 

健汰は目を輝かせて、元気に返事をした。

 

 

 

 

 

この後、みんなで葵の家に遊びに行くのだが露木が質問攻めにあうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~謎の空間~

 

優「桂井…お前は危険すぎる。能力について、幻想郷に関する記憶を抹消させてもらう!!」

 

桂井「ぅ…ぁぁ………」

 

優は注射器である液体を注入した。そして桂井が目覚めない内に、彼の自宅へと運んでおいたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この作品をご覧になってくれて有難うございます。銀の鰹節です。
まずとても内容が長くなっちゃいました、すいません!!楽しかったので止められなかったのです、書くことが。
そして今回は激しい戦闘回でしたね。ですが葵達が力を合わせた事により、何とか倒す事が出来ましたね。結局、桂井がなにを目的にこのような事をしたのかわかりませんでしたね…。
さぁてと、激しい戦闘の後にはしっかりと休まないとね!
それでは今回はここまでにしたいと思います。
次回もゆっくりしていってね!
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